第490回 続・絵コンテの役割?

 前回の続きのつもりで書き始めますが、どーなるか分かりません。つまり、自分らが学生〜業界入り立てだった頃(20数年前)はいわゆる「アニメーター上がりではないアニメ演出家・監督」の丸チョン大ラフコンテがあたかも「本来のアニメのコンテ」であるかのように語られ、むしろ描き込んだコンテが悪! と解説してる巨匠もいらっしゃったと記憶してます。さらに自分は「演出家は絵を描くべきではない!」との力説を某監督から聞いた事があります。俺もそれを信じていたし、そもそも、

自分自身も演出家・監督になった時点で、アニメーターからは身を引くつもりでしたから!

 でも今は「演出は積極的に絵を描くべきだ! 描ける描けないに関わらず!!」と思ってます。その宗旨替えの最大の要因は、自分的に「デジタル化」だと考えています。演出家はコンテ用紙、作画はパラパラマンガ、美術は背景、仕上げは色塗りのみ、といった分業は、素材を作るための道具が各セクションバラバラのアナログ時代だから効果的だったのであって、現在のデジタル時代では

素材作りのすべてでPCを使用しているため、1人のスタッフができる職種を増やし、兼業して素材の受け渡し工程をより少なくした方が効率的!!

なんです。例えば動画と仕上げ、CGと背景、強引に編集と撮影ってのも全然あり。じゃあ作画とコンテ、レイアウトとコンテは? つまりこれこそが現在のアニメにおけるコンテの役割になるのではないか? 要は

絵がしっかり描ける人にPC上で拡大すればレイアウト(背景原図)にも使えるコンテを!

だから「演出は演出、絵描きではない!」といまだにおっしゃる演出の方々、覚悟しておいた方がいいですよ。もう何年もしないうちに、小学生のころからPCのアニメツールで遊び倒した作画もコンテも描ける恐ろしい新人が、今の演出家の仕事をドンドン奪っていきますから! いや、もう始まってるようですよ(汗)。

第93回 セッションを聴くように 〜パンダコパンダ〜

 腹巻猫です。《SOUNDTRACK PUB》レーベル最新作「劇場版 エースをねらえ! 総音楽集」を11月30日に発売します。主題歌とBGMを収録した2枚組。11月20日に阿佐ヶ谷ロフトで開催する「『Bugってハニー』サントラ発売記念トークライブ」にて先行販売を行います。同トークライブ内では『ジャングル黒べえ』のサントラ盤に収録できなかった秘蔵音源も紹介する予定。ふるってご参加ください! 前売券発売中!

『Bugってハニー』サントラ発売記念トークライブ 〜東京ムービーレコードの逆襲!〜
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51789


 2008年5月25日、東京ムービーレコード第1弾として「パンダコパンダ オリジナルサウンドトラック〜完全版〜」が発売された。1972年公開の劇場アニメ『パンダコパンダ』の初のサントラ盤だ。いろいろな意味でインパクトのあるリリースだった。
 インパクトのその1は、映画公開から30年以上経っての突然のサントラ発売だったこと。1982年にキングレコードからドラマ編LPが発売されているが、そのときはBGMは収録されていない。音楽のみの商品化は初だった。
 インパクトのその2は、発売元が「東京ムービーレコード」という初めて聞くレーベルだったこと。過去に東宝レコードや大映レコードなど、映画制作会社の名を冠したレーベルは存在したが、アニメ制作会社の名を冠したレーベルは初だ。
 そして、インパクトのその3がざっくりした作りのパッケージ。手作り感ただようジャケットやライナー。曲名も音楽リストの表記をそのままタイトルにしたような感じ。「東京ムービーレコード」ってどんなレーベルなんだろう? と興味はいや増した。
 その興味のほうは11月20日のトークライブで深く突っ込むことにして、今回は『パンダコパンダ』の音楽について語りたい。

 『パンダコパンダ』は1972年12月に「東宝チャンピオンまつり」の1本として公開された劇場アニメ。原案・脚本・場面設定が宮崎駿、監督は高畑勲、作画監督は大塚康生と小田部羊一が担当した。両親のいない少女ミミ子と動物園を抜け出してきたパンダの親子との交流を描くコミカルタッチのメルヘンである。1973年3月には続編『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』が公開されている。どちらも40分足らずの短編作品だが、日常と非日常が同居する物語、生き生きと動き回るキャラクター、レイアウトや作画の魅力など、アニメーションの楽しさがぎゅっと詰まっている。丹念な日常描写が1974年の『アルプスの少女ハイジ』にもつながる作品だ。
 音楽は2作ともジャズピアニストとして知られる佐藤允彦が担当した。
 佐藤允彦は1941年、東京生まれ。高校時代からクラブでピアノを弾き始め、慶応義塾大学在学中にジョージ川口ビッグ4+1のメンバーに抜擢された。1966年よりバークリー音楽院に留学。帰国後はニュージャズ運動の先頭に立って活躍する。現在も、作曲・編曲・演奏に多彩な活動を続けるジャズ・ミュージシャンである。
 この連載でも以前紹介したことがあるが、慶應義塾大学に「慶応三羽ガラス」と呼ばれた名ジャズピアニストが3人いた。『ルパン三世』の大野雄二、『海のトリトン』の鈴木宏昌、そして佐藤允彦である。佐藤允彦はフリージャズなどの先鋭的な音楽活動をする傍ら、60年代から映像音楽の仕事もこなしていた。アニメでは『パンダコパンダ』のほかに虫プロの劇場アニメ『哀しみのベラドンナ』(1973)、TVドラマでは「アタック拳」(1966)、「お荷物小荷物」(1970)、「火曜日の女」(1969-1973)、「水戸黄門外伝 かげろう忍法帖」(1995)など、劇場作品では「神田川」(1974)、「夜叉」(1984)といった作品を手がけている。
 『パンダコパンダ』の音楽はジャズというより、ノンジャンルのバンド音楽といった趣。ドラムス、ベース、ギター、キーボード、トランペット、トロンボーン、パーカッションなどの中編成で、解説書には「12名程度」書かれているが、もっと小編成に聴こえる。音はシンプルだが、スカスカ感はない。息の合ったノリのよい演奏が聴いていて気持ちいい。佐藤允彦がいつも一緒に演奏しているメンバーを集めて「せーの」で一発録りしたのだろう。もちろん、打ち込みなどない時代だから、すべて手弾きの音楽。人間臭くてライブ感のある魅力的な音楽だ。
 本作の音楽商品は、公開当時、主題歌「ミミちゃんとパンダコパンダ」と挿入歌「ねんねんパンダ」を収録したEPレコード(品番:DT-1004)が東宝レコードから、歌とドラマを収録したソノシート(品番:APM-4036)が朝日ソノラマから発売されている。「ねんねんパンダ」は『パンダコパンダ』では使用されず、『雨ふりサーカス』で初めて使用された。
 サウンドトラック・アルバムは2008年に初めて東京ムービーレコードから発売された。
 収録曲は以下のとおり。

1.ミミちゃんとパンダコパンダ(歌:水森亜土)
2.ミミちゃんとパンダコパンダ(カラオケ)
3.ミミちゃんとパンダコパンダ(モノラル)
4.〜31.『パンダコパンダ』BGM(M01〜M30)
32.〜64.『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』BGM(M01〜M30)
65.ねんねんパンダ(歌:水森亜土)
66.ねんねんパンダ(カラオケ)
67.ねんねんパンダ(モノラル)

 主題歌「ミミちゃんとパンダコパンダ」とそのバリエーションをアルバム頭に置き、アルバムのラストは挿入歌「ねんねんパンダ」とそのバリエーション。BGMパートは前半に『パンダコパンダ』、後半に『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』をMナンバー順に収録する構成になっている。BGMの詳細は省略したが、1曲1トラック形式である。
 第一の聴きどころはなんといっても主題歌「ミミちゃんとパンダコパンダ」だ。軽快でユーモラスな一度聴いたら忘れられないメロディ。作詞の真田巌は、当時、佐藤允彦夫人だった中山千夏のペンネーム。同じく真田巌名義で「ねんねんパンダ」の作曲も手がけている(作曲補・佐藤允彦)。歌の水森亜土は『ひみつのアッコちゃん』(1969)の「すきすきソング」や『Dr.スランプ アラレちゃん』(1981)の「ワイワイワールド」などの歌唱でも印象深いイラストレーター・歌手・女優のマルチタレント。この主題歌を得たことで、本作の音楽の成功は決まったようなものだ。
 BGMは、主題歌のメロディを中心に、いくつかのモチーフのバリエーションで作られている。
 明るく素朴な「M01 マリンバによるテーマ」は『パンダコパンダ』の冒頭シーン、ミミ子が田舎に帰るお祖母ちゃんを見送ってから帰宅するまでに流れた曲。ミミ子のテーマともいうべき曲だ。
 このモチーフはミミ子とパンダ親子が公園で過ごす場面の「M19 シロフォン・テーマ〜スロー」で再び登場する。
 次の「M02 シンセ・コミカル」はミミ子がコパンダ=パンちゃんと初めて出会う場面のユーモラスな曲。このモチーフはコミカルなシーンの定番として映画全編にわたって使われている。続編の『雨ふりサーカス』にも継続して登場する本作の主要モチーフのひとつである。
 挿入曲「ねんねんパンダ」は『パンダコパンダ』では歌入りでは使われていない。しかし、そのメロディだけはミミ子がお祖母ちゃんに手紙を書く場面の「M09 ED〜ミュージック・ボックス」などいくつかの曲で使用されている。「ED」と表記されているので、当初は「ねんねんパンダ」がエンディング主題歌候補だったのかもしれない(実際は「ミミちゃんとパンダコパンダ」がオープニングとエンディング双方に使用された)。
 ところで、サントラ盤では上記のように曲名が「Mナンバー+テーマ+楽器(もしくは曲調)」で表記されている。どんな曲かわかりやすい反面、「どの場面で流れた曲」かはさっぱりわからない。ここはやはり、「イメージが広がる曲名」をつけてほしかったなあと思うところだ。
 そこで参考までに劇中使用曲と使用場面をリストにして紹介しよう。本作の音楽はすべて画に合わせたフィルムスコアリングで、同じ曲を2度使う等の使い回しはしていない。『パンダコパンダ』と『雨ふりサーカス』はどちらもM01からスタートするが、別の曲である。

