編集長・小黒祐一郎の日記です。
2022年6月26日(日)
午前4時40分くらいの新文芸坐に行って「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.136 平尾隆之の世界」の終幕を見届ける。『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』のラストを観たけれど、音響がかなりよかった。散歩や事務所での作業をはさんで、13時40分から新文芸坐で「奇跡の丘」(1964・伊=仏/138分/BD)を観る。寝不足のぼんやりした頭での緩い鑑賞になってしまった。
『五等分の花嫁』1期を配信で観る。
2022年6月27日(月)
『五等分の花嫁』を『∬』の最終話まで視聴。5人の名前と外見と性格が、自分の中で一致するようになってきたところで、五月が5人になってしまった。『∬』終盤になって演出も作画もいいところが増えた印象。
Netflixで『五等分の花嫁』を観終わったら『ONE PIECE』が始まったんだけど、なんとびっくり、1話の画面アスペクト比が16:9だ。気になって他の配信サイトをチェックしたら、dアニメストアとFODも16:9。GyaOは4:3。16:9でやるのもいいけど、皆の記憶が「『ONE PIECE』は最初から16:9だった」と改竄されたら困る。
2022年6月28日(火)
グランドシネマサンシャインで『映画 五等分の花嫁』を鑑賞。僕は原作未読で、TVシリーズについてもようやく全話を観たくらいの薄い視聴者であるのだけれど、アニメ『五等分の花嫁』の完結編としては100点満点以上の出来だったと思う。主人公が最終的に5人のうちの1人を選ぶということは、TVシリーズ1話の時点で分かっていたわけだけど、1人を選んだら他の4人はどうなるの? ということを含めて見事にまとまっていた。登場人物の生き方について、きちんと向き合った物語にもなっていて、若い頃に観たら「自分も将来を見据えて努力しなくては」と思ったかも。
一花はTVシリーズを含めて、自分の中では「ベスト花澤香菜キャラ」。中盤の同じ時間軸を繰り返して主人公と5人の関係を描くパートでは、三玖が美味しかった。二乃は主人公が5人の中から意中の相手を選んだ後の言動が超イカしていた。
『ゆるキャン△』1話から再視聴をはじめる。第1シリーズの最初の数本は何度も観ている。
2022年6月29日(水)
ワイフとTOHOシネマズ池袋に。「メタモルフォーゼの縁側」を観る。原作は最終巻だけ未読。最終話でおばあさん(市野井雪)が死んでしまうような気がして、最終巻まで買ってあるのに読まないでいた(実際には死なないらしいので、今度読んでみる)。映画はよくできていた。劇中で佐山うららが描いたマンガが稚拙なだけのものかと思ったら、実は素敵な作品だったという点が特によかった。以下は妄想。この映画とは別に「老婆とBL」を描いた映画を観てみたいと思った。「BLが人生を豊かにする」ということをテーマにした映画。世界に通用する名作ができるかもしれない。
『ゆるキャン△』は1期最終回まで観て、続けて2期の序盤を観る。ところで、1期最終回は「10年後のなでしこ達」で始まる。それは、なでしこが話した「もしも」の将来であるのだけれど、初見時に僕はうっかり信じてしまった。今回の映画も将来の話であるらしいんだけど、それがあったので、ひょっとしたら予告だけのフェイクかもしれないと疑っている(後日追記。予告だけのフェイクではなかった。ほぼ全編が将来の話だった)。
2022年6月30日(木)
今日は午前7時台から猛烈なスピードで仕事が進む。「中村豊 アニメーション原画集 vol.3」のためのインタビューと打ち合わせ。
マンガ「あくヨメ」を最終巻の4巻まで読んだ。ちょっとエロチックなラブコメディで、僕的には懐かしい感じもあり。1巻から3巻はKindle Unlimitedで無料で読めて、最終巻のみ有料。3巻まででたっぷり楽しませてもらったので、躊躇なく、4巻を購入した。
2022年7月1日(金)
『ゆるキャン△』2期の最終回まで視聴。その後でNetflixの『BASTARD‼-暗黒の破壊神-』を1話から10話まで観る。
ワイフとグランドシネマサンシャインで『映画 ゆるキャン△』をBESTIAを鑑賞。冒頭で現在の(TVシリーズと同年齢の)なでしこ達が自分達が大人になった時のことを想像したところでオープニングが始まり、オープニングの後で、なでしこ達が社会人になった本編が始まる。ということは、『映画 ゆるキャン△』の本編は現在のなでしこ達が夢想した未来の自分達という位置づけだと考えることができるわけで、この映画で描かれたのは「こうなるかもしれない未来」のひとつなのかもしれない。気楽で自由だった学生時代に対して、大人になった彼女たちの日々は楽しいばかりではないわけで、それを残念に感じるファンもいるはずだと思うけど、僕は「美少女の成人バージョン」や「リアルバージョン」が好物なのでOKだった。
以下、アニメファンらしいことを書く。リンに関しては出版社勤務、しかも、編集者ということで、上司である編集長目線で見ることになったんだけど、部下の女の子だと思うと「こういう子、いる」と思えたのが妙に可笑しかった。しかし、部下だと思うとあんまり可愛くない。なでしこは女性の上司(店長?)と二人の職場みたいだけど、男性が多い環境だと、職場のアイドルになるんだろうなあ、とか(そうなると『ゆるキャン△』らしくなくなるのだけど)、恵那は社会人になってからのほうが可愛いなあとか。イヌ子の小学校の先生はハマっていていいんだけど、ハマっていない仕事でもよかったんじゃないのかとか。酒飲みキャラは千明が一人で背負うことになったけれど、同じ成人女子もので全員が酒飲みだった『魔女見習いをさがして』と好対照。他にも『魔女見習いをさがして』と比較したいところは多い。
以下は日記更新時の追記。『映画 ゆるキャン△』って、TVシリーズ1期最終回は「10年後のなでしこ達」のロングバージョンだと考える子ともできる。1期最終回の「10年後のなでしこ達」でも、千明は朝吞みキャラだし、リンは名古屋で働いているみたいだし。
2022年7月2日(土)
新文芸坐で「テオレマ 4Kスキャン版」(1968・伊/99分/DCP/PG12/2K上映)を観る。プログラム「パゾリーニ生誕100年(2)」(正しくは(2)は丸数字)の1本。予告を観て興味を持って観に行った。「分かりやすく難解な映画」だった。宗教的な教養があると、もう少し理解できるのかもしれない。