第164回アニメスタイルイベント
『エウレカセブン』を語ろう!2

 9月1日(日)の「 『エウレカセブン』を語ろう!」に続き、「交響詩篇エウレカセブン アーカイブス」の刊行を記念したトークイベントを開催する。タイトルは「第164回アニメスタイルイベント 『エウレカセブン』を語ろう!2」。日時は12月7日で、会場は阿佐ヶ谷ロフトAだ。

 出演は京田知己監督と、特技監督等の役職で『エウレカセブン』シリーズに参加している村木靖。他のゲストが決まった場合は改めて告知する。トークはメカアクションについてと、前回のイベントで語りきれなかった作品についてがテーマとなる予定だ。今までのイベントと同様に、トークの一部を「アニメスタイルチャンネル」で配信する。

 チケットは11月16日(土)午前10時から発売となる。詳しくは以下にリンクした阿佐ヶ谷ロフトAのページを見ていただきたい。また、会場では「交響詩篇エウレカセブン アーカイブス」をはじめとするアニメスタイルの書籍を販売する。

■関連リンク
アニメスタイルチャンネル
https://ch.nicovideo.jp/animestyle

阿佐ヶ谷ロフトA
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/132982

【アニメスタイルの書籍】『交響詩篇エウレカセブン』のイラストとデザインの集大成!
http://animestyle.jp/news/2019/09/02/16192/

第164回アニメスタイルイベント
『エウレカセブン』を語ろう!2

開催日

2019年12月7日(土)
開場12時00分 開演13時00分

会場

阿佐ヶ谷ロフトA

出演

京田知己、村木靖、小黒祐一郎(司会)

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて
 会場となる阿佐ヶ谷ロフトAはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

第635回 12話〜「どうしよう(汗)」

 前回の続き『コップクラフト』12話をもう少し。ラストは賀東招二さんに締めていただこうと、後半は永井真吾さんからバトンタッチ。最終回の割に登場人物が少ない(何しろマトバとチャン、ティラナとゼラーダの2組の会話(問答?)が6割を占める)話数ですから、ホン読み(脚本打ち)の時も、その後のコンテ時も、間が保つどうか不安でした。でも9話のBパートから3.5話分の長編事件の解決編ゆえに、当然犯人の動機やらの説明も長くなるわけで、これをコンテでは開き直って長尺カットでしゃべらせまくりました。説明ゼリフはなるべくカットを割らないほうが話を聞き易いのですが、その代わり退屈しないようにレイアウトで見せる工夫をし、あとは役者さんの力を信じるシーンとなったんです。で、それがもう津田健次郎さんや大塚芳忠さん、吉岡茉祐さん佐藤拓也さんら役者の皆さんのおかげで、逆に長回しが活きる緊張感のあるシーンに仕上げていただけました。例えば冒頭の「殺してやるぞ、ゼラーダ!」とか、脚本で書かれてたものを読んだ時は「ちょっとストレート過ぎて、マトバが悪いヤツに見えるかも?」と感じたんで、コンテ時躊躇したんですが、アフレコ時、津田さんが尋常じゃない気迫をのせてくださったので、ちゃんと「殺したいくらいの憎しみ」が伝わってきて、結果的にドラマへ引き込むのに寄与してくれました。あと、最後の「3回まわって、ワン」のくだり、賀東さんから「ラスト、どうでしょう? なんかアニメっぽいかな〜?」と相談されたのですが、自分からは「いいんじゃないでしょうか。あまり大きなネタで締めるより、ケイとティラナの日常に戻すのは正解かと」と言って、「3回もまわって」はOFFにして見せず、マトバにカメラを残し、そのリアクションで間を保たせて、マンガっぽさを少し消すようにしました。それから、吉岡さんによるティラナのモノローグはアフレコ時『Wake Up, Girls!』を思い出してました、自分。

 さあ、あとは

来遊の打ち上げの挨拶、どうしよう(汗)!

 何しろ板垣は人前に出るのも話すのも苦手! これ前々から言ってるとおり、作品のイベントや舞台挨拶、TV出演などで出演依頼があっても、原作者や他のスタッフさんらが出るのに自分だけ出ないのは無礼って時だけは出ますが、そうでない場合は「現場作業を優先させてください」とお断りさせていただいてます。ところが打ち上げの挨拶だけはスタッフ・キャストの皆さんに「お疲れさまでした」を言わないわけにはいきません1 使命感のみでマイクを握るんですが、毎回何を話していいのか分かりません! そもそも今までの監督作品の打ち上げで、何をしゃべったのかを憶えていないくらい毎回緊張するのが「監督からの挨拶」とゆーヤツです。誰が考えた儀式なんだ!?

アニメ様の『タイトル未定』
229 アニメ様日記 2019年10月13日(日)

2019年10月13日(日)
暗いうちから散歩。台風の後で、コンビニや24時間スーパーも閉まっていた。公園で悲しい出来事が。馴染みの猫の一匹が、台風で倒れた木の下敷きになって命を落としたのだ。その猫と仲がよかったワイフは悲しんでいた。事務所で原稿作業。11時に昼飯で出かけたら、普段は昼から開いている店が14時開店だったり、ランチのスタートが1時間遅れだったり。午後、ずっとやっていた取材原稿がまとまる。難産だった。
マンガ「もしもし、てるみです。」全2巻を読んだ。ジャンルとしては「ちょいエロ・コメディ」かな。「面白い」ではなくて「なんだかいい」。このキャラクターであと3冊くらい読みたかった。このくらいの温度の作品はアニメにしづらいのかなあ。 

2019年10月14日(月)
散歩以外は外出もせずにデスクワーク。「設定資料FILE」の構成に手をつけたり、簡単なテキスト作業をしたり。
またまた『ぼくたちは勉強ができない』第1期を一気観。シリーズ全体としてバランスよく作られていて面白い。複数のヒロインを、ほぼ均等に描いているのがいい。一番よかったのが、小美浪あすみが初登場した10話「かの新天地にて迷える子羊は[X]と邂逅する」。アキバっぽい話で、ある意味において「アニメらしい」仕上がり。

2019年10月15日(火)
『荒野のコトブキ飛行隊』1話の「細かすぎて伝わらないオーディオコメンタリー」を録画で観た。これを全話分やるのか。凄い企画だなあ。午前中に散歩。その後、デスクワーク。昼に事務所で打ち合わせが2件。16時から中央線方面で打ち合わせが2件。スケジュールの調整を色々としくじる。
事務所近くのTSUTAYAが閉店したことで、21世紀になってから放送されたTVアニメの再視聴がややしんどくなったことを実感する。

2019年10月16日(水)
例によって、深夜から事務所に入って作業。だけど、事務所が入っているビルが午前5時から停電になるので、その前に撤収。また事務所に戻って、午前9時くらいまで原稿作業。その後は「設定資料FILE」のページ構成。ながらで『女子高生の無駄づかい』を1話からラス前まで観る。ラス前の話は「やられた」という感じ。この話については、いつかちゃんと書きたい。
『女子高生の無駄づかい』を観ながら『ぼくたちは勉強ができない』の画を並べる作業をするのはなんだか混乱する。『荒ぶる季節の乙女どもよ。』を観ながらのほうがよいか。
なんだか女子高生アニメばかり観ているぞ。今年放映された『女子高生の無駄づかい』『ぼくたちは勉強ができない』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』『ダンベル何キロ持てる?』はそれぞれリアリティレベルが違うようにも見えるけれど、実は切り取り方が違うだけ、かもしれないと思う。

2019年10月17日(木)
16日の23時45分に事務所へ入って、朝の散歩をはさんで昼まで「設定資料FILE」のページ構成をやる。いやあ、疲れた。途中で休憩をはさめばよかった。打ち合わせを一件はさんで、17時から、前田久さんに食事をおごるという約束を果たすために、南阿佐ヶ谷のとんかつ成蔵に。吉松さん、谷口淳一郎さんも一緒だ。成蔵のとんかつは確かに美味しい。美味しいというか、すごい。
「歴史秘話 るーみっくヒストリア」を観た。マジメな調子のナレーションで『うる星やつら』『らんま1/2』等を解説していて、それがいい味わいに。「その代表としてテキトーに選ばれたのが」とか「下心全開で鬼ごっこに挑み」とか。

2019年10月18日(金)
雨のため、ラジオ体操はおやすみ。事務所でラフとか、事務所スタッフが進めている書籍のチェックとか。池袋HUMAXシネマズで『BLACKFOX』を観た。気になって、Amazon Prime Videoで実写作品の『BLACK FOX: Age of the Ninja』も観る。

2019年10月19日(土)
雨のため、朝のラジオ体操は中止。午後に打ち合わせが1本。ただし、自分が時間を勘違いして、打ち合わせ相手をお待たせしてしまった。申しわけない。「ドラゴンクエストウォーク」でもレイド的なものがあるのを知って、俄然やる気になる。Mac miniで再生しているBlu-rayの映像を、iPad Proで観ることができるようになったけど、自分の仕事環境だと、あまり意味がないかもしれない。

第169回 同年代の挑戦 〜交響詩篇エウレカセブン〜

 腹巻猫です。12月7日にサントラDJイベント・Soundtrack Pub【Mission#41】劇伴酒場忘年会2019を蒲田studio80にて開催します。今回は特に特集企画は設けず、さまざまな映像音楽を聴きながら、ゆるゆると飲んだり話したりする空間にしたいと思います。お気軽においでください。サントラDJを募集します。テーマは映像音楽であればなんでもOK。持ち時間は1人30分。われこそは! という方は、ぜひエントリーしてください。詳細は下記。
https://www.soundtrackpub.com/event/2019/12/20191207.html


 TOKYO MXの『交響詩篇エウレカセブン』の再放映が10月末に終了した。放映は週1回。映像配信や映像ソフトでいつでも観られる作品だが、本放映のままのフォーマットで1年間観る体験は格別なものだった。
 あらためて、音楽がとてもいいと思った。音楽自体も、音楽の使い方もいい。
 『交響詩篇エウレカセブン』は2005年4月から2006年4月まで放映されたTVアニメ作品。ボンズ制作、京田知己監督によるSFロボットアニメである。
 舞台はスカブコーラルと呼ばれる珊瑚状の大地に覆われた惑星。巨大ロボットとともに空から墜ちてきた少女エウレカとの出逢いをきっかけに反体制グループ・ゲッコーステイトに加わった少年レントンの冒険と成長を描く物語だ。
 謎の生命体コーラリアンの秘密やゲッコーステイトと政府軍の対立、もう1人のエウレカとも呼べるアネモネの登場など、多彩なエピソードがからみあう作品だが、軸となるのはレントンとエウレカとのボーイ・ミーツ・ガールの物語。その軸が最後までぶれずに貫かれているのが心地よい。
 放映終了後の2009年、劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が公開され、2012年には続編TVアニメ『エウレカセブンAO』が放映された。2017年からは新劇場版『EUREKASEVEN HI-EVOLUTION』3部作が順次公開されている。現在も新作が制作されている人気作品だ。
 音楽は佐藤直紀。佐藤は劇場版『ポケットが虹でいっぱい』、および『HI-EVOLUTION』の音楽も担当している。
 1970年生まれの佐藤直紀は本作を担当したときに35歳。本作が放映された2005〜2006年には、TVアニメ『ふたりはプリキュア Max Heart』、実写劇場作品「ローレライ」「ALWAYS 三丁目の夕日」、TVドラマ「海猿」といった人気作、話題作を手がけていた。技量も意欲も充実し、代表作と呼べる作品を生み出していた時期である。『交響詩篇エウレカセブン』も、佐藤直紀の代表作のひとつに数えられる作品になった。
 本作の音楽演出の特徴に、ダンスミュージックやテクノミュージックのアーティストの楽曲が使用されていることがある。オープニング&エンディング主題歌のみならず、挿入曲としてもアーティストの楽曲が使用され効果を上げていた。しかしながら、当コラムでは佐藤直紀の劇中音楽(BGM)に絞って紹介する。

