2023年8月20日(日)
オールナイト「【新文芸坐×アニメスタイル vol. 164】真夏の『Sonny Boy』Night」は、午前5時35分に二度目のトークを含めて終了。駅まで夏目監督を見送る。自宅に戻って朝食とシャワー。横にはならないで事務所に。昼間はデスクワークと事務所の片づけ。明るいうちに帰宅。17時前に就寝したはず。
2023年8月21日(月)
この日に見た夢。現実には存在しない行きつけの古本屋に行ったら、リニューアル中で店の半分くらいが空いていた。店内で何故か『超電磁ロボ コン・バトラーV』の原画が売られていた。一目で分かる安彦良和さんの原画だった。一枚一枚がビニール袋に入れてあり、天井からぶら下げられている。コンVの原画が2万7千円くらい。バトルマシンはメカが描かれている部分だけを切り抜いたものが売られていて、そちらはそれぞれが7千円か8千円。ちょっとお高いなあと思っていたら、見たことのない『BIRTH』のムックがあった。近づいて手に取ってみると、それは『BIRTH』のムックではなくて『マッドマシン』の豪華本だった。ページをめくってみると、記事のタイトルの文字がやたらと大きかったり、本文が変わったフォントだったりとデザインが過剰だったけれど、丁寧な作りの本だった。『マッドマシン』の豪華本は3冊組みで2700円。これは買っておこうと思ったところで目が覚めた。
グランドシネマサンシャインで『SAND LAND』【IMAXレーザーGT版】を鑑賞。アニメーションとしてはよく出来ている。映画としても出来は悪くない。だけど、お客さんがあまり入っていない理由もよく分かる。現在の娯楽映画のストライクゾーンの狭さを痛感した。自分もその狭いストライクゾーンで作品を判断してしまうことがよくある。
事情があって『アニメンタリー 決断』を数話観る。
2023年8月22日(火)
朝の散歩は池袋から明治通りを歩いて、明治神宮を経由して原宿駅まで。
上映プログラムのタイトルを考えるために『妄想代理人』本編を観直す。10話でアニメの制作進行である猿田直行の声が吉野裕行さんで「タローじゃん」と思った。逆だ。『妄想代理人』の制作進行の猿田直行を演じた役者さんと『SHIROBAKO』の制作進行のタローを演じた役者さんが同じなのは理由があったけ? と思って「アニメスタイル006」の『SHIROBAKO』特集の堀川憲司プロデューサーのインタビューを読むと、ちゃんとそのことを訊いている。えらいぞ自分。記事によれば、堀川プロデューサーはオーディションテープを聞いて吉野さんを選んで、後から『妄想代理人』でも制作進行を演っていたことに気づいたとある。少なくとも、P.A.WORKS側としては偶然だったようだ。久しぶりに読んだけど、『SHIROBAKO』特集は面白かった。
新文芸坐で「ソフト/クワイエット」(2022・米/92分)を鑑賞。「全編ワンショット」のコピーに惹かれて、どんな内容か、ほとんど知らないで観た。全編ワンショットはかなり上手にやっている。92分の映画で、途中で主人公が寝たり、気絶したりしていないし、それ以外の時間の省略もないので、進んだ時間も92分のはずなんだけど、劇中では6時間以上の時間が流れているはず。ではあるけれど、違和感を感じさせない。それが上手い。その点に関しては同じ趣向の「1917 命をかけた伝令」よりもいい。「全編ワンショット」のために観客は主人公達と時間を共有し、まるでその場に自分が立ち合っているような感覚になる。主人公達は白人至上主義のグループ(公式サイトにあった表現)だ。主人公達がヤバい発言を繰り返し、どんどん危険な方向に突き進んでいく。その行動に自分が巻き込まれている感覚になる。嫌な没入感だ。序盤のグループ結成会がかなりキツくて「うわあ、この連中と一緒にいたくない」と思った。普通にカットを割っていたら、ここまではキツいと思わなかったはず。
2023年8月23日(水)
税理士さんと打ち合わせをしたり、買い物に行ったり。デスクワークを色々と進める予定だったけれど、思ったほどは進まず。
『プロジェクトA子 完結編』北米版Blu-rayを視聴。作品としては、今までも何度か視聴している。この作品のタイトルは『プロジェクトA子 完結編』だと認識しているけど、作品中で表示されるタイトルは「PROJECT A-KO ―FINAL―」だなあ(国内版のソフトでも同様)。北米版Blu-rayの見どころは映像特典に静止画で入っているキャラ設定の「ベランダの親子」だ。親子の母親はあるキャラクターのパロディで、オリジナルのキャラクターの声優がキャスティングされている。キャラ設定を見ると、完成作品だと顔を出していないそのパロディキャラの顔が分かる。「画面では絶対顔を見せない!」という注意書きもあった。『完結編』で見てみたい美術設定があるんだけど、北米版Blu-rayには美術設定の収録はなし。美術設定でなく、絵コンテでも知りたいことは分かるかもしれないけど、絵コンテを見る機会はあるかなあ。
2023年8月24日(木)
事務所スタッフと新刊の企画について話しているうちに、20年前に出した原画集を復刻するのはどうかという話が出て「無理だよ。当時のデータなんて残っていないよ」と言うと「いや、事務所でMOを見たことがありますよ」と返された。残っていても、簡単には見つからないだろうと思っていたら、1週間もかからず「MOが見つかりました」との報せが。もしも、入っているのが入稿データならイラストレーターのデータのはずだから、今のMacでも開けるかもしれない(後日追記。MOにはその原画集の入稿データの一部と、入稿するためにゴミ取りした原画のデータの一部が入っていた。入稿データと原画のデータを合わせても1冊分にはなならなかった。残念)。
午後から「バービー」を観るつもりだったけれど、シアター・イメージフォーラムで『オオカミの家』を観ることにした。これは芸術作品だ。「芸術的」ではなくて「芸術」。映像は刺激的であるけれど、似た映像が続くので途中で少し飽きる。それから、この物語とこのテーマが、この映像と合っているのかについては考えたい。
ようやく『妄想代理人』一挙上映のプログラムタイトルが決まった。
2023年8月25日(金)
試写会で『アリスとテレスのまぼろし工場』を鑑賞。内容についても、アニメーションとしても、いいところが沢山ある。「ああ、ここは平松さんがラフを描いているな」と分かるところもあった。だけど、ひっかかるところもある。劇場公開されたら、改めて観ることにしよう。
2023年8月26日(土)
Netflixの『範馬刃牙』を最終回まで視聴。これはお見事。ピクル編も親子喧嘩編も原作よりもずっと面白くなっている。特にピクル編は冗長だと思ったところが、観やすくなっていた。僕的にはアニメの「刃牙」がここで完結してもいいし、「刃牙道」に進んでもいい。原作第1部「グラップラー刃牙」の再アニメ化もいいんじゃないかなあ。