新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.122
Rexamination of PATLABOR the Movies

 2019年最後のオールナイトは劇場版『機動警察パトレイバー』特集だ。『機動警察パトレイバー[劇場版]』『機動警察パトレイバー2 the Movie』『ミニパト』『WXIII 機動警察パトレイバー』の4本。いずれも貴重な35ミリフィルムによる上映である。

 第1作の『機動警察パトレイバー[劇場版]』の公開が1989年であり、今年で30周年を迎えた。この機会に、『機動警察パトレイバー』と劇場版シリーズの魅力を振り返りたい。

 トークのゲストについては調整中。決まり次第に発表する。前売り券は12月7日(土)から新文芸坐窓口とチケットぴあで発売となる。

新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 122
Rexamination of PATLABOR the Movies

開催日

2019年12月21日(土)

開場

開場:22時15分/開演:22時30分 終了:翌朝6時(予定)

会場

新文芸坐

料金

3300円均一(特別料金)

トーク出演

企画中

上映タイトル

機動警察パトレイバー the Movie(1989/99分/35mm)
機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/113分/35mm)
ミニパト(2001/38分/35mm)
WXIII 機動警察パトレイバー(2001/101分/35mm)

備考

※オールナイト上映につき18歳未満の方は入場不可
※トークショーの撮影・録音は禁止

●関連サイト
新文芸坐オフィシャルサイト
http://www.shin-bungeiza.com/

第638回 津田健次郎さんと吉岡茉祐さん

『COP CRAFT』スペシャルイベント!
ツダケンさん、まゆしぃ、お二人とも面白い!


 関西出身な津田健次郎さんと吉岡茉祐さんの掛け合いが本当に楽しかったイベント! パッケージリテイク作業を駆け抜けるまでイベント系はパスしてきた俺。今回ようやく観に行きました。音泉のラジオはちょくちょく聴いてたし、アフレコ時や食事会などで一緒に雑談はしましたが、ステージ上から客席に向かってするお二人のパフォーマンスを自分は初めて観たのでとても新鮮でした! 自動車メーカーで「日立」とか「象印」などと宣うまゆしぃのポンコツ発言を、ツダケンさんが終始上手くまとめ、お二人だけで2時間近く持たせるなんて「プロだなぁ」と。
 イベントの最後、真っ赤なサイリウムの中でエンディング主題歌「Connected」とカップリング曲「Nonfiction」を熱唱するまゆしぃは、自分の中では『WUG!』と被ってて、且つ大人っぽいカッコよさも加わりつつも、誰もがいつまでも見ていたいと思う愛らしさは健在で素晴らしかったです!

津田さん、吉岡さん、また一緒にお仕事させてください!
てか、また『COP CRAFT』作りましょう!

 そしてイベント後は賀東招二さん、村田蓮爾さん、その他TV局のプロデューサーさん、出版社の編集さんらと食事という名の飲み会。創作についてのエロい話から単なるエロい話までいろいろ語りつつ、そこでも先生方やプロデューサーさんらと「続きやりたい!」話を。で、皆さまとお別れしたほろ酔いな俺は、賀東さんのあまり好きではないBOOK OFFへ!

「蒲田行進曲」(監督・深作欣二/1982年・松竹)の
Blu-rayを買って帰りました!

アニメ様の『タイトル未定』
230 アニメ様日記 2019年10月20日(日)

2019年10月20日(日)
午前2時頃に事務所に入って原稿作業。ワイフの希望で、午前中は散歩に。まずは池袋から要町に。谷端川南緑道を歩いて、下板橋駅に。東武東上線で大山まで移動。大山の商店街を歩く。大山は板橋区民まつりで賑やかだった。昼から激安ホルモン焼き屋で飲み食いした後、ワイフはお気に入りのクレープ屋でクレープを食べる。大山から池袋まで歩いて帰った。要するにたっぷり歩いた。午後は事務所に戻って原稿を書く。

2019年10月21日(月)
ながらでWOWOWで録画した「ボヘミアン・ラプソディ」の吹き替え版を観る。吹き替え自体は悪くないのだけど、やっぱり吹き替えで観る映画ではないのかも。ドキュメンタリータッチで作られた映画だと思うのだけど、吹き替えだと、作り物感が強まってしまう。午後はドラマの「深夜食堂」を連続再生。

ネットで吾妻ひでおさんが亡くなったことを知る。好きな作家だったし、好きな作品も沢山あった。だけど、それだけではない。僕にとっては価値感を提示してくれた方だ。その価値感が何なのかは言葉にしづらいが、大きなところで言えば、世界に対してどんなふうに向き合えばいいか、ということを示してくれた。その価値感は作中の美少女やSF的な部分と密接に繋がっていた。僕の血肉となっている。心よりご冥福をお祈り致します。

2019年10月22日(火)
祭日。昼間は基本的にデスクワーク。終わったはずの原稿に目を通したら、手を入れ始めて、延々と手を入れ続ける。事務所が寒くて、数か月ぶりに暖房を入れる。DVDで『逮捕しちゃうぞ』OVAを観て、次に『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』を観る。その後、連想ゲーム的に『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』をAmazon Prime Videoで再生する。16時から阿佐ヶ谷で打ち合わせ。

2019年10月23日(水)
社内打ち合わせ以外はデスクワーク。ドラマの『深夜食堂』を流したり、DVDで『BIRTH』を流したり。次の次の次に作る本で、予定していた本文用の紙が使えないことが判明。ここで粘る必要はないので、普通の紙に変更。

2019年10月24日(木)
一日、デスクワーク。夜が明けるまでにひと仕事できたのがよかった。昼前後は『トワノクオン』を再生しながら作業をする。

2019年10月25日(金)
事務所に入ったら、『PSYCHO-PASS サイコパス 3』の放映中だった。打ち合わせが2件あった以外はデスクワーク。事務所スタッフは「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」の編集作業の追い込み。それから「アニメスタイル015」の編集作業、「この世界の片隅に 絵コンテ[最長版]」の準備、「この人に話を聞きたい」のテキスト作業が並走する。 
一昨日決めた書籍の紙の件。また別の紙に変えることに。ごくあたりまえの普通の紙に着地した。「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」は今日、関連各所にデザインのチェック出しをするはずだったのだけれど、編集スタッフが直前になって資料の掲載順を入れ替えたいと言い出す。プリントしたデザインをハサミで切って、パズルのように入れ替えつつ、順番を検討していた。それから「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」で製本に使う糸のサンプルが届く。紙のサンプルよりもずっと数が多い。「アニメスタイル015」をフルカラーにすることを決める。
ハロウィン用の衣装を納品して、クタクタになったワイフは郷里に帰って数日休む予定だったのだけど「新幹線に乗る体力もない」とのことで、隣駅のホテルに泊まって、月曜朝までひたすら眠ることになった。夕方、ホテルに様子を見に行って、一緒に近くのラーメン屋でラーメンを食べて事務所に戻る。

2019年10月26日(土)
15時に西武新宿線方面で打ち合わせした以外は、原稿作業。

第165回アニメスタイルイベント
『この世界の片隅に』に至る道(4)

 2020年最初のトークイベントは「第165回アニメスタイルイベント 『この世界の片隅に』に至る道(4)」だ。「『この世界の片隅に』に至る道」は、片渕監督が『この世界の片隅に』を手がけるまで、どのような道をたどってきたのかについて、じっくりとうかがうイベントシリーズであり、今回が最終回となる。

 「『この世界の片隅に』に至る道(4)」では『アリーテ姫』以降の劇場作品がテーマとなる。その中でも『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を含む『この世界の片隅に』ついての話題がメインとなる予定だ。このイベントで初めて語られる話題もあるはずだ。

 会場では「この世界の片隅に 絵コンテ[最長版]」上巻、下巻も販売する。この書籍を手にして話を聞くことで、トークの理解が深まる部分があるはずだ。

 会場は新宿のLOFT/PLUS ONE。これまでのイベントと同様に、トークの一部を「アニメスタイルチャンネル」で配信する。前売り券は11月30日(土)から発売開始。詳しくは以下のリンクLOFT/PLUS ONEのページを見てもらいたい。

■関連リンク
『この世界の片隅に』絵コンテの決定版 [長尺版]よりも長い[最長版]で刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/11/11/16619/

アニメスタイルチャンネル
https://ch.nicovideo.jp/animestyle

LOFT/PLUS ONE
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/133794

第165回アニメスタイルイベント
『この世界の片隅に』に至る道(4)

開催日

2020年1月4日(土)
開場12時00分 開演13時00分

会場

LOFT/PLUS ONE

出演

片渕須直、小黒祐一郎(司会)

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて
 会場となるLOFT/PLUS ONEはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

第5回 ハードボイルド? ハードコア?

いよいよ、明日(11月30日(土))に『逮捕しちゃうぞ』『ああっ女神さまっ』等の作品のためにデザインした車輌設定画を集めた書籍「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」が発売となります。
コラム共々よろしくお願いします。
書籍の詳細は下記のURLからご確認ください。

さて、今回はケータハム スーパーセブンです。
スーパーセブンは、ハードボイルドとハードコアのどっちなんでしょう?
どっちもか(笑)
何しろ500kgそこそこのボディに200ps以上のエンジンですから。
とにかくその乗り味はスパルタン!!
ハンドリングマシーンと言ったところでしょうか。
今じゃスーパーチャージャー付きのモデルまで存在します。
軽さは正義と言ったところですかね。

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】アニメーター・村田峻治による車輌デザイン集を刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/10/03/16389/

Amazon
https://amzn.to/2pusZlW

第637回 ガトーさまへ…

 そこはかとなく前回の続き。先週の『コップクラフト』打ち上げにて、原作者・賀東招二さんより、ご自身がお当てになった景品のロボット掃除機を「ミルパンセで使ってください」とのことでいただきました。ありがとうございます!

 打ち上げで賀東さんより「また続きをやりたい!」と言っていただき、「原作書いてください! コンテならいくらでも描きますから」と自分。博報堂様&ポニーキャニオン様、続編よろしくお願いします!

 で、まあ現在はまた出崎統監督ブーム! 永遠に定期的にきます出崎さんは。今、YouTubeの手塚プロダクション公式チャンネルで『白鯨伝説』『BLACK JACK』(OVA)に続き、いよいよ

『おにいさまへ…』(’91)!

が毎日更新となってます。これがもう楽しみ! え? 円盤持ってるでしょって?

もちろんVHS、LD、DVD、BD、すべて買いましたよ! 当たり前でしょ!