 筆者は放映当時、アニメ雑誌の仕事で本作の音楽について佐藤直紀にインタビューしたことがある。そのとき、佐藤直紀が本作を引き受けた理由のひとつとして、スタッフが同年代だったことが大きいと語っていたことが印象に残っている。
 監督の京田知己は佐藤直紀と同じ1970年生まれ。シリーズ構成の佐藤大とキャラクターデザインの吉田健一は1969年生まれ。同年代のスタッフがポスト・ガンダム、ポスト・エヴァンゲリオンと呼べるような新しい作品を作ろうとしているのを見て、一緒にやってみたいと思ったのだという。
 リクエストされたのは、オーケストラを使った正道の音楽。ただし、佐藤直紀は少年時代からほとんどアニメを見たことがなく、「ロボットアニメらしい音楽」がどういうものかまったく知らなかった。それがかえって新鮮で爽快な音楽を生み出すことになった。
 本作の音楽は3月、6月、9月と3回にわたって60数曲が録音されている。初回音楽メニューはM-1〜M-37の37曲+エキストラ2曲。追加音楽メニューはM-38〜M-52の15曲。最終音楽メニューはM-53〜M-60の8曲。1年間放映されるTVアニメの音楽としては少ない曲数である。そのぶん、1曲1曲が印象深く、耳に残る音楽になった。
 本作のBGMを収録したサウンドトラック・アルバムは2タイトル。「交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1」が2005年11月に、「同2」が2006年4月にアニプレックスから発売されている。いずれもBGMとアーティスト楽曲を収録した2枚組。ボーカル曲のみを集めた「交響詩篇エウレカセブン COMPLETE BEST」というアルバムも発売されているが、サウンドトラックのほうにもアーティスト楽曲がしっかり収録されているのが本作らしい。
 2タイトルのアルバムの総収録曲数は83曲。うち佐藤直紀によるBGMは58曲。本作のために制作されたBGMの大半が収録されている。

 「交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1」から紹介しよう。収録曲は下記を参照。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000B9F31Q/
 京田知己監督とアニプレックスのスタッフによる構成は、『交響詩篇エウレカセブン』の最初の2クールの物語を音楽でふり返る趣向。ディスク1とディスク2をそれぞれ第1クールと第2クールに振り分けている。ディスク1は第1クールのオープニング主題歌「DAYS」で始まり、エンディング主題歌「秘密基地」で終わる。ディスク2は第2クールのオープニング主題歌「少年ハート」で始まり、エンディング主題歌「FLY AWAY」で終わる。まさに正道の構成。曲順は劇中使用順というより、物語をふり返った印象を重視して決められているようだ。
 ディスク1のトラック3「永い旅路」は佐藤直紀が苦心したという主人公・レントンのテーマだ。メニューには「基本的には明るく楽しいのですが、爽快さ等を控えてください」とある。本作の音楽メニューは単純に「こういう音楽」と言い切れない複雑な要求があり、映像ができていない状態で方向性を探るのはなかなか難しかった。佐藤直紀は、完成した映像を観て、ようやく監督の意図がつかめてきたという。
 次に収録された「望郷」はそのレントンのテーマの変奏で、少し落ち込んだレントンの心情を表す曲。第1話でゲッコーステイトに憧れるレントンが「おれも自由に生きたい」と心の中でつぶやく場面などに流れている。
 「遠い記憶」と題されたトラック5は、佐藤直紀らしいメロディが堪能できる曲。「ウォーターボーイズ」や「H2〜君といた日々」といった青春ドラマや劇場作品で佐藤直紀が書いてきた名曲を思い出す。アニメでこんな佐藤直紀節が聴けるのは実にうれしい体験だった。
 トラック7の「真実」もピアノと弦の旋律が美しく切ない曲だ。第2話でエウレカのロボット(劇中ではLFOと呼ばれる)・ニルヴァーシュに搭乗したレントンがエウレカに励まされる場面に流れる。エウレカの神秘的な一面を描写する曲である。
 トラック8「エウレカ」は第1話のレントンとエウレカとの出逢いのシーンに流れる曲。打ち合わせの段階から「きれいなピアノ曲で」と指定されていた。佐藤直紀は、ロボットが墜ちてくるのだからもっと派手でドラマティックな曲が合うのではないかと考えたそうだ。リクエストどおりのピアノ曲を作っても、実際は使われないのではないかと。しかし、映像ではメニューどおりに曲が使用され、みごとに合っていた。それを観て、佐藤は本作の世界観がつかめた気がしたという。
 青春ドラマとしての一面も持つ本作には、ちょっと気恥ずかしいような場面を彩る軽快な曲やユーモラスな曲も作られている。トラック12から17に収録された「オン・ザ・ヒル」「微笑みの恐怖」「Okamochi & Jersey」「セクシー・レディー・ブルージー」「禁断の果実」「宿無しが爪弾く」といった曲である。アルバムの中では、ほっとひと息つけるパートだ。こうしたリラックスした雰囲気の曲も佐藤直紀は実にうまい。
 トラック18「予兆」から緊張感が高まる。トラック19「胎動からの跳躍」は上下動する弦が危機感を盛り上げ、リズムとメロディが大きな展開を予感させるスケールの大きな曲。次のトラック20「戦闘空域」は第1話冒頭でも使用された戦闘曲。敵味方入り乱れる戦闘シーンをイメージさせる激しい曲だ。いずれもロボットアニメ音楽の花形とも呼べるサスペンス&バトル曲だが、意外にこういう曲が少ないのが本作の音楽の特徴である。
 トラック21「月光号」はゲッコーステイトの空船・月光号のテーマ。金管・木管楽器が高揚感たっぷりに歌い上げる勇壮な曲だ。第3話でレントンが月光号の勇姿を初めて目にする場面に流れていた。
 トラック22の「レントン・サーストン」は本作を象徴する楽曲のひとつ。弦の駆け上がりからオーケストラの雄大なメロディに展開する。新しい物語の始まりをイメージさせる、爽快感に満ちた曲だ。短縮編集されて毎回の次回予告音楽として使用されていた。
 トラック23「ニルヴァーシュ type ZERO」はニルヴァーシュのテーマ。音楽メニューでは「希望の依り代の曲」と指定されている。メニューどおりの力強い、希望にあふれた曲である。第2話でニルヴァーシュが虹色の光柱を発生させるセブンスウェル現象を起こす場面に流れていたのが印象的。
 本作の音楽を作るにあたって、佐藤直紀は当初、ハリウッド映画音楽のような、アメリカ的な正道のオーケストラ曲をイメージしたという。その代表格がこのニルヴァーシュのテーマ。が、映像とともに流れたとき、佐藤直紀は違和感を感じた。もう少し抑えたヨーロッパ的な音楽のほうが、この作品には合うと思えたのだ。そこで、第2回録音からは徐々にヨーロッパ的な要素を加えた音楽に修正していったのだそうだ。「ORIGINAL SOUNDTRACK 2」を聴くと、第2回録音、第3回録音と、本作の音楽が変化しているのがわかる。
 ディスク1の終盤は「いるべき場所」「世界のただ中で」「希望の空」と、ゲッコーステイトの中で居場所を見つけていくレントンをイメージさせる楽曲で締めくくるられる。いずれも、しみじみとした情感が胸に染みる曲である。ディスク1だけで完結したアルバムとして聴ける秀逸な構成だ。
 ディスク2では、エウレカの身に起こる異変、レントンの家出といった2クール目の展開に合わせて、不安や苦悩、孤独感等を描写する曲が多くなる。聴きどころは、アネモネの苦悩と狂気を表現する「type the END」。1曲の中で次々と表情が変わっていく複雑な構成の曲だ。それが、アネモネの戦いの描写によく合っていた。ディスク2は、ディスク1とはまた違った雰囲気でまとめられた1枚になっている。
 本作の劇中では、戦闘シーンに必ずしも激しい曲が流れず、キャラクターの心情に合わせたエモーショナルな曲が流れることが多い。そして、音楽を多用せず、必要な場面にたっぷりと流すことでひとつひとつの楽曲を生かしている。
 佐藤直紀の音楽には、ロボットアニメ的なケレン味や激しさはあまりない。ドラマに寄り添った情感を重視した楽曲が中心だ。しかし、地味ではない。佐藤直紀ならではのメロディアスでドラマティックな楽曲が映像を彩り、観る者の感情を揺さぶる。まるで青春ドラマのように。それが、『交響詩篇エウレカセブン』の独特の味わいになっている。

 放映当時のインタビューで、筆者は佐藤直紀に「同年代で新しいものが作れたという感触は?」とたずねてみた。その答えは「やれてよかったと思っているけれど、実は同年代ならではの手応えを感じたということは特になかったんです」(大意)というものだった。
 しかし筆者は、本作の音楽はやはり同年代が刺激し合って生まれたものだと思う。何を作るかよりも、誰と作るかが重要なときがある。30代半ばという、社会の中でようやく自分の思うことができるようになった年代のスタッフが作り上げたTVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』。たとえ手探りで結果が見えなくても、持てる力をすべて注ぎ込んで新しいものを作り出そうという情熱と意欲が、音楽からも伝わってくる。このとき、このスタッフでなければ生まれなかった音楽なのだ。

交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 1
Amazon

交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK 2
Amazon

第634回 幸せとコンテ〜『コップクラフト』11話・12話

コンビニでホットコーヒー(ブラック)とパンひとつ買って、朝7時〜8時に出勤! 幸せなひとときです。たまにまわり道をして散歩気味に会社入ったりして、板垣にとっての幸せはこれくらいで充分! このゆったりしたルーチンで毎日コンテ、コンテ!

