COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
317 アニメ様日記 2021年6月20日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年6月20日(日)
15時からSkype打ち合わせ。取材の予習で『謎の彼女X』を1話から観る。久しぶりの視聴であり、新鮮だ。自分の思い入れは置いておいて、アニメ『謎の彼女X』のカラーは卜部美琴のキャスティングで半分くらいは決まっているなあ。アニメ版の方向性を反映したキャスティングともいえるんだけど。

2021年6月21日(月)
自分が住んでる辺りでは、この日からコロナワクチン接種の申し込み受付が始まった。行きつけの病院の始業時間に電話をしたら「今すぐ、来て」と言われる。クーポン券を持って病院に行って、申し込みをする。
緊急事態宣言からまん延防止等重点措置へ移行して、外食で酒を飲むことができるようになった。午前中の散歩で東池袋と西池袋の飲み屋の店頭を見て歩く。営業を再開する店もあれば、6月いっぱい休みの店もあり、7月11日まで休む店もあり。
本放送時にも同じことを思ったはずだけど、『謎の彼女X』を観ていて「あれ、この回、なんだか違うぞ」と思ったら、山内重保さんの演出回。役者の芝居も他の回と違うような。最終回についてはまとまりがいいんだけど、こんなにまとまりがよくていいのか、というあまり他の人に共感してもらえない気持ちで終幕。
仕事で20数年前のあるアニメのレイアウトや原画を見ている。この作品のレイアウトや原画は当時も見ていて「レイアウトでこんなに修正を入れて、また原画で修正を入れるの?」と思ったものだけど、今となっては、レイアウト時のラフ原画があっさりしていて、見ていてホッとする。ラフ原画がこのくらいラフでも、きちんと原画が上がっているものなあ。
夕方、営業を再開した築地食堂源ちゃん東池袋店に。ホッピーを飲むのは4月24日以来だ。

2021年6月22日(火)
午前1時に出社して「シン・エヴァンゲリオンのオールナイトニッポン」を聴きながら作業をする。散歩や原稿作業を挟んで、昼にグランドシネマサンシャインで『宇宙戦艦ヤマトという時代 西暦2202年の選択』を鑑賞する。正直言うと、シリーズの『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』よりも面白かった。シリーズを観ているから感じられる面白さであるはずだけど。取材の予習で『宇宙兄弟#0 小山宙哉 Special Edition』を観る。『宇宙兄弟』の各話も少し観る。

2021年6月23日(水)
午前中はデスクワーク。午後にワイフと『漁港の肉子ちゃん』を観る。自分はネット試写に続いて二度目の鑑賞。その後、ワイフと居酒屋に。たっぷりと食べて吞む。
取材の予習で『MAJOR 2nd』第2シーズンの最初のクールを視聴。第2クールはポイントの回だけ観る。『団地ともお』も視聴。渡辺歩監督がコンテを描いた39話B「巡りゆくともお」がかなりよかった。
「パネルクイズ アタック25」が今秋で終了することを知った。生活パターンもっと余裕のあるものにして、日曜の昼にワイフとのんびりと「新婚さんいらっしゃい!」と「パネルクイズ アタック25」を観られるようになりたいと思っていたのだけれど、その夢が叶うことはなかった。

映像ソフト市場において、配信の数字がパッケージ販売・レンタルを合算した数字を上回ったそうだ。これから、作品が目的とするものや、何をもって作品の成功とするかが変わっていくはずだ。それは作品の内容にも影響する。

2020年映像ソフト市場6874億円、配信がパッケージ販売・レンタルを逆転(アニメーションビジネス・ジャーナル)
http://animationbusiness.info/archives/11523

2021年6月24日(木)
午前1時に出社し、午前4時まで次の次に作る書籍のための作業。取材の予習で『団地ともお』を数本観た後、『彼女がフラグをおられたら』の最初の6話分とラスト3話を観る。『彼女がフラグをおられたら』は本放送時に1話を観て、それ以降は未見だったけど、予想よりもずっとよかった。終盤は「えっ、こんな展開になるの」という感じだった。『漁港の肉子ちゃん』の原作にも目を通す。

2021年6月25日(金)
取材の予習で『恋は雨上がりのように』『大きい1年生と小さな2年生』、『ドラえもん』の「あの窓にさようなら」「45年後…未来のぼくがやってきた~」等を観る。『恋は雨上がりのように』については、渡辺歩監督自身がどう思っているかは分からないけど、渡辺さんの持ち味が原作にストンと綺麗に落とし込めている感じ。『漁港の肉子ちゃん』のパンフレットにも目を通す。
午後は「この人に話を聞きたい」で渡辺歩さんの取材。彼がこのコーナーに登場するのは、なんと21年ぶり。『漁港の肉子ちゃん』の話を中心に聞いて、他の作品についてはポイントのみを聞くかたちしようかと思っていたが、取材が始まってから、個々の作品についてきちんと聞いたほうがいいと分かり、21年分のほぼ全ての仕事についてうかがうことにした。長い付き合いだけあって「この作品は本人とってこういう位置づけなのだろう」という予想が、ほぼ当たっていた。和やかに取材は終了。

2021年6月26日(土)
早朝と午前中に散歩。散歩時にANIMEX 1200シリーズの「(45) テレビオリジナル BGMコレクション 宇宙刑事ギャバン (限定盤)」「(46) 宇宙刑事シャリバン 音楽集 (限定盤)」「(47) 宇宙刑事シャイダー 音楽集 (限定盤)」を聴く。
昼間は原稿作業。夜はオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.130 鬼才・今 敏の仕事」を開催。トークのゲストは丸山正雄さんと平尾隆之さん。今回もトークは充実したものとなった。