『パンダコパンダ』
M01:お祖母ちゃんを見送って買い物をしながら帰るミミ子
M02:ミミ子、縁側のパンちゃんを見つける
M03:「私たちきっと友だちになれるわね」と逆立ちするミミ子とパンちゃん
M04:ミルクを飲むパンちゃんとミミ子
M07:たずねてきたパパンダと話すミミ子
M05:パパンダがお父さんになると言ってくれて、ミミ子大よろこび
M06:パパンダに帽子をかぶせ、パイプをくわえさせ、抱きつくミミ子
主題歌カラオケ:竹を食べるパパンダとパンちゃん〜上機嫌のミミ子
M09:お祖母ちゃんに手紙を書くミミ子
M10:朝のしたくをするミミ子
M11:パパの会社はお休みだと言うミミ子
M12:学校へ行くミミ子についていくパンちゃん
M13:パンちゃんが先生に見つかってごまかすミミ子
M14:給食の調理室に入っていくパンちゃん
M15:パンちゃんのせいで大混乱の調理室
M16:調理室から逃げ出すパンちゃん〜職員と生徒たちに追われるパンちゃん
M17:お祖母ちゃんに手紙を書くミミ子
M18:ミミ子の家でパンダに出くわしてぎょっとするおまわりさん
M19:パンダ親子と公園で過ごすミミ子〜ミミ子の家を取り囲む警察官たち
M20:なわとびをするミミ子とパンダ親子
M22:パンちゃんにとびかかる犬
M23:犬を手玉にとるパンちゃん〜逃げていく犬と少年
M24:動物園のことをパパンダに聞くミミ子
M25:警官と動物園の職員に囲まれるパパンダとミミ子
M26:(未使用)
M27:川を流されて水門に近づいていくパンちゃん〜川に飛び込むミミ子
M28:パンちゃんをつかんだまま急流に流されそうなミミ子
M29:パパンダに助けられるミミ子とパンちゃん
M30:動物園に戻ったパンダ親子〜出勤するパパンダ

『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』
M01:ミミ子の手紙を読むお祖母ちゃん〜ミミ子の家を訪れる男たち(サーカス団員)
M02:大中小の歯ブラシを見つける男
M03:巨大な生きものがいると感づいておびえる男
M04:窓の外からのぞくパンちゃん、ミミ子
M05:家に入ってくるミミ子とパンダ親子〜泥棒が来たとはしゃぐミミ子たち
M06:夕食を食べるミミ子とパンダ親子
M07:家の中を探索するパンちゃん〜あちこちに小さな足跡
M08:鉢合わせして大慌てのパンちゃんとトラちゃん
M11:トラちゃんを見つけるミミ子とパパンダ〜トラちゃんを歓迎するミミ子たち
M27:夕食を食べるトラちゃんとミミ子たち〜パンちゃんとトラちゃんを寝かせるミミ子
M10:洗濯物を干すミミ子〜買い物に行くミミ子とパンちゃん、トラちゃん
M13:サーカスのようすをうかがうトラちゃんとパンちゃん〜玉で遊ぶパンちゃんとトラちゃん
M15-3:玉に乗ろうとするパンちゃん
M15-2:玉から落ちて転げるパンちゃん
M09:玉に乗ってサーカスの中を走り回るパンちゃん
M15-4:トラの檻に入ってしまうパンちゃん
M15-1:探しに来たミミ子に飛びつくトラちゃん
M16:パンちゃんをくわえて檻を出るトラ〜トラと対面するミミ子
M17:トラに抱き着くトラちゃん、ミミ子に抱きつくパンちゃん〜ミミ子の顔をなめるトラ
M18:雨が降り始める〜サーカスを心配するパンちゃん
M19:トラ型のクッキーをもらってご機嫌のパンちゃん
M20:降り続く雨〜浸水しているミミ子の家
挿入歌「ねんねんパンダ」:パンちゃんを眠らせるミミ子
M21:雨が上がる〜一面水に覆われているミミ子の家の周り
M22:屋根の上で朝食を食べるミミ子たち
M23:ミミ子に頼まれて水没した家の中へジャムを取りに行くパパンダ
M14:流れてくるサーカスの玉〜玉を広い上げるパンちゃん
M24:トラちゃんを助けにベッドの船で出発するミミ子たち
M25:取り残されている動物たちを助けに行くミミ子たち
M12:動物たちに「もう大丈夫」と呼びかけるミミ子〜トラちゃんと再会するパンちゃん〜動物たちを助けるパパンダとミミ子
M26:汽車の火室に石炭を入れるトラちゃんとパンちゃん
M28:汽車で町に帰ってくるミミ子と動物たち
M29:丘を越えて森を抜けて進む汽車〜汽車を追う団長たちの車
M30:暴走する汽車を止めたパパンダを讃えるミミ子と町の人々

 一部、Mナンバーと劇中使用順が一致していない部分がある(特に『雨ふりサーカス』はそれが多い)。アルバムはMナンバー順収録なので、劇中使用順に並べ直して聴いてみるのも一興だろう。

 本作の音楽は「独立した楽曲として完成している」といったタイプの音楽ではない。画に合わせた音楽で、ほとんどの曲が1分未満の長さ。昔の漫画映画っぽい効果音的表現も聴かれる。基本的には「画と一緒に楽しむ音楽」だ。
 それでも、本作の音楽には映像から独立してもつい聴き入ってしまうような魅力があふれている。『雨ふりサーカス』の「M08 ゴーゴー〜ピアノ」や「M09 ゴーゴー〜バンド」などはその魅力がストレートに伝わる好ナンバーだ。音楽を作る楽しさ、演奏する楽しさまでが伝わってくる。それは佐藤允彦とその仲間たちが作り出す音楽の力なのだろう。手練れたちの息の合ったセッションを間近で聴くような気分で楽しめる、愛すべき作品である。

パンダコパンダ オリジナルサウンドトラック〜完全版〜

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97 OVA『ああっ女神さまっ』1巻

 「アニメージュ」2016年12月号(vol.462)の「この人に話を聞きたい」第百九十一回のゲストは松原秀典だ。その取材の予習のために、松原さんの代表作である『ああっ女神さまっ』を観返した。今観ても凄かった。いやむしろ、同傾向の作品が幾つも作られた後だからこそ、その価値がはっきりと分かる。

 念のために説明しておくと、『ああっ女神さまっ』は藤島康介の同名マンガを原作にした作品である。大学生の森里螢一と女神のベルダンディーの二人を軸にして展開するラブコメディだ。1993年にリリースが始まったOVAシリーズで、監督はこの後も『ああっ女神さまっ』の映像化を手がけ続ける合田浩章。キャラクターデザインは松原秀典だ。

 OVA『ああっ女神さまっ』はあまりにも出来がよかったため、「ハイ・クオリティ・アニメーション・ビデオ」というキャッチコピーがつけられた。リリースが始まった頃、僕も作画等の完成度の高さに「大変な作品が始まった」と思ったものだ。

 1巻では螢一とベルダンディーの出逢いから二人が一緒に暮らし始めるまでが描かれている。1巻の絵コンテは合田監督が担当。クレジットはないが、演出も彼がやっているのだろう。作画監督は松原秀典と北島信幸。1巻に、OVA『ああっ女神さまっ』の魅力が凝縮されている。ますなりこうじが絵コンテ・演出を、本田雄が総作画監督を務めた2巻もいいところが沢山あるのだが、1巻は別格だ。中でもベルダンディーが螢一の前に姿を現したシーンの仕上がりは凄まじいほどのものだ。女神が地上に現れるというのはこういう事か。目の前に女神がいるというのはこういう事か。手で描いた画でそれを表現している。モニターを観ていて思わず、息を飲む。

