COLUMN

第689回 来年は蜘蛛年!

うわっ! もう今年——2020年が終わる!?

 ま、でもコ○ナとかで世の中いろいろ変わってしまったことがあったけど、なんとか仕事をやらせていただけて本当に感謝しかない1年間でした。で、

来年1月放映開始で2クール(6月いっぱいまで)の新作『蜘蛛ですが、なにか?』!

 PVに続き、某アニメとのコラボ特番にて10分程度のダイジェスト版が流れたようで、視聴可能な方は是非観てみてください。海外合作時代のテレコム・アニメーションフィルム出身の板垣は、同年代のアニメーターの中では比較的、犬・猫・馬などの4本脚の動物は描いてきた方だと思います。『もののけ姫』でも山犬や猪の走りの動画をやったし。ところが今回の蜘蛛は脚8本! 倍! これはもう作画とCGの分担で巧くやるしかない! そうして仕上がった蜘蛛の動きはかなりいい感じで、脚音のSE(効果音)も気に入ってます。どんな音になっているかは1話でご確認どうぞ。
 でも今回改めて、

俺、やっぱりアニメ作るの大好きなんだ!

と思いました。「CGと作画のハイブリッドで」との企画だったので、結構動かすコンテを切った(描いた)のですが、かなり凝ったカメラワーク(今作はいつにも増して変なカメラアングルをたくさんやってます!)もCGスタッフの方々が実にカッコよくこなしてくださって、ラッシュ(フィルムの上がり)を観るのが日々の楽しみになってます。CGも作画も関係なく、問答無用に動く画を作るのが面白い! 予算(制作費)に合わせてコンテで止めメインのカット割りにせざるをえない作品もあるのですが、止めでも数秒(場合によって数十秒)ごとにカットが移り替わってゆく、ということは一編のフィルムとしては動いているのです! そーゆーフィルムとしての動きも含めたアニメ作りが好きなんです。そこを踏まえた上でも(?)今回の『蜘蛛』は動いてます。自分の考えるカッコよさが良く出てると思うので、是非是非2021年、観てください、って……