第170回 時代を超える響き 〜犬夜叉〜

 腹巻猫です。前回も告知しましたが、サントラDJイベントSoundtrack Pub【Mission#41】劇伴酒場忘年会2019を12月7日に開催します。蒲田studio80にて15時から20時まで(途中出入り自由)。今回はお客さん参加DJ大会のほか1人1曲持ち寄りコーナーもあります。お気軽にお立ち寄りください。予約不要です。
https://www.soundtrackpub.com/event/2019/12/20191207.html


 11月16日にNHK BSプレミアムで放映された番組「発表!全るーみっくアニメ大投票」を観た。作品部門で人気投票のトップに輝いたのは『犬夜叉』。『うる星やつら』『めぞん一刻』といった強力作品を抑えての第1位である。
 興味深かったのは『犬夜叉』を推した投票者のうちわけ。女性が90%、年代別では20代以下が圧倒的に多い。2000年代の少女たちの心に刺さった作品なのだ。
 TVアニメ『犬夜叉』は高橋留美子の同名マンガをサンライズがアニメ化した作品。突然、戦国時代にタイプスリップしてしまった中学3年生の少女・日暮かごめが、妖怪と人間との間に生まれた半妖の少年・犬夜叉と共に壮大な冒険を繰り広げるファンタジーだ。高橋留美子らしい魅力的なキャラクターたちが織りなすドラマと妖怪退治のアクションが融合した時代活劇ロマンスとも呼べる作品である。
 2000年10月から2004年9月まで全167話が放送され、劇場版も4作が制作・公開された。さらに2009年10月から、原作の最終話までを描く続編『犬夜叉 完結編』全26話が放映されている。日本のみならず、北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニア各国でも放映され、人気を集めた。

 その人気を支える要素のひとつが、和のテイストを含んだ音楽だ。
 音楽を担当したのは前番組『金田一少年の事件簿』にも参加していた和田薫。邦楽器とオーケストラを融合したサウンドを追求し、戦国時代の日本を舞台にした冒険ファンタジーにぴったりの音楽で本編を盛り上げた。
 和田薫は『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』(1996)で、日本の妖怪譚を邦楽器+オーケストラで表現する手法をすでに試みている。本作ではそれをいっそう推し進め、メインとなる楽曲をすべて、篠笛、琵琶、箏、三味線、太鼓といった邦楽器を絡めたサウンドで構築している。キャラクター描写にもアクションにも邦楽器が取り入れられ、「犬夜叉サウンド」と呼ぶべき独特の音楽世界が生み出された。西洋楽器と邦楽器、それにシンセサイザーの味つけが加わった和田薫流ハイブリッド音楽の完成形が『犬夜叉』なのである。
 また、本作の音楽の特徴のひとつにキャラクターテーマの多さがある。主人公の犬夜叉とかごめをはじめ、2人の仲間、敵対する妖怪や周囲のキャラクターにもテーマが設定されているのだ。特に犬夜叉、かごめ、殺生丸、桔梗などの重要なキャラクターにはテーマモティーフを軸に複数のアレンジBGMが作られている。和田薫によれば「それぞれのキャラクターには複雑な背景があるので、その表現方法としてテーマアレンジのバリエーションを用意し(中略)、そのキャラ特有の感情表現に使用されるように配慮している」(CD「犬夜叉 音楽篇」解説より)とのこと。
 和田薫の師匠である伊福部昭は東宝怪獣映画音楽でゴジラやラドン、モスラ、キングギドラといった怪獣それぞれにモティーフを設定し、場面に応じてアレンジすることで怪獣のキャラクターを印象づけている。『犬夜叉』におけるキャラクターテーマは、このワーグナー的な音楽設計を継承したものだ。音楽によるキャラクター表現の豊かさは、本作の大きな魅力のひとつである。
 怪獣映画といえば、本作の妖怪がらみの音楽も実に魅力的だ。和田薫は『宇宙の騎士テッカマンブレード』(1991)、『獣兵衛忍風帖』(1992)、『疾風!アイアンリーガー』(1993)といった作品で緊迫感に富んだサスペンス音楽やダイナミックなアクション音楽を手がけてきた。本作では、その流れを汲むアクションサウンドに怪獣映画音楽的な重厚さ、不気味さをプラスして、迫力たっぷりの妖怪バトル音楽を生み出している。
 4年間にわたるシリーズとあって、曲数も多い。和田薫によれば、TVシリーズのために作った楽曲は125曲、映画のために作った曲は238曲に及ぶそうである。
 本作のサウンドトラック・アルバムは「犬夜叉 音楽篇」「同 弐」「同 参」のタイトルでエイベックスからCD3枚が発売されている。また、4本の劇場版のそれぞれでサウンドトラック・アルバム(「音楽篇」)がリリースされた。さらに放送終了後の2005年にサウンドトラックの人気曲を集めたベストアルバム「犬夜叉 音楽撰集」「同 —映画篇—」が発売されている。アニメ作品でボーカル曲のベストアルバムはよく見るが、サントラのベスト盤が発売される例はあまり聞いたことがない。本作の音楽がいかにファンから支持され、愛されているかを示す一例だろう。
 「犬夜叉 音楽篇」から紹介しよう。収録曲は以下のとおり。

  1. CHANGE THE WORLD(歌:V6)
  2. 宿命の旅へ
  3. サブタイトル
  4. 半妖 犬夜叉
  5. 隠し井戸から戦国時代へ
  6. 妖兄 殺生丸
  7. 四魂の玉を狙う魑魅魍魎
  8. 牙の剣 鉄砕牙
  9. 窮地
  10. 妖艶
  11. アイキャッチA
  12. 時を超えて かごめ
  13. ドキドキうきうき
  14. がんばれ!北条君
  15. 村の一日
  16. 四魂の玉を求めて
  17. ノミのじじい 冥加
  18. おすわり!
  19. コギツネ妖怪 七宝
  20. 不良法師 弥勒
  21. 風穴
  22. 退治屋 珊瑚
  23. 運命と恋心
  24. 慕情
  25. アイキャッチB
  26. 不穏な気配
  27. 邪妖 奈落
  28. 襲撃
  29. 死魂
  30. 悲運の巫女 桔梗
  31. 哀歌
  32. 哀しみの果てに
  33. かごめと犬夜叉
  34. 霊力
  35. 邪気
  36. 死闘
  37. 大反撃
  38. My will(歌:dream)

 1曲目がオープニングテーマ、最後がエンディングテーマ。アルバム全体は大きく3つに分かれ、「アイキャッチ」が区切りとなる構成だ。構成は和田薫自身。発売が2001年3月末なので、2クール目あたりまでの物語を反映した内容になっている。
 解説書には和田薫による総括的解説と各曲解説を掲載。各曲解説には各トラックのM-No.が記載されているのがうれしい。サントラファンのツボを心得た充実の解説書である。
 BGMの第1部は犬夜叉とその兄・殺生丸、妖怪たちのテーマを中心にした内容。
 メインテーマのモティーフを使ったプロローグ曲「宿命の旅へ」から幕を開ける。オーケストラと琵琶のアンサンブルが本作の音楽の特徴をよく表している。
 短いながらも印象的なサブタイトル曲をはさみ、メインテーマである犬夜叉のテーマ「半妖 犬夜叉」が登場。本作を代表する楽曲であり、アルバムの中でも一番の聴きどころだ。オーケストラと篠笛の競演でダイナミックな中に凛とした和の香りがただよう。
 トラック5「隠し井戸から戦国時代へ」は物語の始まりを表現する曲。かごめが隠し井戸を通って戦国時代へとやってくる場面をイメージしている(実際の本編では別の曲が使われた)。そして、犬夜叉の異母兄・殺生丸のテーマへと続く。
 トラック6「妖兄 殺生丸」では、オーケストラとシンセ、邦楽器によるサウンドで殺生丸の冷酷さと強大な力が表現される。後半の怪獣映画音楽的な表現は聴き応えたっぷりだ。この殺生丸のテーマはトラック10「妖艶」でもアレンジを変えて再登場する。
 トラック7からの3曲「四魂の玉を狙う魑魅魍魎」「牙の剣 鉄砕牙」「窮地」は、怪奇な妖怪の登場と犬夜叉の戦いを描写する音楽。本作のサスペンス&アクションの部分を受け持つ楽曲群である。ここでも、琵琶、能管などの邦楽器とオーケストラが融合したサウンドが独特の世界を作り上げている。
 「アイキャッチA」で一区切りつき、BGMの第2部へ。かごめたち各キャラクターのテーマや日常描写曲を集めたパートになる。
 トラック12「時を超えて かごめ」は主人公・かごめのテーマ。パンフルートが主旋律を奏でるリリカルなワルツの曲である。もの思うかごめのイメージだろうか。
 本作にはコミカルなシーンやほっとする日常シーンも登場する。このパートではそうした曲がまとめて収録されて、本編の雰囲気を再現している。蚤妖怪の冥加、子狐妖怪の七宝、不良法師・弥勒、妖怪退治屋の少女・珊瑚らのテーマが次々と現れ、犬夜叉とかごめの旅に仲間が増えていくさまが音楽でも再現される。
 トラック23「運命と恋心」は女声ボーカリーズとパンフルートによるかごめのテーマのしっとりとしたアレンジ曲。次の「慕情」は犬夜叉のテーマのストリングスを中心にしたバラード風アレンジ。情感豊かな曲を並べて、かごめと犬夜叉の心情の変化を表現する粋な構成になっている。
 「アイキャッチB」で雰囲気が変わり、BGMの第3部へ。犬夜叉、かごめ、桔梗、奈落の心情のもつれあいを描くドラマティックなパートである。
 トラック26「不穏な気配」は妖怪登場を予感させるおどろおどろしい曲。続く「邪妖 奈落」で最大の敵・奈落が登場。シンセサイザーとチェンバロの音色が淡々と奏でるサウンドが禍々しさを表現する。次の「襲撃」は妖怪の脅威と襲撃を描写する重厚なサスペンス音楽だ。一気に危機感が盛り上がる。
 トラック29「死魂」で雰囲気は一転。シンセサイザーと能管、パーカッションが、はかなくも神秘的な桔梗のテーマを奏でる。桔梗は犬夜叉の想い人であり、その魂がかごめに受け継がれた巫女。トラック30「悲運の巫女 桔梗」は、桔梗の哀しいさだめを二胡によって表現した楽曲だ。桔梗のテーマは女声ボーカリーズを採り入れたトラック34「霊力」で反復される。
 犬夜叉のテーマの哀感をたたえたアレンジ曲「哀歌」が、かごめと桔梗の間で揺れる犬夜叉の心を表現する。邦楽器と洋楽器が混然一体となったアンサンブルがみごと。次のトラック32「哀しみの果てに」では、登場人物が抱える悲しみや苦悩が描かれる。
 トラック33「かごめと犬夜叉」で心情的なクライマックスは頂点に。前半はかごめのテーマのピアノと女声ボーカリーズ、シンセによる哀愁を帯びたアレンジ。後半は犬夜叉のテーマの女声ボーカリーズをフィーチャーした透明感のあるアレンジ曲になる。かごめと犬夜叉の想いが、ここでくっきりと浮かび上がる。本アルバムの第2の聴きどころだ。
 トラック35「邪気」からはアルバムの終盤を盛り上げるスペクタクル編。チベット系声明とシンセによる「邪気」は奈落の恐ろしさを表現する怪奇曲。トラック36「死闘」は弦の速いパッセージが緊迫感を生むバトル曲。そして、犬夜叉のテーマによる重量感のあるアクション曲「大反撃」でテンションは最高潮に達する。すぐさまエンディングテーマ「Will」につながる構成が鮮やかだ。