 合田監督はこの1巻で衒いなく、まっすぐに「理想的なヒロインを魅力的に描く」という事をやっている。それだけでなく、彼女が降臨した世界を爽やかで瑞々しいものとして描いている。さっきも述べたように、ヒロインを魅力的に描く事を主な目的とした作品が何本も作られたが、ここまでやりきったものは少ないのではないか。Pureという言葉がぴったりだ。OVA『ああっ女神さまっ』1巻は非常にPureな作品である。

 作画は端正であり、主要場面においては緻密ですらある。リリース当時にベルダンディーの複雑な髪の毛をきっちりと、しかも立体的に描いているのに驚いたのを覚えている。色彩設計、美術も上品でいい。そして、ベルダンディーを演じる井上喜久子はハマリ役中のハマリ役。本作における彼女の力は非常に大きい。『ああっ女神さまっ』は1990年代半ばに始まる声優ブームのきっかけとなった作品のひとつであり、井上喜久子の代表作となる。原作とアニメスタッフ、キャストがいいタイミングで出会ったのだろう。

 1巻の物語は原作の1話から3話に相当するものだ。螢一の妹の恵は原作だと3話よりも後で登場するのだが、OVAでは1巻終盤に顔を出す。当時は原作の話を端折り過ぎていると思ったが、観返すと30分に内容をギュッと詰め込んでいる感じがいい。『ああっ女神さまっ』には劇場版、TVシリーズ、OAD等もあるのだが、未見の方にはまずはOVAをお勧めしたい。

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96 「LO画集 2-A -TAKAMICHI LOOP WORKS-」

 今日はアニメではなくて、本についての話。

 最近買った本の中で、よかったのが「LO画集 2-A -TAKAMICHI LOOP WORKS-」だ。マンガ雑誌「COMIC LO」の表紙イラストを集めた画集である。タイトルが示す通りに、これは2冊目の画集だ。1冊目の「LO画集」には 「COMIC LO」vol.50までの表紙イラストが、「LO画集 2-A」にはvol.100までの表紙イラストが収録されている。

 先に断っておくが、「COMIC LO」は成人向け雑誌である。画集の帯には、この雑誌について「ちょっと変わった趣味の漫画雑誌(意訳)」とある。入りやすい表紙のイメージとは違い、ガチな内容であるので、そういった本が苦手な方はご注意を。

 「COMIC LO」の表紙は漫画家、イラストレーターのたかみちによるイラストが使われている。モチーフになっているのは常に少女だ。背景もしっかりと描かれており、季節感のある絵が多い。シチュエーションも凝っている。表紙ではそのイラストにコピーがつけられている。コピーの入れ方も含めて、デザインも決まっている。「COMIC LO」の表紙には作り手のクリエイティブが詰まっている。

 イラストもいいのだが、コピーもいい。イラストの内容に寄り添ったコピーもあるし、飛躍しているものもある。どのコピーもキレがよく、緩急自在な感じがいい。飛躍しているコピーをふたつ、紹介しよう。

 「COMIC LO」vol.21の表紙イラストは、曇天の下で手を繫いで歩いている制服を着た2人の少女だ。手前の少女は傘を持っている。傘はまだ閉じておらず、雨が止んだばかりのようだ。それにつけられたコピーは「ほら。拍手が止んだ。」である。
 何度かこの表紙を見て、拍手とは雨音の事だろうと思い至った。雨に降られて帰宅できなくなった2人は、どこかで雨宿りをしながら、雨音を聞いていた。その音を誰かの拍手だと思って、自分達を慰めていたのかもしれない。だとしたら、何についての拍手だと思っていたのだろうか。そんな想像が広がっていく。雨がやむ事を「拍手が止む」と表するのが詩的であるし、イラストとコピーがひとつになったこの表紙は素敵だ。

 「COMIC LO」vol.52の表紙イラストは、椅子に座ったおさげ髪の少女。つけられたコピーは「母は、少女であった。」である。つまり、少女はコピーの内容を呟いている誰かの母親であり、描かれているのは過去の姿だという事だ。最初に絵を見て、可愛い女の子だなあと思い、その次にコピーを見て、今では彼女が成長し、お母さんになっているらしい事を知る。これも考えさせられるコピーだ。たとえば僕は、少女という存在は女性が成長していく過程の一時期でしかなく、儚いからこそ輝いているのだな、と改めて思った。この女の子なら、優しくて綺麗なお母さんになったのだろうなとも考えた。
 そして、たかみちさんは、誰かの母親の若い姿のイメージでイラストを描いたわけではないのだろう。それがまた面白い。

 このふたつのコピーはイラストからの飛躍が大きなものであり、見る者が解釈するタイプのものだ。 「COMIC LO」の表紙にはそんなふうに解釈を楽しめるコピーがある。そうではないシンプルなコピーも、それはそれで味わい深い。

 「LO画集」にはタイトルロゴやコピーが添えられていないイラストそのものと、コピー等がついた表紙デザインの両方が載っている。1冊目は表紙デザインが小さかったが、2冊目は大きく掲載されており、僕としては2冊目の方が満足度が高い。
 画集の巻末には「LO創作ノート」として各イラストのラフ、デザインラフも収録。たかみちさん、編集W(コピーを考えている編集者であるようだ)、デザイナーの宮村和生さんのコメントも載っており、至れり尽くせりだ。

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第125回アニメスタイルイベント
ここまで調べた『この世界の片隅に』 その調査・考証の全て!?

 こうの史代原作の長編アニメーション『この世界の片隅に』が11月12日(土)に公開となる。試写会で観た観客の評判は非常に高く、公開を心待ちにしているファンも多い事だろう。

 片渕須直監督と制作スタッフは『この世界の片隅に』の制作過程で、舞台となる地域や時代風俗について綿密な調査研究を行った。その結果を披露していただくのが、このイベントだ。出演者には片渕監督とキャラクターデザインの松原秀典を予定している。

 制作中に開催した同作のイベントでも「そんなところまで調べるの?」「当時の日本の風俗って、そうだったの!」と観客から驚きの声を頂戴した。今回のイベントは作品完成後という事で、調査研究の総決算をお届けできるはずだ。

 今回のイベントもトークのメイン部分を「アニメスタイルチャンネル」で配信する予定だ。会場は阿佐ヶ谷ロフトA。前売り券は11月3日(木・祝)から発売開始だ。

■関連リンク
アニメスタイルチャンネル
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51928

第125回アニメスタイルイベント
ここまで調べた『この世界の片隅に』 その調査・考証の全て!?

開催日

2016年12月11日(日)
開場18時 開演19時 終演22時予定

会場

阿佐ヶ谷ロフトA

出演

片渕須直、松原秀典、小黒祐一郎(司会)

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて

 会場となる阿佐ヶ谷ロフトAはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

95 インターネットという便利な手段

 9月16日更新の66回「吉成曜ポストカードの秘密」からの一月半、土日と祭日をのぞいた毎日、この「アニメ様の『タイトル未定』」を更新した。

 編集部内の行き違いで更新できない日があり、翌日に二回分更新する事もあった。あるいは新刊告知のような内容もあったから、毎回がコラムらしい内容だったわけではないけれど、とにかく一月半分のテキストを書いた。Twitterのツイートよりはまとまったかたちで、アニメの感想や日々の事をテキストにしていきたい。とにかく毎日、サクっと原稿を書きたいなあと思ったのだ。

 月に一本、あるいは週に一本くらいのペースで、まとまった原稿を書くのもいいけれど、現在の僕はそれだとペースが作りづらい事が分かった。常に抱えている作業(遅れると誰かに迷惑をかける作業)があるので、まとまった原稿を書く時間が作りづらいのだ。
 最新の作品について「時間をかけてしっかりと文章を書こう」と思い、結局、書かずにタイミングを逸してしまう事が何度かあった。そうならないためにも定期的にテキストを書くようにしたかった。

 テキストを発表する事に関して、現在はインターネットという便利な手段があるのだから、是非とも使っていきたいというのもある(とても便利なものなのに、最近の自分はその便利さを使い切れていないと思っているのです)。前回の94回『ポケットモンスター XY&Z』のようなかたちで、タイミングを外さずに「観ましたか? あれはいいですよ」とサクっと書くのが理想のかたちのひとつだ。

 一月半続けて、ノリがつかめてきた。もうちょっと軽快に書きたい。このままずっと毎日書き続けていきたいところだが、「アニメスタイル010」の原稿作業が本格化するので、11月はお休みが続くはずだ。

 連載に勢いをつけるため、第66回から今日までサムシング吉松さんにコラムinコラムのかたちでイラストを描いてもらったけれど、それもひとまず今日で終了。吉松さん、ありがとうございました。それでは最後の「コラムinコラム」をよろしくお願いします。

●サムシング吉松のコラムinコラム

第124回アニメスタイルイベント 帰ってきたデータ原口のアニメ講義
「クレジットから見る 東映アニメーション60年」

 あの原口正宏のトークイベントが帰ってきた。12月4日(日)昼に「第124回アニメスタイルイベント 帰ってきたデータ原口のアニメ講義 『クレジットから見る 東映アニメーション60年』」を開催するのだ。

