いよいよ明日、劇場アニメーション『この世界の片隅に』が公開される。完成までに7年。片渕須直監督による入魂の作品である。
僕は『この世界の片隅に』とは企画書作成以来のお付き合いだ。片渕監督に「WEBアニメスタイル」で連載をしてもらい、イベントを開催した。距離が近かったために、客観的に観られないところがあるのだが、この作品がアニメーションとして非常に豊かなものであるのは間違いない。それだけでも観る価値のある作品だ。
片渕監督が手がけた『名犬ラッシー』『アリーテ姫』『マイマイ新子と千年の魔法』も、非常に丁寧に作られた、そして、愛すべき作品だった。ではあるが、決して誰もが知っているようなメジャーな作品にはなっていない。僕はもっと多くの人に観てもらいたいと思ってきた。
系譜で言えば『この世界の片隅に』は『アリーテ姫』や『マイマイ新子と千年の魔法』に連なる作品であるはずだ。試写で観た方達の評判は大変によい。僕のTwitterのタイムラインには絶賛のツイートが流れている。『アリーテ姫』や『マイマイ新子』の事があるので、僕は評判のよさに驚いている。『この世界の片隅に』という作品がこのまま多くの人のところに届くのなら、それは喜ばしい事だ。
しかし、安心してはいけない。絶賛のツイートが流れているのは、僕と周囲の人達のタイムラインだけかもしれない。さらに言えば、ネットの評判がよかったからといって、実際に多くの人達が劇場に足を運ぶとは限らないのだ。
アニメスタイルの読者には、是非とも映画館で観てもらいたい。そして、気に入ったら、周りの人にも勧めてほしい。僕も初日に観に行くつもりだ。
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劇場長編アニメ『この世界の片隅に』公式サイト
http://konosekai.jp