COLUMN

第404回 41歳とは

1月28日と言えば、板垣の41回め、
水島精二監督の49回めの誕生日でしたっ!!


 まあ、41歳になったわけです。こないだ買ったBD-BOXのブックレットによると宮崎駿監督の41歳は日伊合作の『名探偵ホームズ』の頃だそう。出崎統監督はたぶん劇場『ゴルゴ13』を終えて、日米合作をメインにしてた時期だと思います(by 出崎マニア)。名だたる監督が仕事盛りだった(であろう)年代に自分もなったわけで「俺ももっともっと仕事するぞ、ガォー!」と。

鋭意『高宮なすのです!』のコンテ切ってます!
『てーきゅう』第4期のオープニング・コンテはUP済み!

 で、さらに次のシリーズのホン読み(シナリオ打ち)も定例化して、徐々に忙しくなってきたっぽい中、数日前に買った

園子温監督の「地獄でなぜ悪い」(2013年公開)

のDVDを観て笑いました。もちろん面白くて! 園監督作品は「愛のむきだし」(2008年)も大好きで、ホントに凄え! と思いました。決して「エロ・グロ・バイオレンス」だけが娯楽映画だとは思いませんが、役者さんのテンションと画面・カット割りのエネルギーでぐいぐい引っぱり込む力が園映画にはあり、観るとやたら元気になります。それが間違いなく映画の本質だとは言い切れませんが、少なくとも「映画の楽しさの一種」だとは思います。あと、カッコいいんですよね!
 その勢いで寺山修司監督の「書を捨てよ町へ出よう」(1971年)と「田園に死す」(1974年)のブルーレイも観返しました。正直、我々の年代になると所謂「アングラ」は理解に苦しむ部分があるんですが(つまりその時代の気分が分からない)、たまに味わいたくなって観返します。これもやっぱりカッコいい映画だからですね、たぶん。
 ただ自分は見たままの「ヤンチャ・暴れん坊」なバイオレンスムービーにはそんなに興味がなく、その描くべき(語るべき)内容があって初めてスパイスとしてエロだグロだバイオレンスだが活きてくるんだと思います。園監督の「愛のむきだし」などはカルト教団から恋人を奪還するというしっかりとした内容に、パンチラ・アクションやバイオレンスで味付け(?)されて絶妙なエンターテイメント映画になってるのが素晴らしかったんです。
 あと話は飛びますが「破天荒ではみ出し者な不良スタイルこそかっけえクリエイターだ」的な考え方も結構嫌いです、俺。10年ほど前に付き合いのあった制作さんに「板垣さん、案外普通なんですね〜とか言ったら焦ります(笑)?」と言われ、すぐさま「焦るわけないでしょ〜、普通の何が悪い?」と返しました。その制作さんは意外そうにこちらを見たんですが、当たり前です。そんな「自分は人と違って変わり者」程度のアイデンティティーで何十年もモノ作りでいられると思うのでしょうか? そんなの30歳になった時点で全然頼りになりません。むしろ

日常生活はいたって普通で、もっと言うと作る作品自体も見た目は思った以上に普通、なのに観た者の中にカオスを残す!

作り手になりたいと常々思ってます。
 そんな感じで次回作をお楽しみに! というか、自分がいちばん楽しみですが。おっと、