COLUMN

119 アニメ様日記 2017年9月3日(日)~

2017年9月3日(日)
新宿文化センターで開催された「渡辺岳夫音楽祭」に行く。会場には業界の方や、アニメイベントでよく見かける方が何人も。プログラムのメインは『巨人の星』『天才バカボン』『機動戦士ガンダム』『白い巨塔』等の楽曲の演奏だ。選曲もいいし、オリジナル楽曲の再現性が高いのが嬉しい。特に『天才バカボン』の主題歌が凄かった。それとは別に前川陽子さんによる『魔女っ子メグちゃん』『キューティーハニー』の歌唱もあり。充実したイベントだった。

2017年9月4日(月)
「平田敏夫画集 あずきちゃん絵本」テスト印刷がでる。校正紙ではなく、校正前のテスト印刷である。今回は全ページを、製版のやり方を変えて2バージョン出してもらった。午後はササユリカフェに。「平松禎史 スケッチブック展」をちょっとだけのぞく。

2017年年9月5日(火)
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』を観る。ラストで「ええっ、ここで終わり? もうちょっと続きが観たい」と思った。ラストが『機動戦士ガンダム THE ORIGIN シャア・セイラ編 I 青い瞳のキャスバル』冒頭に繋がるのかと思って、改めて『青い瞳のキャスバル』の冒頭を観直してみたら、微妙に繋がっていない感じ。次回作で普通に続きをやるのだろう。
 平田敏夫さんは「絵本 野坂昭如戦争童話集」シリーズの「年老いたメス狼と女の子の話」でイラストを描いている。ひょっとして同シリーズの他の絵本でも平田さんが描いているかもしれないと思い、ネット検索で他の描き手を確認してみる。以下がそのリスト。タイトルの後がイラスト担当者の名前だ。

「年老いたメス狼と女の子の話」平田敏夫(1993/3)
「干からびた象と象使いの話」門野真理子(1993/3)
「青いオウムとやせた男の子の話」栗原玲子(1993/3)
「焼けあとの、おかしの木」百瀬義行(1993/3)
「馬と兵士」山崎勝彦(1993/3)
「ぼくの防空ごう」真崎守(1993/3)

「絵本 野坂昭如戦争童話集」シリーズで、1993年に刊行された6冊はいずれもアニメ関係者がイラストを描いているようだ。平田さんが描いたのは「年老いたメス狼と女の子の話」のみだった。

2017年9月6日(水)
昨夜の「ルパン三世ベストセレクション」では15位を放映。『新ルパン』32話「ルパンは二度死ぬ」だった。「ルパンVS殺し屋編」の代表的なエピソードだ。この話がベストに入るのは納得。
 昨日の「絵本 野坂昭如戦争童話集」シリーズに続き、田中舘哲彦・著の「チャレンジ!Jリーグ」という小説シリーズのイラストについて、ネット検索で確認する。以下のリストも、タイトルの後がイラスト担当者の名前だ。

「それいけ!レイソル (チャレンジ!Jリーグ)」平田敏夫(1995/12)
「パワフル!セレッソ (チャレンジ!Jリーグ!)」八木信治(1995/12)
「ワイルド!アビスパ (チャレンジ!Jリーグ) 」佐藤雄三(1996/3)
「ファイティング!ヴィッセル (チャレンジ!Jリーグ)」兼森義則(1996/3)
「スピーディ!サンガ(チャレンジ!Jリーグ) 」小島正幸(1996/3)
「アタック!フューチャーズ (チャレンジ!Jリーグ)」浅香守生(1996/4)

 おそらく八木信治という方だけ、アニメ関係者ではないのだろう(もしも、違っていたらすいません)。せっかくなので「平田敏夫のできなくてかんにん」という書籍についてもここで記述しておく。ひょっとして、平田さんの本かと思って、「平田敏夫のできなくてかんにん」という書籍(古本)をネット書店で入手したのだが、これは「京都市議を八期つとめ、老人ホーム『こぶしの里』をつくったくだもの屋のおっちゃんのはなし(書籍の帯より)」であり、この平田さんはアニメーション監督の平田さんとは別人であった。

2017年9月7日(木)
TOKYO MXの『あらいぐまラスカル』は10話「はじめての探検」。いいカットが多いなあと思ったら「作画」の一枚目のテロップでクレジットされているのが、宮崎駿さんと羽根章悦さんのお二人。後でじっくり観直したい。

2017年9月8日(金)
アニメージュ発売日。2017年10月号の「設定資料FILE」vol.227は『NEW GAME!!』。「この人に話を聞きたい」はおやすみ。また、『あずきちゃん』を観る。25話「がんばって! トモちゃんの初デート」。うわっ、照れくさい。しかし、この後には、これくらい照れくさい話が続出するはず。

2017年9月9日(土)
アニメではなくて、実写映画の話。新文芸坐の「新作『花筐/HANAGATAMI』完成記念! ワンダーランドの映画作家 大林宣彦映画祭2017」で「ねらわれた学園」(1981)と「時をかける少女」(1983)の2本立てを観る。「ねらわれた学園」は斬新すぎる超能力描写をおいておいても、月日が熟成した魅力があって、かなり楽しめた。「時をかける少女」では作り手の「原田知世への愛」にノックアウトされる。今観ると、作り手の「この子を撮らずにどうする!」という意気込みがよく分かる。日本映画史に残る「女優映画」だ。原田さんの最高の瞬間をフィルムに残してくれてありがとう。ラストシーンまでも充分に素晴らしいのだけど、この映画の魅力の半分以上はエンディング(の幸福感)だろうと思う。