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アニメ音楽丸かじり(102)『ひだまり』、m.o.v.e、『DBZ』とベストアルバム目白押し!

 前回の記事で紹介したTVアニメ『琴浦さん』のエンディング主題歌「ESP研のテーマ」「つるぺた」がさっそく本編第5話と第6話で使用された。しかも実に効果的というか、強いインパクトを残す使い方だったように思う。特に「つるぺた」は貧乳ソング(というジャンルがあればの話だが)の金字塔として今後も語り継がれ、様々な場面でネタとして引用されるのではないだろうか。個人的にも「つーるー(つーるー)ぺーたー(ぺーたー)」というリフレインが頭から離れずに困っている。
 この2曲と、第1話から第4話までのエンディング主題歌「希望の花」を含むシングル盤は3月20日に発売予定。今から発売が楽しみである。もちろん僕はすでに予約済みだ。

TV『琴浦さん』エンディングテーマ集「希望の花とつるぺたとESP研のテーマ」
/千菅春香と琴浦春香(CV:金元寿子)とESP研究会

【初回限定盤】 VTZL-61/1,890円/フライングドッグ
3月20日発売予定
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【通常盤】VTCL-35148/1,365円/フライングドッグ
3月20日発売予定
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 昨年12月にシリーズ第4期『ひだまりスケッチ×ハニカム』が放映終了した『ひだまりスケッチ』。第1期が放映開始したのが2007年1月だからもう6年前のこと。1クールの深夜アニメとしては、かなりの長寿シリーズである。3月3日にはいよいよ「超ひだまつり in 日本武道館」が開催され、チケットはすでに完売だ。つくづくファンに愛されているシリーズだと思う。
 そんな同作より初の主題歌集「ひだまりスケッチベスト ひだまり荘で、待ってます。」が2月27日に登場だ。2枚組にこれまでのオープニング主題歌、エンディング主題歌をすべて収録して3500円というお値打ち価格。特に第1期OP「スケッチスイッチ」や第2期OP「?でわっしょい」は、番組の枠を越えて知られるアニソンの定番曲と言え、ベスト盤を待ち望んでいた方も多かったことだろう。

 ディスク1の収録順は、第1期OP、第1期ED、第2期OP、第2期ED……という時系列。2011年に放映された『ひだまりスケッチ×SP』には専用の主題歌が与えられたが、そちらもこのディスクに収録されているぞ。第1期から第4期までを通じてOPは主演声優が担当しているが、第4期『ハニカム』では、お馴染みのゆの(阿澄佳奈)、宮子(水橋かおり)、ヒロ(後藤邑子)、沙英(新谷良子)に加えて、乃莉(原田ひとみ)、なずな(小見川千明)が追加されており、作詞作曲も新たにZAQが起用されている。
 話は少し脱線するが、ZAQのここ1年ほどの仕事ぶりは凄まじいペースだ。『咲 阿知賀編 episode of side-A』ではED主題歌と全キャラソン、『中二病でも恋がしたい!』ではOP、ED、全挿入歌、全キャラソンを作詞・作曲するという八面六臂の活躍。一時期の畑亜貴や神前暁を思わせる多忙ぶりであり、くれぐれも(神前暁のように)体調を崩さないでいただきたいものだ。
 ディスク2は主にラジオ主題歌が収録されている。第1期「ひだまりラジオ」から第4期「ひだまりラジオ×ハニカム」」までの全主題歌と、「ひだまりランド・ゴーランド」(「超ひだまつりZ」 テーマソング)、「おとこのこパズル」(校長先生役のチョーによる歌唱)の2曲。特にチョーが校長先生の震え声を再現しながら歌い上げる「おとこのこパズル」は、コミカルな中にもベテランならでのは余裕と遊び心が感じられる1曲だ。
 以上のように豊富な内容を含んだ2枚組20曲。保存盤として、あるいは「超ひだまつり in 日本武道館」の予習用として、『ひだまり』ファンならば必携必須のCDと言えるだろう。

