COLUMN

第535回 尊敬するクリエイター

 前回、時間切れというか疲労で力尽きたので、もう少し出崎監督話! 疲れた時は出崎監督話に限りますから。
 まず、誤解されてるかもしれないのでひとつ断っておきますが、

自分がいくら出崎ファンでも、「出崎作品すべて大絶賛」ってわけではありません! むしろ駄作も多いと思ってます!

 そもそも俺、黒澤監督や小津安二郎監督作品もDVDやBDで全部買ってるほど大好きだけど、こちらも「半分は駄作だ!」と。

でも、黒澤監督も小津監督も大好きなんです!

 それでいいでしょう?

人間なんて所詮50点! 良いところも悪いところもあれば、作品においても成功・失敗は誰でもある! むしろ尊敬するクリエイターであればあるほど、出来の悪い作品も受け入れた上で敬愛したい!

のです。だから自分、目の前で出崎作品を否定されても目くじら立てたことは一度もありません。そんなこと、俺程度が鬼の首を取ったように言わなくても、出崎監督ほどの巨匠は、

作品づくりとは「作って、観せて、賛否されるまでがワンセット」

であることくらい、とっくに覚悟されてるハズ。ゆえに俺ら風情が何を否定しても揺らがないんです。俺も出崎作品の批判をここで書くのは簡単だけど、そんなんことをしても意味がない! 少なくとも今の自分は、コンテ切って作画してフィルムを作り続けるのみ! です。