 TVアニメの音楽担当は番組が始まる前にまとめて曲を書いてしまい、あとはスタッフにおまかせというケースも少なくない。しかし、和田薫は可能な限りアフレコにも顔を出し、スタッフ・キャストと密接にコミュニケーションを取るという。「犬夜叉 音楽篇」は、作品と音楽に精通し、愛情を持つ作曲家だからこそ作れた、ファンも納得のアルバムである。
 本作の音楽は、作曲家・和田薫にとっても格別の手ごたえを感じるものになったようだ。和田薫は2003年に本作の音楽をもとにした「犬夜叉幻想」というオーケストラ曲を書き上げている(企画アルバム「wind -犬夜叉 交響連歌- Symphonic theme collection」に初収録)。これはメインテーマ「半妖 犬夜叉」をモティーフにオーケストラ用に再作曲した作品で、2003年にサントリーホールで開催された和田薫個展コンサート「喚起の時」でステージ初演されたほか、2009年にドイツで開催されたWDRケルン放送管弦楽団によるコンサート「The Echo of Japan -Die Musik von Kaoru Wada-」でも(ドイツの『犬夜叉』ファンの熱望に応える形で)和田薫の純音楽作品と共に演奏されている。もはや、『犬夜叉』の音楽はアニメのサウンドトラックという枠を超えて、作曲家・和田薫の代名詞とも呼べる作品になっているのだ。伊福部昭における『ゴジラ』のように、宮川泰における『宇宙戦艦ヤマト』のように。
 純音楽でも多くの力作・意欲作を発表している作曲家・和田薫にとって、それは必ずしも本意ではないかもしれないが、時代を超えて愛される作品を持ったことは作曲家として幸せなことだと思う。
 2009年から半年間放送された『犬夜叉 完結編』では、基本的に過去のシリーズの音楽からの選曲で対応するという方針から、新たな音楽録音は行われなかった。
 しかし、最終話が近くなったとき、和田薫は「費用はこちらで都合をつけるから」と新録音を提案。最終話1本前の第25話で2曲、最終話では全曲のBGM新録音が実現した。和田薫の本作への熱い想い、こだわりが伝わるエピソードだ。この新録BGMは、2010年に発売されたアルバム「犬夜叉 ベストソング ヒストリー」のボーナストラックに収録されている。『犬夜叉』ファンはこちらも入手必須である。

犬夜叉 音楽篇
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犬夜叉 音楽篇 弐
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犬夜叉 ベストソング ヒストリー
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第636回 『コップクラフト』打ち上げでした

打ち上げでのツダケン(津田健次郎)さんとまゆしぃ(吉岡茉祐)さん!


 津田さんはいつもどおりダンディでカッコよく、吉岡さんはまあるい伊達メガネがとても似合ってて可愛かった打ち上げでした。吉岡さんは最近、脚本を書いたり朗読をやったりしていて「活躍の場、広げてますね!」と言うと津田さんも「僕もホン(脚本)書くんですよ」と。さらに映画監督までやられてるそう。

お二方とも俳優・声優に止まらず、すでにクリエイター!

ですね。いろいろ才能豊かな方達は本当にうらやましい! 津田さんや吉岡さんに何年経っても仕事相手としてお付き合いしてもらえるように自分も頑張らねば! と思ってると、オープニング主題歌を担当されたオーイシマサヨシさんと初対面!

 とても人懐っこい笑顔が印象的なメガネさんでした。「最初頂いた曲を聴いた時、思ってもみなかった角度からパンチが飛んできた感じでよかったです!」と伝えると「めっちゃ動くオープニング、ありがとうございます監督!」と言ってくださって、とても嬉しかったです。

 で、最後の「監督の挨拶」の話は割愛。あとは2次会で締め! こちらはトニー役の高橋良輔さん、ゴドノフ役の鶴岡聡さん、村田蓮爾さんらと長々おしゃべり。とても楽しいひととき、大変ありがとうございました!

スタッフ・キャストの皆さん、本当にお疲れさまでした!!
またご一緒できますように!

第164回アニメスタイルイベント
『エウレカセブン』を語ろう!2

 9月1日(日)の「 『エウレカセブン』を語ろう!」に続き、「交響詩篇エウレカセブン アーカイブス」の刊行を記念したトークイベントを開催する。タイトルは「第164回アニメスタイルイベント 『エウレカセブン』を語ろう!2」。日時は12月7日で、会場は阿佐ヶ谷ロフトAだ。

 出演は京田知己監督と、特技監督等の役職で『エウレカセブン』シリーズに参加している村木靖。他のゲストが決まった場合は改めて告知する。トークはメカアクションについてと、前回のイベントで語りきれなかった作品についてがテーマとなる予定だ。今までのイベントと同様に、トークの一部を「アニメスタイルチャンネル」で配信する。

 チケットは11月16日(土)午前10時から発売となる。詳しくは以下にリンクした阿佐ヶ谷ロフトAのページを見ていただきたい。また、会場では「交響詩篇エウレカセブン アーカイブス」をはじめとするアニメスタイルの書籍を販売する。

■関連リンク
アニメスタイルチャンネル
https://ch.nicovideo.jp/animestyle

阿佐ヶ谷ロフトA
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/132982

【アニメスタイルの書籍】『交響詩篇エウレカセブン』のイラストとデザインの集大成!
http://animestyle.jp/news/2019/09/02/16192/

第164回アニメスタイルイベント
『エウレカセブン』を語ろう!2

開催日

2019年12月7日(土)
開場12時00分 開演13時00分

会場

阿佐ヶ谷ロフトA

出演

京田知己、村木靖、橋本敬史、小黒祐一郎(司会)

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて
 会場となる阿佐ヶ谷ロフトAはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

第635回 12話〜「どうしよう(汗)」

 前回の続き『コップクラフト』12話をもう少し。ラストは賀東招二さんに締めていただこうと、後半は永井真吾さんからバトンタッチ。最終回の割に登場人物が少ない(何しろマトバとチャン、ティラナとゼラーダの2組の会話(問答?)が6割を占める)話数ですから、ホン読み(脚本打ち)の時も、その後のコンテ時も、間が保つどうか不安でした。でも9話のBパートから3.5話分の長編事件の解決編ゆえに、当然犯人の動機やらの説明も長くなるわけで、これをコンテでは開き直って長尺カットでしゃべらせまくりました。説明ゼリフはなるべくカットを割らないほうが話を聞き易いのですが、その代わり退屈しないようにレイアウトで見せる工夫をし、あとは役者さんの力を信じるシーンとなったんです。で、それがもう津田健次郎さんや大塚芳忠さん、吉岡茉祐さん佐藤拓也さんら役者の皆さんのおかげで、逆に長回しが活きる緊張感のあるシーンに仕上げていただけました。例えば冒頭の「殺してやるぞ、ゼラーダ!」とか、脚本で書かれてたものを読んだ時は「ちょっとストレート過ぎて、マトバが悪いヤツに見えるかも?」と感じたんで、コンテ時躊躇したんですが、アフレコ時、津田さんが尋常じゃない気迫をのせてくださったので、ちゃんと「殺したいくらいの憎しみ」が伝わってきて、結果的にドラマへ引き込むのに寄与してくれました。あと、最後の「3回まわって、ワン」のくだり、賀東さんから「ラスト、どうでしょう? なんかアニメっぽいかな〜?」と相談されたのですが、自分からは「いいんじゃないでしょうか。あまり大きなネタで締めるより、ケイとティラナの日常に戻すのは正解かと」と言って、「3回もまわって」はOFFにして見せず、マトバにカメラを残し、そのリアクションで間を保たせて、マンガっぽさを少し消すようにしました。それから、吉岡さんによるティラナのモノローグはアフレコ時『Wake Up, Girls!』を思い出してました、自分。

 さあ、あとは

来遊の打ち上げの挨拶、どうしよう(汗)!

 何しろ板垣は人前に出るのも話すのも苦手! これ前々から言ってるとおり、作品のイベントや舞台挨拶、TV出演などで出演依頼があっても、原作者や他のスタッフさんらが出るのに自分だけ出ないのは無礼って時だけは出ますが、そうでない場合は「現場作業を優先させてください」とお断りさせていただいてます。ところが打ち上げの挨拶だけはスタッフ・キャストの皆さんに「お疲れさまでした」を言わないわけにはいきません1 使命感のみでマイクを握るんですが、毎回何を話していいのか分かりません! そもそも今までの監督作品の打ち上げで、何をしゃべったのかを憶えていないくらい毎回緊張するのが「監督からの挨拶」とゆーヤツです。誰が考えた儀式なんだ!?