 原口正宏は、国産商業アニメ研究の第一人者であり、アニメのデータ収集に人生を捧げてきた人物である。彼をメイン出演者としたこのイベントは、いわば「日本で一番アニメに詳しい人物による日本で一番濃いアニメイベント」である。

 12月4日(日)のテーマはイベントタイトルにあるように「クレジットから見る 東映アニメーション60年」。東映アニメーション作品のクレジット画面を次々と見つつ、その表示形式や表示順の推移、手書きから活字への変化、脚本クレジットのEDへの移動、絵コンテの分離表示といった「クレジットの行間」から、東映アニメの社風(制作体制)の特徴と、歴史の流れを読み取るという試みである。

 今回のイベントもトークのメイン部分を「アニメスタイルチャンネル」で配信する予定だ。会場は阿佐ヶ谷ロフトA。前売り券は10月29日(土)に発売開始だ。

■関連リンク
アニメスタイルチャンネル
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51928

第124回アニメスタイルイベント 帰ってきたデータ原口のアニメ講義
「クレジットから見る 東映アニメーション60年」

開催日

2016年12月4日(日)
開場12時 開演13時 終演16時予定

会場

阿佐ヶ谷ロフトA

出演

原口正宏、小黒祐一郎

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて

 会場となる阿佐ヶ谷ロフトAはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

94 『ポケットモンスター XY&Z』

 昨日の午前中に『ポケットモンスター XY』『同・XY&Z』の矢嶋哲生監督に取材をしてきた。掲載予定媒体は「アニメスタイル010」。取材のテーマは『ポケットモンスター XY&Z』だ。

 『XY&Z』は話題の多いシリーズだった。ビジュアルに関して言えば、作画の充実ぶりが素晴らしい。『XY』もよいところが沢山あったが、『XY&Z』はさらによかった。アクション作画の充実は驚くばかりで、しかも、シリーズ全体としてのアベレージも高い。バトル以外でも、ヒロインのセレナによるポケモンを使ったパフォーマンスのシーンも見応えがあった。また、アクションだけでなく、日常芝居にも力が入っていた。

 作画や刺激的な映像が好きな人で『XY&Z』を観ていないとしたら「ライバル決戦! サトシゲッコウガVSメガジュカイン!!」だけでもいいので観てほしい。HuluやAmazonビデオでも視聴できます。ゲッコウガがいいんですよ。ゲッコウガが。

 『XY&Z』は昨日の放送で最終回を迎えた。これから観るファンもいると思うので、具体的な事は書かないが、ちょっと驚く、そして嬉しい展開があった。それも含めて3年にわたるシリーズの結末に相応しい最終回だった。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
アニメスタイル010 (メディアパルムック) [Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/4802151381/style0b-22/ref=nosim

テレビアニメ ポケットモンスターオフィシャルサイト
http://www.pokemon.co.jp/anime/tv/

93 帰ってきたデータ原口のアニメ講義

 12月04日(日)の昼に「第124回アニメスタイルイベント 帰ってきたデータ原口のアニメ講義 『クレジットから見る 東映アニメーション60年』」を開催する。

 データ原口こと、原口正宏についてよく知らない人もいるかと思うので、改めて紹介したい。彼は日本の全商業アニメの放映&スタッフのデータを記録している人物だ。学生時代からその活動をしているので、30年以上もデータを取り続けている。活動を始める以前の作品も遡って調査しているので、少なくとも日本のTVアニメに関してはその歴史の始まりから全てを把握しているはずだ。

 彼のデータに対する情熱は並外れたものだ。オープニングやエンディングの全テロップをテキスト化し、オープニングやエンディング、アイキャッチ等の変更もチェック。各話で使われた挿入歌までチェックしている。朝のワイドショー内で放映されているミニアニメ等もチェックしている。さらにそのミニアニメが地方によってバージョンが違う場合は、各地方のバージョンを手に入れて記録するという徹底ぶりだ。

 過去にどんな国産アニメがあったのかについて、あるいはプロダクションの変遷、スタジオ間のスタッフの移動等について、最もよく知っているのが彼だろう。いわば「日本で一番アニメに詳しい人物」である。

 そのこだわりの強さ、徹底した仕事ぶりゆえに、僕にとっては彼は偉人、怪人の範疇にある人物である。偉人と怪人ではまるで違うではないかと突っ込みが入りそうだが、データ原口は、偉人でもあり、怪人でもあるのだ。
 原口さんは語りも、本人のキャラクターも面白い。その面白さが世間に伝わり、彼が注目を集めるようになればいい。あるいは彼が全力を振るえるような仕事があればいいと思っている。「データ原口の平和利用」は僕の長年の課題だ。

 アニメスタイルの原口さん関連のイベントは、彼の存在を世に知らしめる事が目的のひとつだ。今年の6月に足かけ3年続いたイベントシリーズが一段落して、12月04日(日)開催の「帰ってきたデータ原口のアニメ講義」が半年ぶりの彼のイベントとなる。今回の企画が成功すれば、また次の機会があるはずだ。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
第124回アニメスタイルイベント 帰ってきたデータ原口のアニメ講義
『クレジットから見る 東映アニメーション60年』[阿佐ヶ谷ロフトA]
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51928

第489回 絵コンテの役割

10月28日、『ベルセルク』Blu-ray第1巻(第1〜6話収録)が発売されます!!
なんか自分が切った絵コンテが特典のひとつとして付くらしい!

 ちょくちょくあります、ソフトのオマケでコンテが表に出るの。正直恥ずかしいし、板垣が描いたコンテが付加価値になり得るなんて俺自身微塵も思ってません。が、プロデューサーさんから「特典で付けていいですか?」と求められて拒む理由も特に見当たらず「OK」とは言ったものの、1話分(第3話)まるまるとは(汗)。ちなみに『てーきゅう』のコンテ集は、コンテそのものが売りであるうえ、社内のスタッフとの飲み会代のためと思って覚悟を決めたもので、Blu-rayの特典である今回とはまったく感覚が違います。
 あ、あと第1期は紙と鉛筆で描いてたコンテですが、第2期はデジタル(液タブ)で描いてます。で、デジタルだと原作のコマの切り貼りや加工もやり易く、より効率化。効率化されればされるほど、

結局、コンテって原画の下敷きになるくらい、そこそこ絵を描き込んだ方が、後々効率的に物事が運ぶ! 少なくともこれからは!

 これ、昔気質の——誤解を恐れずに言うと「絵をお描きになれない演出家」の方々による詭弁、すなわち

絵コンテの絵は描き込んではならない! 
いやむしろ丸チョンこそ本物のコンテである!

は、現代では通用しないと思えてくるのです。もちろん「キャラの立ち位置」「サイズ・アングルの変化」など、フィルムの流れ的なものは充分押さえたうえでの話ですが。昔(昭和?)と違って、今はPCを手軽に使って、いっぱしな絵を描いて自分1人でアニメを作れるツールが当たり前に出回ってる時代。俺らの世代が丸チョン大ラフのコンテしか描かないようでは勝負が目に見えてるハズなのに、実は「絵が描けない」を「アニメとはいえ演出家は絵を描くべきではない」と自分に都合がいいように置き換えて、いつまでプロを名のり続けられるのでしょうか?

うん、時間! スミマセン、次週へ

92 『フリクリ』の資料集を出します

 突然だが、書籍「フリクリ アーカイブス」を刊行する。来月発売の予定で、編集作業を進めている。
 タイトル通り、OVA『フリクリ』の資料集である。雑誌に掲載されたものを含むイラスト、設定資料(キャラ、メカ、美術)、初期デザイン、企画書等を収録する。

 昨年、「アニメスタイル007」で『フリクリ』を特集した際に、ガイナックスから設定資料や初期デザイン等の資料をお借りした。その時に「あれ?『フリクリ』の資料って、あまり世に出ていないんじゃないの」と思ったのだ。特に設定資料について、それを感じた。
 全く世に出ていないわけではない。設定資料に関しても過去のムック、アニメ雑誌、あるいはパッケージの解説書に少しずつ掲載されている。だけど、個々の画をバラして組み合わせたかたちで載る事が多く、一枚のデザイン画として掲載される事はあまりなかったようだ。

 だから、ガイナックスから受け取った資料をとても新鮮に感じた。このデザイン画はいいなあ、是非ともこのまま誌面に載せたいなあ、と思った。「アニメスタイル007」の特集でも、当初の予定よりもページ数を増やして、少しでも多く載せる事にした。それでもやはり掲載できたのは資料の一部。現存するものをなるべく書籍のかたちにしたいと考えて、今回の資料集を企画した。

 実作業を始めてから、イラスト類も網羅する事になった。だから、カラーページも多いですよ。判型としてはB5サイズで、カバー無しのペーパーバック。つまり、雑誌「アニメスタイル」に似たルックスとなる。アニメムックとしてはコンパクトなものであるけれど、今回の企画にはそれが合っているのではないかと思う。

