編集長・小黒祐一郎の日記です。
2020年11月29日(日)
早朝、新文芸坐に行ってオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 127 超大作OVA全話上映!ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日!!」の終幕を見届ける。その後は「佐藤順一の昔から今まで」の原稿作業など。まだ風邪が抜けてないようで、早めに就寝。ひたすら眠る。
2020年11月30日(月)
『トップをねらえ!』が劇場公開で3話から「亜シネスコサイズ」になっているという夢を観た。夢の中で「トリミングしても結構観られるなあ」と思った。昼に某社で打ち合わせ。倉庫から出したタイムカプセルを開けてもらう。今日の星占いは「育ててきたものが実を結ぶような日。ちょっと意外な物が手に入る気配も。」だった。ズバリ大当たりだ。
集英社の編集者さんのツイートで「チェンソーマン」の現在連載分が最終局面であることを知る。え~、そうなの。まだまだ続くと思っていた。
2020年12月1日(火)
「佐藤順一の昔から今まで」の予習で『美少女戦士セーラームーンSuperS』『同 スーパースターズ』の佐藤さんの演出回を観る。すっかり忘れていたけど、『美少女戦士セーラームーンSuperS』で佐藤さんの演出回に登場するレムレスは親戚関係にあるのだった。132話に出てきた風船女プー子ちゃんのまたいとこが、140話に出てきたゴムマリオくん。ゴムマリオくんは、146話に出てきた玉乗り象使いエレファン子さんの義理の兄。
2020年12月2日(水)
仕事の合間にグランドシネマサンシャインの11:30からの回で『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』を観る。技術的には今回も圧倒的。内容については「一般映画」を目指しているのだろうな、という印象。『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』はストップモーション・アニメーションだからこそ成立した映画だったけれど、こちらは実写映画でも作れる内容だと思った。ただ、「ストップモーション・アニメーションで作るなら、ストップモーション・アニメーションならではのものを」と思うのも、おそらくはナンセンスであるのだろう。
「佐藤順一の昔から今まで」の取材予習で『ゲゲゲの鬼太郎[第4期]』の佐藤順一さん演出話数を視聴した。51話「雪コンコン! 笠地蔵」がとてもよかった。当時は地味だなあと思ったかもしれないけど、登場人物もテンポもいい。味わい深いし、オチもいい。ちょっと考えればオチは分かるのだけど(いや、考えなくても分かるか)、ボンヤリと観ていたので「ああ、そういうことか」と思った。ちなみに細田守さんが演出助手をやったエピソードの1本だ。
2020年12月3日(木)
仕事の合間に、新文芸坐で「ポルノ時代劇 忘八武士道」(1973/82分/35mm/R15+)を鑑賞。「没後15年 天才にして職人 石井輝男・超映画術」の1本。館を出るときに新文芸坐の花俟さんに「『地獄』は観て行かないんですか」と言われる。同時上映の「地獄」(1999/101分/35mm)に、「ポルノ時代劇 忘八武士道」で主人公の明日死能を演じた丹波哲郎が、同じ役で出ているのだそうだ。「丹波哲郎(明日死能)2本立て」だったのね。新文芸坐らしいプログラムだなあ。「ポルノ時代劇 忘八武士道」は今までに何度も新文芸坐にかかっていたのだけど、観ることができたのは今回が初めて。タイトル通りの内容だった。事務所に戻って、Kindle Unlimitedにあった原作「忘八武士道」に目を通す。おおっ、意外と原作通りだ。
2020年12月4日(金)
「鬼滅の刃」原作最終巻の発売日。Kindleで「鬼滅の刃」1巻から最終巻までをまとめて買う。最初から最後までまとめて読みたかったので、今まで買わないでいた。 TOHOシネマズ池袋の14:00の回で、業界の知人と『君は彼方』を観る。ある意味、聖地で観たわけだ。噂になっているように出来がいいとは言えない。ただ、作り手には伝えたいことがあるし、伝えるために努力をしているとは思った。一緒に観た知人と、直後に感想を言い合った。
佐藤順一さんの演出の『おジャ魔女どれみ』を全部観た後、『も~っと!』の38話「学校に行きたい!」、45話「みんなで!メリークリスマス」を観る。この辺りのエピソード、自分は本放送でどう思ったんだったかな。
2020年12月5日(土)
沓名健一君からイベントで発表する「アニメファンなら教養として観ておきたい作画アニメ」のリストが届いた。あんまりにも作品の数が多いので驚く。新文芸坐の13:25からの回で「直撃地獄拳 大逆転」(1974/87分/35mm)を鑑賞。これも「没後15年 天才にして職人 石井輝男・超映画術」の1本。予想以上のバカ映画だった。バカ映画を狙って作られたものなので、これは悪口ではない。序盤で出てくる保険会社会長が老人メイクの丹波哲郎さんで、その秘書が志穂美悦子さん。どう考えてもただの会長と秘書のわけはないんだけど、終盤での正体のバラし方が予想以上に痛快で、そこが一番よかった。上映の後「伊藤俊也監督、瀬戸恒雄さん(石井輝男プロダクション代表) 聞き手:賀来タクトさん(映画評論家)」のトークショーも見る。11月はほとんど劇場に行けないはずなので、12月はなるべく映画館に足を運ぶ予定だ。