編集長・小黒祐一郎の日記です。
2022年10月2日(日)
早朝散歩では『劇場版 弱虫ペダル』『弱虫ペダル NEW GENERATION』 のサントラを聴く。トークイベント「第195回アニメスタイルイベント 沓名健一の作画語り[アクション作画編]」を開催。出演は沓名健一さん、安藤真裕さん、中村豊さん。定員を少なめに設定していたこともあるが、大勢のお客さんに来ていただいて、ありがたいことにチケットは完売。全体として、沓名さんと中村さんの「安藤作画への愛」が色濃いイベントとなった。トークでも話題にしたけれど、今回のイベントで配信がなかったのは安藤さんの要望だった。配信がなかったこともあり、安藤さんもリラックスした感じでお話してくれたと思う。
2022年10月3日(月)
事務所近くの自販機にホットの缶コーヒーが入っていた。嬉しい。早朝散歩は散歩道「いきいきウォーク新宿」を途中から途中まで。散歩では「TVアニメ『SPY×FAMILY』オリジナル・サウンドトラック Vol.1」を聴いた。その後、新宿中央公園でラジオ体操に参加。新宿中央公園内のむさしの森Dinerで「20品目のGOODバランスサラダ」をいただく。
新文芸坐でワイフと「ベルファスト」(2021・英/98分/DCP)と「カモン カモン」(2021・米/108分/DCP)の2本立てを観る。プログラムのタイトルは「モノクローム、ハートウォーム」。両作とも内容についてはほぼ知らずに鑑賞した。「ベルファスト」も「カモン カモン」も映像は白黒(「ベルファスト」は一部がカラー)で、子どもと大人の関係を描いている。両作とも予算も手間もかかっており、物語も映像もしっかりとした仕上がり。「ベルファスト」は監督の自伝的な作品で、舞台は1960年代末の北アイルランド。お話としての面白さは薄いのだけれど、描かれている状況(プロテスタントがカトリックに攻撃をし、街に暴動が起きる)が興味深く、緊張感は維持されている。4K作品の4K上映で、いい画がいくつもあった。アメコミ、映画、TV番組など、主人公が触れていたフィクションの描写が丁寧だった。父親が英国から買ってきたお土産の「国際救助隊なりきりセット」も印象的。「カモン カモン」は現在の話で、独身中年の主人公が幼い甥の面倒をみることになる。似たプロットの映画は過去に沢山あったはずだが、それらとはかなり違っているはず。着想が面白いし、脚本も巧い。役者もいいし、何よりも芝居が素晴らしい(演出プランもいい)。街の撮り方もよかった。主人公はジャーナリストで、色々な子供へのインタビューが何度か挿入される。そのインタビューが非常に雄弁であり、雄弁さが鼻につかないと言えば嘘になるが、この映画には必要なものだったと思う。好きなタイプの映画ではないのだけれど、楽しめた。1本の映画としては「カモン カモン」のほうが楽しめたけれど、それとは別に、似た映画を2本連続で観たことの満足感があった。名画座ならでは贅沢な鑑賞だった。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』1話を視聴。ネットで『少女革命ウテナ』に似ていると話題になっているのを目にしてからの視聴だったので、ニヤニヤしながら観た。話は変わるが、SNSである方の発言を目にしてから『宇崎ちゃんは遊びたい!ω』はタイトルロゴをチェックすると、確かにωに「だぶる」とルビがふってある。ω(オメガ)をダブルと読ませるということね。難易度高いなあ。他には『SPY×FAMILY[第2クール]』『農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。』『勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う』『ハーレムきゃんぷっ!』『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』の1話に目を通した。
2022年10月4日(火)
最近は「あの作品のサントラはあるかな」と思って検索すると、かなりの確率でサブスクにある。この数ヶ月で聴いて、特によかったサントラは『天空のエスカフローネ』1~3、『ブレンパワード』だった。CDで購入したら数万円分のサントラを、毎月サブスクで聴いているはず。かなりの贅沢をしている気分だ。
確認することがあって、『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を配信で視聴。「ハイエボリューション」3作を映画館で連続して観たら面白いだろうなあ。