 「西尾鉄也画集」「田中将賀アニメーション画集」と同じく、発売はAmazonが中心となる。他のネット書店、一般書店やアニメショップでお買い求めになる場合は、事前の予約をお勧めする(予約を入れられるのは来週くらいからかもしれません)。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
フリクリ アーカイブス[Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/4902948206/style0b-22/ref=nosim

アニメスタイル007 (メディアパルムック) [Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/4802150520/style0b-22/ref=nosim

FLCL Blu-ray BoX.(仮)[Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/B01LTHMZGY/style0b-22/ref=nosim

91 「アニメスタイル010」の広告募集を始めました

 「アニメスタイル010」の広告募集が始まりました。2万円の「メッセージ広告」から用意しております。一般読者の方も出広してくださると、とても嬉しいです。企業については、アニメ以外の企業の広告も大歓迎です。詳しくは下のリンクをどうぞ。

 自分がライター、あるいは編集者だった時はピンとこなかったけれど、零細出版社の社長になると、いかに雑誌にとって広告が重要なのかが分かります。雑誌って手間をかけなくてはいけないし、手間がかかるという事はお金がかかるという事です。売り上げ以外の収入がないとキツい。そして、雑誌にとって売り上げ以外の収入が何かというと、主には広告になるわけです。

 こんなふうに広告について書くのが、かっこよくない事であるのは分かっています。だけど、雑誌が出なくなってから「本当は広告を出してほしかったんだ」と愚痴るよりはずっとましだろうと思うのです。

 「アニメ様の『タイトル未定』」の第78回のイラストで、吉松君が出崎統監督のエピソードを描いてくれました。あれは本当の事です。2000年に出来上がったばかりの「アニメスタイル」第2号を持って挨拶に行った時に、出崎さんはパラパラと本をめくって「小黒君が作る雑誌には広告がないのがいいね」と言ってくれた。
 「いや、本当は広告を入れたいんですけど、入らなかったんですよ」と思ったけれど、それを口に出して出崎さんに言えなかった。今はこのように「広告を出してほしい」と呼びかけてしまうけれど、あの頃の僕は、出崎さんに本当の事が言えないくらいに初心だった。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
「アニメスタイル010」で1色広告を募集します! 個人の出広もお待ちしています
http://animestyle.jp/news/2016/10/24/10666/

アニメ様の「タイトル未定」78 「アニメスタイル010」の編集作業が始まった
http://animestyle.jp/2016/10/05/10554/

アニメスタイル010 (メディアパルムック) [Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/4802151381/style0b-22/ref=nosim

第92回 映画音楽的とはなんだろう 〜地球へ…〜

 腹巻猫です。1986年に放送されたTVアニメ『Bugってハニー』の放送30周年記念プロジェクトが進行中です。11月5日には劇場版『Bugってハニー メガロム少女舞4622』の上映と主題歌を歌った高橋名人とうちやえゆか(はるな友香)によるトークショーを行うイベントをテアトル新宿で開催。11月21日には初のオリジナル・サウンドトラックCDと新録主題歌カバーCDをリリース。12月5日からはTOKYO MXで再放映がスタートします。
 30周年記念プロジェクトの一環ではありませんが、11月20日(日)に阿佐ヶ谷ロフトでサントラ発売記念トークライブを開催します。発売元のレーベル「東京ムービーレコード」にフォーカスしたマニアックなイベントですが、興味のある方はぜひどうぞ! 詳細は下記を参照ください。

『Bugってハニー』サントラ発売記念トークライブ 〜東京ムービーレコードの逆襲!〜
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51789


 前回、『1000年女王』の音楽について「劇場用音楽らしくない」と書いた。逆に劇場用作品らしい音楽とはどんな音楽だろうと考えてみた。

 そこで思い至ったのが佐藤勝である。
 佐藤勝は生涯に300本を超える劇場作品の音楽を書いた。300本の中にTVドラマやイベント用音楽等は含まれていないから、作品数で言えばもっと多くの曲を書いている。黒澤明、岡本喜八、五社英雄、山本薩夫ら、そうそうたる顔ぶれの監督たちとともに日本の映画史を築いてきた、日本を代表する映画音楽作家である。
 1950〜60年代には、音楽活動の主軸を純音楽(現代音楽)に置き、生計の手段として劇場用作品の音楽を書く作曲家も多かった。そんな時代から、佐藤勝は劇場用作品一筋で仕事をしてきた。劇場作品における音楽のあり方に対して「映画音楽のプロ」と呼ぶにふさわしいこだわりと筋の通った考え方を持っていた。「映画音楽」を語る上で佐藤勝の楽曲にまさるお手本はない。
 佐藤勝は劇場アニメの音楽を2本しか書いていない。『地球へ…』(1980)と『シュンマオ物語タオタオ』(1981)である。自身は「アニメーションの音楽は自分には向かない」と語っていた。
 しかし、だからこそと言うべきか、にもかかわらずと言うべきか、『地球へ…』の音楽はみごとな仕上がりである。アニメ、実写という違いを越えて、「映画音楽」の神髄を感じさせる。
 今回は『地球へ…』の音楽を取り上げよう。

 『地球へ…』は1980年4月に公開された劇場アニメ。竹宮恵子の同名マンガを恩地日出夫の脚本・監督でアニメ化した。アニメーション制作は東映動画(現・東映アニメーション)が担当した。
 環境破壊によって荒廃した地球を再生するために人類が宇宙へと植民した未来。コンピュータに管理される人類と超能力を持って生まれた新人類=ミュウとの対立を雄大なスケールで描くSF作品である。
 監督の恩地日出夫は「あこがれ」「伊豆の踊子」などの青春劇場作品や「傷だらけの天使」などのTVドラマを手がけた実写の演出家。劇場アニメの演出はこれが初めてだった。『地球へ…』では、カットを割らない長回しやキャラクターの移動に合わせたカメラのパン、フォローなど、実写と同じ手法を多用して、あえてアニメっぽくない画作りを行っている。
 音楽の佐藤勝は、恩地日出夫が「演出家の意をくみとれる人」ということで指名した。意外にも、監督と作曲家としての顔合わせはこれが初めてだった。
 佐藤勝は1928年、北海道出身。子どもの頃からの劇場作品好きで、国立音楽大学卒業後、映画音楽作家を志して「七人の侍」などで知られる早坂文雄の門をたたく。41歳で急逝した早坂の跡を継いで黒澤明監督の「生きものの記録」(1955)の音楽を完成させ、以降、「蜘蛛巣城」(1957)から「赤ひげ」(1965)まで、黒澤作品になくてはならない作曲家として活躍した。
 「幸福の黄色いハンカチ」などの人間ドラマから「斬る」などの時代劇、「100発100中」などのアクションもの、戦争もの、恋愛もの、喜劇、文芸作品、「ゴジラの逆襲」「日本沈没」などのSF特撮ものまで、あらゆるジャンルの劇場作品を手がけた。90年代は自作をオーケストラで演奏するコンサートをたびたび開催し、映画音楽文化の普及にも心を砕いた。現在は自作のコンサートやライブを行う映像音楽作曲家も多いが、その先鞭をつけたのは佐藤勝だったかもしれない。1999年、71歳で逝去。
 『地球へ…』の音楽は総勢58人のオーケストラで録音されている。生楽器中心のシンフォニック・サウンドだが、SF的な音の味つけとして一部にシンセサイザーも使われた。当時、佐藤勝のアシスタントをしていた久石譲がシンセサイザー演奏で参加している。その音楽は「交響組曲 地球へ…」のタイトルでまとめられ、1980年4月にLPレコードとして発売された。初CD化は2003年9月。2007年7月には、新作TVアニメの放送に合わせて、「交響組曲」と劇場用音源(モノラル)を完全収録した2枚組CD「ETERNAL EDITION 2007 地球へ…」が発売された。
 今回は、比較的入手しやすい「交響組曲」版を紹介しよう。
 収録曲は以下のとおり。

  1. 地球へ… Coming Home To Terra(歌:ダ・カーポ)
  2. 遥かなる憧憬の地(M-2)
  3. 目覚めの日(M-3/M-4/M-5)
  4. 眠れる獅子…ミュウ(M-8/M-9の一部)
  5. 苦難への旅立ち(M-10)
  6. アタラクシアの若者達(M-16A/M-11の一部)
  7. 新しい生命の賛歌(M-14の一部/M-16/M-15)
  8. 宿命の二人(M-18/M-19)
  9. メンバーズ・エリート キース・アニアン(M-7/M-20/M-12)
  10. 燃える惑星ナスカ(M-21)
  11. 星の海の闘い(M-22)
  12. ジョミー・マーキス・シン(M-23)
  13. 友情の勝利(M-24/M-25)
  14. 愛の惑星(プラネット) All We Need Is Love(歌:ダ・カーポ)