TV『ひだまりスケッチ』ベスト ひだまり荘で、待ってます。

LASA-5147~5148/3,500円/ランティス
2月27日発売予定
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 続いては残念ながらすでに解散を発表し、3月16日の無料ライブで活動を終了するm.o.v.eのベストアルバム「Best moves. ~and move goes on~」を紹介しよう。発売日は2月27日で、グループ存続中としてはこれが最後のリリースになるのではないか。アルバムは2種類あり、「スペシャルデラックス盤」はCD3枚とDVD1枚、「スペシャルプライス盤」はCD2枚組の構成となっている。共通するのはCD1「EXTREME」とCD2「LUXURY」の2枚。前者はアップテンポの楽曲を詰め込んだダンサブルな1枚で、後者はメロウな楽曲を集めたものだ。スペシャルデラックス盤にはその他にCD3「INITIAL-D HYPER REMEX(仮)」と題したディスクがつく。これは『頭文字D』に提供された多数の楽曲群を新たにリミックスしたもの。そしてDVDはm.o.v.eの活動をドキュメンタリーとして振り返った映像になるとのことだ。
 ちなみにこの2種のベスト盤には、3月16日のラストライブ無料招待券の抽選コードが封入されている。会場となる赤坂BRITZは収容人数1400程度と小さく、応募倍率は相当なものになるはず。無料ライブということでチケットの一般発売はおそらく行われず、彼らのラストショウを見たいという方は、まずこのベスト盤を購入するのが近道と言えそうだ。

 m.o.v.eと言えばやはり『頭文字D』とのタイアップを語らないわけにはいかない。その関係はデビュー直後の2ndシングル「around the world」(1998年)がTVシリーズ第1期のオープニング主題歌に起用された時から始まり、15年もの長きにわたる。『頭文字D』はTVシリーズが5期、OVA2作、映画1作が制作されたが、m.o.v.eはOVA1作目を除いたすべてのオープニング主題歌と、一部のエンディング主題歌を担当している。その中から「Blazin’ Beat」「Gamble Rumble」「DOGFIGHT」といった代表曲が生まれたわけだ。
 これらの楽曲を引っさげて、Animelo Summer Liveにもグループとして3回出場。ラップ担当のmotsuは、ALTIMAのメンバー等で6年連続出場を誇り、もはや「アニサマの顔」の1人と言っても過言ではない。m.o.v.eはいわゆるエイベックスサウンドの本流と言うべきユーロビートの要素を多分に含み、メンバーのルックスはクラブ系ならではのゴージャスさを強調したもの。本来アニメファンの嗜好とはかけ離れているはずだが、そこは楽曲のキャッチーさと、motsuとyuriの謙虚な人柄、そしてアニメ文化への理解・共感によって多くのアニメファンにも受け入れられてきた。彼らがフロントランナーとしてアニメ文化とクラブ文化の架け橋となり、アニメファンの視野を広げてくれた功績は大きい。メンバー個々の今後の活躍にも期待したい。

Best moves. ~and move goes on~/m.o.v.e

スペシャルデラックス盤:AVCT-10186~8/B/4,480円/エイベックス
2月27日発売予定
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Best moves. ~and move goes on~/m.o.v.e

スペシャルプライス盤:AVCT-10189~90/2,480円/エイベックス
2月27日発売予定
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 同じく2月27日に、『DRAGON BALL Z』のベスト盤「ドラゴンボールZ 20th Century-SONGS BEST」がリリースされる。CD1枚に全15曲、61分を収録した内容だ。
 『DBZ』のベスト盤と言えばこれまでに何度も商品化されており、1996年の「ドラゴンボールZ ヒット曲集ベスト」、2006年の「ドラゴンボールZ ベストソングコレクション」などヒットを記録したものも多い。1994年にはCD-BOXが登場し、2003年には「ドラゴンボールZ コンプリート・ソングコレクション」という、3枚組CDを4種類リリースというコレクション性を誇るセットも登場した。
 これら膨大な楽曲群の多くを占めるのが、アニメ本編中では使用されなかったイメージソングやキャラクターソングなのだが、今回の新ベスト盤はこれらを排し、主題歌に焦点を絞ったところが特徴。いわば新規ファン・入門者向けの1枚と言えるだろう。また、無印『DRAGONBALL』や、後継シリーズ『DRAGON BALL GT』からの楽曲は収録されておらず、純粋に『DBZ』のみのベスト盤となっている。
 収録曲はTVシリーズ主題歌「CHA-LA HEAD-CHA-LA」「WE GOTTA POWER」「でてこいとびきりZENKAIパワー!」「僕達は天使だった」の4曲を中心に構成され、これらがアルバムの最初と最後に配置されている。その他、TVスペシャルの主題歌「光の旅」「青い風のHOPE」の2曲と、挿入歌からは「MIND POWER …気…」「運命の日~魂VS魂~」の2曲がピックアップされている。残りの7曲はいずれも劇場版主題歌からの収録だ。
 担当アーティストを概観すると、楽曲のほとんどが影山ヒロノブ単独か、彼を含むデュエットとなっており、まさしく『DBZ』は「影山ヒロノブアニメ」という一面もあったのだなあ、という思いを新たにした。彼の力強い声は『DBZ』の作風とぴったりで、相乗効果によりお互いの価値を高めあった好例と言えるだろう。(和田穣)

ドラゴンボールZ 20th Century-SONGS BEST

COCX-37869/2,310円/日本コロムビア
2月27日発売予定
Amazon