COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
314 アニメ様日記 2021年5月30日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年5月30日(日)
散歩以外は原稿作業。引き続き、散歩時にネックスピーカーでアニメのサントラを聴いている。この日聴いたのは「タッチ music flavor 1」。『タッチ』のサントラを聴いたのは、多分、初めて。大半の曲は記憶にあったのだけど、まとめてBGMのみを聴くと作品自体の印象とズレる。それが面白かった。

2021年5月31日(月)
散歩以外はデスクワーク。散歩時に「ルパン三世 ルパンVS複製人間マモー BGM集」を聴いた。確認したいことがあって『プラネテス』を1話から観る。

2021年6月1日(月)
5月1日の起床時の体重が78.3キロで、今日の起床時の体重が73.5キロだから、ひと月でだいたい5キロ落ちた。コツを掴んだとはいえ、落ちすぎかもしれない。6月以降は体重を落とすことよりも、維持することを考えたほうがいいかもしれない。
『プラネテス』の視聴は続いている。千羽由利子さんの画はやっぱり新しかった。今の目で観てもイケている。以下は視聴しながら書いたメモだ。

7話「地球外少女」は放送当時よりも楽しめた。
13話「ロケットのある風景」は当時も面白いと思ったけれど、抜群の仕上がり。ハチマキとタナベがキスしそうになるところの大胆なまわり込み(Bセルがスライドして画面一杯になっている間に、Aセルを差しかえる)は絵コンテ段階のアイデアだろうか。同シーンは、二人が恋愛に至っていないのに「確かにキスしそうだ」と思えるところが面白い。
当時、自分は序盤のタナベを「愉快なやつだ」と思っていたはずだけど、今の目で観ると「こんな部下がいたら、面倒だな」と思う。危なげなところが気になってしまう。

テレビをつけたらWOWOWで『名探偵コナン ゼロの執行人』を放送していた。何度観てもあの状況で、コナンが「安室さんって恋人いるの?」と訊くのが凄い。勿論、いい意味で。

2021年6月2日(火)
デジタルでの画像のコピーと違って、フィルムはコピーをすると劣化することを事務所のスタッフに説明する。次の次の次の次の次くらいに刊行する書籍の企画書の進行などを考える。夕方、ユニクロに行く。採寸してもらったところ、ウエストは91センチ。ユニクロの店頭にあるジーパンが入るようになっていた。
榎本温子さんが『サイバーフォーミュラ』のアニメイトカセットコレクションが好きだというのは、前から知っていたけれど、それを榎本さんがTwitterで話題にしてくれた。ちょっと嬉しい。ちなみに『サイバーフォーミュラ』のアニメイトカセットコレクションの台本は僕の仕事だ。かなりノって書いた。
『プラネテス』を最終回まで視聴。今回の再見で一番よかったのはハチマキ、タナベの存在感。特にシリーズ中盤以降にタナベが、地に足のついた「女性」に変貌していくのが凄い。ハチマキは、やりたいことをやりたいようにやる「若者」ではなくなっていく。勿論、アニメ作品ではあるんだけど、狭義の「アニメ」ではなくて「ドラマ」寄りの作品なのだろう。もう8話くらい観たかった。
千羽由利子さんの画はシリーズ序盤が尖っていて、次第に観やすくなっていった感じか。彼女の仕事史としては『フィギュア17 つばさ&ヒカル』のリアル感をさらに押し進めたものという位置づけになるはず。その後、千羽さんは『ブレイブ・ストーリー』で柔らかい方向に行くのだけど、『プラネテス』の発展形の仕事も観てみたかった。この頃の千羽さんのリアル感は大友克洋系とも、黄瀬和哉系とも違う。『人狼』っぽいわけではないけれど『人狼』以降のデザインではある、のだろう。

2021年6月3日(木)
仕事の合間に、新文芸坐に行って「穴」(1957/102分/35mm)を観る。プログラム「三回忌追善 大映映画の大輪の華(はな) 京マチ子 Part2」の1本だ。話がとてもよくできている。京マチ子さんが演じる主人公は頭がよくて、何度もピンチに陥るのだけれど、ノリとか運ではなくて、知恵を使って突破する。そういった部分の作り込みが巧い。事件が解決した後で、おそらくは観客のほとんどが気にしていなかったであろう、犯人側の作戦の疑問点についての説明が入る辺りはいかにもこだわって作っている感じ。最後に主人公が、そんなには接点がなかった男性と仕事仲間になるか結婚するかという話になって、そこは無理矢理感があったかな。
ワイフが紫陽花の鉢植えが欲しいと言う。夕食の後、それを探してあちこちの花屋を見て歩く。

2021年6月4日(金)
ワイフとグランドシネマサンシャインで『映画大好きポンポさん』を観る。自分は試写に続いて、二度目の鑑賞。以下は、二度目の鑑賞後のツイートの文面。

『映画大好きポンポさん』はいいですよ。まず、映画として面白い。間口は広く、映画ファンでなくても楽しめるはず。相当にテクニカルな映画であり、そして、テクニカルであることが魅力に繋がっている。アニメーション映画として、新しいタイプの作品でもあるはず。

『無限のリヴァイアス』の再視聴をスタート。

2021年6月5日(土)
仕事の合間にSHIBUYA TSUTAYAへ。Amazonでプレミアが付いてたCD「交響組曲 科学忍者隊ガッチャマン」「テレビオリジナル BGMコレクション 人造人間キカイダー/キカイダー01」、それから『TO-Y』のVHSを借りる。『TO-Y』のVHSをレンタルするのは10数年ぶり。夕方、事務所で進行中の書籍で使うポジフィルムをチェックする。
散歩中に『プラネテス』のサントラを聴く。これは名盤だ。次に『プラネテス』を観る時はもっと曲を気にして観ることにしよう。