COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
386 アニメ様日記 2022年10月16日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2022年10月16日(日)
オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.139 『MEMORIES』と大友克洋のアニメーション」のトークを終えて、自分は帰宅。少し休んだ後、途中まで上映を観たワイフを迎えに行く。その後、事務所でキーボードを叩いたり、散歩をしたり。その後、オールナイトの終幕を見届けるため、また新文芸坐に。
デスクワークをはさんで、午後にまたまた新文芸坐に。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」を鑑賞。プログラムのタイトルは「スウェーデンの名匠による永遠の1本 マイライフ・アズ・ア・ドッグ」。この映画はタイトルとポスターのビジュアルだけ知っていて、本編は未見。自分のことをライカ犬になぞられている少年ということで、深刻な話かと思ったら、そんなことはなかった。深刻なところもあるのだけれど、のんびりとした映画であり、ユーモアが基調。都会と田舎町が舞台になるのだが、田舎町では性的なモチーフが多い。主人公のイングマルに女性下着の広告のテキストを朗読される老人、街の芸術家のためにヌードになるグラマーなお嬢さんなど。サガという少女が登場するのだが、ボクっ子というか、男装少女というか。見た目は美少年で、常に少年として振る舞っている。オタク的な目線での発言になるけれど、サガは「男性が好きなボーイッシュキャラ」としての純度が高い。実写でここまでできるんだ、と思った。
晩御飯はランチ以外では入ったことがなかった近所の居酒屋に。「近所の人が来る地元の居酒屋」って感じでこれはこれで悪くない。駅近くの店よりも店員さんが元気だった。しかも、安かった。

2022年10月17日(月)
久しぶりにアニメ探偵をやることになった。アニメ探偵とは「あるデザイン画について、誰が誰の依頼で描いたものか」とか「その作品に参加できなくなった監督が本当は何をやりたかったのか」といったことを、資料や調査で調べることだ。

2022年10月18日(火)
夕方、ワイフと鬼子母神の御会式に。ワイフは金魚すくいをやったのだが、数十匹の金魚を掬ったけれど、ポイ(金魚を掬う道具)の紙は少し破れただけ。まだまだ掬えそうだったのだけど、足腰が疲れたということで終了。近くで見ていた親子連れが「あの人、すごい!」と言って盛り上がっていた。深夜アニメでサブキャラクターが意外な才能を発揮するエピソードを見ているようだった。

2022年10月19日(水)
ワイフと旧古河庭園の「バラの香りのツアー」に参加した。午前8時開始のイベントで、庭師さんの案内で薔薇の香りをかぎながら歩くというもの。普段は触ってはいけない薔薇に触ってもいいし、花壇に足を踏み入れるのもOK。優雅な催しだった。池袋に移動して、西武池袋本店屋上で食事。
午後はTOHOシネマズ池袋で『私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ』を鑑賞。自分は『私に天使が舞い降りた!』のTVシリーズは熱心に観ていたわけではなく、今回の鑑賞の前に全話を一気観した。予告も観ないで劇場に足を運んだのだけれど、なんとびっくりのスコープサイズ。しかも、画作りのためか、やたらとワイド感がある。内容に関しては、観る人が観たら「ある思想をもって作られた映画」と解釈するのではないか。それから、成立するとは思えなかった「みやこと花のカップル」について「成立するかも」と思うことができるストーリーになっており、それについてはちょっと驚いたし、感心した。
朝の散歩では『鋼の錬金術師』の「オリジナル・サウンドトラック 1」「同・2」を聴いた。

2022年10月20日(木)
10月の新番組はよくできた作品が沢山あるけど、異色というか正体不明なのが『ヒューマンバグ大学 不死学部不幸学科』だ。元になっているYouTubeの「ヒューマンバグ大学 闇の漫画」は少しだけ観た。
ワイフと吉祥寺に。レストランの肉山でワイフの誕生祝い第1弾。同じ日に吉松さんも同じ店に予約を入れていて、業界の方と一緒に来店していた。決して広くない店内で知人がアニメやマンガの話をしているのが、ちょっと面白かった。食事の後、リベストギャラリー創で「志村貴子展 まじわる中央感情線」をのぞく。カットなどのオリジナル原稿が販売されていたけど、3万円から5万円だったかな。買おうと思えば手が出せるいい値段だと思った。
朝の散歩時に『鋼の錬金術師』の「オリジナル・サウンドトラック 3」と『シャンバラを征く者』のサントラを聴く。『シャンバラを征く者』の曲は幾つか覚えていた。

2022年10月21日(金)
グランドシネマサンシャインで『ぼくらのよあけ』を鑑賞。大筋は悪くない。自分が中学1年くらいの年齢で観たら感銘を受けたかもしれない。ただ、同じ内容を90分でまとめたら、もっと気持ちよく観られたかも。キャラクターで言うと、オートボットのナナコが抜群にいい。それだけに、ナナコが嘘をつくようになった理由について、もう一押しほしかった。それから、『アキハバラ電脳組』『電脳コイル』『ぼくらのよあけ』で「デンスケ」が家庭用ロボットペットの定番ネーミングとなった(と思った)。
Amazon prime videoで「Prime見放題が終了間近の映画」に『銀河英雄伝説 わが征くは星の大海』が入っていたので視聴。マスターが古いらしくて、画質はいまひとつ。終盤まで観て気がついたけど、4K版が公開されるわけだから、来年の今頃にはリマスター版が配信されているんじゃないか。面白かったから問題ないけど。
Amazon prime videoで「モダンラブ・東京 さまざまな愛の形」の山田尚子監督作品『彼が奏でるふたりの調べ』を鑑賞。しっかりした、そして、山田監督らしい仕上がりだった。山田監督が寡作にならず、次々に作品を手がけてくれるのが嬉しい。
午前中の散歩では『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の「Original Soundtrack 1」「同・2」を聴く。

2022年10月22日(土)
この土日は原稿作業を進めるつもりだったのだけど、これからやる作業を整理したら原稿以外の作業が沢山あったので、そちらを優先。
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』最終回はリアルタイムで視聴。長大な原作を100話かけてしっかりと描いた。駆け足にもならず、水増しもない。ある意味においては理想的な映像化だった。それはそれとして、原作が連載中の映像化と、原作が完結してからの映像化には明らかな違いがあるということを改めて感じた。上記の「駆け足にもならず、水増しもない」とも関連したことなのだけれど、それだけではない。
朝の散歩時に『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の「Original Soundtrack 3」を聴く。かなりよかった。「1」「2」よりもよかったかも。