COLUMN

第694回 『蜘蛛ですが、なにか?』OPの話、続き

 C-15、最下層のFollow。C-12〜14の続きでした。実は観る人が観ても絶対に誰も気づかないと思いますが、C-12〜15のBGオンリー(3DCGありですが)は、俺の”『タッチ』(1985年)憧れ”からきているんです。杉井ギサブロー監督『タッチ』のOP・EDが大好きなのは、この連載でずっと前に語ったと思います。90秒(『タッチ』後半はアニメに追いつき気味だった原作連載を引き離すための本編尺短縮目的で120秒ほど)しかないフィルムに、BGオンリーの弱PAN(背景のみのゆっくりPAN)が何カットも入るんです。その滞空時間が「凄い!」と常々思ってて、「今回は異世界を見せるBGオンリーのカットを作ろう」と思って取り組んだのですが、速すぎ(尺短すぎ)て、誰1人『タッチ』を彷彿なんてしませんでしたよね?  C-16、魔王・アリエル。ま、こーゆーカットは”なんとなく”出てきます。結構最後のほうまで迷ってた記憶が。マント(?)のようなもので分割画面に蜘蛛子のあれこれ。ダイジェストっぽいけど、一応本編の使い回しではなくOP用の新作です!  C-17、18。フィリメスを中心に女子キャラキラキラ♡。コンテ切ってて、フィリメスは楽しい! OPコンテを切ってる時はもちろん、キャストの方々の芝居はすでにひととおり聴いているので、これを描いてる時は奥野香耶さんのフェリメスのテンションが頭にあった上での動きでした。『Wake Up, Girls! 新章』のかやたんとはまた違ったキャラで面白いですよね。板垣のコンテムービーを観ていただければテンションの高さは伝わると思います。でもまあ、とにかく何作もOPを作ってると、単純な髪・スカートなびきで並ぶだけのキャラ紹介カットは描きたくなくなるもので、まわりを料理で埋め尽くしたり、毎回少し捻ったものにするわけです。

 で、