アニメ様の『タイトル未定』
229 アニメ様日記 2019年10月13日(日)

2019年10月13日(日)
暗いうちから散歩。台風の後で、コンビニや24時間スーパーも閉まっていた。公園で悲しい出来事が。馴染みの猫の一匹が、台風で倒れた木の下敷きになって命を落としたのだ。その猫と仲がよかったワイフは悲しんでいた。事務所で原稿作業。11時に昼飯で出かけたら、普段は昼から開いている店が14時開店だったり、ランチのスタートが1時間遅れだったり。午後、ずっとやっていた取材原稿がまとまる。難産だった。
マンガ「もしもし、てるみです。」全2巻を読んだ。ジャンルとしては「ちょいエロ・コメディ」かな。「面白い」ではなくて「なんだかいい」。このキャラクターであと3冊くらい読みたかった。このくらいの温度の作品はアニメにしづらいのかなあ。 

2019年10月14日(月)
散歩以外は外出もせずにデスクワーク。「設定資料FILE」の構成に手をつけたり、簡単なテキスト作業をしたり。
またまた『ぼくたちは勉強ができない』第1期を一気観。シリーズ全体としてバランスよく作られていて面白い。複数のヒロインを、ほぼ均等に描いているのがいい。一番よかったのが、小美浪あすみが初登場した10話「かの新天地にて迷える子羊は[X]と邂逅する」。アキバっぽい話で、ある意味において「アニメらしい」仕上がり。

2019年10月15日(火)
『荒野のコトブキ飛行隊』1話の「細かすぎて伝わらないオーディオコメンタリー」を録画で観た。これを全話分やるのか。凄い企画だなあ。午前中に散歩。その後、デスクワーク。昼に事務所で打ち合わせが2件。16時から中央線方面で打ち合わせが2件。スケジュールの調整を色々としくじる。
事務所近くのTSUTAYAが閉店したことで、21世紀になってから放送されたTVアニメの再視聴がややしんどくなったことを実感する。

2019年10月16日(水)
例によって、深夜から事務所に入って作業。だけど、事務所が入っているビルが午前5時から停電になるので、その前に撤収。また事務所に戻って、午前9時くらいまで原稿作業。その後は「設定資料FILE」のページ構成。ながらで『女子高生の無駄づかい』を1話からラス前まで観る。ラス前の話は「やられた」という感じ。この話については、いつかちゃんと書きたい。
『女子高生の無駄づかい』を観ながら『ぼくたちは勉強ができない』の画を並べる作業をするのはなんだか混乱する。『荒ぶる季節の乙女どもよ。』を観ながらのほうがよいか。
なんだか女子高生アニメばかり観ているぞ。今年放映された『女子高生の無駄づかい』『ぼくたちは勉強ができない』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』『ダンベル何キロ持てる?』はそれぞれリアリティレベルが違うようにも見えるけれど、実は切り取り方が違うだけ、かもしれないと思う。

2019年10月17日(木)
16日の23時45分に事務所へ入って、朝の散歩をはさんで昼まで「設定資料FILE」のページ構成をやる。いやあ、疲れた。途中で休憩をはさめばよかった。打ち合わせを一件はさんで、17時から、前田久さんに食事をおごるという約束を果たすために、南阿佐ヶ谷のとんかつ成蔵に。吉松さん、谷口淳一郎さんも一緒だ。成蔵のとんかつは確かに美味しい。美味しいというか、すごい。
「歴史秘話 るーみっくヒストリア」を観た。マジメな調子のナレーションで『うる星やつら』『らんま1/2』等を解説していて、それがいい味わいに。「その代表としてテキトーに選ばれたのが」とか「下心全開で鬼ごっこに挑み」とか。

2019年10月18日(金)
雨のため、ラジオ体操はおやすみ。事務所でラフとか、事務所スタッフが進めている書籍のチェックとか。池袋HUMAXシネマズで『BLACKFOX』を観た。気になって、Amazon Prime Videoで実写作品の『BLACK FOX: Age of the Ninja』も観る。

2019年10月19日(土)
雨のため、朝のラジオ体操は中止。午後に打ち合わせが1本。ただし、自分が時間を勘違いして、打ち合わせ相手をお待たせしてしまった。申しわけない。「ドラゴンクエストウォーク」でもレイド的なものがあるのを知って、俄然やる気になる。Mac miniで再生しているBlu-rayの映像を、iPad Proで観ることができるようになったけど、自分の仕事環境だと、あまり意味がないかもしれない。

第169回 同年代の挑戦 〜交響詩篇エウレカセブン〜

 腹巻猫です。12月7日にサントラDJイベント・Soundtrack Pub【Mission#41】劇伴酒場忘年会2019を蒲田studio80にて開催します。今回は特に特集企画は設けず、さまざまな映像音楽を聴きながら、ゆるゆると飲んだり話したりする空間にしたいと思います。お気軽においでください。サントラDJを募集します。テーマは映像音楽であればなんでもOK。持ち時間は1人30分。われこそは! という方は、ぜひエントリーしてください。詳細は下記。
https://www.soundtrackpub.com/event/2019/12/20191207.html


 TOKYO MXの『交響詩篇エウレカセブン』の再放映が10月末に終了した。放映は週1回。映像配信や映像ソフトでいつでも観られる作品だが、本放映のままのフォーマットで1年間観る体験は格別なものだった。
 あらためて、音楽がとてもいいと思った。音楽自体も、音楽の使い方もいい。
 『交響詩篇エウレカセブン』は2005年4月から2006年4月まで放映されたTVアニメ作品。ボンズ制作、京田知己監督によるSFロボットアニメである。
 舞台はスカブコーラルと呼ばれる珊瑚状の大地に覆われた惑星。巨大ロボットとともに空から墜ちてきた少女エウレカとの出逢いをきっかけに反体制グループ・ゲッコーステイトに加わった少年レントンの冒険と成長を描く物語だ。
 謎の生命体コーラリアンの秘密やゲッコーステイトと政府軍の対立、もう1人のエウレカとも呼べるアネモネの登場など、多彩なエピソードがからみあう作品だが、軸となるのはレントンとエウレカとのボーイ・ミーツ・ガールの物語。その軸が最後までぶれずに貫かれているのが心地よい。
 放映終了後の2009年、劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が公開され、2012年には続編TVアニメ『エウレカセブンAO』が放映された。2017年からは新劇場版『EUREKASEVEN HI-EVOLUTION』3部作が順次公開されている。現在も新作が制作されている人気作品だ。
 音楽は佐藤直紀。佐藤は劇場版『ポケットが虹でいっぱい』、および『HI-EVOLUTION』の音楽も担当している。
 1970年生まれの佐藤直紀は本作を担当したときに35歳。本作が放映された2005〜2006年には、TVアニメ『ふたりはプリキュア Max Heart』、実写劇場作品「ローレライ」「ALWAYS 三丁目の夕日」、TVドラマ「海猿」といった人気作、話題作を手がけていた。技量も意欲も充実し、代表作と呼べる作品を生み出していた時期である。『交響詩篇エウレカセブン』も、佐藤直紀の代表作のひとつに数えられる作品になった。
 本作の音楽演出の特徴に、ダンスミュージックやテクノミュージックのアーティストの楽曲が使用されていることがある。オープニング&エンディング主題歌のみならず、挿入曲としてもアーティストの楽曲が使用され効果を上げていた。しかしながら、当コラムでは佐藤直紀の劇中音楽(BGM)に絞って紹介する。

 筆者は放映当時、アニメ雑誌の仕事で本作の音楽について佐藤直紀にインタビューしたことがある。そのとき、佐藤直紀が本作を引き受けた理由のひとつとして、スタッフが同年代だったことが大きいと語っていたことが印象に残っている。
 監督の京田知己は佐藤直紀と同じ1970年生まれ。シリーズ構成の佐藤大とキャラクターデザインの吉田健一は1969年生まれ。同年代のスタッフがポスト・ガンダム、ポスト・エヴァンゲリオンと呼べるような新しい作品を作ろうとしているのを見て、一緒にやってみたいと思ったのだという。
 リクエストされたのは、オーケストラを使った正道の音楽。ただし、佐藤直紀は少年時代からほとんどアニメを見たことがなく、「ロボットアニメらしい音楽」がどういうものかまったく知らなかった。それがかえって新鮮で爽快な音楽を生み出すことになった。
 本作の音楽は3月、6月、9月と3回にわたって60数曲が録音されている。初回音楽メニューはM-1〜M-37の37曲+エキストラ2曲。追加音楽メニューはM-38〜M-52の15曲。最終音楽メニューはM-53〜M-60の8曲。1年間放映されるTVアニメの音楽としては少ない曲数である。そのぶん、1曲1曲が印象深く、耳に残る音楽になった。
 本作のBGMを収録したサウンドトラック・アルバムは2タイトル。「交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1」が2005年11月に、「同2」が2006年4月にアニプレックスから発売されている。いずれもBGMとアーティスト楽曲を収録した2枚組。ボーカル曲のみを集めた「交響詩篇エウレカセブン COMPLETE BEST」というアルバムも発売されているが、サウンドトラックのほうにもアーティスト楽曲がしっかり収録されているのが本作らしい。
 2タイトルのアルバムの総収録曲数は83曲。うち佐藤直紀によるBGMは58曲。本作のために制作されたBGMの大半が収録されている。

