どんなに忙しくても落書きをしないと落ち着かない。吉成曜が落書きするのは、その時間だけが仕事の義務から自由になれるからなのだそうだ。彼が今まで描き続けてきた落書きを1冊の本にまとめたのが書籍「吉成曜画集 ラクガキ編」である。
この書籍を編集するために、大量の落書きを集めた。勿論、吉成さん自身からもお借りしたし、それだけでなく、他のアニメーターや吉成さんの友人からも貸していただいた。周りの人達が、放っておいたら本人が捨ててしまうかもしれない落書きを保存していたのだ。皆がそれに価値を見出していたのだろう。
ちなみに業界中を走り回って、落書きを集めたのは「日本で一番吉成さんに詳しいファン」を自称する、アニメスタイルの村上修一郎君だ。「吉成曜画集 ラクガキ編」の構成も、素材のスキャンや補正も彼が担当している。
「吉成曜画集 ラクガキ編」は、吉成さんの要望で近年の(この10年くらいの)落書きで構成する事になった。ササユリカフェで開催中のイベント「吉成曜展~ラクガキ編~」では、そのセレクトからこぼれた過去の落書きも展示している。
「吉成曜展~ラクガキ編~」で販売しているポストカードの中に、ドラゴンのようなモンスターの頭の上に女性が乗っているイラストを使ったものがある。このイラストも友人からお借りしたもので、吉成さんが専門学校時代に描いた落書きだ。巧い人は若い頃から巧い。そう思うしかない。
書籍「吉成曜画集 ラクガキ編」とイベント「吉成曜展~ラクガキ編~」については以下のリンクをどうぞ。
吉成曜のラフスケッチを大量収録!「吉成曜画集 ラクガキ編」が9月26日に発売!!
http://animestyle.jp/news/2016/08/17/10369/
ササユリカフェで「吉成曜展~ラクガキ編~」を開催
http://animestyle.jp/news/2016/09/02/10427/
●イラスト/吉松孝博
(2016/09/21)