COLUMN

76 「設定資料FILE」と「この人」が20年目を迎える

 知らない読者もいるかもしれないので説明しておくと、僕は出版社の株式会社スタイルの社長で、雑誌「アニメスタイル」の編集長でありながら、ライターとして徳間書店の「アニメージュ」で「設定資料FILE」「この人に話を聞きたい」を担当している。
 「設定資料FILE」はアニメの線画設定を掲載するコーナーで、「この人に話を聞きたい」はインタビュー連載だ。

 来年、つまり、2017年に雑誌「アニメージュ」が40年目を迎える。若い人からすれば「そんな昔からある雑誌なんだね」という事だろうし、創刊号から読んでいる読者は「もう40年か」と思うのではないだろうか。
 アニメージュの創刊号が1978年7月号(VOL.1)。1998年7月号(VOL.241)にリニューアルが行われ、判型がそれまでのA4サイズから、横が広いA4変型となった。そこから現在にいたるまで、アニメージュの判型はA4変型である。
 
 リニューアルが行われた1998年7月号で「設定資料FILE」が始まった。「アニメージュ」のリニューアルの一環として、「設定資料FILE」が始まったのだ。それと同時に「キャラクターデザイナーの肖像」というコーナーがスタートしている。「設定資料FILE」も「キャラクターデザイナーの肖像」も僕が企画を出している。1998年7月号で新編集長に就任する松下俊也さんに依頼されて、リニューアルのアイデアを出したのだ。「キャラクターデザイナーの肖像」はアイデアだけで、僕は編集には関わっていない。当初は文章主体の「設定資料FILE」と、ビジュアル主体の「キャラクターデザイナーの肖像」で1セットのイメージだった。
 「設定資料FILE」から4ヶ月遅れて、1998年11月号(VOL.245)から「この人に話を聞きたい」が始まる。「この人」がスタートした時に「1年は続けたいなあ」と思ったと記憶している。

 それから、たまに諸般の事情でお休みする月はあったが、「設定資料FILE」と「この人に話を聞きたい」はずっと続いている。「アニメージュ」が40年目を迎える来年に「設定資料FILE」と「この人」は20年目を迎える。つまり、「アニメージュ」の歴史の半分続いた事になる。再来年まで続けば、「設定資料FILE」と「この人」は「アニメージュ」の半分以上の歴史を持つ事になるわけだ。
 長く続けばよいというわけではないけれど、それだけ多くの線画設定を紹介し、多くの方に話をうかがってきたわけだ。長く続く事にも価値がある。来年、再来年まで続くとよいなあ、と思っている。

 ところで、今月号(2016年11月号 VOL.461)の「この人に話を聞きたい」は登場していただく方も意外な人物だし、記事の構成もちょっとトリッキーなものとなっている。お楽しみに。

●イラスト/サムシング吉松

[関連リンク]
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