 「交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1」から紹介しよう。収録曲は下記を参照。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000B9F31Q/
 京田知己監督とアニプレックスのスタッフによる構成は、『交響詩篇エウレカセブン』の最初の2クールの物語を音楽でふり返る趣向。ディスク1とディスク2をそれぞれ第1クールと第2クールに振り分けている。ディスク1は第1クールのオープニング主題歌「DAYS」で始まり、エンディング主題歌「秘密基地」で終わる。ディスク2は第2クールのオープニング主題歌「少年ハート」で始まり、エンディング主題歌「FLY AWAY」で終わる。まさに正道の構成。曲順は劇中使用順というより、物語をふり返った印象を重視して決められているようだ。
 ディスク1のトラック3「永い旅路」は佐藤直紀が苦心したという主人公・レントンのテーマだ。メニューには「基本的には明るく楽しいのですが、爽快さ等を控えてください」とある。本作の音楽メニューは単純に「こういう音楽」と言い切れない複雑な要求があり、映像ができていない状態で方向性を探るのはなかなか難しかった。佐藤直紀は、完成した映像を観て、ようやく監督の意図がつかめてきたという。
 次に収録された「望郷」はそのレントンのテーマの変奏で、少し落ち込んだレントンの心情を表す曲。第1話でゲッコーステイトに憧れるレントンが「おれも自由に生きたい」と心の中でつぶやく場面などに流れている。
 「遠い記憶」と題されたトラック5は、佐藤直紀らしいメロディが堪能できる曲。「ウォーターボーイズ」や「H2〜君といた日々」といった青春ドラマや劇場作品で佐藤直紀が書いてきた名曲を思い出す。アニメでこんな佐藤直紀節が聴けるのは実にうれしい体験だった。
 トラック7の「真実」もピアノと弦の旋律が美しく切ない曲だ。第2話でエウレカのロボット(劇中ではLFOと呼ばれる)・ニルヴァーシュに搭乗したレントンがエウレカに励まされる場面に流れる。エウレカの神秘的な一面を描写する曲である。
 トラック8「エウレカ」は第1話のレントンとエウレカとの出逢いのシーンに流れる曲。打ち合わせの段階から「きれいなピアノ曲で」と指定されていた。佐藤直紀は、ロボットが墜ちてくるのだからもっと派手でドラマティックな曲が合うのではないかと考えたそうだ。リクエストどおりのピアノ曲を作っても、実際は使われないのではないかと。しかし、映像ではメニューどおりに曲が使用され、みごとに合っていた。それを観て、佐藤は本作の世界観がつかめた気がしたという。
 青春ドラマとしての一面も持つ本作には、ちょっと気恥ずかしいような場面を彩る軽快な曲やユーモラスな曲も作られている。トラック12から17に収録された「オン・ザ・ヒル」「微笑みの恐怖」「Okamochi & Jersey」「セクシー・レディー・ブルージー」「禁断の果実」「宿無しが爪弾く」といった曲である。アルバムの中では、ほっとひと息つけるパートだ。こうしたリラックスした雰囲気の曲も佐藤直紀は実にうまい。
 トラック18「予兆」から緊張感が高まる。トラック19「胎動からの跳躍」は上下動する弦が危機感を盛り上げ、リズムとメロディが大きな展開を予感させるスケールの大きな曲。次のトラック20「戦闘空域」は第1話冒頭でも使用された戦闘曲。敵味方入り乱れる戦闘シーンをイメージさせる激しい曲だ。いずれもロボットアニメ音楽の花形とも呼べるサスペンス&バトル曲だが、意外にこういう曲が少ないのが本作の音楽の特徴である。
 トラック21「月光号」はゲッコーステイトの空船・月光号のテーマ。金管・木管楽器が高揚感たっぷりに歌い上げる勇壮な曲だ。第3話でレントンが月光号の勇姿を初めて目にする場面に流れていた。
 トラック22の「レントン・サーストン」は本作を象徴する楽曲のひとつ。弦の駆け上がりからオーケストラの雄大なメロディに展開する。新しい物語の始まりをイメージさせる、爽快感に満ちた曲だ。短縮編集されて毎回の次回予告音楽として使用されていた。
 トラック23「ニルヴァーシュ type ZERO」はニルヴァーシュのテーマ。音楽メニューでは「希望の依り代の曲」と指定されている。メニューどおりの力強い、希望にあふれた曲である。第2話でニルヴァーシュが虹色の光柱を発生させるセブンスウェル現象を起こす場面に流れていたのが印象的。
 本作の音楽を作るにあたって、佐藤直紀は当初、ハリウッド映画音楽のような、アメリカ的な正道のオーケストラ曲をイメージしたという。その代表格がこのニルヴァーシュのテーマ。が、映像とともに流れたとき、佐藤直紀は違和感を感じた。もう少し抑えたヨーロッパ的な音楽のほうが、この作品には合うと思えたのだ。そこで、第2回録音からは徐々にヨーロッパ的な要素を加えた音楽に修正していったのだそうだ。「ORIGINAL SOUNDTRACK 2」を聴くと、第2回録音、第3回録音と、本作の音楽が変化しているのがわかる。
 ディスク1の終盤は「いるべき場所」「世界のただ中で」「希望の空」と、ゲッコーステイトの中で居場所を見つけていくレントンをイメージさせる楽曲で締めくくるられる。いずれも、しみじみとした情感が胸に染みる曲である。ディスク1だけで完結したアルバムとして聴ける秀逸な構成だ。
 ディスク2では、エウレカの身に起こる異変、レントンの家出といった2クール目の展開に合わせて、不安や苦悩、孤独感等を描写する曲が多くなる。聴きどころは、アネモネの苦悩と狂気を表現する「type the END」。1曲の中で次々と表情が変わっていく複雑な構成の曲だ。それが、アネモネの戦いの描写によく合っていた。ディスク2は、ディスク1とはまた違った雰囲気でまとめられた1枚になっている。
 本作の劇中では、戦闘シーンに必ずしも激しい曲が流れず、キャラクターの心情に合わせたエモーショナルな曲が流れることが多い。そして、音楽を多用せず、必要な場面にたっぷりと流すことでひとつひとつの楽曲を生かしている。
 佐藤直紀の音楽には、ロボットアニメ的なケレン味や激しさはあまりない。ドラマに寄り添った情感を重視した楽曲が中心だ。しかし、地味ではない。佐藤直紀ならではのメロディアスでドラマティックな楽曲が映像を彩り、観る者の感情を揺さぶる。まるで青春ドラマのように。それが、『交響詩篇エウレカセブン』の独特の味わいになっている。

 放映当時のインタビューで、筆者は佐藤直紀に「同年代で新しいものが作れたという感触は?」とたずねてみた。その答えは「やれてよかったと思っているけれど、実は同年代ならではの手応えを感じたということは特になかったんです」(大意)というものだった。
 しかし筆者は、本作の音楽はやはり同年代が刺激し合って生まれたものだと思う。何を作るかよりも、誰と作るかが重要なときがある。30代半ばという、社会の中でようやく自分の思うことができるようになった年代のスタッフが作り上げたTVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』。たとえ手探りで結果が見えなくても、持てる力をすべて注ぎ込んで新しいものを作り出そうという情熱と意欲が、音楽からも伝わってくる。このとき、このスタッフでなければ生まれなかった音楽なのだ。

交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1
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交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 2
Amazon

第634回 幸せとコンテ〜『コップクラフト』11話・12話

コンビニでホットコーヒー(ブラック)とパンひとつ買って、朝7時〜8時に出勤! 幸せなひとときです。たまにまわり道をして散歩気味に会社入ったりして、板垣にとっての幸せはこれくらいで充分! このゆったりしたルーチンで毎日コンテ、コンテ!

 自分の場合、コンテ作業に入るとある種のルーチンが必要。日々の生活リズムが崩れると、1日何十カットを描き進めることが難しくなります。なので、来年春まではホットコーヒー持ってスタジオINする毎日となるでしょう。

 で、『コップクラフト』11話。こちらは外撒き作画で大成功した話数で、助監督・播磨優くんによる処理(演出)も丁寧で非常に細かく指示されてて助かりました! キャミー&ジェミー対ヒモ男のシーン、コンテ的に苦悩した部分だったけど上手く仕上がってたと思います。あ、アフレコ時に遡ると、ランドル役の木内秀信さんがミスった時、津田(健次郎)さんが劇中のセリフを使って「落ち着け、ランドル!」と突っ込んだのには音響現場で大爆笑でした。
 そして最終話の12話。脚本は前半まで永井真吾さんで、後半は賀東招二さん。演出はもう1人の助監督・田辺慎吾くん、作画は小林大地くんを中心とした社内スタッフ。ラストシーンはキャラデ・木村博美さん自ら原画。11・12話の制作中、自分は前回説明したとおり、10話の全面直しにかかりきりだったため、ホントに助監督の2人、播磨・田辺には助けられました。ありがとう! てとこでまた来週。

アニメ様の『タイトル未定』
228 アニメ様日記 2019年10月6日(日)

2019年10月6日(日)
トークイベント「第162回アニメスタイルイベント 中村豊の作画を語る!」を開催。よいイベントだったと思う。沓名さんの解説も非常にナイス。サイン本やら、Tシャツやらで慌ただしくて、今回も楽屋の写真を撮り損なった。
先週に引き続き、新番組を早めにチェックする。『ぼくたちは勉強ができない!』『この音とまれ![2期]』『戦×恋(ヴァルラヴ)』『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』『魔入りました!入間くん』の1話を観た。

2019年10月7日(月)
寒かったので早朝の散歩はおやすみ。午前中に銀座松屋の『天気の子』展に。展示されている原画が(特に新海監督の監督修正が)選びに選んだものという感じ。セレクトに理由があるのもいい。新海作品宣伝チームの仕事は、今回もイケていた。その後、銀座から上野まで歩いて、上野の居酒屋で昼飯。事務所に戻って、社内打ち合わせとライターさんの打ち合わせ。その後、デスクワーク。
『警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課-トクナナ -』『ACTORS -Songs Connection-』『Fairy gone フェアリーゴーン[第2クール]』『アフリカのサラリーマン』『XL上司。』の1話を観た。

2019年10月8日(火)
午前中に散歩。13時に社内打ち合わせ。16時から社外で打ち合わせ。他はデスクワーク。13時からの打ち合わせで、「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」をコデック装にすることを決める。その打ち合わせで、実写『シティーハンター』予告編の「山寺さん無双」と「沢城さん無双」が話題になる。16時からの打ち合わせで、ある仕事の最大のハードルを越えた。そして、次に越えるハードルが生まれた。
『兄に付ける薬はない!3』『バビロン』『ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル』『スタンドマイヒーローズ PIECE OF TRUTH』『私、能力は平均値でって言ったよね!』の1話を観た。

2019年10月9日(水)
暗いうちから散歩。午前中はテキスト作業。社内打ち合わせをはさんで、15時から某所に。来年出す書籍のために、段ボール箱三つ分の資料を解説付きで見せてもらう。
数日前の話。コンビニで気になる本を見つけて、それがウォーキング中だったのでその場では買わず、その後、Amazonでチェックしてみたら、その本がKindleになっていて、しかも、読み放題サービスに入っていることが判明。読み放題で読んでしまった。買うかもしれなかった本を、ほぼ無料で読めるのだからラッキーなんだけど、なんとなく罪悪感。

2019年10月10日(木)
事務所で打ち合わせが二件。それから新文芸坐で一件。土曜に予定していた『モブサイコ100 II』オールナイトの延期が決定。早朝に散歩ができなかったので、午前中は要町まで歩いて、昼は大塚まで食事に行った。企画進行中の書籍のデザイン案を、原寸のプリントで出してもらう。これはいい。この資料をこのサイズで収録するというところが、この企画のポイントだ。『BEASTARS』1話を観た。今後の展開にも期待。

2019年10月11日(金)
暗いうちから散歩。原稿作業のピーク。遅れに遅れた原稿がようやく一区切り。 10:05からグランドシネマサンシャインで『空の青さを知る人よ』を観る。初日初回での鑑賞。16時から進行中の書籍について、某プロダクションで打ち合わせ。事務所に戻って、また原稿作業。
『空の青さを知る人よ』は映画としてまとまりがいい。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』に比べると落ち着いた作りで、超平和バスターズの成熟した作品という印象。その意味でも秩父三部作の最終作に相応しいともいえるし、落ち着きがちょっとだけ寂しい。

2019年10月12日(土)
台風のため、長距離の散歩はおやすみ。午前6時過ぎの段階で近所の松屋は閉店。磯丸水産も閉店。富士そばは営業中で、吉野屋は8時までの営業。吉野屋でカレーを食べた。新文芸坐近くに24時間営業の居酒屋があるのだけど、他の店が閉まっているためか、妙に賑わっていた。午前中はライターさんにパスするための原稿作業。昼過ぎにオバチャンがひとりでやっている床屋に。オバチャンが夜まで営業すると言っているので、早く帰るように勧める。午後、マンションに戻る。やることもないのでひたすら寝た。こんなに寝たのはひさしぶり。
dマガジンの「アニメージュ」最新号だけど、巻末に特典として「ボイスアニメージュ」がついていた。dマガジンは登録はしているけどあまり見ないので、過去にも同様のケースがあったのかどうかは分からない。

第4回 ヤバイかな?