 1曲目と14曲目がダ・カーポが歌う主題歌。
 トラック2〜13が佐藤勝が手がけた音楽である。演奏は劇場用音源と同一だが、本編はモノラル、アルバムはステレオMIXになっている。
 曲名のあとの括弧内はMナンバー。「交響組曲」版には表記されていないが「ETERNAL EDITION 2007」版の解説書に記載されている。番号が抜けているのは省かれた曲があるため。劇中の音楽の使用順はMナンバーと一致している。一部の曲順が入れ替わっているものの、ほぼ劇中使用順に沿って収録されていることがわかる。組曲としてもサントラとしても聴ける、うれしい構成である。
 アルバムでは1曲目に主題歌「地球へ… Coming Home To Terra」が置かれているが、本編でこの曲が流れるのは物語が3分の1ほど進んでから。5曲目の「苦難への旅立ち」に続いて1コーラスだけ流れる。歌自体は名曲だが、本編の中での使い方はやや唐突である。
 本編は、地底に潜むミュウの宇宙船の場面から始まる。現実音として流れる竪琴の音のほかに音楽はない。ミュウの指導者ソルジャー・ブルーの「地球(テラ)はあまりに遠すぎる」という台詞から、音楽が流れ始める。2曲目の「遥かなる憧憬の地」である。
 ソルジャー・ブルーと予知能力を持つ美少女フィシスとの会話で物語の背景が語られる。ブルーの苦悩と哀しみが描かれる場面だが、音楽は地球への憧憬を表現する美しい音楽が先行して流れ始める。このあと、フィシスの記憶の中にある地球の姿をブルーが見る場面になる。金管群がおおらかに歌う地球(テラ)のテーマが登場し、それに導かれるように「地球へ…」のメインタイトルが映し出される。
 このオープニングシークエンスからして、実に「映画的」だ。音楽は映像やキャラクターの心情をなぞるのではなく、作品がこれから語ろうとするテーマを奏でている。オープニングにふさわしい華やかさも備えた開幕にふさわしい音楽である。
 3曲目の「目覚めの日」はM-3、M-4、M-5の3曲から構成。平凡な少年として育ったジョミーが「目覚めの日」を迎える一連のシークエンスに流れた曲だ。「目覚めの日」とは14歳になった少年少女を管理社会に適合した人間に洗脳するための儀式である。
 M-3は「目覚めの日」の前日にジョミーが母親と会話する場面の曲。ジョミーよりも母親に寄って、ジョミーが見た夢の話を気にかける母親の不安な心情が表現されている。
 続く母親と父親との会話の場面、ジョミーと学校の友人たちとのやりとりの場面には音楽はない。ジョミーの家にエスパー検査を行う検査官がやってくる場面からM-4が流れ始める。ここでもM-3と同様に母親の不安な心情が音楽で表現される。3曲目のM-5は、「目覚めの日」の儀式に向かうジョミーが母親に「もう会えないかも」と言って家を出る場面の曲。曲はジョミーを見送る母親に心情に寄り添い、不安からしだいに悲しみを帯びた愛情を表現する曲調に変わっていく。M-3、M-4、M-5は同じモチーフの変奏だが、曲想の重点がサスペンスから母子の愛情にシフトしていく音楽設計がみごとだ。
 母親の気持ちは映像だけではわかりづらい。この世界では、子どもは自然出産ではなくコンピュータに管理された人工授精によって生まれる。そして、無作為に選ばれた夫婦のもとに届けられる。ジョミーと両親との間に血のつながりはないのである。
 だから、もしかしたら母と子の間に愛情はないのかもしれない、という思いが観客の胸をよぎる。が、そんなことはない。温かい心の通い合いがあると音楽が語っている。もちろん、台詞で説明したり、エピソードを重ねることでもそれは表現できるが、くどくなったり、冗長になったりする。音楽は映像では語り切れない母子の情愛をさりげなく表現しているのだ。これが「映画音楽」である。
 5曲目の「苦難への旅立ち」はソルジャー・ブルーの死の場面に流れる曲。ミュウの仲間となったジョミーはソルジャー・ブルーの遺志を継いで、地球へ向けて出発することを提案する。ミュウたちが哀しみに暮れる沈痛な場面。が、音楽は悲しみに溺れることなく、オープニングにも流れた地球(テラ)のテーマを奏でている。静かな希望に満ちた曲が、世代交代と旅立ちの決意を表現している。
 ここでも、音楽は映像をなぞるのではなく、映像では描ききれない想いを伝えているのだ。
 こうした映像と音楽が相互に補完しあう演出は随所に見られる。
 8曲目の「宿命の二人」は、コンピュータによって作られた冷酷なメンバーズ・エリート=キース・アニアンがジョミーと対峙する場面の曲。ミュウを掃討しようとする人類の代表キースとミュウの代表ジョミーが2人きりで向き合う、緊迫感に富んだ場面だ。
 安易に緊迫感を強調する曲をつけてしまいそうな場面だが、音楽は終始おだやかな旋律を奏で続ける。2人の間に芽生える友情にも似た心情とキースの中に目覚めていく人間性を音楽が表現している。この曲は終盤、地球にたどりついたジョミーがキースとの会見に臨もうとする場面にもふたたび使われている。
 アルバムの終盤に登場する「星の海の闘い」は、ミュウと人類との宇宙戦シーンに流れる4分30秒に及ぶ曲。組曲の中でもハイライトと呼べる曲だ。
 音楽はミュウの側にも人類側にも寄ることなく、悲愴な戦いのようすを執拗に繰り返すリズムと暗いメロディで描写する。SFスペクタクル的なカタルシスはなく、争いの不毛さが心に残る場面になっている。
 ドラマのクライマックスは、12曲目「ジョミー・マーキス・シン」が流れる場面に訪れる。ジョミーとキースが会見し、真の敵であるコンピュータ=グランドマザーを倒して和解する場面。多くの犠牲をはらった末に、人類とミュウとの間に共存の道が開かれる。音楽はその希望を淡々とした抑えた曲調で奏でる。あからさまな希望の曲にならないのは、このあとにいまひとつ悲劇が待っているからだ。
 BGMパートを締めくくる「友情の勝利」は、グランドマザーに敵意を向けるキースにつけられた曲。そのメロディは、ミュウたちの憧憬の曲として使われていた地球(テラ)のモチーフの変形である。キースの人間性の目覚め、そして、人類もミュウも同じ心を持った人間であることを音楽が示唆している。

 「映画音楽は映像(映画)に従属するものではない」と佐藤勝は常々語っていた。
 悲しい場面に悲しい曲、走っている場面に軽快な曲。そんな安易な音楽を「漢字にルビを振るような音楽」と称して嫌った。TVドラマではそういう音楽を求められることが多いと嘆き、劇場作品の仕事にこだわった。アニメ音楽が自分には向かないと語ったのも、アニメでは、ときには漢字にルビを振るような音楽が必要とされることを知っていたからだろう。
 映像に合わせた音楽を「映画音楽的」と呼ぶことがある。が、それはすぐれた「映画音楽」の条件ではない。映画の中で音楽でしか果たせない役割を果たしている音楽こそが真に「映画音楽的」なのである。
 佐藤勝はTVドラマと劇場作品の音楽の違いについて、「画面の中で人が走れば走るような音楽を安易につけてしまうのがテレビで、なぜ走らねばならないか?とそこから考えて作られるのが映画の音楽だ」と語っている。
 すべてのTVドラマの音楽がそうだとは限らないし、ときにはそういう音楽が効果的なこともある。それでも、この言葉は映像と音楽の関係を考える上でとても深い意味を持ったものとして、筆者の指針となっている。
 佐藤勝は劇場作品と音楽について、まだまだ多くのことを語っている。
 音楽がついている場面と同じくらい音楽のついていない場面が大事だという発言や、「映画音楽」は前後のつながりが大事なので1曲だけ取り出して聴いても本来のよさはわからないという発言など、考えさせられる言葉は多い。その言葉は、2冊の著書=『音のない映画館』(立風書房)と『300/40 その画・音・人』(キネマ旬報社)にまとめられている。古書で比較的容易に手に入るので、映像音楽に関心がある方は、ぜひ手に取っていただきたい。

交響組曲 地球へ…

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音のない映画館

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300/40 その画・音・人

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90 『映画 聲の形』を二度観た

 劇場で『映画 聲の形』を二度観た。最初の鑑賞では作品を受け止めきれなかったのだ。受け止めきれなかったのは、自分勝手に「こういった作品だろう」と思い込んで観たせいだったかもしれない。聴覚障害者やいじめをモチーフにした作品だと知ってから劇場に足を運んだのだが、決してそれだけの映画ではなかった。

 物語を通してひとつのメッセージを伝える作品だと思った。ラストシーンで、カタルシスと共にそれを観客に伝えている。メッセージは普遍的なもので、『映画 聲の形』を観て救われた気持ちになった観客もいた事だろう。
 タイトルロゴに「映画」という単語が入っているが、確かにこの作品は「映画」だった。

 最初の鑑賞で物語の流れは掴めていた。だから、二度目は演出、話の運び方、画作り等に注意して観た。そうやって観て、バランスに気をつけて作られた作品である事が分かった。過剰にドラマチックにしない。必要以上に泣かせる事もしない。繊細な手つきで丁寧にドラマを積み重ねている。だからこそ、ラストが活きているし「映画」としてきれいにまとまっている。

