COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
376 アニメ様日記 2022年8月7日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2022年8月7日(日)
早朝の新文芸坐に行って、オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.138 『この世界の片隅に』六度目の夏」の閉幕を見届ける。その後は散歩とデスクワーク。劇場で発売されているBlu-ray「富野由悠季の暗号」について、シネ・リーブル池袋に電話で問い合わせたところ「今日いっぱいでなくなるかもしれない」と言われて、慌ててシネ・リーブルに。後日観るつもりだった『Gのレコンギスタ Ⅴ/死線を越えて』も鑑賞する。『V』は受け止めきれないところもあったけれど、今までの『Gのレコンギスタ』で一番満足度が高かった。ロボット物らしいロボット物を観ている気分になったし、TVと同じシーンがTVよりもずっと面白くなっているのに感心した。

2022年8月8日(月)
Apple musicにあった『超魔神英雄伝ワタル』のサントラを聴き始める。『魔神英雄伝ワタル』じゃなくて『超』がつくほう。予想以上に聴き応えがあり、ちょっと驚いた。
TOKYO MXの「ゲゲゲの鬼太郎」歴代セレクション【水木しげる生誕100周年記念】は異様にマニアックな番組だ。今は「だるま」セレクションをやっていて、つまり、歴代アニメ『鬼太郎』から「だるま」を映像化したエピソードを毎週1本ずつ放送している。この日は4期105話「迷宮・妖怪だるま王国」。これは細田守さんの演出回で20数年ぶりに観た。先週が5期93話「おばけビルの妖怪紳士!」。来週が3期8話「だるま妖怪相談所」。『ゲゲゲの鬼太郎』ならではの企画だ。1期が白黒作品だったとか、4期はデジタル制作だけど、画面比率が4対3で解像度が低いとか、そういったシリーズ毎の違いも楽しめる。

2022年8月9日(火)
午前中はデスクワーク。午後は吉松さんと三鷹の森ジブリ美術館に。目的は「未来少年コナン」展だ。『未来少年コナン』に関して、多分、初めて観た資料はなかったと思うけれど、若き日の宮崎駿のエネルギーを感じだ。才気とパワーの迸りを感じた。「もっと描きたい」「もっと作りたい」という想いで作品に臨んでいたのだろうなあ。展示してあるものが載っているだけでいいので、図録が欲しい。

2022年8月10日(水)
8月9日(火)の散歩から、Apple musicの『ブレンパワード』サントラを聴き始めた。これもサントラを聴いたのは初めて。大変に聴き応えがあった。素晴らしい。だけど、こんな曲が使われていたっけ? と思って配信で『ブレンパワード』本編の再見を始める。
「中村豊 アニメーション原画集 vol.3」の見本を持ってBONESに。間違って下井草で降りてしまったので、暑い中、下井草から井荻まで歩く。
大竹宏さんが亡くなられたことを知る。僕としては『キテレツ大百科』のブタゴリラをはじめとする雪室俊一さんの作品の太目のガキ大将タイプのキャラクターの印象が強い。『マジンガーZ』のボス役も好きだった。心よりご冥福をお祈り致します。

2022年8月11日(木)
仕事の合間に、新文芸坐で「どぶ鼠作戦」(1962/102分/35mm)を観る。プログラム「映画を通して歴史や社会を考える 反骨の映画作家・岡本喜八の流儀」の1本。この映画を最初に観たのは30年くらい前。『トップをねらえ!』『ふしぎの海のナディア』関係で岡本喜八作品を観まくっていた時に観た。細部は忘れていたが、面白かったことだけは覚えていた。30年前にも同じように思ったはずだけど、とにかく佐藤允がいい。最後の展開はそれまでの流れからすると無茶苦茶なんだけど、痛快。シーンの繋ぎが面白い。セリフでシーンとシーンを繫いだり、動きでシーンとシーンを繫いだり。これは『ふしぎの海のナディア』でもやっていた。

2022年8月12日(金)
グランドシネマサンシャインで『ONE PIECE FILM RED』【IMAXレーザーGT】を観た。ちょっとひっかかるところもあったけれど、作品をアテにいって、その方向で作りきっているのに感心した。

2022年8月13日(土)
コミックマーケット100の1日目。自分は8時40分くらいにブースに到着。中村さんは9時過ぎに到着。「中村豊 アニメーション原画集 vol.3」にサインを入れていただく。サイン本は途中で追加したが、追加分を含めて13時前に完売。その後は通常版を売り続ける。中村さんは途中で帰る予定だったけれど、最後までブースにいてくださった。