COLUMN

第676回 絵(画)コンテという仕事・回想編

他人の描いた絵(画)コンテを直す(修正する)というのは、いちから自前で描くより下手をすると時間がかかるものです!

 かれこれ10年以上前にも書いたテーマですが、現在はすでに考えが変わってたりもするので、もう一度改めて話題にしてみようと思います。いちファンの方々でも「コンテって監督はどの程度関わってるの?」と考えたことがあるのではないでしょうか(ないかな)? つまり「この画作りカッケーッ!」「アクションのカット割り、迫力あるぅ!」と感動した時、その手柄は本当になんでも監督にあるのか? 実際自分が若い頃、何人もの監督のコンテをお手伝いしましたが、コンテ打ち合わせのやり方など千差万別。本当、ガチで脚本めくりながらやるタイプから、ポンと脚本放って「君の好きに描いていいよ」な監督まで。はたまた雑談だけな場合も。例えばガチタイプでは『鉄人28号』(2004年)の今川泰宏監督や『ミチコとハッチン』(2008年)の山本沙代監督。お二方とも写真参考やビデオ資料などを山ほど渡してきて「このシーンはこうしたい」とか「このキャラクターのモデルは〜」などと、非常に具体的に俺(各話コンテマン)に対して「こう描いてください!」とはっきり伝える打ち合わせだったと記憶しています。要は今川監督や沙代監督は

“自分の作りたいフィルムを、いかに他人に描いてもらうか?”が監督の仕事!

と考えてるのだと思います。これはこれで実に監督らしいやり方で、アニメーター出身でない方が多いように思います。
 で、脚本ポンの好きにやってタイプは、アニメーター監督に多く見られます。てとこで毎度の時間切れ。