 自分の場合、コンテ作業に入るとある種のルーチンが必要。日々の生活リズムが崩れると、1日何十カットを描き進めることが難しくなります。なので、来年春まではホットコーヒー持ってスタジオINする毎日となるでしょう。

 で、『コップクラフト』11話。こちらは外撒き作画で大成功した話数で、助監督・播磨優くんによる処理(演出)も丁寧で非常に細かく指示されてて助かりました! キャミー&ジェミー対ヒモ男のシーン、コンテ的に苦悩した部分だったけど上手く仕上がってたと思います。あ、アフレコ時に遡ると、ランドル役の木内秀信さんがミスった時、津田(健次郎)さんが劇中のセリフを使って「落ち着け、ランドル!」と突っ込んだのには音響現場で大爆笑でした。
 そして最終話の12話。脚本は前半まで永井真吾さんで、後半は賀東招二さん。演出はもう1人の助監督・田辺慎吾くん、作画は小林大地くんを中心とした社内スタッフ。ラストシーンはキャラデ・木村博美さん自ら原画。11・12話の制作中、自分は前回説明したとおり、10話の全面直しにかかりきりだったため、ホントに助監督の2人、播磨・田辺には助けられました。ありがとう! てとこでまた来週。

アニメ様の『タイトル未定』
228 アニメ様日記 2019年10月6日(日)

2019年10月6日(日)
トークイベント「第162回アニメスタイルイベント 中村豊の作画を語る!」を開催。よいイベントだったと思う。沓名さんの解説も非常にナイス。サイン本やら、Tシャツやらで慌ただしくて、今回も楽屋の写真を撮り損なった。
先週に引き続き、新番組を早めにチェックする。『ぼくたちは勉強ができない!』『この音とまれ![2期]』『戦×恋(ヴァルラヴ)』『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』『魔入りました!入間くん』の1話を観た。

2019年10月7日(月)
寒かったので早朝の散歩はおやすみ。午前中に銀座松屋の『天気の子』展に。展示されている原画が(特に新海監督の監督修正が)選びに選んだものという感じ。セレクトに理由があるのもいい。新海作品宣伝チームの仕事は、今回もイケていた。その後、銀座から上野まで歩いて、上野の居酒屋で昼飯。事務所に戻って、社内打ち合わせとライターさんの打ち合わせ。その後、デスクワーク。
『警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課-トクナナ -』『ACTORS -Songs Connection-』『Fairy gone フェアリーゴーン[第2クール]』『アフリカのサラリーマン』『XL上司。』の1話を観た。

2019年10月8日(火)
午前中に散歩。13時に社内打ち合わせ。16時から社外で打ち合わせ。他はデスクワーク。13時からの打ち合わせで、「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」をコデック装にすることを決める。その打ち合わせで、実写『シティーハンター』予告編の「山寺さん無双」と「沢城さん無双」が話題になる。16時からの打ち合わせで、ある仕事の最大のハードルを越えた。そして、次に越えるハードルが生まれた。
『兄に付ける薬はない!3』『バビロン』『ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル』『スタンドマイヒーローズ PIECE OF TRUTH』『私、能力は平均値でって言ったよね!』の1話を観た。

2019年10月9日(水)
暗いうちから散歩。午前中はテキスト作業。社内打ち合わせをはさんで、15時から某所に。来年出す書籍のために、段ボール箱三つ分の資料を解説付きで見せてもらう。
数日前の話。コンビニで気になる本を見つけて、それがウォーキング中だったのでその場では買わず、その後、Amazonでチェックしてみたら、その本がKindleになっていて、しかも、読み放題サービスに入っていることが判明。読み放題で読んでしまった。買うかもしれなかった本を、ほぼ無料で読めるのだからラッキーなんだけど、なんとなく罪悪感。

2019年10月10日(木)
事務所で打ち合わせが二件。それから新文芸坐で一件。土曜に予定していた『モブサイコ100 II』オールナイトの延期が決定。早朝に散歩ができなかったので、午前中は要町まで歩いて、昼は大塚まで食事に行った。企画進行中の書籍のデザイン案を、原寸のプリントで出してもらう。これはいい。この資料をこのサイズで収録するというところが、この企画のポイントだ。『BEASTARS』1話を観た。今後の展開にも期待。

2019年10月11日(金)
暗いうちから散歩。原稿作業のピーク。遅れに遅れた原稿がようやく一区切り。 10:05からグランドシネマサンシャインで『空の青さを知る人よ』を観る。初日初回での鑑賞。16時から進行中の書籍について、某プロダクションで打ち合わせ。事務所に戻って、また原稿作業。
『空の青さを知る人よ』は映画としてまとまりがいい。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』に比べると落ち着いた作りで、超平和バスターズの成熟した作品という印象。その意味でも秩父三部作の最終作に相応しいともいえるし、落ち着きがちょっとだけ寂しい。

2019年10月12日(土)
台風のため、長距離の散歩はおやすみ。午前6時過ぎの段階で近所の松屋は閉店。磯丸水産も閉店。富士そばは営業中で、吉野屋は8時までの営業。吉野屋でカレーを食べた。新文芸坐近くに24時間営業の居酒屋があるのだけど、他の店が閉まっているためか、妙に賑わっていた。午前中はライターさんにパスするための原稿作業。昼過ぎにオバチャンがひとりでやっている床屋に。オバチャンが夜まで営業すると言っているので、早く帰るように勧める。午後、マンションに戻る。やることもないのでひたすら寝た。こんなに寝たのはひさしぶり。
dマガジンの「アニメージュ」最新号だけど、巻末に特典として「ボイスアニメージュ」がついていた。dマガジンは登録はしているけどあまり見ないので、過去にも同様のケースがあったのかどうかは分からない。

第4回 ヤバイかな?

このフェアレディZもACコブラと同じくアニメには出てこなかった……。
まあ、ネタがネタだけにやるのは無理かなあと。
実在する非合法ラリーなんてTVで良い子には見せられません(汗)。
コイツはお値段も半端じゃありません……。
でも、大好きな車ですね。
個人的にはGノーズじゃないほうがいいな。
次は何を描こうかしら?

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】アニメーター・村田峻治による車輌デザイン集を刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/10/03/16389/

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https://amzn.to/2pusZlW

アニメスタイルオンラインショップ
http://animestyle.jp/shop/archives/1604

新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121
『海獣の子供』とSTUDIO4℃

 11月30日(土)に開催するオールナイトは「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121 『海獣の子供』とSTUDIO4℃」。意欲的な作品を制作し続けるSTUDIO4℃の長編アニメーションの特集だ。凄まじいばかりの映像表現で観客を圧倒した『海獣の子供』、そして、『鉄コン筋クリート』『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』を上映。3本とも木村真二が美術監督を務めた作品であり、濃厚かつ超緻密な背景が見どころのひとつとなっている。

 トークのゲストはSTUDIO4℃の田中栄子プロデューサー、『海獣の子供』で監督を務めた渡辺歩。前売り券は11月2日(土)から新文芸坐窓口とチケットぴあで発売となる。

新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 121
『海獣の子供』とSTUDIO4℃

開催日

2019年11月30日(土)

開場

開場:22時15分/開演:22時30分 終了:翌朝5時15分(予定)

会場

新文芸坐

料金

当日・一般2800円、前売・友の会2600円

トーク出演

田中栄子、渡辺歩、小黒祐一郎(司会・アニメスタイル編集長)

上映タイトル

海獣の子供(2019/111分/DCP)
ムタフカズ -MUTAFUKAZ-(2018/日・仏/94分/DCP)
鉄コン筋クリート(2006/111分/35mm)

備考

※オールナイト上映につき18歳未満の方は入場不可
※トークショーの撮影・録音は禁止

●関連サイト
新文芸坐オフィシャルサイト
http://www.shin-bungeiza.com/

第633回 これからのアニメーターの在り方〜10話以降

 今回は「一部の方から怒られるのを覚悟」でいきます。以前、というか数年前(10年近く前?)、

俺は君みたいに、コンテやりたいとか監督やりたいなんて贅沢言ってないんだから! 原画だけ描ければいいのに、なんでアニメーターは食えないんだ! 業界がおかしいだろ!?

と熱弁をふるったフリーの友人。それに対して自分は

そっちのほうがよっぽど贅沢でしょ! 俺だって原画は好きだし、原画はいまだに描いているけど単価をつり上げたりしたことはない! テレコム辞めて以降、拘束とかすべて断ってきたけど、食えている! そもそも皆が思ってるほど、仕事量の割りに監督料は安いんだよ! 監督やってる時間、原画描いてても少なくとも俺の稼ぎは変わらないから! じゃ、コンテの描き方教えようか? 今やってるヤツ(監督作)1本振ろうか?

と提案すると、友人

だから俺はそうゆーんじゃないって!
原画で食えないのがおかしいんだって!

の一点張り。まあこの話はずっと以前にも書いたような気がしますが、昨今いわゆる働き方改革やら2023年インボイス制度導入などで、アニメ業界のワークスタイルも見直しが入ってきています。それにこの友人の話が多少絡むと思うのであえてもう一度。
 つまり「アニメ労働を見直せ」とお国は仰ってるわけです。その話を聞いた同年代または同年代以上のアニメ業界人(アニメーターだけでなく演出も制作陣も)は「そんなの絶対無理、アニメ作れなくなる!」と。でも自分は何事も「本当にそうかな?」と疑いを持つ主義(?)なので

ちゃんと決まった時間帯に入って、昼休憩1時間で夕〜夜に帰る、ってそんなにアニメ業界にとって悪いことなのかな?

と。まず、どのみちアニメの作り方は変えていかなきゃならないでしょ? だって単に出生率で言ったって、第2次ベビーブームの我々以降スタッフは減る一方って当たり前なのに、その反面アニメの本数は増えてるわけで。それを埋めるためにデジタル作画やCG、さらにAIを導入し、今より少人数で作品を作ることを考えないと物理的にやっていけない。なのに業界の現状はどの会社もスタッフの取り合いばかり。自分らはそこに参戦したくないので、新人の育成中心でやります。しかもそれはもう

原画だ動画だのの区切りは捨てて、「画で描かれたキャラが動く」のなら手段はなんだってよし!

に立ち返ってです。もちろん原画の基礎は教えるけど、例えばCG・撮影も併用できるように各々勉強すべきだし、ミルパンセのスタッフには

原画の仕事がいつまでも今のまま残り続けるとは思わないこと(ていうか、アニメに限らず仕事はすべてそう)! もしかしたら、CGに自分の画を貼付けたり、自らコンポジットを組んだりできるようにならなきゃならない(かもしれない)!

と言ってます。何しろ、

・人手が足りないなら足りないなりの作り方をまず考える(働ける時間が短くなるなら尚のこと)!
・稼ぎを増やしたいなら「何千、何万出さなきゃ描かない」運動をするより、テクノロジーの勉強をし、短時間で効率よくカット(動く画)を上げる努力をする(フリーならば尚のこと)!
・他社とのスタッフ引き抜き合戦なんて、長い目で見て業界人同士、首を絞め合うだけ! フリーの人なら尚のこと。ただ人手を欲しがってるだけの誘いは見分けられるようになるべし! 5〜10年後にCGのほうが効率がよくなったら、会社はすぐ手描きアニメーターを捨てますよ!

