編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年10月31日(日)
早朝の新文芸坐に行って、オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.132 押井守映画祭2021」の終幕を見届ける。『イノセンス』の最後で拍手が湧いていた。後で知ったのだけれど『うる星やつら2 ★ビューティフル・ドリーマー★』と『機動警察パトレイバー2 the Movie』の最後でも拍手があったそうだ。
今回のオールナイトでは、お客さんに押井さんへのメッセージを寄せ書きのかたちで書いてもらった。寄せ書きには「仕事が辛いとき 押井さんの映画を観ます!!」「この夜のことを忘れません!」「辛いことも多いけど 押井先生の作品を見て元気をもらってます」といったコメントが並んでいた。コメントの中にあった「守さんの作品で」というフレーズも印象的だ。お客さんが若くて、素直に作品を楽しんでいる感じだ。寄せ書きの現物は押井さんに送ることになっている。押井さんも喜んでくれるに違いない。
この日の起床時の体重が66.4キロ。10月はリバウンドするかと思ったが、なんとか66キロ台をキープ。10月は脂っこいものを食べたり、お酒を呑んだりもしたのだけれど、前後の食事でバランスをとった。体重と言えば、今まで押井さんに「もっと痩せなさい。なんだその腹は」と何度も言われていた。ところが今回のオールナイトで痩せた姿を見せたら、「やっぱり小黒君は太っていたほうがいいね」と一言。おお、やっぱりそうくるか(笑)。
昼間はデスクワークと散歩。散歩の途中で新宿区立中央図書館に寄る。ここも手塚治虫関連のマンガ単行本が充実。豪華本もあった。
2021年11月1日(月)
グランドシネマサンシャインで『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』の【IMAXレーザーGT版】を鑑賞。アクションシーンの音響がいい。それから、キャラクターが部屋に入ってくる際の、オフのドアが開く音がよかった。物語に関しては楽しめたけれど「もっと観たい」という感じ。
2021年11月2日(火)
新文芸坐で「真昼の決闘」(1952・米/85分/DCP)を観る。プログラム名は「スクリーンで観たい名作西部劇 真昼の決闘」。有名な映画だけど、自分は初めての鑑賞。物語はよくできているし、演出もよい。ただ、この映画が公開された頃と比べると、主人公は共感を得づらくなっているんだろうなあ。Wikipediaでは、この映画の上映時間は85分で、劇中で経過する時間もほぼ85分で、リアルタイム劇であると記述されているが、実際の劇中での経過時間はもっと長いはずだと思った。
金曜ロードショーで放送された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』総集編を録画で観た。かなりよかった。TVシリーズは観ているので、内容は分かっているのだけれど、楽しめた。総集編であるにも関わらず、非常に「映画的」だと思った。途中でCMが入ることで、かえって劇的になっているのかもしれない。
配信で『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』を観た。『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を途中まで観た。
2021年11月3日(水)
昼の散歩でJ9シリーズの主題歌、挿入歌を聴く。いいなあ、昔はちょっと苦手なところもあったのだけど、年齢を重ねる度に好きになる。東京国際映画祭で『犬王』を観る。一般公開はまだまだ先なので詳しいことは書かないけれど、芸術作品にして娯楽作。湯浅さんだから作ることができた作品だ。宣伝のやりがいがある作品だとも思った。
2021年年11月4日(木)
グランドシネマサンシャインでワイフと「最後の決闘裁判【字幕版】」を鑑賞。観るつもりはなかったのだけど、オールナイトのトークで押井さんが強く推していたので観る気になった。確かによくできている。「やりきっている感」がある。登場人物に共感はできないんだけど、楽しめた。
2021年11月5日(金)
『かげきしょうじょ!!』を配信で流しながら「設定資料FILE」の構成を進める。
グランドシネマサンシャインで『アイの歌声を聴かせて』を観る。これは笑い話として読んでもらいたいのだけれど、ネットの感想で「終盤で予想もしなかった展開に」といった内容のものを目にしていたので、とんでもないどんでん返しがあるのだと信じて、身構えて観てしまった。例えば、サトミのお母さん達の計画が乱暴なものに見えるのも、どんでん返しのための布石だと思って観ていたのである。考え過ぎはだめですね。それはさておき、吉浦康裕監督にとって、この映画は新境地だったはず。次回作がこの延長線のものになるのかどうかが気になる。
どういうわけか、月曜から毎日1本ずつ、5日連続で劇場で映画を観た。
2021年11月6日(土)
昼間は散歩。ワイフが「あたしゃ川尻こだまだよ」1巻を紙の本で買いたいということで、池袋と高田馬場の書店をめぐる。池袋ではIKEBUKURO LIVING LOOP2021というイベントをやっていて、街中で色々な企画をやっていた。池袋のグリーン大通りに出店が並び、そのうちのひとつで、閉店した東急ハンズ池袋店の備品を販売していた。ワイフはそこで文具を並べていたと思しき棚等を買い込んだ。
金曜ロードショーの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』を録画で観る。不思議なことに、先日の総集編の方が映画的だと感じた。これは作品としての善し悪しの話ではない。単純に感覚の話。『外伝』は映画館で観たほうが映画的だった。