COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
434 アニメ様日記 2023年9月17日(日)

2023年9月17日(日)
早朝の新文芸坐に行って、オールナイト「【新文芸坐×アニメスタイル vol. 165】今 敏の奇想と混沌 ーー 妄想代理人」の終幕を見届ける。その後はデスクワークと昼寝。仕事で必要があってDVDソフトで『鋼鉄天使くるみ零』を観る。吉松さん、ワイフと大塚の幸龍軒で昼呑み。疲れが溜まっていたためか、ご飯ものまで到達できなかった。酒量も少なめ。
以下は小説「推し、燃ゆ」の感想。読了したのは9月16日(土)。推し生活に関する描写の説得力が凄い。そして、小説に匹敵するくらい後書きがインパクトがあった。作者の若さと自意識の強さが眩しい。

2023年9月18日(月)
この日の仕事は連休の間にできなかった作業、火曜以降の作業の準備等。仕事の合間に新文芸坐で「氷の微笑」4Kレストア版(1992・米/128分/R18+)を鑑賞。タイトルは知っていたけれど、これが初見。いやあ、面白かった。最近観た映画で一番面白かった。話もよかったし、ヒロインもいい。そして、音響がかなりよかった。こんないいものを1100円(アプリ会員料金)で観ちゃっていいのかと思うくらいだった。
WOWOWで録画した「手」を観た。こぢんまりとした感じで終わってしまったけれど、好きなタイプの映画だった。平熱感覚で誇張の少ないエロスも新鮮だった。日活ロマンポルノ50周年記念プロジェクトの1本として作られた映画だそうだ。

2023年9月19日(火)
この日は他の映画を観るつもりだったのだけど、大きなスクリーンでやっているうちに『映画プリキュアオールスターズF』を観ておいたほうがいいと気づいて、グランドシネマサンシャインで『オールスターズF』を観る。以下、思いっきりネタバレあり。映画前半は異世界でバラバラになったプリキュア達が集結するまでの珍道中。中盤ですでに全てのプリキュアが戦いに敗れており、今までの世界は消去されていることが判明。舞台になっている異世界は今までの世界をベースにして再創造されたものであり、この映画に登場するプリキュア達は「実験」のために再生されたものだった。ただし、劇中では「全てのプリキュアが死んだ」とか「プリキュアの家族を含む全ての人間が消滅した」とはっきり言うことは避けてはいる(再生した世界にプリキュアの家族や友人がいないことは言及されている)。物語の大筋は目が眩むほどにハード。敵は世界を消滅させ、再創造するほどの力を持っている。「サイボーグ009」で喩えると、今までプリキュアが戦ってきた相手は「黒い幽霊団」で、今度の敵は「神」。さあ、プリキュアはどう戦うのか。プリキュア達が自分達はコピーであって、オリジナルではないのだということに悩まないのが現代風。そのあたりは『Sonny Boy』『グリッドマン ユニバース』に通じるものがあると思った。映画の結末についてはもう少しロジックが欲しかった。演出には熱があるし、プリキュア愛も感じられた。作画に関しては担当アニメーターの画風が、いい意味でモロ出しになっているところがあり、それも好印象。