 特に2023年からのインボイス制で、会社はフリー(業務委託)として席を置いているスタッフの整理を強いられるでしょうから。冒頭の友人の話に戻ると、これは「フリーのくせに自らの不勉強を棚に上げまくってギャラが上がらない」と愚痴ってるだけ。原画だけで思った稼ぎにならないなら、もう一つ何か勉強するべきでは? 40代でも50代でも。

 で、続きの『コップクラフト』10話の話。これは本当に大変な話数でした。単純にぶっちゃけると、原画・作監を外に撒いた結果、出来が悪くて俺がアクション、木村(博美)さんがキャラ、その他芝居を中心に吉田(智裕)・斉藤(わかめ)で放映ギリまで直しまくりました。それでも間に合わなかった所はパッケージでガッツリ修正させてもらいました。中継車の中でマトバが犯人を割り出すシーンは、ホン読み(シナリオ打ち)時に削られそうになってたところ、「マトバが頭脳派でもあると見せるくだりは重要だ」と自分の提案により復活させた箇所でした。

 で、時間です。また途中ですみません!

第168回 渡辺岳夫最後の少女向けアニメ 〜レディジョージィ〜

 腹巻猫です。10月23日にSOUNDTRACK PUBレーベルより「レディジョージィ 歌と音楽集」が発売されました。TVアニメ『レディジョージィ』の主題歌・挿入歌・BGMを集大成した2枚組CDアルバムです。全91トラック収録。主題歌2曲以外は全曲初CD化の快挙! 今回は『レディジョージィ』の音楽を取り上げます。


 『レディジョージィ』は1983年4月から1984年2月まで放送されたTVアニメ作品。週刊少女コミック(小学館)に連載された、いがらしゆみこと井沢満によるマンガ「ジョージィ!」を原作に、東京ムービー新社(現 トムス・エンタテインメント)がアニメ化した。
 キー局・テレビ朝日系での放送は土曜夜7時から。この枠では、『おはよう! スパンク』(1981)、『とんでモン・ペ』(1982)と東京ムービー新社制作の少女向けアニメが続けて放映されており、本作『レディジョージィ』が3作目だった。3作とも吉田しげつぐがチーフディレクターを務めている。
 明るくコミカルな『おはよう! スパンク』『とんでモン・ペ』に比べると、『レディジョージィ』はぐっと大人びた、ドラマティックな作品である。
 舞台は19世紀。オーストラリアの大自然の中で育った少女ジョージィが、数奇な運命と恋に翻弄されながら成長していく物語だ。ジョージィの出生の秘密、血のつながらない2人の兄のジョージィへの愛、英国の少年ロエルとジョージィとの身分違いの恋、その恋を邪魔しようとするロエルの婚約者・エリーズ、エリーズの伯父・ダンゲリング公爵の悪だくみ。古典的なロマンスの要素がこれでもかと盛り込まれた大河ストーリーである。
 いがらしゆみこ原作の大河少女ロマンといえば、『キャンディ・キャンディ』がある。本作は80年代の『キャンディ・キャンディ』をめざしたような作品だった。ただ、『キャンディ・キャンディ』に比べるとシリアスなエピソードが多く、キャラクターも苦悩する場面が多い。前2作と大きく雰囲気が変わったこともあり、視聴者はとまどったのではないだろうか。かく言う筆者も、『おはよう! スパンク』はリアルタイムに観ていたが、『レディジョージィ』はあまり観た記憶がない。
 しかし、筆者は当時、『レディジョージィ』の音楽集LPを購入している。音楽が渡辺岳夫だったからだ。
 本作の音楽は、主題歌・挿入歌・BGMのすべてを渡辺岳夫が担当している。ここにも『キャンディ・キャンディ』との相似がある。そして、渡辺岳夫の音楽はすばらしかった。番組への不満を吹き飛ばすほどの名曲ぞろいだった。

 スポーツアニメ、名作アニメ、ロボットアニメなど、さまざまなジャンルの作品を手がけた渡辺岳夫が得意とした分野のひとつが少女向けアニメだった。『魔法のマコちゃん』(1970)、『魔女っ子メグちゃん』(1974)、『キャンディ・キャンディ』(1976)、『魔女っ子チックル』(1978)、『ハロー! サンディベル』(1981)……。「ヒロインもの」というくくり方をすれば、『キューティーハニー』(1973)も『ペリーヌ物語』(1978)も加えることができる。渡辺岳夫は事件や逆境に明るく前向きに立ち向かう少女たちの音楽を書き続けてきた。
 『レディジョージィ』はその系譜につらなる作品である。渡辺岳夫が創り出した少女向けアニメ音楽のひとつの到達点であり、また、さらに次のステージをめざした作品でもあった。
 渡辺岳夫の書く音楽は、「なべたけ節」「岳夫節」と呼ばれてファンに親しまれているが、メロディもサウンドも時代とともに変化している。
 『魔法のマコちゃん』は『巨人の星』(1968-71)とも共通するやや古風な曲調。アレンジに松山祐士が参加した『魔女っ子メグちゃん』からはヨーロッパの香りただようおしゃれなサウンドになり、『キャンディ・キャンディ』までその作風が続く。80年代の『ハロー!サンディベル』は久石譲がアレンジに参加。『機動戦士ガンダム』(1979)を手がけたあとということもあり、現代的な、ひとつ突き抜けたサウンドに変化している。
 そして、『レディジョージィ』である。
 本作の主題歌・挿入歌アレンジを手がけたのは青木望。TV&劇場アニメ『銀河鉄道999』の音楽で知られる作・編曲家だ。本作でも、ピアノや弦楽器のアコースティックな響きを生かした上品なアレンジを聴かせてくれる。『キャンディ・キャンディ』とはまったく違うイメージを打ち出してみごとだった。渡辺岳夫のメロディも、『キャンディ・キャンディ』『ハロー!サンディベル』のポップな路線とはひと味違う、クラシカルな、落ち着いた曲調で書かれている。それでいて、岳夫節と呼ばれる独特のメロディラインの魅力はそのままだ。
 さて、本作の音楽は放送当時、ビクター音楽産業からLPアルバム「レディジョージィ 音楽集」として発売された。主題歌2曲に挿入歌4曲、BGM7トラックを収録した音楽集である。
 このアルバム、ジャケットデザインがすばらしかった。いがらしゆみこのイラストを全面にあしらったデザインで、そのまま壁に飾っておきたくなるほどの美しさ。筆者が当時購入したのは、ジャケットに惹かれたからでもあった。
 収録曲は以下のとおり。

  1. 忘れられたメッセージ(歌:山本百合子)
  2. 愛のブレスレット(歌:山本百合子)
  3. 美しい出発(たびだち)
  4. やさしさをありがとう〜インストゥルメンタル〜
  5. あしたのめぐり逢い(歌:山本百合子)
  6. プリティー・ジョージィ
  7. 朝もやの中へ
  8. ブーメラン(歌:山本百合子)
  9. ともだち
  10. 想い出の街角で
  11. 父さんの子守歌(歌:山本百合子)
  12. 忘れられたメッセージ〜インストゥルメンタル〜
  13. やさしさをありがとう(歌:山本百合子)

 エレガントなピアノの前奏から始まる「忘れられたメッセージ」はオープニング主題歌。歌うは主人公・ジョージィを演じた声優の山本百合子。16歳でアイドル歌手としてデビューした山本百合子は、『ハロー!サンディベル』のサンディベル役で声優デビュー(もともとは主題歌オーディションにも参加していた)。『ハロー!サンディベル』では挿入歌も1曲歌っていて、渡辺岳夫とは浅からぬ縁があった。
 2曲目が挿入歌「愛のブレスレット」。いきなりの名曲である。美しく上品なバラードで、大人向けドラマの主題歌のような洗練された雰囲気がただよう。『キャンディ・キャンディ』や『ハロー!サンディベル』にはなかった曲調だ。
 次の「美しい出発」はBGM。マンドリンがトレモロで奏でる切ないメロディにアコースティックギターやストリングスがからむ、いかにも渡辺岳夫らしい楽曲。後半は弦主体の希望的な旅立ちの曲になる。
 本アルバムのBGMトラックは2曲を1曲に編集して収録されていて、その組み合わせもなかなかうまい。4曲目の「やさしさをありがとう〜インストゥルメンタル〜」もムーディなアレンジの前半とピアノがリードするしっとりしたアレンジの後半の対比があざやかだ。
 5曲目の挿入歌「あしたのめぐり逢い」がまた名曲。やさしいメロディながら、アップテンポの軽快な曲に仕上がっている。これがオープニング主題歌でもおかしくないくらい、キャッチーで耳に残る曲である。はつらつとした山本百合子の歌唱もいい。
 ジョージィがらみの場面で使用されたBGM「プリティー・ジョージィ」でレコードのA面が終わり、B面は幻想的な「朝もやの中へ」から始まる。
 当時のアニメ音楽アルバムはレコードのB面が歌から始まることが多いのだが、本アルバムはオーストラリアの豊かな自然を描写する音楽から始まっている。「音楽集」というタイトルにふさわしく、音楽をゆったり聴かせる構成になっているのがうれしい。
 8曲目の「ブーメラン」は、コアラ、カンガルー、エミューといったオーストラリアの動物たちを詠み込んだ明るくはずんだ挿入歌。「子どもたちが楽しく聴ける歌も1曲入れよう」と作られたような曲である。この曲のみ、渡辺岳夫が自身で編曲を手がけている。この歌、5コーラスもあるのだが、次々と変化するアレンジの妙もあり、聴いてまったく飽きない。
 2曲のBGMを挟んで、11曲目の「父さんの子守歌」は、ジョージィの父への想いを歌った抒情的な挿入歌。ジョージィの幼い日々を象徴するメロディとして、劇中でもメロオケやアレンジBGMがたびたび使用されている。
 アルバムの最後はエンディング主題歌「やさしさをありがとう」。女性コーラスとストリングスをたっぷりフィーチャーした青木望のアレンジが美しく、聴くたびにうっとりと夢心地になってしまう。渡辺岳夫のメロディも絶好調で、上品な導入部から気持ちが高揚する中間部を経て、大きなうねりを持ったロマンティックなサビへと至る構成がすばらしい。クラシカルなサウンドと少女マンガのロマンが融合した名曲である。
 アルバムのライナーノーツに掲載されたコメントで、渡辺岳夫は「ぼくはいつもアニメの主人公のそばにいます」と語っている。『巨人の星』も『アルプスの少女ハイジ』も『キャンディ・キャンディ』も『機動戦士ガンダム』も、同じ気持ちで書いたと。
 そういう意味で、渡辺岳夫の音楽づくりの姿勢は少しもぶれていない。しかし音楽的には、さまざまなアレンジャーと組み、アレンジやサウンドの工夫を重ね、新しい表現を模索してきた。本作の音楽を聴くと、新しい少女向けアニメの音楽を作りたい、決定版を作りたいという強い意欲が伝わってくる。筆者にとって、「レディジョージィ 音楽集」は渡辺岳夫アニメ音楽の新しい可能性を感じさせるアルバムだった。

