編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年10月10日(日)
トークイベント「第180回アニメスタイルイベント 沓名健一の作画語り[ネットで観られる若手の注目アニメ]」を開催。スピード感、トークの密度感のようなものが、アニメスタイルイベントとしてはやや異色のものとなった。そうなったのは、進行を沓名君に任せたからというのもあるのだけど、出演者をステージと桟敷席に分けたせいでもあるのだろう。ただ、普段とノリが違うのが悪いわけではない。イベントの内容としては、沓名君がネットで作品を発表している若手を紹介するというもので、刺激的だったし、勉強にもなった。
『先輩がうざい後輩の話』『古見さんは、コミュ症です。』の1話を観た。どちらも素晴らしい出来。特に『古見さん』はこの後に2エピソードつけたら劇場作品になりそう。
2021年10月11日(月)
グランドシネマサンシャインで「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」【IMAXレーザーGT字幕版】を観る。IMAXはワイフと観に行くことが多いのだけれど、今は仕事が忙しいとのことなので、吉松さんを誘って一緒に観た。最近の007はきちんと観ていない(過去のものもそんなに観ているわけではない)ので、映画としての感想は書けない。ただ、IMAX(R)フルサイズのパートが素晴らしかった。フルサイズが序盤だけだったのがちょっと残念。
オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.132 押井守映画祭2021」で『うる星やつら2 ★ビューティフル・ドリーマー★』を上映することを発表する。ようやく『★ビューティフル・ドリーマー★』の上映が実現した。ずっと企画を出していたのだけれど、今まで実現しなかった。押井さんのトーク付きで『★ビューティフル・ドリーマー★』を上映できる。悲願達成だ。
2021年10月12日(火)
特典小冊子「劇場版 機動戦艦ナデシコ 原画集」の色校正紙が出る。新番組を片っ端から観た。11日から心身をリフレッシュするために、ワイフとドーミーイン池袋に泊まっている。ホテルから出社して、作業をしてホテルに戻る生活だ。この日はたっぷり休んで、温泉にも何度か入ったのだけれど、今まで意識していなかった疲労が顕在化して、クタクタになった。
2021年10月13日(水)
ドーミーインをチェックアウト。食事の後、今まで入ったことがなかった「ガシャポンのデパート池袋総本店」に寄る。
テレビ東京夕方のアニメ枠は月曜から水曜が無くなったようだ。それで毎日、18時台に実写ドラマをやっているのね。18時台のアニメは木曜の『SHAMAN KING』、金曜の『パウ・パトロール ベストセレクション』『妖怪ウォッチ♪』のみ。土日を入れても日曜の『BORUTO NARUTO NEXT GENERATIONS』『パズドラ』だけ。ちなみに19時台は金曜の『ポケットモンスター』『新幹線変形ロボ シンカリオン Z』のみ。これは少しばかりショックだ。テレ東アニメ枠が激減したのもショックだけど、それに自分が気づかなかったのもショックだ。
この数日は散歩時にAmazon Musicでプレイリスト「ルパン三世 アニメ・ソングス」を聴いていた。全100曲・7時間3分という長大なプレイリストで、初めて聴く曲も多かった。49曲目が「犬神家の一族~愛のバラード」で、なんで? と思ったら「LUPIN THE BEST “JAZZ” 」というアルバムに、この曲が入っているのね。それでも「犬神家の一族~愛のバラード」が『ルパン三世』のプレイリストに入っているのは首をひねるけれど。
最近、Kindleで「3月のライオン」を読んでいる。最初の数巻はアニメになった時に読んでいるはずなんだけど、新鮮な気持ちで楽しんでいる。自分が年をとったせいか、20代とか30代の男性キャラも可愛いと思ってしまう。いや、これは僕の年齢のせいだけでなく、作者のキャラ愛のためでもあるのだろう。10巻のラストには驚いた。
2021年10月14日(木)
小山高生さんがTwitterで、アニメシナリオハウスを開講した時に38歳だったと書かれていた。お若かったんだなあ。ぶらざあのっぽ結成時は40歳になる少し前のようだ。お弟子さんとそんなに年齢が離れているわけではなかったのだ。当時、小山さんには何度も会っているけれど、ベテランの風格があった。
一昨日書いたテレビ東京夕方枠について追記。9月までのテレビ東京の18時台は、月曜がTOKYO MXでやっていた『IDOLY PRIDE』の再放送で、火曜が「新生劇場版公開記念『テニスの王子様全国大会篇』セレクション」、水曜が実写ドラマの『ガル学。 Girls Garden』だった。つまり、夏の段階で、月曜から水曜は既に再放送か実写ドラマになっていたのだ。確かにテレ東夕方の印象が薄くなっていたなあ。
2021年10月15日(金)
13時から中野方面である監督に取材。「アニメスタイル016」のためのインタビューだった。取材が終わった後で、インタビューイと世間話をしたのだけれど、これが楽しかった。リモート取材でも世間話はできるけど、やっぱり対面のほうがいい。取材の帰り道で、今後の記事の相談もできた。「こういう企画はいかが」「いいですよ。ノリますよ」みたいな感じで。ああ、これこれって感じ。その帰り道の途中で見知らぬ若者に声をかけられた。「荷物を郵便局まで運びたいので手伝ってもらえませんか」とのこと。見ると彼の脇に大きな段ボール箱が置かれている。僕が手伝おうとすると、インタビューイが「(小黒さんとの)思い出づくりになるから僕も運びますよ」と言って、二人で若者の段ボールを運ぶのを手伝った。三人で運ぶほどの重さではないのだけれど、楽しかったから問題ない。確かに思い出になった。
2021年10月16日(土)
新文芸坐で「海と毒薬」(1986/123分/35mm)を観る。プログラム「生誕90周年企画 熊井啓映画祭2021」の1本だ。手術シーンのリアリティと緊張感は素晴らしい。その前後も面白い。ではあるけれど、映画全体としてはあまり面白くない。事件を提示し、人物やその心情を描くのみでドラマにしていないからだろう。ドラマになりそうなところを、あえてドラマにしていないようにも思えた。
金曜ロードショーの「アニメ化50周年記念「みんなが選んだルパン三世」第1弾TVシリーズセレクション」を録画で観る。贅沢な構成ではあるけれど、4本のメリハリはよくない。PART5を最終回だけ流してもなあ、と思う。『新ルパン』最終回の後というのもよくない。『新ルパン』最終回とPART5の最終回のスピード感の違いは凄まじいほどのもので、ますますPART5は不利だった。