このフェアレディZもACコブラと同じくアニメには出てこなかった……。
まあ、ネタがネタだけにやるのは無理かなあと。
実在する非合法ラリーなんてTVで良い子には見せられません(汗)。
コイツはお値段も半端じゃありません……。
でも、大好きな車ですね。
個人的にはGノーズじゃないほうがいいな。
次は何を描こうかしら?

■関連リンク
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新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121
『海獣の子供』とSTUDIO4℃

 11月30日(土)に開催するオールナイトは「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121 『海獣の子供』とSTUDIO4℃」。意欲的な作品を制作し続けるSTUDIO4℃の長編アニメーションの特集だ。凄まじいばかりの映像表現で観客を圧倒した『海獣の子供』、そして、『鉄コン筋クリート』『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』を上映。3本とも木村真二が美術監督を務めた作品であり、濃厚かつ超緻密な背景が見どころのひとつとなっている。

 トークのゲストはSTUDIO4℃の田中栄子プロデューサー、『海獣の子供』で監督を務めた渡辺歩。前売り券は11月2日(土)から新文芸坐窓口とチケットぴあで発売となる。

新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121
『海獣の子供』とSTUDIO4℃

開催日

2019年11月30日(土)

開場

開場:22時15分/開演:22時30分 終了:翌朝5時15分(予定)

会場

新文芸坐

料金

当日・一般2800円、前売・友の会2600円

トーク出演

田中栄子、渡辺歩、小黒祐一郎(司会・アニメスタイル編集長)

上映タイトル

海獣の子供(2019/111分/DCP)
ムタフカズ -MUTAFUKAZ-(2018/日・仏/94分/DCP)
鉄コン筋クリート(2006/111分/35mm)

備考

※オールナイト上映につき18歳未満の方は入場不可
※トークショーの撮影・録音は禁止

●関連サイト
新文芸坐オフィシャルサイト
http://www.shin-bungeiza.com/

第633回 これからのアニメーターの在り方〜10話以降

 今回は「一部の方から怒られるのを覚悟」でいきます。以前、というか数年前(10年近く前?)、

俺は君みたいに、コンテやりたいとか監督やりたいなんて贅沢言ってないんだから! 原画だけ描ければいいのに、なんでアニメーターは食えないんだ! 業界がおかしいだろ!?

と熱弁をふるったフリーの友人。それに対して自分は

そっちのほうがよっぽど贅沢でしょ! 俺だって原画は好きだし、原画はいまだに描いているけど単価をつり上げたりしたことはない! テレコム辞めて以降、拘束とかすべて断ってきたけど、食えている! そもそも皆が思ってるほど、仕事量の割りに監督料は安いんだよ! 監督やってる時間、原画描いてても少なくとも俺の稼ぎは変わらないから! じゃ、コンテの描き方教えようか? 今やってるヤツ(監督作)1本振ろうか?

と提案すると、友人

だから俺はそうゆーんじゃないって!
原画で食えないのがおかしいんだって!

の一点張り。まあこの話はずっと以前にも書いたような気がしますが、昨今いわゆる働き方改革やら2023年インボイス制度導入などで、アニメ業界のワークスタイルも見直しが入ってきています。それにこの友人の話が多少絡むと思うのであえてもう一度。
 つまり「アニメ労働を見直せ」とお国は仰ってるわけです。その話を聞いた同年代または同年代以上のアニメ業界人(アニメーターだけでなく演出も制作陣も)は「そんなの絶対無理、アニメ作れなくなる!」と。でも自分は何事も「本当にそうかな?」と疑いを持つ主義(?)なので

ちゃんと決まった時間帯に入って、昼休憩1時間で夕〜夜に帰る、ってそんなにアニメ業界にとって悪いことなのかな?

と。まず、どのみちアニメの作り方は変えていかなきゃならないでしょ? だって単に出生率で言ったって、第2次ベビーブームの我々以降スタッフは減る一方って当たり前なのに、その反面アニメの本数は増えてるわけで。それを埋めるためにデジタル作画やCG、さらにAIを導入し、今より少人数で作品を作ることを考えないと物理的にやっていけない。なのに業界の現状はどの会社もスタッフの取り合いばかり。自分らはそこに参戦したくないので、新人の育成中心でやります。しかもそれはもう

原画だ動画だのの区切りは捨てて、「画で描かれたキャラが動く」のなら手段はなんだってよし!

に立ち返ってです。もちろん原画の基礎は教えるけど、例えばCG・撮影も併用できるように各々勉強すべきだし、ミルパンセのスタッフには

原画の仕事がいつまでも今のまま残り続けるとは思わないこと(ていうか、アニメに限らず仕事はすべてそう)! もしかしたら、CGに自分の画を貼付けたり、自らコンポジットを組んだりできるようにならなきゃならない(かもしれない)!

と言ってます。何しろ、

・人手が足りないなら足りないなりの作り方をまず考える(働ける時間が短くなるなら尚のこと)!
・稼ぎを増やしたいなら「何千、何万出さなきゃ描かない」運動をするより、テクノロジーの勉強をし、短時間で効率よくカット(動く画)を上げる努力をする(フリーならば尚のこと)!
・他社とのスタッフ引き抜き合戦なんて、長い目で見て業界人同士、首を絞め合うだけ! フリーの人なら尚のこと。ただ人手を欲しがってるだけの誘いは見分けられるようになるべし! 5〜10年後にCGのほうが効率がよくなったら、会社はすぐ手描きアニメーターを捨てますよ!

 特に2023年からのインボイス制で、会社はフリー(業務委託)として席を置いているスタッフの整理を強いられるでしょうから。冒頭の友人の話に戻ると、これは「フリーのくせに自らの不勉強を棚に上げまくってギャラが上がらない」と愚痴ってるだけ。原画だけで思った稼ぎにならないなら、もう一つ何か勉強するべきでは? 40代でも50代でも。

 で、続きの『コップクラフト』10話の話。これは本当に大変な話数でした。単純にぶっちゃけると、原画・作監を外に撒いた結果、出来が悪くて俺がアクション、木村(博美)さんがキャラ、その他芝居を中心に吉田(智裕)・斉藤(わかめ)で放映ギリまで直しまくりました。それでも間に合わなかった所はパッケージでガッツリ修正させてもらいました。中継車の中でマトバが犯人を割り出すシーンは、ホン読み(シナリオ打ち)時に削られそうになってたところ、「マトバが頭脳派でもあると見せるくだりは重要だ」と自分の提案により復活させた箇所でした。

 で、時間です。また途中ですみません!

第168回 渡辺岳夫最後の少女向けアニメ 〜レディジョージィ〜

 腹巻猫です。10月23日にSOUNDTRACK PUBレーベルより「レディジョージィ 歌と音楽集」が発売されました。TVアニメ『レディジョージィ』の主題歌・挿入歌・BGMを集大成した2枚組CDアルバムです。全91トラック収録。主題歌2曲以外は全曲初CD化の快挙! 今回は『レディジョージィ』の音楽を取り上げます。


 『レディジョージィ』は1983年4月から1984年2月まで放送されたTVアニメ作品。週刊少女コミック(小学館)に連載された、いがらしゆみこと井沢満によるマンガ「ジョージィ!」を原作に、東京ムービー新社(現 トムス・エンタテインメント)がアニメ化した。
 キー局・テレビ朝日系での放送は土曜夜7時から。この枠では、『おはよう! スパンク』(1981)、『とんでモン・ペ』(1982)と東京ムービー新社制作の少女向けアニメが続けて放映されており、本作『レディジョージィ』が3作目だった。3作とも吉田しげつぐがチーフディレクターを務めている。
 明るくコミカルな『おはよう! スパンク』『とんでモン・ペ』に比べると、『レディジョージィ』はぐっと大人びた、ドラマティックな作品である。
 舞台は19世紀。オーストラリアの大自然の中で育った少女ジョージィが、数奇な運命と恋に翻弄されながら成長していく物語だ。ジョージィの出生の秘密、血のつながらない2人の兄のジョージィへの愛、英国の少年ロエルとジョージィとの身分違いの恋、その恋を邪魔しようとするロエルの婚約者・エリーズ、エリーズの伯父・ダンゲリング公爵の悪だくみ。古典的なロマンスの要素がこれでもかと盛り込まれた大河ストーリーである。
 いがらしゆみこ原作の大河少女ロマンといえば、『キャンディ・キャンディ』がある。本作は80年代の『キャンディ・キャンディ』をめざしたような作品だった。ただ、『キャンディ・キャンディ』に比べるとシリアスなエピソードが多く、キャラクターも苦悩する場面が多い。前2作と大きく雰囲気が変わったこともあり、視聴者はとまどったのではないだろうか。かく言う筆者も、『おはよう! スパンク』はリアルタイムに観ていたが、『レディジョージィ』はあまり観た記憶がない。
 しかし、筆者は当時、『レディジョージィ』の音楽集LPを購入している。音楽が渡辺岳夫だったからだ。
 本作の音楽は、主題歌・挿入歌・BGMのすべてを渡辺岳夫が担当している。ここにも『キャンディ・キャンディ』との相似がある。そして、渡辺岳夫の音楽はすばらしかった。番組への不満を吹き飛ばすほどの名曲ぞろいだった。