 バランスをとっているのは物語の構成、話の運び方だけではない。音響演出、カット割り、画作りに関してもそうだ。様々なパートが同じ方向を向いて、ひとつのテイストを形作っている。個々のカットの構図に関しては、世界の切り取り方で登場人物と登場人物の距離感を出している。そのあたりも面白い。

 作画に関しても見どころが多いが、「手話の部分だけが過剰に動く」ようなかたちになっていないところが凄い。通常の芝居の一部として、なおかつしっかりと、登場人物が手話をやっている。この作品は芝居が基本的に丁寧であり、動きをきっちりと設計しているから、手話の部分が浮いていないという事なのだろう。

 他にも映像面で感心する点がいくつもあった。山田尚子監督の手腕だけでなく、京都アニメーションの総合力も素晴らしい。

 演出家・山田尚子のファンとして、もう少し言わせてもらえば、僕は彼女に色んなタイプの作品を作ってもらいたいと思っていた。その願いが『映画 聲の形』である程度叶った。次回作ではさらに違ったタイプの作品に挑んで欲しい。

●サムシング吉松のコラムinコラム

●今日のオマケ

[関連リンク]
映画『聲の形』公式サイト
http://koenokatachi-movie.com

アニメスタイル010 (メディアパルムック) [Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/4802151381/style0b-22/ref=nosim<

第123回アニメスタイルイベント
アニメ様とサムシング吉松の酔っ払いトークPART6 てんちょさんと『フリクリ』を語ろう

 「アニメ様とサムシング吉松の酔っ払いトーク」はアニメスタイル編集長の小黒祐一郎と、アニメーター&マンガ家のサムシング吉松がアニメについてざっくばらんに語るトークイベントだ。

 2016年11月16日(水)夜に開催する「PART6」のメインテーマは、新Blu-ray BOXの発売も間近の『フリクリ』。ガイナックスの佐藤裕紀(『フリクリ』プロデューサー)にゲストとして参加していただき、色々と語っていただく予定だ。

 会場はお馴染み阿佐ヶ谷ロフトA。前売りチケットは10月22日(土)から発売となる。前売りチケットについて詳しくは以下にリンクした阿佐ヶ谷ロフトAのサイトで確認してもらいたい。なお、今回のイベントでも、その一部を「アニメスタイルチャンネル」で配信する予定だ。

アニメスタイルチャンネル
http://ch.nicovideo.jp/animestyle

阿佐ヶ谷ロフトA
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/51665

第123回アニメスタイルイベント
アニメ様とサムシング吉松の酔っ払いトークPART6 てんちょさんと『フリクリ』を語ろう

開催日

2016年11月16日(水)
開場18時 開演19時 終演22時予定

会場

阿佐ヶ谷ロフトA

出演

小黒祐一郎、サムシング吉松、佐藤裕紀

チケット

前売1500円 当日1800円(共に飲食別・要1オーダー)

■アニメスタイルのトークイベントについて

 会場となる阿佐ヶ谷ロフトAはトークライブができる居酒屋。入場料(今回は前売1500円、当日1800円)とは別に飲食(最低でもドリンク1杯)をお願いしている。ソフトドリンクもあるので、未成年の方でも大丈夫。 アニメスタイル編集部が開催する一連のトークイベントは、イベンターによるショーアップされたものとは異なり、クリエイターのお話、あるいはファントークをメインとする、非常にシンプルなものだ。出演者のほとんどは人前で喋ることに慣れていないし、進行や構成についても至らないところがあるかもしれない。その点は、あらかじめお断りしておく。

89 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』に泣いた

 先日、サムシング吉松君がネット配信で『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を観ているという話を聞いた。「最終回まで観たら泣くよ」と予言したところ、数日後に「最終回を観た。泣いた!」というSNSのメッセージが届いた。

 そう。『あの花』は泣くのである。自慢ではないけれど、僕も泣いた。本放映でも泣いた。「月刊アニメスタイル」第6号で『あの花』の特集があり、取材の前に1話から観直したのだけれど、また最終回で泣いた。その後、特集の原稿執筆のためにポイントをメモしながら、1話から観た。鑑賞モードではなく、仕事モードで観たのにラス前くらいからジワジワしはじめた。「まさか、仕事モードで観ているのに!」と思ったけれど、やっぱり最終回で泣いた。

 今までの人生で山のようにアニメを観て、映画やマンガにも沢山触れてきて、すっかりスレているはずの自分が、こんなに泣くとは思わなかった。多感な思春期に観た『さらば宇宙戦艦ヤマト ―愛の戦士たち―』や劇場版『銀河鉄道999』よりも泣いた回数が多い。つまり、僕の人生で一番泣いたアニメなのである。

 『あの花』が泣けるのは、作劇がよくできているからではあるのだが、それだけではない。前のめりになって作っているスタッフの想いに巻き込まれている感覚がある。
 さらに説明すると、現代のごく当たり前の若者の感覚で、登場人物と彼等の暮らしが描かれているのが『あの花』の魅力に繋がっている。深夜アニメ発の作品ではあるが、ポピュラリティを持った作品なのだ。キャラクターが華やかさと存在感を併せ持っているのも大きい。
 そして、現代的な感覚、存在感のあるキャラクターが「泣けるドラマ」を支えるファクターになっている。

 『君の名は。』が好きになった人に次に勧めるアニメは何が相応しいか、という話題をネットで目にした。『君の名は。』と同じく田中将賀がキャラクターデザインを務め、同じようにポピュラリティを備えた『あの花』を勧めるのもいいかもしれない。

 すでに『君の名は。』を観ている吉松君には、『あの花』を手がけた長井龍雪、岡田麿里、田中将賀トリオによる青春アニメの傑作『とらドラ!』を勧めたい。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
「月刊アニメスタイル」第6号[アニメスタイル ONLINE SHOP]
http://animestyle.jp/shop/archives/160

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 Blu-ray BOX(完全生産限定版)[Amazon]
https://www.amazon.co.jp/dp/B00D381J0G/style0b-22/ref=nosim

第488回 アニメ、作ります!

これでなんのわだかまりもなく、日々素直にいろんな物事に対して幸せを感じられる状態となりました!!!

 幸せって何? 俺にとっては「アニメを作る事全般」です。自分の場合、ジャンル・題材はなんでもよく、作れるだけで幸せ。もちろん「何が何でも何かしらの意味ある作品を作りたい!」と念じてる人も全然ありでしょう。特にオリジナルのアイデアが泉のように沸き出す天才監督はどんどんオリジナルを作ればいいと思うし、シリーズ何本も掛け持ちする総監督さんもそれはそれで好きにやればよいと思います。はたまた「作るよりも語る・論ずる」に注力するのも大変重要でしょう。そう、

仕事への関わり方は人それぞれ。いろいろあっていい!!
(出崎統監督[劇場]『BLACK JACK』ラストシーンより)

のです! だから板垣個人は「なんでも一所懸命作る」が関わり方だというだけです。

一所懸命作ったモノは、たとえ記録には残らなくても
観た人の記憶には必ず残るはず!

と信じて。おめでたいヤツだ、と笑いたい方はどうぞ笑ってくださって結構です。「そんなふうに作品だけ作ったって世の中変わるわけねーじゃん、板垣よ」って? うん、そうね。

ってか、最初から「アニメ作って世直し」なんて
考えてねーもん、こちとら!

 むしろ俺、「変えたい」と考えるほど悪いと思ってないんです、世の中。「世の中悪い」と考えてる人のほとんどは、自分が勝手にいちばん楽しかった時期と比べてるだけでしょ? 例えば、我々世代のアニメ話だと「1990年代初頭の宮崎アニメ(ジブリ作品)」を勝手に基準に定めて「今はあんなのなくなった! なんて時代だ!?」と憂いてるだけ。現にウチに来る入社志望の新卒さんとの面接で、「好きなアニメは?」と訊いて宮崎アニメを答える人の少ない事少ない事。だから、自分は「アニメを語る・論ずる」人になりたくないんです。今になっても己が90年代ピークの価値観で語るのが目に見えてるから。限界が見えてるタバカリを人前でするくらいなら、どんな仕上がりになるか自分でも分からないアニメを、黙々と作り続けたいと真剣に考えてます。

88 オールナイトと『PERFECT BLUE』

 今 敏が監督として手がけた長編アニメーションは『PERFECT BLUE』『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』の4本である。

 そして、11月19日に開催するオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 88 アニメファンなら観ておきたい200本 今 敏のアニメーション」で上映するのは『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』の3本だ。上映時間の関係で、長編を4本上映するのは難しい。その中から3本を選ばなくてはいけない。では、どうして『PERFECT BLUE』以外の3本を選んだのか。

 誤解を生むといけないので、セレクトした理由を説明しておきたい。

 僕の『PERFECT BLUE』に対する評価が低いというわけではない。むしろ、逆である。『PERFECT BLUE』の現実と虚構が渾然一体となった作劇、サスベンスフルな作りは素晴らしいものだ。今さんの代表作であるのは間違いないし、大変に彼らしい作品であると思う。
 余談だが、トークイベントか取材の席で「『PERFECT BLUE』とTVシリーズの『妄想代理人』が、今さんの本質に近い作品だと思う」と話した事がある。それに対して、ご本人は「そうですかね」と首をひねっていたはずだ。思えば、その時は僕の言い方がよくなかった。別にホラー作品が、今さんらしいというわけではない。彼の持ち味がストレートに出せるのがそういったタイプの作品なのだろうと思う。

