キャラクター・小物・美術・色彩設計など、設定類の発注は全面的に監督・田辺慎吾君に任せて、その上がりで気になったところにチェックをするという前作『いせれべ』と同じコンビネーション。前回話題にしたように、コンテ修正は全面的に板垣、設定発注は田辺。コンテを決定稿に持っていくにはキャリア的にまだちょっと……、だとしても監督の仕事の半分は“発注”ですから、そちらは全面お願いしました。
キャラクターの開発も、メインキャラ(喜屋武・比嘉・てーるー・安慶名・下地・上間)に関してはラフの時点で俺の修正が入っています。あと、サブキャラも吉田(智裕)君だけでなく社内スタッフ数人に撒いて、監督と一緒にチェックする、といった感じでスタッフ皆で設定を描いた感じです。あ、アニメーターに美術設定を描いてもらったりもしました。
で、いよいよ作画がまた大変!
先に謝っておきます。申し訳ありませんがここではスタッフ一同の将来の成長を願って、敢えて厳しくハッキリ言わせてもらいます。1話から「出来が良くなかった!」と。キャラが似てる似てないとかじゃなく、表情が硬い、ポーズが硬い、動きが硬い!!!
コンテを出し切った俺は、早々に“総作画監督”制の廃止。全員“平”の作監(メインアニメーター)として、板垣(作画プロデューサー)の指示のないものを勝手に次工程へ回すのを禁止しました。そして、すでに上がっていた仕上げ素材に板垣のほうで、直接デジタル作画修正~動仕スタッフ総出でクリーンアップ&仕上げ! 部分的に原画から描き直し。
制作期間前半は脚本・コンテ~後半はスタッフの未熟な部分の補完・修正に走り回っていた!
そんな毎日でした。まぁこーゆーのもまた楽しいものです。
その『沖ツラ』制作中、次作の準備・プリプロを進めてくれていたのが、木村博美さん。前回発表しましたが、もう一度念押し。
木村博美キャラデザ、そして初監督『キミと越えて恋になる』のPV、是非見て下さい!