 90年代になって、ビクターが80年代のアニメ音楽をCDで復刻し始めたとき、「レディジョージィ 音楽集」も再発売されると信じて待っていた。だが、『レディジョージィ』の音楽は主題歌2曲がコンピレーション盤に収録されたのみで、アルバムは一度もCD化される機会がなかった。また、アナログ盤のほうも市場に出た数が少なかったと思われ、中古盤は高額で取り引きされていた。「レディジョージィ 音楽集」は、長らく、手軽に聴くことがかなわない幻のアルバムになっていたのだ。
 渡辺岳夫が遺した名曲を埋もれさせておくのは忍びない。今回、SOUNDTRACK PUBレーベルから発売した「レディジョージィ 歌と音楽集」は、本作の音楽を1人でも多くの人に聴いてもらいたいと考えて企画したものである。
 「レディジョージィ 音楽集」の内容をそのまま復刻し、さらに、トムス・エンタテインメントに残されていたオリジナルBGM音源を加えて、CD2枚に構成した。青木望の優雅なアレンジが堪能できるオリジナル・カラオケも取り寄せて収録した。
 目玉のひとつは、ジョージィがロンドンを訪れる第34話から使用され始めた追加録音BGMである。歴史ロマンを思わせる古風で格調のある曲が多く作られており、それまでの渡辺岳夫少女向けアニメ音楽にない雰囲気だ。ジョージィたちの心情を描写する音楽は、大人向けドラマの音楽のような繊細で複雑な味わいを持っている。『キャンディ・キャンディ』よりも一歩も二歩も進化した少女向けアニメ音楽を。渡辺岳夫はそう考えて、これらの曲を書いたのではないだろうか。「もっと先に進もう」という意志を感じさせる音楽である。
 もうひとつ特筆すべきことは、追加録音BGMがステレオで保存されていたことである。放送はモノラルだからステレオである必要はない。音楽集の2枚目の企画があったのかとも考えるが、真相は不明である。いずれにせよ、珠玉の音楽がステレオ録音で残されていたのは幸運だった。おかげで、ピアノやストリングス、木管、チェンバロなどの豊かな響きを味わうことができる。特に最終話のラストシーンに流れた華麗なエンディング主題歌アレンジ曲は聴きどころである。
 渡辺岳夫はアニメ音楽の未来をどう考えていたのか。流行に流されず、よりドラマとキャラクターに寄り添った、視聴者に媚びない音楽を作ろうとしていたのではないか。筆者はそんな風に考える。
 『レディジョージィ』の放送が終わった5年後の1989年6月。渡辺岳夫は56歳の若さで他界した。本作のあとにも渡辺岳夫はいくつかのアニメ作品の音楽を手がけているが、少女向けのロマンティックな作品は『レディジョージィ』が最後になった。渡辺岳夫がアニメ音楽に注いだ情熱と愛情が本作には詰まっている。聴くたびに、渡辺岳夫が生きていたら次にどんな音楽を書いていただろうと思わずにいられない。

レディジョージィ 歌と音楽集
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アニメ様の『タイトル未定』
227 アニメ様日記 2019年9月29日(日)

2019年9月29日(日)
早朝に新文芸坐に。オールナイト「ハード&スタイリッシュ 小池健の世界」のラストを見届ける。その後、ロビーで『ルパン三世』ファンと思しき女性に声をかけられた。初見の『REDLINE』に感動したのだそうで、今回のプログラムを組んだことについて礼を言っていただいた。他にも『LUPIN THE IIIRD』目当てで来場して、初めて『REDLINE』を観たお客さんが大勢いるはずだ。そういうことがあるのがオールナイトの面白さだ。
その後は、主にデスクワーク。新しいMac miniのセッティングをしたり、旧Mac miniのフォルダに入っていたデータを移したり。散歩は渋谷から代々木まで歩く。事務所に戻ってデスクワーク。

2019年9月30日(月)
年末に出す書籍と来年出す書籍について、スケジュールや進行状況をまとめる。編集部内で打ち合わせ。「まんじゅうくんってサッカー部にいたわけでしょ」と言ったけど、それは「肉まんくんはテニス部にいた」の間違いだった。『ちはやふる』の話である。
Amazon Prime Videoで『仮面ライダーSD』を観る。1993年の作品。仮面ライダーV3を田中亮一さんが演っていて、ちょっとデビルマンの雰囲気が。シャドームーンの塩沢兼人さんもよかった。初見だと思ったけれど、前にも観ているような気がしてきた。

2019年10月1日(火)
暗いうちから散歩。午前中と昼はデスクワーク。15時から社内打ち合わせ。中央線方面で16時から打ち合わせ2本立て。『からかい上手の高木さん 2』を最終回まで視聴。同じ時空をぐるぐる回っているのかと思ったら、ちゃんと進級もするし、関係も深まるのね。ラスト2話は自分が若い頃に観たら、悶絶したに違いない。

2019年10月2日(水)
デスクワークの日。散歩は池袋から江古田まで歩く。間違い電話のついでに、田中栄子さんに「世界がふり向くアニメ術」の解説を絶賛していただく。お世辞半分でも嬉しい。昨日から今日にかけて『ぼくたちは勉強ができない』1期を観た。面白かった。口当たりがいい。

2019年10月3日(木)
デスクワークの日。予定外のテキスト作業があって、始めてみたら2日はかかりそうだ。そんなに時間をかけるわけにはいかないので、午前中に4時間ほど集中して作業を進めて一段落させたけれど、クタクタになった。一度、マンションで休んでから午後は原稿以外の作業。「村田峻治 ANIMATION WORKS 車輌設定資料」の束見本ができた。今回は2種類。さあ、どっちを選ぶか。片方は豪華だけど、増刷がしづらい製本。もう片方は通常よりはリッチで、増刷しやすい製本。
今期は新番組の視聴を後回しにしないで、なるべく放映された翌日に観ることにした。今日は『あひるの空』『浦島坂田船の日常』『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『旗揚!けものみち』の1話を観た。

2019年10月4日(金)
暗いうちから散歩。その後、雨が降ってきて、朝のラジオ体操はお休み。ワイフとグランドシネマサンシャインの09:05からの回で「ジョーカー」を観る。初日初回で【IMAXレーザーGT字幕版】での視聴だった。初日に観たのはネタバレをくらいそうだったから。よくできた映画ではあるけれど、ノれなかった。現在の僕はアーサー側の人間ではないのだ。満ち足りた人間だというわけでもないのだけど。デスクワークをはさんで、16時から南阿佐ヶ谷で年末に出す書籍の打ち合わせ。
今日は『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『アズールレーン』『放課後さいころ俱楽部』『俺を好きなのはお前だけかよ』の1話を観た。

2019年10月5日(土)
暗いうちから散歩。その後は事務所で原稿。ハンディークーラーを買ったので、事務所でお茶を淹れてみる。今回はレモン風味の緑茶。

第3回 アッタマ悪そうな

アッタマの悪そうなストライク男の愛車・ACコブラです。
結局アニメには出られずじまい……。
描きたかったですねえ。
ドロドロと頭悪そうな音を出して、爆走して欲しかった。
本物はもう、家が買えるようなお値段ですが(汗)。
イギリス製の軽量スポーツカーに427エンジンを強引に載せちゃったみたいな(笑)。
そんなアメリカンな思考、大好きです!!

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第632回 『コップクラフト』本編9話以降〜

 9話はAパートがティラナとクロイ(猫)入れ替わり話完結編。もともと脚本段階でカットされてた「ヘルマンデス(CV:三木眞一郎)の犯行動機の説明」をアフレコ時に復活させたことで、本編がより面白くなりました。つまり、アフレコ時に自分の方から賀東(招二)さんに「やっぱりヘルマンデスの動機、説明させません?」と進言して「ティラナにボコられる際、喚かせましょう」ってことで現行のものになったんです。「お、押収品でひと儲けしようと! 許してく(れ)〜」と。そしてラストが「私の人生が(涙)」でしょっぴかれる。アフレコ時、三木さんの名演技でゲラゲラ笑わせていただきました! で、世界観説明BANKをAパート後にもってきたのは、編集の平木(大輔)さんのナイスアイデア。
 で、9話Bパート。ここから最終回(12話)まで続く大きな一編。1〜4A話と9B〜12話の長編2本の間にバラエティーに富んだ短編(中編?)を挟むのが今作のシリーズ構成となっています。9話後半になってマトバの料理趣味のエピソード。全12話パンパンに原作が詰まってると、マトバの趣味をネタにする尺がここまでなかなか取れなかったわけ。もし2クールのシリーズだったら、割と早いうちにクリアしたはずです、マトバの日常は。あとプールの「水」はこれまたアニメーター泣かせ。自分らの世代にとって水だ炎だは、歩きや走り同様、アニメーターなら誰でも学ぶ必須科目です(え? 違う?)。特に俺個人は新人時代、大塚康生さんの研修でやったし、友永和秀師匠からも原画としてしっかり描かされたのは幸いでした。だって気づけばエフェクト作画で困ったことはありません。この9話は社内話数なので、ミルパンセ若手による作画。「水」はもっと教えなきゃ! と再認識。パッケージリテイクでグレードアップしてると思います。
 ついに10話。この話数は本当に大変でした。その話はまた次回。

アニメ様の『タイトル未定』
226 アニメ様日記 2019年9月22日(日)

2019年9月22日(日)
三連休の2日目。朝から夕方までデスクワーク。午前中からいまひとつだったネットの調子が、午後にますます悪くなる。アニメスタイルで作るTシャツのサイズについて、Twitterをアンケートをはじめた( https://twitter.com/animesama/status/1175545814904492034 )。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』を最終話まで視聴した。序盤で「こういう作品だ」と思い込んでしまったので、後半を受けとめきれなかった。時間をおいて視聴し直そう。4話の「あ~、あるある。典型的な男子作文ね」というセリフにうけた。

2019年9月23日(月)
三連休の3日目。散歩は午前中に。それ以降はテキスト作業。夕方、吉松さんと打ち合わせ。

2019年9月24日(火)
午前中はひたすら原稿作業。昼から打ち合わせが二件。16時から中村豊さんとイベントとTシャツの打ち合わせ。確認することがあって、DVD「『もののけ姫』はこうして生まれた。 」を観る。当たり前だけど、出ている方が若い。鈴木敏夫さんはこの頃、40代後半だ。

2019年9月25日(水)
午前中はデスクワーク。社内の打ち合わせで、ある原画集に掲載されている原画が、原画マンが描いたラフ原画と作監が描いたレイアウトを合成したものではないか、ということが話題となる。中央線方面で打ち合わせ。その後、南阿佐ヶ谷から高円寺まで歩く。
TOKYO MXの『フリージ』最終回を観る。ミニコーナー「LOVE Dubai」のテーマは来年開催される「2020年ドバイ国際博覧会」だった。これは最終回らしい。

2019年9月26日(木)
暗いうちから散歩。昼までデスクワーク。打ち合わせをはさんで、グランドシネマサンシャインで『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -』を観る。BESTIAの上映だったためか、音響が盛り盛り。物語の語り口がゆったりとしており、描かれている人物像もクラシカル。往年の名画のようだと書くと誉めすぎになるかもしれないが、深夜アニメ発の劇場作品としては面白いテイストの作品だった。
12月に出す予定の書籍の試し刷りが出た。同じデザインで、判型を変えてB5バージョンとA5バージョン。入稿データを丁寧に作ったので、鉛筆画感がかなり出ている。A5でも問題ないけど、B5のほうがいいかなあ。

