COLUMN

第573回 久しぶりの原画なので

 『バカボン』と『ポ○モン』、予定外の飛び込み原画仕事が続いたので、またちょっと原画の話。アニメの原画とはつまるところ「パラパラマンガ」です。デジタル世代の若い方々は別の手段でやられているのかもしれませんが、我々の年代にとっては手塚治虫先生もやられたように「教科書やノートの端に連続かつ少しずつ変化した画を描いてパラパラめくると動いてみえる!」という単純な遊びです。これに理屈や根拠を付けるとプロの原画の仕事になるのだと思います。そして自分はその「パラパラマンガを原画にする理屈・根拠」を、学生時代やテレコム在籍時に、小田部羊一先生や大塚康生さん、友永和秀さんから教わったというわけです。原画を教わることは本当に楽しくて、そりゃ直されたら面白くはないのですが、俺の先生方は皆気持ちいいくらいの速さで修正したり、お手本を描いてくださるので、それを見て

俺もこんなふうに速く巧くなりたい!

と思うようになったんです。そういえば以前ジブリさんが出した「大塚康生の動かす喜び」というDVDで、大塚さんがカメラに向かって説明しながら「五ェ門抜刀の作画」を実演する場面があったのですが、

アレです! 板垣が教わったアングルの大塚さん!
机もあのまんま。実に懐かしい画でした!