2023年9月20日(水)
ワイフと新文芸坐で「TAR/ター」を鑑賞。この映画はすでに観ていたのだけれど、新文芸坐のポストを読んで観る気になった。確かに音が凄かった。演奏シーンもいいのだけれど、通常シーンの音もよかった。二度目の鑑賞でも充分に楽しめた。初見時の別劇場での鑑賞では、家の中で物音がする箇所で20~30メートル後ろで音がした感じの不思議な現象があったのだけど、今回はそれはなかった。
TOKYO MXの『マジンガーZ』48話「ボスロボット戦闘開始!!」を録画で視聴。ボスロボット(ボスロボット)の誕生と初出動。ボスがカメラ目線で「全国の良い子の諸君、頑張るぜ。今度一緒に乗っけてやるからよ」と視聴者の子どもに話しかけるし、ボスが『マジンガーZ』の主題歌の替え歌を歌うし。しかも、替え歌はちゃんとカラオケとコーラスがついている。スタッフの力の入れ方が凄い。ちなみに演出は芹川有吾さん。ボスが乗っているロボットの名前はサブタイトルだとボスロボットで、劇中のセリフではボスボロット。劇中で出るテロップでもボスボロット。ボスロボットが正式名称で、ニックネームがボスボロットだと認識しているんだけど、ひょっとしてボスボロットは大竹宏さんのアドリブでそれを取り入れたのか。あるいは芹川さんが絵コンテ段階でボロットにしたのか。
横槍メンゴさんのXのポストに「花澤香菜さんになりたい系女子」という言葉が出てきた。記憶に留めておきたいフレーズだ。花澤香菜さんに少しでも近づくためにする活動を「花活」と呼ぶのだそうだ。

2023年9月21日(木)
『アリスとテレスのまぼろし工場』の小説を読了。映画を観て「これはどうなっているんだろう?」と思った疑問のほとんどが解消された。「あのセリフにはこんな意味があったのか」と思ったところもあった。タイトルの「アリスとテレス」の意味も分かった。夜は平松禎史さん達と呑む。平松さんと呑んだのは2020年7月以来かな。
『カードファイト!! ヴァンガード will+Dress Season3』の10話「重なり合う音色(ユニゾン)」が熱かった(脚本/大西雄仁、絵コンテ/洋平、鈴木龍太郎、演出/小松和真、総作画監督/永作友克、PARK Gayoung)。女の子二人がバトルをする話で迸るものがあった。テンションが高く、トリップ感があった。

2023年9月22日(金)
MacBook AirでZoomとLINEが使えるようにした。今までMac miniにカメラとヘッドセットの組み合わせてZoomをやっていたが、MacBook Air単体のほうが相手がこちらの音声が聞きやすいらしい。池袋ロフトの『好きな子がめがねを忘れた』ロフトPOPUPに行って、展示を見て原画集を買った。土曜のトークの予習で『機動警察パトレイバー(アーリーデイズ)』1話から6話を観た。
Kindleで「悠木碧のつくりかた」を読了。文章から読み取れる人柄や仕事に対する取り組み方がよかった。「悠木碧式ルーティン」の話、ロックオン・ストラトスの話、マイティ・ソーの話が印象的。

2023年9月23日(土)
この日は、昼に新文芸坐で「映画館で出逢うアニメの傑作 劇場版『機動警察パトレイバー』1&2」を、夜に阿佐ヶ谷ロフトAで「『磯光雄 ANIMATION WORKS preproduction』刊行記念トーク」を開催した。
朝はワイフが『らんま1/2』のグッズを探すのに付き合って、池袋のファミマを巡った。グッズの発売日が前日だったので、人気商品は売り切れていた。その後は『パトレイバー』のトークの準備。地下の床屋に行って頭を刈ってもらう。『パトレイバー』のトークのゲストは石川光久さんと黄瀬和哉さん。お客さんは劇場版『機動警察パトレイバー』1&2を初めて観る人が3割くらい。この日は『パトレイバー』の前に劇場版『伝説巨神イデオン』の上映があったのだが、『イデオン』から続けて観ている人が4割くらい。トークはインタビューっぽい感じになってしまったけど、盛り沢山なものになった。『機動警察パトレイバー[劇場版]』の上映を10分くらい観てからマンションに戻って少し横になる。横になったまま磯さんのトークの予習をする。その後、阿佐ヶ谷に。世間話などを経て、予定通りに19時からトーク。当初の予定から30分オーバーして22時半にトークが終了。長く続いた「磯光雄 ANIMATION WORKS preproduction」の作業がこのイベントで一段落したような気がした。