2019年9月27日(金)
猛烈に忙しかった日。早朝はテキスト作業、ウォーキング。ワイフと公園に行ってラジオ体操。午前中は原稿以外のデスクワーク。昼は打ち合わせとデスクワーク。15時から池袋HUMAXシネマズでワイフと『羅小黒戦記』を観る。アクション作画がかなりよい。それから、キャラクターに魅力がある。作品全体として素直なつくりで、それも気持ちがいい。こういう素直な作品は、今の日本では作るのが難しいのだろうか。上映が終わった後のロビーで井上俊之さんとバッタリ。事務所に戻ってから、大物のテキスト作業。猛スピードで仕上げる。

2019年9月28日(土)
早朝にテキスト作業。その後、昼まで取材の予習。15時から「この人に話を聞きたい」の取材。マンションで休んでからオールナイト「ハード&スタイリッシュ 小池健の世界」に。トークの中でも話題にしたが、この数年、小池さんを新文芸坐に呼ぶことができなかったのには理由がある。小池さんにお子さんができて、夜はお子さんをお風呂に入れなくてはいけなかったため、お呼びすることができなかったのだ。嘘のような本当の話である。今回のお客さんは『REDLINE』を観ていない方が8割か7割だった。『REDLINE』が公開された時には、こんな未来が待っているとは思わなかった。もっと『REDLINE』を上映する機会を作らなくては。

『モブサイコ100 II』オールナイトの振替上映が決定

 10月12日(土)開催を予定し、台風で中止となった『モブサイコ100Ⅱ』オールナイトの振替上映が決定した。日時は11月23日(土)。トークコーナーのゲストと上映内容の変更はない。10月12日開催のために販売したチケットは、振替上映でも使用することができる。また、払い戻しを希望されるお客様には払い戻しの対応をする。チケットの払い戻しがあった場合、その枚数分のチケットを改めて11月16日(土)から販売する予定だ。

 詳しくは以下のリンクをご覧になっていただきたい。

■関連リンク 『モブサイコ100Ⅱ』オールナイト上映会 振替上映・払い戻しのご案内[『モブサイコ100Ⅱ』公式サイト] http://mobpsycho100.com/news/hp0001/index00680000.html

第2回 出会いは衝撃的な

出会いが衝撃的だった『逮捕しちゃうぞ』で一番刺さった2輪車両がGSX-Rですね。
モデファイに頭を痛めたのが、良い思い出です。
最初は藤島さんと直でやり取りしました。
まあ、その時から長い藤島作品歴が始まりました。
この、耐久レーサーそのままのフォルムが最高です。
1回くらい乗ってみたかった。
未だに現役だったら、こんな仕様なのかな。
車両は描いてて楽しいです。
今じゃあ、TVシリーズのキャラクターの方が線多いですよ(苦笑)。

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第631回 『コップクラフト』本編6話以降

 では『コップクラフト』本編話のつづき。6話はエロ本の話。ここから数話、いろいろなバリエーションの物語が続きます。原作を読んだ際「あ、この作品なんでもありだ」と楽しくなったのが、これらのネタもの的存在。そもそも初っぱなから妖精だの宇宙人だのが共存してる時点で、ただのハードボイルドなハズもなく、よってオーイシマサヨシさんのオープニング曲はありだと思ったし、画もああ作ったわけ。Aパートラストで静かに1ページめくるティラナは、アフレコ時にスタッフ、キャスト皆さんに笑ってもらえてホッとしたカットです。シナリオ(脚本)にはなかったけど、コンテ切ってて自然と出ました。あと、余計な話ですが、Aパートで初めてエロ本を見て男女が”すること”を知ったティラナが、Bパートでセシルから「私とケイは恋人だった」と打ち明けられた時、いったい何を想像したのでしょう? とかコンテやってる時に考えてました。
 7話はTV的諸事情でアニメ化できなかった原作第3巻の代わりに(?)賀東招二さんに書いていただいたオリジナル脚本です。潜入捜査ネタはその名残り。「何なら放映できるのか?」ばかり話し合ったホン読み(脚本打ち)でした。単行本1巻分にも伸ばせそうなドラマを、1話分にコンパクトにまとめたのはさすがの賀東脚本。コンテを切ってる時は、ティラナとゾーイの掛け合いが楽しかったかも。作画・演出はミルパンセ社内で、撮影もキレイで個人的に好きな話数です! 吉岡茉祐さん演じるティラナの泣きセリフ「友達だったのに……!」はウルッときました。あ、あと狙撃されるゾーイの血しぶきはパッケージ版で自分が修正させてもらいました。
 8話はティラナとクロイ(猫)の中身入れ替わり話。猫の声も吉岡さん。ホントいろいろできますね! もともとオーディションでも「猫できる?」は課題でもあったのですが、この2役は上手くいったと思います。で、ゲストキャラのヘルマンデス役は三木眞一郎さん。自分的には初監督作『BLACK CAT』のクリード役以来? 「お久しぶりです〜」と挨拶したところ、憶えていてくださったのが超嬉しかったです! 8話はなんと言ってもちょっとエロいおふざけ話なので、普段の話数からどこまでかけ離れることができるか? を念頭にコンテを切ってました。このバラエティー感が『コップクラフト』だ! と信じて。

 てとこで、来年1月には次の監督作品の発表になるっぽく、第1話のコンテやりつつ、ティザービジュアルのラフ案にとりかかる板垣でした。

あ、『コップクラフト』のパッケージイラストはレイアウト・板垣、原画・木村博美で、もう作業は3巻まですべて終わってます!

第167回 海と陸の間に 〜聖戦士ダンバイン〜

 腹巻猫です。サントラDJイベント・Soundtrack Pub【Mission#40】を10月20日(日)15時より蒲田のstudio80で開催します。特集は90年代アニメ音楽を検証する「平成アニメ・特撮音楽史 Part1」と書籍発売記念企画「渡辺宙明大全」。お時間ありましたら、ぜひご来場ください。
 詳細は下記から。
https://www.soundtrackpub.com/event/2019/10/20191020.html


 富野由悠季監督の仕事を回顧・検証する展覧会「富野由悠季の世界」が6月から開催されている。第1会場・福岡市美術館の会期が終了し、第2会場・兵庫県立美術館での開催が10月12日からスタートした。これに合わせて、CD「富野由悠季“テレビ”の世界〜TVサイズ主題歌全集〜」がキングレコードから発売された。
 「富野由悠季“テレビ”の世界〜TVサイズ主題歌全集〜」は富野監督が手がけたTVアニメ作品の主題歌をTVサイズでコンパイルしたアルバム。「TVサイズ」というのがミソで、フルサイズ音源に比べて意外にTVサイズが入手しにくかったりするのだ。実際、このアルバムも収録曲44曲中18曲が初CD化。TVサイズ音源は、フルサイズとは別録音であったり、楽曲の構成が異なっていたり、テンポやミックスが異なっていたりすることがあるからあなどれない。また、TVで作品に親しんだファンの中には「TVサイズこそがオリジナル」と考える人もいる。富野アニメファンにとっても、アニメ音楽ファンにとっても見逃せないアルバムなのだ。
 展覧会にちなんだ書籍やグッズが発売されることはよくあるが、CDは珍しい。オープニングの絵コンテをあしらったデザインも秀逸で、展覧会場で売られていたら手に取ってしまうだろう(「高畑勲展」や「永井GO展」にもこんな商品がほしかった)。一般CDショップでの流通はないが、キングレコードのECサイトやAmazonでも入手可能。展覧会場以外でも購入できるのがうれしい。

KING e-SHOP商品ページ:
https://kingeshop.jp/shop/g/gNKCD-6881/
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 前置きが長くなったが、今回は富野由悠季監督のTVアニメ『聖戦士ダンバイン』の音楽を取り上げたい。
 『聖戦士ダンバイン』は1983年2月から1984年1月まで放送された日本サンライズ(現・サンライズ)制作のTVアニメ作品。『戦闘メカ ザブングル』(1982)に続いて富野由悠季が原作・監督を務めたロボットアニメである。
 現代の地球に暮らす主人公がバイストン・ウェルと呼ばれる異世界に飛ばされて活躍する、昨今はやりの「異世界転移もの」を先取りしたような作品。中世ヨーロッパに似た世界に甲虫に似た巨大ロボット=オーラ・バトラーが登場する世界観が魅力で、始まった当初は「これまでにないアニメになりそうだ」とわくわくしたことを覚えている。
 音楽は現代音楽の作曲家・坪能克裕が担当した。
 坪能克裕は1947年生まれ。東京音楽大学作曲指揮科卒業。純音楽作品を発表するかたわら、子どもの歌・合唱・TV等の音楽で活躍する作曲家である。本作の前に、TVアニメスペシャル『走れメロス』(1981)、劇場アニメ『世界名作童話 アラジンと魔法のランプ』(1982)の音楽を手がけているが、シリーズもののTVアニメの音楽を担当するのはこれが初めてだった。アニメ音楽の経験が少ない坪能克裕が『聖戦士ダンバイン』の音楽担当に選ばれた背景には、キングレコードの音楽プロデューサー(当時)・藤田純二の推薦があったという。
 音楽は音響監督の藤野貞義が出したメニューに沿って作曲・録音された。音楽打ち合わせから録音まで1ヶ月。時間がないためピアノ・スケッチを作る余裕もなく、いきなりオーケストラ・スコアを書いていったと坪能克裕はふり返っている。
 純音楽ではミュージックコンクレートや即興音楽、電子音楽などを取り入れた先鋭的な作品を発表している坪能克裕だが、本作では、サウンドトラックらしいオーソドックスな音楽を提供している。バロックからロマン派時代の音楽を思わせるクラシカルな曲調の楽曲が中心。中世ヨーロッパ風の世界観を反映すれば、自然とこういう音楽になるのだろう。今にして思えば、バイストン・ウェル、オーラ・バトラーといった斬新な設定に刺激された前衛的な楽曲があってもよかった気がするが、当時のアニメ音楽としてはこれが正解だった。
 音楽集は放送当時、「聖戦士ダンバイン BGM集」「聖戦士ダンバインII」「聖戦士ダンバインIII」の3タイトルがキングレコードから発売されている。1枚目は第1回録音、2枚目は第2回録音の楽曲を中心とした内容で、3枚目は未収録音楽集。構成はいずれも氷川竜介が担当。さらに放送終了後に「聖戦士ダンバインIV 管弦楽組曲 イン・バイストン・ウェル」が発売された。現在は、CD「聖戦士ダンバイン総音楽集」ですべての楽曲を聴くことができる。
 1枚目の音楽集から紹介しよう。
 収録曲は以下のとおり。

  1. ダンバインとぶ(歌:MIO)
  2. オーラ・ロード
  3. ラース・ワウの古城
  4. 騎馬隊
  5. 聖戦士たち
  6. チャム・ファウ
  7. 暗躍
  8. ウイング・キャリバー
  9. 園遊会
  10. オーラ・バトラー
  11. 田園にて
  12. ゼラーナの旅路
  13. リムルの想い
  14. 邪悪な影
  15. 戦火の爪あと
  16. みえるだろうバイストン・ウェル(歌:MIO)

