編集長・小黒祐一郎の日記です。
2022年5月22日(日)
早朝の新文芸坐に行って「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.135 押井守映画祭《4K VS 35mm》編」の終幕を見届ける。
2022年5月23日(月)
43インチ4KモニターでNetflixの『K RETURN OF KINGS』を観る。予想していたことではあるけれど、『K RETURN OF KINGS』の映像は大画面に映える。破綻もない。ロングショットのキャラクターも見やすい。
久しぶりに「紙の文庫本を読もう」と思って、早朝散歩の途中で、大塚の山下書店で数冊買った。そのうちの1冊が「僕、はまじ」で、この日のうちに読了した。「僕、はまじ」は『ちびまる子ちゃん』の登場人物である「はまじ」のモデルである浜崎憲孝さんの半生記だ。「僕、はまじ」の単行本が刊行されたのは2002年だが、僕は今回の文庫化で初めて読んだ。『ちびまる子ちゃん』劇中のはまじはひょうきんで、のんびりとしたところのある少年だが、現実の浜崎さんは生身の人間である。ひょうきんでのんびりしているばかりではない。プールの授業に耐えられずに学校から脱走し、登校拒否になる。高校を中退して漫才師を目指したのにも驚かされた。文章で書かれている浜崎さんと『ちびまる子ちゃん』のはまじの印象は非常に近い。それだけにその後の、あるいは『ちびまる子ちゃん』で描かれていない部分が興味深かった。文庫版のあとがきに書かれた最近の体調の部分も、色々と感じさせられた。これから『ちびまる子ちゃん』のはまじを見る目が変わりそうだ。
2022年5月24日(火)
『その着せ替え人形は恋をする』を再見。1話から最終回までNetflixで一気観した。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の桐乃が美少女ゲームが好きであることについては違和感があるのに、『その着せ替え人形は恋をする』の海夢がアダルトなゲームをやっていることについては「ありそう」と思えるのは何故だ(個人の感想です)。
新文芸坐の10:00~11:39の回で「ジャコ萬と鉄」(1964/99分/35mm)を観る。プログラム「丹波哲郎 生誕100年祭」の1本。主演が高倉健で、敵役が丹波哲郎。最後は当然2人の対決になると思っていたら、クライマックスで対決にならない。ならないんだけど、盛り上がるし、爽快でもある。その意外性も込みで満足。丹波哲郎演じるジャコ萬に惚れているユキという女性も相当に面白かった。今回観たのは1964年版だけど、1949年版も観てみたい。
以下は某SNSに書いた話題。Twitterで、業界のある方が『新世紀エヴァンゲリオン』のLDの売り上げが2~3万枚本だったとツイートしていたので、反論するつもりで書いたのだけれど、大人気ないのでTwitterには書かなかった。なお、以下の数字は正確ではありません。
…………
『新世紀エヴァンゲリオン』のLDはテレビ放映中で各巻15万枚くらい出ていたと記憶しています。『DEATH AND REBIRTH』のプレスシートを作った段階で、LDとビデオを合わせて各巻30万くらいだったかな。
途中から「一時的に、日本中のプレス工場で他のLDのプレスを止めて『エヴァ』のLDをプレスしています」と言われた記憶がある(ヤシマ作戦っぽい)。記憶モードだし、元々、大袈裟に言っていたのかもしれないですが。
『機動戦艦ナデシコ』のLDの1巻が確か8万枚で、かなりのヒット作なんだけど、『エヴァ』の15万枚の後だったので、あまり成功に見えなかったというのはありました。
もうひとつ。『新世紀エヴァンゲリオン』のLDではジャケットの印刷に特色を使えなかった。特色を使うと、乾かす時間が必要になるので、プレス数が多い『新世紀エヴァンゲリオン』では使えなかったのだ。一方、『少女革命ウテナ』のLDジャケットは特色を使いまくりだった。『少女革命ウテナ』のLDジャケットは途中の巻から、ほぼモノトーンになるのだが、実は5色印刷だった。『少女革命ウテナ』はプレス数が少なかったので、インクを乾かす時間がとれたのである。嬉しいような嬉しくないような話。
2022年5月25日(水)
グランドシネマサンシャインの13:25 ~15:44の回で「ハケンアニメ!」を観る。ついては色々と思うところがあったけれど、まだ、書けない。この映画を誉める人が大勢いるのも分かる。
2022年5月26日(木)
配信で『プレイタの傷』1話を配信を43インチで視聴。いやあ、これは凄い。大画面映えする。
『であいもん』を1話から最新8話まで観る。これはテレビドラマっぽいなあ。勿論、アニメ的な描写もあるんだけど、基本的にはテレビドラマっぽい。だけど、今このくらいの感じのテレビドラマがあるかというと、ないかもしれないし、テレビアニメとして魅力がないわけでもない。以前にあった「テレビドラマのようなテレビアニメ」よりもナチュラルな仕上がりになっている印象。
SNSで『SHIROBAKO』で劇中での監督の扱いが軽かった(作っている作品を引っ張っていく存在ではなかった)のは先に「ハケンアニメ!」があったからかもしれないなあと書いたら、関係者から打ち合わせでは「ハケンアニメ!」のタイトルは出ていなかったと突っ込みが入った。ちなみに「ハケンアニメ!」の連載が2012年からで『SHIROBAKO』の放送が2014年から。
2022年5月27日(金)
仕事の合間に、ワイフと旧古河庭園に。庭園内をぐるりと回る。薔薇の盛りは過ぎていたけれど、ワイフは満足した模様。途中で浅見光彦ファン御用達らしい和菓子屋で事務所スタッフへのお土産を買う。
2022年5月28日(土)
『犬王』公開日。バルト9の最初の回でワイフと鑑賞する。わざわざ新宿に行ったのは、池袋よりもスクリーンが大きいのではないかと思えたから(本当に大きいかどうかは分からない)。もっともっと大きなスクリーンで観たい。