COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
329 アニメ様日記 2021年9月12日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年9月12日(日)
Facebookで亡くなられた福田淳さんの誕生日を知り、寂しい気持ちになる。生きておられたら今日で50歳。お若かったんだなあ。

原稿の合間に新文芸坐へ。ワイフと「緑の光線」(1985・仏/98分/DCP)を観る。プログラム『「エリック・ロメール 「六つの教訓話」+「喜劇と格言」+3』の1本であり、ワイフが前から観たがっていた映画だ。新文芸坐では何度か上映されており、その度に観ようとしたのだが、仕事が入ったり、ワイフの体調がよくなかったりして、今まで観ることができなかった。タイトルから予想する内容と、随分と違っていたけれど、観ることができてよかった。16時から吉松さんとSkype飲み。

2021年9月13日(月)
「この人に話を聞きたい」の原稿と、進行中の書籍の作業。原稿の参考で、映画「ハッシュ!」をレンタルDVDで観る。原稿とは関係ないけど、Amazon prime videoで『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』も観る。

2021年9月14日(火)
作業をしながら、Amazon prime videoで「私をくいとめて」を視聴。主役ののんさんは役柄に対して若すぎないかな。見た目も、実年齢も。役にあってないというわけではないのだけど。それは別として、のんさんのファンとしては楽しめた。橋本愛さんとの共演は「あまちゃん」ファンとしてはかなり嬉しい。他にも実写映画、海外のCGアニメ等を観た。

2021年9月15日(水)
ネットで、安彦良和さんの新作映画として『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』が制作されることを知る。「安彦良和 マイ・バック・ページズ」の最後で話題になっていた、安彦さんが監督を務める「新作アニメーション」が、この作品なのだろう。同書籍では『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』本編の映像化がなくなったこともにも触れられていた。『ガンダム』ファンとしては「ククルス・ドアンの島」が劇場作品として新たに作られるだけでも驚く。しかも、安彦さんにとって、これが最後の監督だという覚悟があるのではないか。どんな作品になるのか楽しみだ。
午前9時からTOHOシネマズ池袋で「座頭市物語(4Kデジタル修復版)」を鑑賞。「午前十時の映画祭11」の1本だ。観たい新作映画もあったのだけど、上映時間が合わず、この映画を観ることにした。上映が始まってから気づいたけれど、この映画は前にも観ていた。以下が感想。演出がいい。影を作った画作りもいい。長回しカットの構図もよかった。話について、蓼吉の立ち位置が分かりづらいのが気になったけれど、それ以外は満足。4K上映だけあって、映像もよかった。4Kの威力が発揮されたのは市のアップ等。
9ヶ月ぶりか、1年ぶりにラーメンを食べた。ダイエットをしていたので、食べるのを控えていたのだ。あすけんで入力してみると数値的には問題がないのだけれど、気分的にはギルティ。

2021年9月16日(木)
早朝散歩は続いている。散歩ルートに、いつも同じ場所にいる猫がいる。声をかけても、不機嫌そうに睨みつけてくる。今までは近づくと逃げていたのだけど、なんとなく今日は触れるのではないかと思って手を伸ばしたら、頭をなでることができて、さらにお尻ポンポンを要求してきた。ワイフがポンポンをしたら、頭をスリスリしてきた。身体を持ち上げても怒らない。目つきは悪いけど、意外と甘えん坊だった。ツンデレだったのか。諦めないで、彼に挨拶し続けてきてよかった。
ワイフとグランドシネマサンシャインに。午前8時45分からの回で「シャン・チー/テン・リングスの伝説」【 IMAXレーザーGT字幕版】を観る。これはよくできている。物語が常に淀みなく進む。観客にストレスを与えない。飽きさせない。主人公は悩んでもいい状況なんだけど、悩まない。かと言って薄っぺらいかというと、そんなこともない。同じストーリーで、もっと退屈な出来になってもおかしくないはずだ。
事務所に戻ってデスクワーク。気になって配信で「アイアンマン3」を観た。「シャン・チー/テン・リングスの伝説」の途中で出てきた役者の男って「アイアンマン3」にも出ているのね。

2021年9月17日(金)
午前中の散歩で『リズと青い鳥』のサントラを聴く。いいね。これはいい。
TVアニメ『らんぽう』がDVD BOXになることを知った。これは1984年に放送されたギャグアニメで、作画的な見どころは多かったはず。いつか再見できると思っていたのだけれど、ビデオソフトにならず、観る機会がなかった。だから、今回のソフト化は嬉しい。
この日に読んだわけではないけれど、雑誌「Casa BRUTUS」の2021年10月号「大人も読みたい藤子・F・不二雄100」に目を通した。かなりよい。雑誌好き、書籍好きとしては痺れた。 画集のような、美術展の図録のような落ち着いた作りでありながら、実は雑誌の特集でしかありえないもの、というところがいい。

2021年9月18日(土)
池袋HUMAXシネマズの9時45分からの回で『岬のマヨイガ』を観る。「血の繋がらない3人の疑似家族」「大震災の後の人々の暮らし」「意志をもった家」「妖怪たちのいる世界」「主人公と父親の関係」「喋ることができなくなった少女」「妖怪バトル」と、驚くくらいに盛り沢山。無理にまとめている感じはあったけれど、破綻はしていなかったと思う。一番面白かったのは河童達が登場する場面だ。演出的にはロングショットを多用しており、歩くカットが多い。SNSで話題になった大平晋也さん風の昔話パートは、おそらく太平さんの作画ではないだろう。
午後はデスクワーク。この三連休は休み休み作業をするつもりだったのだけど、ある作業に手をつけたところ、集中して一気に進めたほうがよさそうだったので、休まずにやって終わらせてしまう。