COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
289 アニメ様日記 2020年12月6日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2020年12月6日(日)
トークイベント「第171回アニメスタイルイベント 20周年記念飲み会 アニメ兄貴のこれを観ろSP!」を開催。沓名君も喋りたいことが沢山あるし、僕も沢山あって、駆け足で話を進める。沓名君と僕の作画マニアとしてのジェネレーションギャップについて話をして、吉松さんに突っ込んでもらうつもりだったのだけど、それについてはまたの機会に。

僕がトークで挙げたタイトルは以下のとおり。メインの部分は「ベストアニメ」ではなくて「教養として観たいアニメ」だ。「アニメ様のお勧め1980年代アニメ」は「教養として観たいアニメ」とは別のセレクト。
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アニメ様(小黒祐一郎)が選んだ「アニメファンなら教養として観ておきたいアニメ」
1『銀河鉄道の夜』
2『王立宇宙軍 オネアミスの翼』
3『伝説巨神イデオン』
4『アルプスの少女ハイジ』(&『母をたずねて三千里』『赤毛のアン』)
5 今 敏の劇場監督作品全部
6『うる星やつら2 ★ビューティフル・ドリーマー★』
7『機動警察パトレイバー2 the Movie』『GHOST IN THE SHELL』『イノセンス』
8『宝島』、劇場版『エースをねらえ!』、『あしたのジョー2』
9『トップをねらえ!』『新世紀エヴァンゲリオン』
10『ふしぎの海のナディア』
11『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』
12『魔法少女まどか☆マギカ』
13『海獣の子供』
14『佐武と市捕物控』
15『MIND GAME』
16『千夜一夜物語』『クレオパトラ』『哀しみのベラドンナ』
17『太陽の王子ホルスの大冒険』『長靴をはいた猫』『どうぶつ宝島』
18『傷物語』三部作
19『デジモンアドベンチャー』劇場版第1作、『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』
20『さらば宇宙戦艦ヤマト ―愛の戦士たち―』、劇場版『銀河鉄道999』
21『NARUTO』30話、71話、133話
22『機動戦士ガンダム』劇場三部作、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
23 『ルパン三世』第1シリーズ、『ルパン三世』劇場第1作、『ルパン三世 カリオストロの城』、TVシリーズ『ルパン三世』145話、最終話
24 『人狼 JIN-ROH』
25 『迷宮物語』『ロボットカーニバル』『MEMORIES』
26『VAMPIRE HUNTER D』
27『AKIRA』
28『THE 八犬伝 [新章]』4話
29『未来少年コナン』『ガンバの冒険』
30 映画『クレヨンしんちゃん』第1作から第10作

「アニメ様のお勧め1980年代アニメ」
『きまぐれオレンジ☆ロード』の43話「傷心のひかる! 追いかけて冬海岸」
『とんがり帽子のメモル』10話「みんなそろって忘れ草」、25話「二人を結ぶ風の手紙」
『御先祖様万々歳!』
『超神伝説うろつき童子』初期三部作、『真・超神伝説うろつき童子 魔胎伝』上・下
『魔法の天使 クリィミーマミ』『魔法のスター マジカルエミ』の望月智充回
『魔法のスター マジカルエミ』の「蝉時雨」
『エスパー魔美』の桶谷脚本回、原恵一演出回
『妖獣都市』
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2020年12月7日(月)
午前中に散歩。13時からZoom打ち合わせ。「アニメスタイル016」についても話す。その後、編集中の書籍のスケジュールを作り直したり、印刷会社とやりとりしたり、取材のアポ取りを進めたり。
「佐藤順一の昔から今まで」の取材の予習で、バンダイチャンネルで配信されている『夢のクレヨン王国』を1話から観る。ストンストン役って竹内順子さんだったのか。アラエッサ役の坂田おさむさんもいい味を出している。それはともかく、意外と(よく考えたら意外じゃないけど)佐藤順一さんのカラーが濃い。5話はエンディングを観る前に「あ、この回は佐藤さんのコンテだ」と分かった。今まで目を通していなかった原作をKindleで購入。
突然だけど、今ならDVDやBlu-rayからのキャプチャーと画像補正を駆使して「荒木伸吾 本編カット画集」が作れるよなあ、と思った。誰が作るんだとか、許諾はおりるのかとか、ビジネスとして成り立つのかとかは置いておいて。

2020年12月8日(火)
作業の合間に事務所の片づけを進める。例によってゴミがかなり出たけど、全然片づいたようには見えない。Amazonから届いた段ボール箱を開けた。やたらとでかい箱だと思ったら、「マクロス 河森正治デザイナーズノート」と「長靴をはいた猫 Blu-ray BOX(初回生産限定)」が入っていた。
Amazon prime videoで「激突! 殺人拳」を観る。先日の「直撃地獄拳 大逆転」はこの映画の続編なんだけど、かなりテイストが違う。

2020年12月9日(水)
ワイフと代々木公園を歩く。散歩中に体調が悪くなり、午後に病院へ。検査してもらったけれど、原因は分からず(原因が分かるのは2021年の2月だ)。この歳になると色々と身体に問題が起きる。病院の後で映画もどうかと思ったけれど、新文芸坐の16時30分からの回で「カセットテープ・ダイアリーズ」(2019・英/117分/DCP)を観る。ヤンチャな主人公が活躍するヤンチャな映画だと思い込んでいたけど、そうではなかった。表現には新しさがあるけれど、物語の作りは古典的。いや、古典的なのが悪いというわけではない。役者がよかった。特にヒロインと主人公の幼なじみ。
取材の予習で『プリンセスチュチュ』の再視聴を開始。今回はBlu-ray BOXで観る。

2020年12月10日(木)
スケジュールを確認したら、池袋の『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』の上映がこの日までだったので、グランドシネマサンシャインで鑑賞。

2020年12月11日(金)
仕事の合間に新文芸坐で「晩春」(1949/108分/DCP)を観る。「開館20周年記念(1)小津安二郎監督生誕&ご命日 東京物語 | 晩春」の1本(正確には(1)は丸数字)。いやあ、面白かった。この映画は前にも観ているけど、前回はそのよさを十分の一も分からなかったんじゃないか。とにかく、原節子さんが演じているヒロインがいい。色気という言葉は適切ではないし、エロスと言うのも違う気がするけど、とにかくいい。ヒロインにも、笠智衆さんが演じる父親にも感情移入ができた。演出的については「解釈をしたくなるカット」も沢山あって、それもよかった。事務所に戻って、Wikipediaでこの映画のページを見た。「評価・批評」の項で「壺のカット論争」が話題になっており、これも面白かった。

2020年12月12日(土)
ワイフと徒歩で北区の飛鳥山公園に。飛鳥山公園で紅葉を見てから、近くで食事。浅見光彦シリーズに登場するらしい和菓子屋に寄ってから、旧古河庭園を歩いて、霜降銀座商店街で買い物。山手線で駒込駅から池袋まで移動して、新文芸坐で「東京物語」(1953/135分/DCP)を鑑賞。これも「開館20周年記念(1)小津安二郎監督生誕&ご命日 東京物語 | 晩春」の1本。自分が新文芸坐で「東京物語」を観たのは、多分、これが三度目。「晩春」と違って、今までの鑑賞と印象は変わらなかった。この日が新文芸坐20周年の日で、ロビーで花俟さんにお祝いの言葉を伝える。