 オープニング主題歌「ダンバインとぶ」はアニメソング史に残る名曲。富野監督によるケレン味たっぷりの詩、ヒットメーカー・網倉一也によるメロディ、矢野立美のダイナミックにして華麗なアレンジ、MIO(現・MIQ)のパワフルなボーカル、すべてがそろって、現代的なカッコよさを持つ曲に仕上がった。
 トラック2「オーラ・ロード」は物語の導入となる曲。第1話で主人公のショウがバイストン・ウェルに飛ばされるシーンに流れた曲だ。ビブラフォンと管弦楽器、女声コーラスが異世界の神秘的な雰囲気を描写する。本作のファンタジー的な世界観を代表する曲である。
 トラック3の「ラース・ワウの古城」はバイストン・ウェルの古城と領主を描写する曲。次の「騎馬隊」は騎兵隊、騎馬隊の出陣をイメージした曲。いずれも古風なスタイルのオーケストラ曲で中世ヨーロッパ風世界を表現している。
 トラック5の「聖戦士たち」は曲調が変わって、ドラムス、エレキギターを入れた現代的なリズムの曲になる。戦士たちのアクション、戦いをイメージした曲である。
 妖精の愛らしさ、すばやい動きを表現する「チャム・ファウ」、バイストン・ウェルに渦巻く陰謀を表現するサスペンス曲「暗躍」が続く。
 LPレコードではA面最後に収録されたのが、トラック8「ウィング・キャリバー」。飛行するオーラ・マシンをイメージした曲だ。軽快なリズムに乗って、トランペットが奏でるヒロイックなメロディと金管楽器のオブリガートがからみあう。スピード感たっぷりの曲調は第1回録音曲屈指のカッコよさで、A面の最後を飾るにふさわしい。
 A面は全体に、物語の舞台となるバイストン・ウェルの紹介編と呼べる構成である。
 LPレコードB面は、異世界から召喚された戦士たちの歓迎の宴に使用された優雅な曲「園遊会」で幕を開ける。
 トラック10「オーラ・バトラー」は本作の音楽の聴きどころのひとつ。オーラ・バトラーの戦いを描いた曲だが、次々と曲調が変わる複雑な構成になっている。音楽メニューには「テンポはないが重々しい登場があり、少し対峙して戦いが始まる。インテンポに変化して危機があり、そしてクライマックスへ」と書かれてあり、最初から組曲的な構成が意図されていたことがわかる。演奏時間は2分余り。実はこれは短縮版で、約3分の完全版が3枚目のアルバム「聖戦士ダンバインIII」に収録されている。
 バイストン・ウェルの美しい情景を描写する「田園にて」を挟んで、トラック12は「ゼラーナの旅路」。深い悲しみを描写する曲、緊張と不安を表現するサスペンス曲、オーラ・シップ・ゼラーナの飛行をイメージした曲の3曲がメドレーになっている。旅と戦いが基調となる富野ロボットアニメを象徴するトラックである。
 『ダンバイン』の音楽の中でも極めつけの美しい旋律が登場するトラック13「リムルの想い」。拡大する陰謀と迫る危機を表現するトラック14「邪悪な影」。人間ドラマをイメージさせる曲が続く。B面は全体に、人間の愛憎から生まれる葛藤や悲哀を描いた構成になっているのだ。
 トラック15「戦火の爪あと」は3分を超える聴きごたえのある曲。オーラ・バトラーの激しい戦いをテーマにした曲だ。トラック10「オーラ・バトラー」と同様に組曲風の構成になっていて、音楽メニューには「頭に突然現れるタッチがあり、続々と襲ってくる。そして戦いの混乱に。混戦の果てに死骸と廃墟がいたましい」と指定されている。
 アルバムを締めくくるのは、エンディング主題歌「みえるだろうバイストン・ウェル」。ポップな中に切ない情感を宿した名バラードである。

 正直に言うと、『聖戦士ダンバイン』のBGM集を初めて聴いたときは、もの足りない印象を受けた。『伝説巨神イデオン』や『戦闘メカ ザブングル』の音楽と比べるとキャッチーなメロディが少なく、サウンドも古風に感じる。しかし、今はこの音楽でよかったと思っている。
 飾り気のないクラシカルな響きで構築された、落ち着いた音楽である。古風であるということは古くならないということだ。風化しない音楽。『ダンバイン』の初期の物語にはこの音楽がよく合っていた。物語が進むにつれて、より激しく重い音楽が求められるようになり、追加楽曲が作られたが、初期の異世界ファンタジー的ムードが薄れていったのは残念だった。
 坪能克裕もそう思ったかどうかはわからないが、放送終了後に発表された「聖戦士ダンバインIV 管弦楽組曲 イン・バイストン・ウェル」は神秘的なバイストン・ウェルの世界をテーマにした組曲になっている。もしかしたら、このような世界での物語もありえたかもしれない。そう思わせる味わい深い1枚だ。
 富野由悠季は『聖戦士ダンバイン』以外にもバイストン・ウェルの物語を作り続けている。アニメ化されたものでは、『New Story of Aura Battler DUNBINE』(1988)、『ガーゼイの翼』(1995)、『リーンの翼』(2005)がある。これらの作品には小六禮次郎、樋口康雄、鷺巣詩郎といった作曲家が参加し、新たなバイストン・ウェルの音楽が作られた。いずれも魅力的な音楽であるが、その原点はやはり『聖戦士ダンバイン』の音楽。もう一度ここに帰ってきたいと思わせる音楽である。

聖戦士ダンバイン 総音楽集
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アニメ様の『タイトル未定』
225 アニメ様日記 2019年9月15日(日)

2019年9月15日(日)
三連休の2日目。早朝の散歩はお休み。「設定資料FILE」の構成に手をつける。そして、床屋。連休中のToDoを片づけていくが、片づける一方で、新しいToDoが増えていく。11時からポケモンGOのコミュニティデイで、ナエトルをゲットして歩く。昼寝をはさんで、ジムで有酸素運動。

2019年9月16日(月)
三連休の3日目。雨が強かったので散歩は早朝ではなく、8時半くらいに。パラパラと降っているうちに東池袋と帰宅の飛鳥山公園を往復する。その後は主に「設定資料FILE」の構成。構成がだいたいまとまったところで、「馬越嘉彦 原画展」開催中のササユリカフェに。馬越さんの来店日(サイン会)の様子を見てから、事務所に戻って「設定資料FILE」の構成を仕上げる。
ながらで『ちはやふる』を1期1話から視聴。やっぱりよくできているなあ。それから9月7日放送の「有吉くんの正直さんぽ」をチェックする。増岡弘さんの復帰回だ。冒頭に「みなさん、ご心配をおかけしました。今日からまたワタシがナレーションを担当します」「お茶の間の皆さん、有吉くん、改めてよろしくお願いします」との挨拶があり。

2019年9月17日(火)
昨日までも仕事をしていなかったわけではないけれど、今日から2週間は猛烈に忙しいはず。午前中は企画書を書いたり、ラフを書いたり。例によって連休明けは慌ただしい。昼から打ち合わせ3本立て。散歩のメインは夕方から。南阿佐ヶ谷から中野坂上まで歩いた。

2019年9月18日(水)
暗いうちから散歩。社内打ち合わせが数回あったが、外部での打ち合わせや取材はなし。デスクワークに集中した日。1日の自分のスケジュールを細かく決めて、それに沿って作業をした。印刷会社に年末に出す書籍の束見本、試し刷りを依頼。

2019年9月19日(木)
一日、デスクワーク。原稿よりもそれ以外の作業のほうが多かった。新しいMac miniが届いたので、すぐにセッティング。今回は旧Macからデータの移行はしなかった。メール、ATOK、evernoteなどを使えるようにしたので、これで当面の作業は問題ないはず。輸入盤の『きまぐれオレンジ☆ロード』のBlu-rayが届いた。画質をチェックする。『きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい』はビスタサイズの収録だった。
Mac miniが届くのと前後して「iCloudストレージの使用容量がもう少しで上限に達します。」という内容メールがきた。写真を削除するか、外付けハードディスクに移動すればいいんだけど、それを今やると原稿の進行がヤバくなるので、iCloud ストレージを増量。いつかダウンサイズできるのか。

2019年9月20日(金)
ワイフと新宿TOHOシネマズで『HELLO WORLD』を鑑賞。初日初回の鑑賞だった。「お話」に力が入っていて、面白かった。堀口悠紀子さんの仕事もよかった。堀口さんの画を3DCGできちんと再現しているところがあって、少し驚く。ワイフは相当にハマったらしく、鑑賞後は興奮状態。たまたま劇場にいらした『HELLO WORLD』のメインスタッフの方(あちらから僕に声をかけてくださった)に感動の言葉をぶつけていた。そのメインスタッフの方は学生時代にアニメスタイルイベントに通い、新文芸坐のオールナイトにも来てくれていたそうだ。
事務所に戻って用事を片づけてから、「世界がふり向くアニメ術」のスタッフインタビュー収録のために中野へ。一度、マンションに戻り、早めの晩飯をとってから、事務所に戻って進行打ち合わせ。

2019年9月21日(土)
三連休の1日目。ワイフと要町に食事に行った以外は基本的にデスクワーク。打ち合わせとか取材はなく、自分の作業をやるだけなので気が楽だ。
新しいMac miniを使いはじめて3日目。確認しなくてはいけない画像データをフォルダごとプレビューに突っ込んでサクサクと見る。これこれ、これが最近できなかったのよ。これで作業がスムーズになるはず。次はPhotoshopを買うよ。

第1回 誰がなんと言おうと

初めまして、今回車輌設定集を出させて頂きます、村田峻治です。今回コラムを連載するにあたり、まず浮かんだのはTODAYなんです。今はこんなデザインの軽自動車もなく、藤島康介さんのセンスを感じます。初めて『逮捕しちゃうぞ』のデザインに取り掛かったのは1994年1月。早、25年以上たっています。
当時は、「歴史に残るような完成度の設定を描く!」と息巻いておりました。だもんだから、描き込みが容赦なく、現場の人には不評だったかと思います。でも、それがあったからこそ、アーカイブするに値するデザイン集ができるのかなと思っていたりもします。

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】アニメーター・村田峻治による車輌デザイン集を刊行!
http://animestyle.jp/news/2019/10/03/16389/

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第163回アニメスタイルイベント
馬越嘉彦の仕事を語る!3

 「馬越嘉彦 アニメーション原画集」シリーズの刊行を記念したイベントの第3弾を開催する。「馬越嘉彦の仕事」がトークのテーマで、特に『おジャ魔女どれみ』シリーズについての話題がメインとなる予定だ。ざっくばらんな楽しいイベントになるはずだ。現在、決まっている出演者は馬越嘉彦と長峯達也。他の出演者については決まり次第発表する。
(10/28追記)追加ゲストとして、佐藤順一さんと山内重保さんの出演が決定した。