この日、目を通した新番組の1話は『ゴールデンカムイ[第4期]』『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』『新米錬金術師の店舗経営』『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』『ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ』『アイドリッシュセブン Third BEAT![第2クール]』。「タツノコタイムズ」第1回の「宇宙エース」も観る。それから、ここ数日は「出没!アド街ック天国」の雑司ヶ谷の回を繰り返し観ている。
2022年10月5日(水)
グランドシネマサンシャインで『秒速5センチメートル』【IMAXレーザーGT版】を鑑賞。技術を駆使して、画質の底上げをしていると思われるが、やはり、IMAXで上映するには解像度が足りていない(解像度以外にも問題があるのかもしれない)。ではあるが、客席には若い観客が多く、『君の名は。』以降のファンが『秒速5センチメートル』を劇場で観る機会を得たのは悪いことではないと思った。僕自身は映画館から帰った後、『秒速5センチメートル』の配信を小さいウィンドウで観て、自分の記憶にある『秒速5センチメートル』の映像を再確認した。
TOKYO MXで始まった『新世紀エヴァンゲリオン』と『マジンガーZ』の2本立ての初回を録画で視聴。『新世紀エヴァンゲリオン』の予告は当たり前だけど、15秒バージョンだった。サブタイトルに読み仮名も無し。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の後でTVシリーズを観ると、ゲンドウの見え方がかなり違ってくる。『マジンガーZ』は映像が猛烈に鮮明でびっくり。流石は35mmフィルムだ(ちなみにTV『新世紀エヴァンゲリオン』が使っているのは16mmフィルム。そのため今回の放映では1990年代の『エヴァ』よりも1970年代の『マジンガーZ』のほうが映像が鮮明になっている)。番組中で『マジンガーZ』関連のCMをやっているのも嬉しい。提供がLEVEL5で「メガトン級ムサシX」のCMも入っていて、ちゃんとTV番組として機能している感じ。
TOKYO MXの火曜19時からの『エヴァ』『マジンガーZ』の並びも凄いけど、月曜18時半からの「アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』歴代セレクション」「タツノコタイムズ」の並びも凄い。改めて番組表を見ると、TOKYO MXは他の曜日の19時前後のプログラムも似た意図を感じる。言葉にすると「アニメの歴史を俯瞰できるプログラム」だ。やるなあ。
引き続き、新番組の視聴も続けている。『ヤマノススメ Next Summit』1話の新作部分はお馴染みの一人原画。作監無しで総作監一人。総集編部分は話がみっちり。作画もよくて見応えがあった。
2022年10月6日(木)
グランドシネマサンシャインで『四畳半タイムマシンブルース』を鑑賞。シンプルにお話が面白かった。配信作品の総集編ということで、ハードルを下げて観たのがよかったのかもしれない。『四畳半神話大系』の登場人物達にまた会うことができたのも嬉しかった。『四畳半神話大系』のその後の話かと思ったらそうではなく、アナザーワールドの話。物語のタッチとしては『四畳半神話大系』よりも若々しいかな。多分、明石さんの描き方が『四畳半神話大系』とちょっと違う。『四畳半タイムマシンブルース』のほうが普通の女の子っぽいか。アニメーションのスタイルとしては『四畳半神話大系』のスタイルを踏襲。作画には遊びもあり、楽しく作っている感じ。
「設定資料FILE」の構成を始める前に、構成の素材となる設定資料と向き合う。
この日、目を通した新番組の1話は『モブサイコ100 III』『Do It Yourself!! どぅー・いっと・ゆあせるふ』『不徳のギルド』『陰の実力者になりたくて!』『転生したら剣でした』『ヒューマンバグ大学 不死学部不幸学科』『VAZZROCK THE ANIMATION』。気になることがあって『らき☆すた』1話を観る。
2022年10月7日(金)
午前中の散歩時と、その後の作業中に「コンプリートサウンドトラック 涼宮ハルヒの完奏」を聴く。4時間49分もあるプレイリストだが、全部を聴いた。午後に始めた「設定資料FILE」の構成は夜には終了。その後、プログラム「夜に薫り立つ、ニヒル 新東宝の天知茂」を開催中の新文芸坐に。余裕があったら作品の上映も観るつもりだったのだけど、それには間に合わず、春日太一さんと上坂すみれさんのトークショーのみを観覧する。
