COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
249 アニメ様日記 2020年3月1日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。

2020年3月1日(日)
朝の段階でセキもだるさもほとんどなくなっていたけれど、事務所にこもってデスクワーク。外出しなかったおかげで、普段よりも仕事が進んだ。
Kindleで「かわいい後輩に言わされたい」1巻を読む。自分の年齢でこれを楽しんでいいのかという気はするけど、楽しかった。映像化するならアニメもいいけど、実写でもいい。これは実写でもいけると思う。
『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』を最新話数まで観る。このくらい尖った作品をもっと観たい。観ていなかった『ぼくたちは勉強ができない!』最終回を観る。ラストが猛烈に最終回らしくてびっくり。さらに買うだけ買って観ていなかったOADの『ぼくたちは勉強ができない』を観る。前半で小美浪あすみが水着に、後半で桐須真冬が水着になる。他のヒロインはエンディングの後でまとめて水着に。

2020年3月2日(月)
午前中に病院に。予想した通りだけど、風邪かインフルエンザかコロナかは分からず。今日の事務所内の打ち合わせ、明日の外部での打ち合わせはキャンセルする。事務所でも他のスタッフとは顔をあわせず、メールで作業の指示をする。それから、電話で仕事の打ち合わせをした。電話での打ち合わせなんて何年ぶりだろう。先にメールで打ち合わせ用の資料を送っておくのが、20年前と違うところ。
仕事をしながら「チャーリーズ・エンジェル」「ロッキー」「ロッキー2」を観た。「ロッキー」の吹き替えがよかった。

2020年3月3日(火)
事務所にこもってデスクワーク。『赤毛のアン』を観ながら作業。今さらいうまでもないけど、猛烈によくできている。1話なんて「よくできている」なんて言葉では足りないくらい。日本のTVアニメの最高峰のひとつだ。今回は配信ではなく、Blu-ray BOXで観ているんだけど、配信とはまるで色が違う。『赤毛のアン』のセルは何枚も持っていたけれど、Blu-rayの色はセルに近い。

2020年3月4日(水)
事務所にこもってデスクワーク。引き続き、『赤毛のアン』を観る。マシュウがアンのために服を買いに行って失敗するエピソードは、10年前なら「わかるわかる」と感情移入しただろうし、今なら微笑ましい気持ちで観ることができる。本放送当時の自分は中学生で、若い女性の店員からマシュウが感じた(であろう)プレッシャーを、我がことのように感じた。つまり、いたたまれない気持ちになった。それから、37話でアンが成長した姿になるのだけれど、マリラが劇中でそのことに言及するのが、ちょっと面白かった。

2020年3月5日(木)
仕事は通常業務に。ただし、打ち合わせではマスクを着用。
火曜から視聴を始めた『赤毛のアン』が最終話に到達。シリーズ終盤の語り口が素晴らしい。シリーズ序盤の凄さとは方向性の違ったよさだ。名作劇場の作品は(名作劇場に限らず、かもしれないけれど)週イチで、なおかつ集中して観るのがベストだと思うのだけど、一気に観るのも悪くない。宮崎駿さんがシリーズ最後まで参加していたら、話は同じでも、語り口は違ったものになったのではないか、と妄想する。もう一度観直したら、 宮崎さんが参加していた頃と、シリーズ終盤の語り口の違いを言葉にできるかもしれない。
『赤毛のアン』Blu-ray BOX特典の「Digital Gallery Disc“Memory of Anne”」にはレイアウト、キャラ設定、原画、デザインの前のラフ、習作、イラストギャラリーなど、相当量の画素材が詰め込まれている。Amazonなどの商品紹介では「レイアウト200以上」とあるが、600点以上は収録されているはず。貼り付けられたセロハンテープも生々しい。これはパソコンモニターで見るほうがよいだろうと思う。
『赤毛のアン』が終わったので、名作劇場で自分が一番観ていないかもしれない『牧場の少女カトリ』を再生する。古谷徹さんが演じている少年は覚えていた。

2020年3月6日(金)
散歩も再開。10時少し前に、ドラッグストアの前に行列ができているのを二件見た。マスクやトイレットペーバーを買うための行列だ。月末に予定していた新文芸坐のオールナイトも、コロナのために中止することになった。まだ告知していなかったプログラムだ。
引き続き『牧場の少女カトリ』を視聴。段々と楽しくなってきた。「ドラゴンクエストウォーク」をやっているせいで「こんなに沢山ケモノが出るなんて、今までにはなかったことだ」なんてセリフを聞くと、魔王の仕業かと思ってしまう。

2020年3月7日(土)
デスクワークと散歩。昼前にワイフと出かけて食事。イケバスがガラガラなので、初めて乗ってみた。イケバスというのは池袋を周遊する電気バスだ。オモチャのような外見が可愛らしい。今日は最初から最後まで僕とワイフの貸し切りだった。事務所でデスクワークをして、夕方に散歩。
『牧場の少女カトリ』の視聴も後半戦。熊と牛が戦って、そのバトルの途中で「続く」になったのには驚いた。当時も「変な話だった」と噂に聞いたかもしれないけど、観たのは初めて。吉田理保子さん演じるハンナが本当に悪人で、印象に残る。わざわざ「吉田理保子さん演じる」と書くのは僕にとって意味があるから。