 チケットは10月12日(土)昼12時から発売となる。詳しくは以下にリンクしたLOFT/PLUS ONEのページを見てもらいたい。また、会場では「馬越嘉彦 アニメーション原画集 第二巻」を始めとするアニメスタイルの書籍を販売する。また、今までのイベントと同様に、トークの一部を「アニメスタイルチャンネル」で配信する。

■関連リンク
【アニメスタイルの書籍】「馬越嘉彦 アニメーション原画集」! 充実の第二巻が刊行!!
http://animestyle.jp/news/2019/09/02/16189/

LOFT/PLUS ONE
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/130619

アニメスタイルチャンネル
https://ch.nicovideo.jp/animestyle

第163回アニメスタイルイベント
馬越嘉彦の仕事を語る!3

開催日

2019年11月9日(土)
開場12時00分 開演13時00分

会場

LOFT/PLUS ONE

出演

馬越嘉彦、長峯達也、佐藤順一、山内重保、小黒祐一郎(司会)

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて
 会場となるLOFT/PLUS ONEはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

第630回 OPの話〜本編に戻って

■TVアニメ『コップクラフト』オープニングコンテムービー

 『コップクラフト』OPの話の続き。

C-27 はとりあえず劇場版『ゴルゴ13』とかが頭にあったかも。途切れた高架でカージャンプ! 「出崎(統)監督! CGはここまできました!」と戦闘ヘリ! 戦闘ヘリといえば『シティーハンター』のOPもヘリばっかりだったような。「戦闘ヘリが出ればOP」と。このカットもCGにあわせてラフ原・板垣、二原・吉田(智裕)くん。

C-28 戦闘ヘリ爆発、落下するマトバ&ティラナ。2人ともややテンション高め。原画(ラフ?)・板垣、作監・木村(博美)さん。

C-29 落下してくるティラナを(先に着地した)マトバがエスコートし、クルリと回って決め! ダンスに見えたら見えたで構わないけど、それほどダンスを意図してコンテを切った訳ではなく、”ハイテンション”マトバを描きたかっただけ。新人に大雑把に描かせた原画を板垣が全修。作監修正なし。

C-30、31 そびえ立つ高層ビルとマトバ&ティラナ。C-29〜31もOP曲を聴いた際、真っ先に浮かんだ画。”開放感”がテーマ。ティラナの瞳に始まり、もう一度瞳に寄るのはなんとなく計算。こちらも新人にラフから描かせつつ、自分の方で指導しつつ、ほぼ完成までたどり着いたところで木村作監によるフィニッシュ。

C-32〜35 メインキャラらの決め! まあよくあるヤツなのは分かったうえで描きました。一部木野下(澄江)さんによるラフ原ありで木村原画・作監。

 はい、OPの各カット解説でした。ま、大体オーイシマサヨシさんの歌ありきです、このOPは。今回は前作『ユリシーズ』のように「監督、OPで欲しい曲のイメージは?」とプロデューサー始め委員会方面から訊かれることなしに「オーイシさんでいきたいです!」とポニーキャニオンさんから進言されて、完全にお任せでスタートしたので、何が上がってくるのか分かりませんでした。
 で、最初に上がってきたデモの段階ですでに、

 と現行のかたちにほぼ仕上がっており、最初の感想は

なるほど! この角度からきましたか! いいじゃん、このヌケヌケとした「昭和」感!!

でした、もっとハードボイルド系のインストにするなどの可能性もあったかもしれませんが、今作の「洋風刑事ものであり、且つなんでもアリな楽しい世界観」にはピッタリだと思い、コンテも楽しくワクワクする感じに描きました! ただ、オーイシさんの歌に合うように、マトバには原作より少々テンションを上げてもらいました。
 そして、第625回までやってた各話解説に続きに戻ります。5話(からだっけ?)吸血鬼話の続き。今だから正直に語ると、社外に撒いて失敗した作画を自分や木村さん他で大直しした話数。パッケージ版でさらに修正してあります。3話もそうですが、コンテを全話上げてからの板垣の役割は”上手くいってないカット”を1カットでも多く、そして”ローカロリー”に原画を直すこと。これはこれで以外と楽しき! あと、この吸血鬼話は作画の苦労ももちろんですが、役者さんらも非常に大変な話数だったはず。そう、”ファルバーニ語”! 吉岡(茉祐)さんはもちろんのこと、大塚芳忠も。特に吸血鬼役の上坂すみれさんはご苦労されたのでは? もともと上坂さんをキャスティングした理由のひとつに外国語が堪能、とはいってもそれはロシア語であって、見知らぬ架空の言語であるファルバーニ語ではありませんから。上坂さんといえば

 と上坂さんの歌の話題で、少々お話する時間が持てて嬉しかったです。じゃ、6話以降は来週(汗)。

アニメ様の『タイトル未定』
224 アニメ様日記 2019年9月8日(日)

2019年9月8日(日)
暗いうちから散歩。その後は主にデスクワーク。ひさしぶりに原稿に集中できた。もっと「原稿だけの日」が必要だなあ。作業をしながら、Amazon Prime Videoで『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』を観た。想像していた内容とまるで違っていた。内容もよく分からないところがあったけど、これはTVシリーズを観ていない僕がよくない。

2019年9月9日(月)
台風のため早朝の散歩はおやすみ。そのかわり、朝、みっちりとテキストの作業を進める。昼前に散歩に行ったが陽射しが強くて、ちょっときびしかった。まだしばらく、散歩は早朝かなあ。夕方からあるプロダクションで書籍の打ち合わせ。

2019年9月10日(火)
少し寝坊したので早朝の散歩はお休み。その後はデスクワーク。昼にある企画のテキストを書く。他の作業の合間にちまちま書くつもりだったのだけど、まとまった合間の時間がとれなかったので、2時間くらいで一気に書いた。『鬼滅の刃』を1話から視聴。

2019年9月11日(水)
暗いうちから散歩。Amazon Prime Videoの新チャンネル「マイ★ヒーロー」が始まった。これは東映の特撮ヒーロー、アニメを配信するチャンネルで、再見の機会の少ない『とびだせ!マシーン飛竜』や『ビデオ戦士レザリオン』等があるのが嬉しい。とりあえず『闘将ダイモス』1話を観る。昼から中央線方面で打ち合わせ。夕方から業界のある方と食事。『機動戦士Vガンダム』について熱く語ったけど、後になって、前にも同じ方に『機動戦士Vガンダム』を語ったことを思い出した。

2019年9月12日(木)
暗いうちから散歩。午後は来年出る書籍の打ち合わせ。なかなかゴールに辿り着かなかった取材原稿のまとめが、ようやくかたちになった。いやあ、長かった。現状で39297文字。これから校正。最終的な原稿が6万文字くらいになるかと思っていたから、予想よりはコンパクトだった。

2019年9月13日(金)
暗いうちから散歩。原稿作業。ワイフと08:55からの回で「ブレードランナー ファイナル・カット【IMAXレーザーGT字幕版】」を観る。偶然にも左側の席に氷川竜介さん、右側の席に「世界がふり向くアニメ術」のプロデューサー。岡田斗司夫さんも見かけた。事務所に戻って原稿作業。取材の予習。17時から六本木で「アニメスタイル015」の取材。新橋まで歩いて、晩飯を食べてから池袋に。
ある書籍の企画が、企画書を書く前に三つNGになった。ひとつなんて、こちらから提案する前にNGだということが分かった。残りの一つはいけるかもしれないので、これから企画書を書く。企画は沢山仕込まないといけないということだ。

2019年9月14日(土)
暗いうちから散歩。昼間はデスクワークで、原稿以外の作業をいろいろ。夜はレイトショー「新文芸坐×アニメスタイル 特別編 日本アニメーション映画史『白蛇伝』『太陽の王子ホルスの大冒険』」を開催。『白蛇伝』の上映を観てからトークに。トークコーナーは叶さんに1人で喋ってもらうかたちになったけど、自分としては上手くトークを回すことができたつもり。
話は変わるが、いわゆる東映長編で、僕が観ていないのが『世界名作童話 白鳥の王子』。厳密に言うと、クライマックス以降だけを劇場で観ている。映画館に入ったら、映画の終盤だった。クライマックス以降を観て満足して、同時上映作品を観て帰ってしまったのだ。「この人に話を聞きたい」で西沢信孝監督に取材した時に『白鳥の王子』のソフトを探したが見つからなかった。1980年代には大きなレンタル屋にはあったんだけどなあ。

第629回 『コップクラフト』最終回と写真とOP


 『コップクラフト』最終回のダビング終了後、岩崎琢さんが「写真撮ろう!」ということでこうなりました。そもそも写真を撮ることはまったくない俺は、アニメ誌などのインタビュー取材の時も「写真なしなら」と条件を出すくらい。もちろん自分以外のメインスタッフが顔出しする場合は拒みませんが。まず人前に出すようにはできていません、板垣の容姿は。ここ何十年(?)もプライベートで写真を撮ったことがないくらいです。できるだけ跡形もなく死んでいきたいと思ってます。で、何かしら作品が残ってくれたらなあと。前にも言ったとおり、作品づくりは一期一会。自分にとってのスタッフさんやキャストさん、そしてその相手から見た自分との関係も一旦はその作品限り。だからこそ作ってる期間の一瞬一瞬を一所懸命に生きてるのです。で、最近は気づくと作り終わってて、さして余韻に浸る間もなく次の作品へ。

今回も例外なく、来週から次の作品のコンテに入ります!
まだタイトルは言えませんが!

 ま、そんなわけでOPの話の続き。

C-21 このカットもコンテのタイミングを基にCGカーにマトバの作画を載せてます。原画・板垣、作監・木村。
C-22 ビルをツンツン潰す女の指。なんででしょう? 結構早い時期に思いついた画です。『コップクラフト』のタイトルを聞いて思い浮かんだワードが”ペーパークラフト”で、自分は子どもの頃、紙工作が大好きでした。ラフ原を自分が描いて、社内の若手が清書。
C-23 ここのカーチェイスのバック、壊れていくビルもペーパークラフトなイメージ。実は煙とビルと空をそれぞれ円形に描いて、3〜4センチずつ回転させただけのアイデアカット。こちらもカーチェイスをCGで作った後、板垣が原画を載せました。
C-24 ティラナの変身! 木野下(澄江)さんの原画に木村作監。原作者・賀東招二さんいわく「ティラナの変身シーンのイメージは『宇宙刑事ギャバン』Aパートでの蒸着のイメージ」とのこと。「ギャバン」はAパートで変身する場合、軽くビワァン! と一瞬なんですよね(本チャンの蒸着シーンはBパートに取っておく的な意味で)!
C-25 サンテレサに広がる無数のパトライト。ネオン風クレジットを重ねて。天狗工房さんの撮影ONLYカット。
C-26 ティラナの手を引っ張り上げるマトバ。ラフ原は板垣、二原をキーアニメーターの吉田智祐くん。ま、もともと強引奈なカットです(汗)。
C-27 はとりあえず劇場版『ゴルゴ——

 てとこでまた途中ですみません(汗)!