この日、目を通した新番組の1話は『アキバ冥途戦争』『虫かぶり姫』『マブラヴ オルタネイティヴ[第2期]』「ボイスドラマスペシャル~SHIRANAMI 5 見参!!」『Sylvanian Families フレアのハッピーダイアリー』。
2022年10月8日(土)
朝の散歩時に「TVアニメ『ツルネ ―風舞高校弓道部―』オリジナルサウンドトラック」を聴く。午前中に健康診断。「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」Season8をKindleで読む。前にも書いたかもしれないけど、オタク男子とって駒木は理想的な後輩女子なのではないか。この日、目を通した新番組の1話は『令和のデ・ジ・キャラット』『聖剣伝説 Legend of Mana The Teardrop Crystal』『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』『メガトン級ムサシ シーズン2』。
新文芸坐が今後、オールナイト上映が原則として隔週開催になることをTwitterで発表した。詳しくは以下にリンクしたツイートとそのツリーを読んでもらいたい。
#いつまでもあると思うなオールナイト上映 のハッシュタグは僕にとって記憶に残るものになるだろう。映画視聴のスタイルに変化があるのは僕もよく分かっている。これから、新文芸坐とアニメスタイル共同企画のプログラムも変わっていくだろう。
https://twitter.com/shin_bungeiza/status/1578436685855346691?s=20
番外(2022年10月8日(土)頃のメモ)
以下はアニメの画質についての話。現状での僕の認識であって、間違いもあるかもしれない。SDが(720×480)480、HDが(1280×720)720、フルHDが(1920×1080)1080、4Kが(3840×2160)2160ということで話を進める。
(1)制作プロダクションが、TVアニメをテレビ局に納品する際の解像度は1080(納品時は1080pではなくて、1080i)。
(2)地上デジタル放送では横幅を1440に圧縮して送信。これをTV側で1920に引き伸ばして表示している。そのため、地デジの解像度は基本的には1440×1080。つまり、地デジの解像度はHDとフルHDの間の数値である。
[参考]
https://jp.fujitsu.com/family/familyroom/syuppan/family/webs/digital/index6.html?fbclid=IwAR0a_M7ODp_uwQsIodd1mylLxYAecrtEfxNE184J4496KYUlUUTwlfIqurE
(3)地デジで一局だけ、フルHDで放送しているテレビ局がある。KBS京都だ。
[参考]
https://www.phileweb.com/review/column/202206/15/1692.html
(4)1920×1080で放送しているBSのチャンネルはNHK BSプレミアム、WOWOW、
BS11のみ。他のBSのチャンネルは地デジと同じ1440×1080。以前は他のBSのチャンネルも1920×1080だったが、2018年に1440×1080となった。
[参考]
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1101216.html?fbclid=IwAR2lGVnjD2AgrlfSRnKHDAHM9QPNgggh8YXmm7aNttajQxcR5vKUIsRoBvQ
(5)BSのフルHDは1080i。1080pの計画もあるがまだ採用されていない。
[参考]
https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/bc/bs/gaiyo/bsdi_02.html?fbclid=IwAR2m1oEqmOyR4b5g8TzHJD2StlzMEFUay9xfuA55HFxqkjcaySmB5zwKdn8
(6)BSのフルHDは1080i、配信のフルHDは1080p。
(7)配信サイトでは1280×720と1920×1080を、まとめてHDと表記している場合が多いはず。
(8)Blu-rayソフトは1080pの場合と1080iの場合がある。
(9)BS、配信、Blu-rayソフトで、同じフルHDで画質が違うとしたら、理由はビットレートの違い。あるいは1080pと1080iの違い、等。