COLUMN

62「アニメ様年表」を作っています

 5月1日開催のトークイベント「第114回アニメスタイルイベント 2時間で語るアニメ様の30年」のために「アニメ様年表」を作っている。今、テキストを書き終えて、デザイナーさんにレイアウトを組んでもらっているところだ。以下に、年表の最初の部分を抜粋して掲載する。 


1986年(昭和61年)22歳
大学3年。この年の末にアニメージュで仕事を始める。アニメージュの仕事も、同人誌のノウハウだけで、ほとんど最初から一人でやっていた。自分で記事を企画して、アポ取りして、取材して、ラフを描いて、原稿を書いていた。そこまで自由にやらせてもらっていたのは、アニメージュに人手が足りなかったという理由もあったはずだ。
「アニメージュ」より先に、ビデオマガジン「アニメビジョン」の仕事を始めていた。役職は構成。この年、「アニメビジョン」で梅津泰臣さんの特集をやったはず。
▇主なアニメ作品『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』

1987年(昭和62年)23歳
大学4年。アニメージュの「TVアニメーションワールド」というページで、毎月記事を担当。原画を掲載する記事、ベテランアニメーターのロングインタビュー等、やりたい放題。同じ「TVアニメーションワールド」を原口さんも担当。年半ばには、カラーの特集記事も担当するようになる。『ロボットカーニバル』で全監督に取材した記事等。「アニメビジョン」の仕事も続けており、庵野秀明さんの特集をやったのがこの年だったはず。
▇主なアニメ作品『王立宇宙軍 オネアミスの翼』『ロボットカーニバル』『エスパー魔美』『ミスター味っ子』『きまぐれオレンジ☆ロード』

1988年(昭和63年)24歳
大学5年。引き続き、アニメージュで浴びるように仕事をする。アニメージュ10周年記念企画「テレビアニメ25年史」「劇場アニメ70年史」でメインの編集スタッフの一人として、あらすじ、解説のまとめ役を担当。昼の12時から終電まで(途中から始発まで)編集部で作業をする日々。恐れ多い事に、先輩ライターの原稿をチェックし、修正していた。猛烈に経験値が増える。
アニメージュの仕事で忙しかったはずなのに、この年に脚本家デビュー。ビデオ関連の仕事では『ミスター味っ子』のVHSビデオソフトの解説書を担当。
▇主なアニメ作品『トップをねらえ!』『機動警察パトレイバー』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『聖闘士星矢 神々の熱き戦い』


 年表には、こんな調子で30年分の仕事歴が書かれている。イベントでは年表をお客さんに配布し、僕もそれを読みながらトークを進めるつもりだ。
 ちなみに年表中の「主なアニメ作品」はその年に発表された中で、小黒が仕事で関わった作品、あるいは注目した作品である。必ずしも人気作、ヒット作を挙げているわけではない事をお断りしておく。

 今回の年表作りは、自分を振り返るいい機会になった。ずっとアニメの仕事をやってきたのは間違いないが、作品の企画や広報の仕事が中心だった時期があったり、単行本づくりがメインの時期があったり。自分が思っているよりも、仕事に流れがあるのがわかった。
 それから、過去の仕事をチェックして、30年前と現在とでやっている事があまり変わっていないなあとも思った。30年前も、今の「アニメスタイル」と同じように、TVアニメの原画を雑誌に載せたりしていたのだ。

 詳しくはトークイベントでお話しますね。

(2016/04/28)

■イベント詳細
トークイベント「第114回アニメスタイルイベント 2時間で語るアニメ様の30年」
http://animestyle.jp/2016/04/07/9979/