 では、どうして『PERFECT BLUE』を今回のプログラムから外したのか。『PERFECT BLUE』がOVAとして制作されたものだからだ。今さんも取材の中で「基本的にはビデオ作品として作ったものでしたから、映画として劇場にかけられたのもの不本意だった」と語っている。今さんが「ビデオ作品として作った」というのは内容と映像の両方についてだ。

 今回のオールナイトは「アニメファンなら観ておきたい200本」シリーズのひとつである。主にはビギナーのアニメファンのために、あるいは今 敏の作品を観た事のない人に向けて組むプログラムだ。だったら最初から映画として作られ、スクリーン映えする作品を選んだ方がいい。それで『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』の3本を選んだ。いずれも見応えのある作品だ。

 オールナイト「アニメファンなら観ておきたい200本 今 敏のアニメーション」の前売りチケットは、昨日の段階で完売したそうだ。皆さま、ありがとうございます。次に今さんの作品でオールナイトを組む機会があったなら、『PERFECT BLUE』を入れたいと思っています。

●サムシング吉松のコラムinコラム

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87 「アニメスタイル010」の発売日が決まりました

 「アニメスタイル010」の発売日が決まりました。2016年12月27日です。そして、発売日が決まってすぐに、Amazonで予約受付が始まりました。
 
 Amazonのデータを見ると、今日の11時05分現在で、「アニメスタイル010」は書籍総合の2770位 。巻頭特集の作品が何を発表していない段階で、何人かの読者の方が予約してくださったという事ですよね。本当にありがとうございます。

 いくつかの取材は終わったものの「アニメスタイル010」の編集作業はまだまだこれから。これからなのです!(大事な事なので二度書きました) 記事の構成等について考えているところに、予約が始まってしまったため、ちょっと焦っています。いや、発売日を決めたのは僕だし、決めてすぐに予約が始まった事自体は非常にありがたいのですけれどね。

 巻頭特集については近々に告知できると思います。皆さま、応援よろしくお願いします。

 以下は別の話題です。

 11月のトークイベントが決まりました。11月16日(水) 夜に「第123回アニメスタイルイベント アニメ様とサムシング吉松の酔っ払いトークPART6 てんちょさんと『フリクリ』を語ろう」を開催します。タイトルどおり、新Blu-ray BOXの発売を間近に控えた『フリクリ』がテーマです。

 ガイナックスの佐藤裕紀さん(『フリクリ』プロデューサー)をゲストに招き、吉松さんと一緒にのんびりと語る予定です。

●サムシング吉松のコラムinコラム

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86 『機動警察パトレイバーREBOOT』

 『劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市』で『機動警察パトレイバーREBOOT』を観た。監督は吉浦康裕、キャラクターデザイン・作画監督は浅野直之。HEADGEARの伊藤和典、ゆうきまさみ、出渕裕もスタッフとして名前を連ねている。
 たった8分の短編である。内容はレイバーによって起きたひとつの事件を特車二課が解決するまで。上映時間だけでなく、内容もミニマムなものだが、描写は丁寧であり、映像の密度は高い。作画的には人物の表情が柔らかいのが、ちょっと意外ではあったがそれも好印象だ。

 野明も遊馬も、あるいは野明っぽいキャラクターも、遊馬っぽいキャラクターも登場していないのに『パトレイバー』らしい仕上がりだった。近未来ロボットアクションものである『パトレイバー』の魅力を再確認する事ができた。
 もっと言えば「そうだよ、そうだよ。これが『パトレイバー』だよ」「もっともっと『パトレイバー』が観たいよ」とかつてのファンに思わせる短編だった。企画の目的がタイトル通りに「REBOOT(再起動)」であるならば、その目的を充分に達成していた。

 『劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市』の他の作品もよかった。どれも一度は配信で観ているのだが、パソコン画面で観るのと印象が違うのが面白い。最も大きく印象が変わったのが、今石洋之監督の『Sex&VIOLENCE with MACHSPEED』だった。配信で観た時もヒドい内容(ホメています)だなあと思ったけれど、スクリーンでの鑑賞ではヒドい(ホメています)だけでなく、痛快さが倍増していた。

●サムシング吉松のコラムinコラム

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『機動警察パトレイバーREBOOT』公式サイト
http://www.patlabor-reboot.jp/

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85 今 敏さんが亡くなって6年経つ

 今 敏さんが亡くなって6年経つ。いまだに僕の中では、今さんについて整理がついていない。

 彼は僕よりも一つ年上だったが、その落ち着いた物腰はずっと年上の印象だった。亡くなった2年後に、自分が今さんよりも年上になってしまった事に気づき、それが納得できなかったし、切なくもあった。その後も「ああ、また今さんよりも年上になってしまった」と何度か思った。

 今さんは次々に新しいタイプの作品に挑戦し、僕たちを驚かせてくれた。サイコホラーの『PERFECT BLUE』の次に、美少女コスプレ七変化もの(と彼自身が言っていた)の『千年女優』を作ったのも、その次に人情もののコメディ『東京ゴッドファーザーズ』を手がけたのも意外だった。時々、今さんが映画を作り続けていたとしたら、どんな作品を残したのだろうかと考える。

 『千年女優』が完成した頃に、彼は「アニメ映画を10本作りたい」と言っていた。やりたい事はたくさんあるし、これからもアイデアは出てくるだろう。だから、時間をかけて大作をやるのではなく、アイデア勝負で数を作りたい。彼はそう話してくれた。作り続けたなら、きっとよい意味で僕らを裏切るようなものを見せてくれたに違いない。

 「惜しい人をなくした」という言い方は好きではない。どんな人だって、亡くなったら悲しいだろうと思うからだ。だけど、今さんについては、ついその言葉を口にしてしまいそうになる。

 悔やんでも仕方がない。

 僕らにできる事は、今さんの作品を忘れずにいる事、そして、まだそれを知らない人に魅力を伝えていく事だけなのだ。

●サムシング吉松のコラムinコラム

84 近況報告

 「アニメスタイル010」の編集作業が進行中だ。昨日は『映画 聲の形』で山田尚子監督のインタビューだった。ロングインタビューではないけれど、聞きたい事をしっかりと聞く事ができた。どんな記事になるのかは、本ができてからのお楽しみ。それとは別に「アニメスタイル010」の巻頭特集関連の取材、他の記事の取材がいくつか終わっている。

 発売日は調整中だが「アニメスタイル010」は年内刊行予定だ。それと並行して、前にもお知らせした「平松禎史アニメーション画集(仮)」、クラウドファンディングで応援してくださった方々にお届けする「アニメスタイル000」もじわじわと進行中。

 来年刊行する本の企画もいくつか動いているのだが、それとは別に年内にもう1冊の本を出す予定だ。早ければ11月に刊行する。これはちょっと意外なタイトルになるはずだ。

 ええっ、そんなに色々出して大丈夫なのか、アニメスタイル。マンパワーも、それ以外のパワーも足りないのではないか。ただでも仕事が遅いのに。そんな突っ込みが入りそうだ。いやいや、大丈夫ですよ。きっと大丈夫です。大丈夫だといいなあ。大丈夫になるように頑張ります。何だか書いているうちに心配になってきた。

 よろしければ、応援してください!

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
映画『聲の形』公式サイト
http://koenokatachi-movie.com

新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 88
アニメファンなら観ておきたい200本 今 敏のアニメーション

 「アニメファンなら観ておきたい200本」はアニメファン初心者にお勧めの作品を上映するオールナイトの連続企画だ。11月19日(土)のプログラムでは今 敏監督の作品をピックアップする。
 
 奇想とリアリティの共存、作り込まれた密度の高いビジュアル、観客を惹きつける演出的な手腕。今 敏監督が手がけた作品は斬新であり独創的。そして「映画」らしい「映画」を撮ってくれる監督だった。

 上映作品は彼が遺した作品から『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』をセレクトした。トークのゲストは『千年女優』でキャラクターデザイン・作画監督を勉めた本田雄、アニメ研究家の氷川竜介を予定。前売り券は10月15日(土)からチケットぴあと新文芸坐の窓口で発売となる。

新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 88
アニメファンなら観ておきたい200本 今 敏のアニメーション

開催日

2016年11月19日(土)
開場:22時45分/開演:23時00分 終了:翌朝5時05分(予定)

会場

新文芸坐

料金

一般2600円、前売・友の会2400円

トーク出演

本田雄、氷川竜介、小黒祐一郎(司会)

上映タイトル

『千年女優』(2001/89分/35mm)
『東京ゴッドファーザーズ』(2003/91分/BD)
『パプリカ』(2006/90分/BD)

備考

※オールナイト上映につき18歳未満の方は入場不可
※トークショーの撮影・録音は禁止

●関連サイト
新文芸坐オフィシャルサイト
http://www.shin-bungeiza.com/