 スポーツアニメ、名作アニメ、ロボットアニメなど、さまざまなジャンルの作品を手がけた渡辺岳夫が得意とした分野のひとつが少女向けアニメだった。『魔法のマコちゃん』(1970)、『魔女っ子メグちゃん』(1974)、『キャンディ・キャンディ』(1976)、『魔女っ子チックル』(1978)、『ハロー! サンディベル』(1981)……。「ヒロインもの」というくくり方をすれば、『キューティーハニー』(1973)も『ペリーヌ物語』(1978)も加えることができる。渡辺岳夫は事件や逆境に明るく前向きに立ち向かう少女たちの音楽を書き続けてきた。
 『レディジョージィ』はその系譜につらなる作品である。渡辺岳夫が創り出した少女向けアニメ音楽のひとつの到達点であり、また、さらに次のステージをめざした作品でもあった。
 渡辺岳夫の書く音楽は、「なべたけ節」「岳夫節」と呼ばれてファンに親しまれているが、メロディもサウンドも時代とともに変化している。
 『魔法のマコちゃん』は『巨人の星』(1968-71)とも共通するやや古風な曲調。アレンジに松山祐士が参加した『魔女っ子メグちゃん』からはヨーロッパの香りただようおしゃれなサウンドになり、『キャンディ・キャンディ』までその作風が続く。80年代の『ハロー!サンディベル』は久石譲がアレンジに参加。『機動戦士ガンダム』(1979)を手がけたあとということもあり、現代的な、ひとつ突き抜けたサウンドに変化している。
 そして、『レディジョージィ』である。
 本作の主題歌・挿入歌アレンジを手がけたのは青木望。TV&劇場アニメ『銀河鉄道999』の音楽で知られる作・編曲家だ。本作でも、ピアノや弦楽器のアコースティックな響きを生かした上品なアレンジを聴かせてくれる。『キャンディ・キャンディ』とはまったく違うイメージを打ち出してみごとだった。渡辺岳夫のメロディも、『キャンディ・キャンディ』『ハロー!サンディベル』のポップな路線とはひと味違う、クラシカルな、落ち着いた曲調で書かれている。それでいて、岳夫節と呼ばれる独特のメロディラインの魅力はそのままだ。
 さて、本作の音楽は放送当時、ビクター音楽産業からLPアルバム「レディジョージィ 音楽集」として発売された。主題歌2曲に挿入歌4曲、BGM7トラックを収録した音楽集である。
 このアルバム、ジャケットデザインがすばらしかった。いがらしゆみこのイラストを全面にあしらったデザインで、そのまま壁に飾っておきたくなるほどの美しさ。筆者が当時購入したのは、ジャケットに惹かれたからでもあった。
 収録曲は以下のとおり。

  1. 忘れられたメッセージ(歌:山本百合子)
  2. 愛のブレスレット(歌:山本百合子)
  3. 美しい出発(たびだち)
  4. やさしさをありがとう〜インストゥルメンタル〜
  5. あしたのめぐり逢い(歌:山本百合子)
  6. プリティー・ジョージィ
  7. 朝もやの中へ
  8. ブーメラン(歌:山本百合子)
  9. ともだち
  10. 想い出の街角で
  11. 父さんの子守歌(歌:山本百合子)
  12. 忘れられたメッセージ〜インストゥルメンタル〜
  13. やさしさをありがとう(歌:山本百合子)

 エレガントなピアノの前奏から始まる「忘れられたメッセージ」はオープニング主題歌。歌うは主人公・ジョージィを演じた声優の山本百合子。16歳でアイドル歌手としてデビューした山本百合子は、『ハロー!サンディベル』のサンディベル役で声優デビュー(もともとは主題歌オーディションにも参加していた)。『ハロー!サンディベル』では挿入歌も1曲歌っていて、渡辺岳夫とは浅からぬ縁があった。
 2曲目が挿入歌「愛のブレスレット」。いきなりの名曲である。美しく上品なバラードで、大人向けドラマの主題歌のような洗練された雰囲気がただよう。『キャンディ・キャンディ』や『ハロー!サンディベル』にはなかった曲調だ。
 次の「美しい出発」はBGM。マンドリンがトレモロで奏でる切ないメロディにアコースティックギターやストリングスがからむ、いかにも渡辺岳夫らしい楽曲。後半は弦主体の希望的な旅立ちの曲になる。
 本アルバムのBGMトラックは2曲を1曲に編集して収録されていて、その組み合わせもなかなかうまい。4曲目の「やさしさをありがとう〜インストゥルメンタル〜」もムーディなアレンジの前半とピアノがリードするしっとりしたアレンジの後半の対比があざやかだ。
 5曲目の挿入歌「あしたのめぐり逢い」がまた名曲。やさしいメロディながら、アップテンポの軽快な曲に仕上がっている。これがオープニング主題歌でもおかしくないくらい、キャッチーで耳に残る曲である。はつらつとした山本百合子の歌唱もいい。
 ジョージィがらみの場面で使用されたBGM「プリティー・ジョージィ」でレコードのA面が終わり、B面は幻想的な「朝もやの中へ」から始まる。
 当時のアニメ音楽アルバムはレコードのB面が歌から始まることが多いのだが、本アルバムはオーストラリアの豊かな自然を描写する音楽から始まっている。「音楽集」というタイトルにふさわしく、音楽をゆったり聴かせる構成になっているのがうれしい。
 8曲目の「ブーメラン」は、コアラ、カンガルー、エミューといったオーストラリアの動物たちを詠み込んだ明るくはずんだ挿入歌。「子どもたちが楽しく聴ける歌も1曲入れよう」と作られたような曲である。この曲のみ、渡辺岳夫が自身で編曲を手がけている。この歌、5コーラスもあるのだが、次々と変化するアレンジの妙もあり、聴いてまったく飽きない。
 2曲のBGMを挟んで、11曲目の「父さんの子守歌」は、ジョージィの父への想いを歌った抒情的な挿入歌。ジョージィの幼い日々を象徴するメロディとして、劇中でもメロオケやアレンジBGMがたびたび使用されている。
 アルバムの最後はエンディング主題歌「やさしさをありがとう」。女性コーラスとストリングスをたっぷりフィーチャーした青木望のアレンジが美しく、聴くたびにうっとりと夢心地になってしまう。渡辺岳夫のメロディも絶好調で、上品な導入部から気持ちが高揚する中間部を経て、大きなうねりを持ったロマンティックなサビへと至る構成がすばらしい。クラシカルなサウンドと少女マンガのロマンが融合した名曲である。
 アルバムのライナーノーツに掲載されたコメントで、渡辺岳夫は「ぼくはいつもアニメの主人公のそばにいます」と語っている。『巨人の星』も『アルプスの少女ハイジ』も『キャンディ・キャンディ』も『機動戦士ガンダム』も、同じ気持ちで書いたと。
 そういう意味で、渡辺岳夫の音楽づくりの姿勢は少しもぶれていない。しかし音楽的には、さまざまなアレンジャーと組み、アレンジやサウンドの工夫を重ね、新しい表現を模索してきた。本作の音楽を聴くと、新しい少女向けアニメの音楽を作りたい、決定版を作りたいという強い意欲が伝わってくる。筆者にとって、「レディジョージィ 音楽集」は渡辺岳夫アニメ音楽の新しい可能性を感じさせるアルバムだった。

 90年代になって、ビクターが80年代のアニメ音楽をCDで復刻し始めたとき、「レディジョージィ 音楽集」も再発売されると信じて待っていた。だが、『レディジョージィ』の音楽は主題歌2曲がコンピレーション盤に収録されたのみで、アルバムは一度もCD化される機会がなかった。また、アナログ盤のほうも市場に出た数が少なかったと思われ、中古盤は高額で取り引きされていた。「レディジョージィ 音楽集」は、長らく、手軽に聴くことがかなわない幻のアルバムになっていたのだ。
 渡辺岳夫が遺した名曲を埋もれさせておくのは忍びない。今回、SOUNDTRACK PUBレーベルから発売した「レディジョージィ 歌と音楽集」は、本作の音楽を1人でも多くの人に聴いてもらいたいと考えて企画したものである。
 「レディジョージィ 音楽集」の内容をそのまま復刻し、さらに、トムス・エンタテインメントに残されていたオリジナルBGM音源を加えて、CD2枚に構成した。青木望の優雅なアレンジが堪能できるオリジナル・カラオケも取り寄せて収録した。
 目玉のひとつは、ジョージィがロンドンを訪れる第34話から使用され始めた追加録音BGMである。歴史ロマンを思わせる古風で格調のある曲が多く作られており、それまでの渡辺岳夫少女向けアニメ音楽にない雰囲気だ。ジョージィたちの心情を描写する音楽は、大人向けドラマの音楽のような繊細で複雑な味わいを持っている。『キャンディ・キャンディ』よりも一歩も二歩も進化した少女向けアニメ音楽を。渡辺岳夫はそう考えて、これらの曲を書いたのではないだろうか。「もっと先に進もう」という意志を感じさせる音楽である。
 もうひとつ特筆すべきことは、追加録音BGMがステレオで保存されていたことである。放送はモノラルだからステレオである必要はない。音楽集の2枚目の企画があったのかとも考えるが、真相は不明である。いずれにせよ、珠玉の音楽がステレオ録音で残されていたのは幸運だった。おかげで、ピアノやストリングス、木管、チェンバロなどの豊かな響きを味わうことができる。特に最終話のラストシーンに流れた華麗なエンディング主題歌アレンジ曲は聴きどころである。
 渡辺岳夫はアニメ音楽の未来をどう考えていたのか。流行に流されず、よりドラマとキャラクターに寄り添った、視聴者に媚びない音楽を作ろうとしていたのではないか。筆者はそんな風に考える。
 『レディジョージィ』の放送が終わった5年後の1989年6月。渡辺岳夫は56歳の若さで他界した。本作のあとにも渡辺岳夫はいくつかのアニメ作品の音楽を手がけているが、少女向けのロマンティックな作品は『レディジョージィ』が最後になった。渡辺岳夫がアニメ音楽に注いだ情熱と愛情が本作には詰まっている。聴くたびに、渡辺岳夫が生きていたら次にどんな音楽を書いていただろうと思わずにいられない。

レディジョージィ 歌と音楽集
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アニメ様の『タイトル未定』
227 アニメ様日記 2019年9月29日(日)

2019年9月29日(日)
早朝に新文芸坐に。オールナイト「ハード&スタイリッシュ 小池健の世界」のラストを見届ける。その後、ロビーで『ルパン三世』ファンと思しき女性に声をかけられた。初見の『REDLINE』に感動したのだそうで、今回のプログラムを組んだことについて礼を言っていただいた。他にも『LUPIN THE IIIRD』目当てで来場して、初めて『REDLINE』を観たお客さんが大勢いるはずだ。そういうことがあるのがオールナイトの面白さだ。
その後は、主にデスクワーク。新しいMac miniのセッティングをしたり、旧Mac miniのフォルダに入っていたデータを移したり。散歩は渋谷から代々木まで歩く。事務所に戻ってデスクワーク。

2019年9月30日(月)
年末に出す書籍と来年出す書籍について、スケジュールや進行状況をまとめる。編集部内で打ち合わせ。「まんじゅうくんってサッカー部にいたわけでしょ」と言ったけど、それは「肉まんくんはテニス部にいた」の間違いだった。『ちはやふる』の話である。
Amazon Prime Videoで『仮面ライダーSD』を観る。1993年の作品。仮面ライダーV3を田中亮一さんが演っていて、ちょっとデビルマンの雰囲気が。シャドームーンの塩沢兼人さんもよかった。初見だと思ったけれど、前にも観ているような気がしてきた。

2019年10月1日(火)
暗いうちから散歩。午前中と昼はデスクワーク。15時から社内打ち合わせ。中央線方面で16時から打ち合わせ2本立て。『からかい上手の高木さん 2』を最終回まで視聴。同じ時空をぐるぐる回っているのかと思ったら、ちゃんと進級もするし、関係も深まるのね。ラスト2話は自分が若い頃に観たら、悶絶したに違いない。

2019年10月2日(水)
デスクワークの日。散歩は池袋から江古田まで歩く。間違い電話のついでに、田中栄子さんに「世界がふり向くアニメ術」の解説を絶賛していただく。お世辞半分でも嬉しい。昨日から今日にかけて『ぼくたちは勉強ができない』1期を観た。面白かった。口当たりがいい。

2019年10月3日(木)
デスクワークの日。予定外のテキスト作業があって、始めてみたら2日はかかりそうだ。そんなに時間をかけるわけにはいかないので、午前中に4時間ほど集中して作業を進めて一段落させたけれど、クタクタになった。一度、マンションで休んでから午後は原稿以外の作業。「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」の束見本ができた。今回は2種類。さあ、どっちを選ぶか。片方は豪華だけど、増刷がしづらい製本。もう片方は通常よりはリッチで、増刷しやすい製本。
今期は新番組の視聴を後回しにしないで、なるべく放映された翌日に観ることにした。今日は『あひるの空』『浦島坂田船の日常』『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『旗揚!けものみち』の1話を観た。

2019年10月4日(金)
暗いうちから散歩。その後、雨が降ってきて、朝のラジオ体操はお休み。ワイフとグランドシネマサンシャインの09:05からの回で「ジョーカー」を観る。初日初回で【IMAXレーザーGT字幕版】での視聴だった。初日に観たのはネタバレをくらいそうだったから。よくできた映画ではあるけれど、ノれなかった。現在の僕はアーサー側の人間ではないのだ。満ち足りた人間だというわけでもないのだけど。デスクワークをはさんで、16時から南阿佐ヶ谷で年末に出す書籍の打ち合わせ。
今日は『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『アズールレーン』『放課後さいころ俱楽部』『俺を好きなのはお前だけかよ』の1話を観た。

2019年10月5日(土)
暗いうちから散歩。その後は事務所で原稿。ハンディークーラーを買ったので、事務所でお茶を淹れてみる。今回はレモン風味の緑茶。

第3回 アッタマ悪そうな

アッタマの悪そうなストライク男の愛車・ACコブラです。
結局アニメには出られずじまい……。
描きたかったですねえ。
ドロドロと頭悪そうな音を出して、爆走して欲しかった。
本物はもう、家が買えるようなお値段ですが(汗)。
イギリス製の軽量スポーツカーに427エンジンを強引に載せちゃったみたいな(笑)。
そんなアメリカンな思考、大好きです!!

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】アニメーター・村田峻治による車輌デザイン集を刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/10/03/16389/

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第632回 『コップクラフト』本編9話以降〜

 9話はAパートがティラナとクロイ(猫)入れ替わり話完結編。もともと脚本段階でカットされてた「ヘルマンデス(CV:三木眞一郎)の犯行動機の説明」をアフレコ時に復活させたことで、本編がより面白くなりました。つまり、アフレコ時に自分の方から賀東(招二)さんに「やっぱりヘルマンデスの動機、説明させません?」と進言して「ティラナにボコられる際、喚かせましょう」ってことで現行のものになったんです。「お、押収品でひと儲けしようと! 許してく(れ)〜」と。そしてラストが「私の人生が(涙)」でしょっぴかれる。アフレコ時、三木さんの名演技でゲラゲラ笑わせていただきました! で、世界観説明BANKをAパート後にもってきたのは、編集の平木(大輔)さんのナイスアイデア。
 で、9話Bパート。ここから最終回(12話)まで続く大きな一編。1〜4A話と9B〜12話の長編2本の間にバラエティーに富んだ短編(中編?)を挟むのが今作のシリーズ構成となっています。9話後半になってマトバの料理趣味のエピソード。全12話パンパンに原作が詰まってると、マトバの趣味をネタにする尺がここまでなかなか取れなかったわけ。もし2クールのシリーズだったら、割と早いうちにクリアしたはずです、マトバの日常は。あとプールの「水」はこれまたアニメーター泣かせ。自分らの世代にとって水だ炎だは、歩きや走り同様、アニメーターなら誰でも学ぶ必須科目です(え? 違う?)。特に俺個人は新人時代、大塚康生さんの研修でやったし、友永和秀師匠からも原画としてしっかり描かされたのは幸いでした。だって気づけばエフェクト作画で困ったことはありません。この9話は社内話数なので、ミルパンセ若手による作画。「水」はもっと教えなきゃ! と再認識。パッケージリテイクでグレードアップしてると思います。
 ついに10話。この話数は本当に大変でした。その話はまた次回。

アニメ様の『タイトル未定』
226 アニメ様日記 2019年9月22日(日)

2019年9月22日(日)
三連休の2日目。朝から夕方までデスクワーク。午前中からいまひとつだったネットの調子が、午後にますます悪くなる。アニメスタイルで作るTシャツのサイズについて、Twitterをアンケートをはじめた( https://twitter.com/animesama/status/1175545814904492034 )。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』を最終話まで視聴した。序盤で「こういう作品だ」と思い込んでしまったので、後半を受けとめきれなかった。時間をおいて視聴し直そう。4話の「あ~、あるある。典型的な男子作文ね」というセリフにうけた。

2019年9月23日(月)
三連休の3日目。散歩は午前中に。それ以降はテキスト作業。夕方、吉松さんと打ち合わせ。

2019年9月24日(火)
午前中はひたすら原稿作業。昼から打ち合わせが二件。16時から中村豊さんとイベントとTシャツの打ち合わせ。確認することがあって、DVD「『もののけ姫』はこうして生まれた。 」を観る。当たり前だけど、出ている方が若い。鈴木敏夫さんはこの頃、40代後半だ。

2019年9月25日(水)
午前中はデスクワーク。社内の打ち合わせで、ある原画集に掲載されている原画が、原画マンが描いたラフ原画と作監が描いたレイアウトを合成したものではないか、ということが話題となる。中央線方面で打ち合わせ。その後、南阿佐ヶ谷から高円寺まで歩く。
TOKYO MXの『フリージ』最終回を観る。ミニコーナー「LOVE Dubai」のテーマは来年開催される「2020年ドバイ国際博覧会」だった。これは最終回らしい。

2019年9月26日(木)
暗いうちから散歩。昼までデスクワーク。打ち合わせをはさんで、グランドシネマサンシャインで『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -』を観る。BESTIAの上映だったためか、音響が盛り盛り。物語の語り口がゆったりとしており、描かれている人物像もクラシカル。往年の名画のようだと書くと誉めすぎになるかもしれないが、深夜アニメ発の劇場作品としては面白いテイストの作品だった。
12月に出す予定の書籍の試し刷りが出た。同じデザインで、判型を変えてB5バージョンとA5バージョン。入稿データを丁寧に作ったので、鉛筆画感がかなり出ている。A5でも問題ないけど、B5のほうがいいかなあ。

2019年9月27日(金)
猛烈に忙しかった日。早朝はテキスト作業、ウォーキング。ワイフと公園に行ってラジオ体操。午前中は原稿以外のデスクワーク。昼は打ち合わせとデスクワーク。15時から池袋HUMAXシネマズでワイフと『羅小黒戦記』を観る。アクション作画がかなりよい。それから、キャラクターに魅力がある。作品全体として素直なつくりで、それも気持ちがいい。こういう素直な作品は、今の日本では作るのが難しいのだろうか。上映が終わった後のロビーで井上俊之さんとバッタリ。事務所に戻ってから、大物のテキスト作業。猛スピードで仕上げる。

2019年9月28日(土)
早朝にテキスト作業。その後、昼まで取材の予習。15時から「この人に話を聞きたい」の取材。マンションで休んでからオールナイト「ハード&スタイリッシュ 小池健の世界」に。トークの中でも話題にしたが、この数年、小池さんを新文芸坐に呼ぶことができなかったのには理由がある。小池さんにお子さんができて、夜はお子さんをお風呂に入れなくてはいけなかったため、お呼びすることができなかったのだ。嘘のような本当の話である。今回のお客さんは『REDLINE』を観ていない方が8割か7割だった。『REDLINE』が公開された時には、こんな未来が待っているとは思わなかった。もっと『REDLINE』を上映する機会を作らなくては。

『モブサイコ100 II』オールナイトの振替上映が決定

 10月12日(土)開催を予定し、台風で中止となった『モブサイコ100Ⅱ』オールナイトの振替上映が決定した。日時は11月23日(土)。トークコーナーのゲストと上映内容の変更はない。10月12日開催のために販売したチケットは、振替上映でも使用することができる。また、払い戻しを希望されるお客様には払い戻しの対応をする。チケットの払い戻しがあった場合、その枚数分のチケットを改めて11月16日(土)から販売する予定だ。

 詳しくは以下のリンクをご覧になっていただきたい。

■関連リンク 『モブサイコ100Ⅱ』オールナイト上映会 振替上映・払い戻しのご案内[『モブサイコ100Ⅱ』公式サイト] http://mobpsycho100.com/news/hp0001/index00680000.html

第2回 出会いは衝撃的な

出会いが衝撃的だった『逮捕しちゃうぞ』で一番刺さった2輪車両がGSX-Rですね。
モデファイに頭を痛めたのが、良い思い出です。
最初は藤島さんと直でやり取りしました。
まあ、その時から長い藤島作品歴が始まりました。
この、耐久レーサーそのままのフォルムが最高です。
1回くらい乗ってみたかった。
未だに現役だったら、こんな仕様なのかな。
車両は描いてて楽しいです。
今じゃあ、TVシリーズのキャラクターの方が線多いですよ(苦笑)。

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】アニメーター・村田峻治による車輌デザイン集を刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/10/03/16389/

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