COLUMN

第453回 7期OP〜菊タロー

 前回の続きで、7期オープニングアニメについて。今回の制作条件は、

・スケジュールが短い!(1週間?)
・作画は新人ばかり!(今回に限った事ではありませんが)
・厳しい作画枚数制限!

でした。ま、いつもの事ですが「スケジュールと予算を味方にする!」の理念に則って

じゃ、新人スタッフの画を作監なし、
さらに欲を言うなら演出もなしで作れるOPを考える!

訳です。だいぶ前にも語ったと思いますが、何ものにも縛られずフリーダムに考えるより、諸々の条件を正視して、そこを基準に考えた方が「ある種の知恵」を使ってるぶん、かえって面白く且つ早く作れますから。で、ひととおり御託を並べたところで作り方の説明。
 まず動画だ原画だは関係なく、作画スタッフが純粋に各々1日2〜3枚「イラスト」が描けると計算し、予算から割り出して40枚は描けるだろう! と。そこからコンテ作業〜すぐ作監。今回のポイントは、一連の動き(例えば「わー!」と皆が落ちていくファーストカット)を全コマ(枚)別の作画マンに頼んで、

服装もポーズも統一しない! あえてバラバラにする!

ように組みました。つまり、

作画マンが自分の好みで勝手に描いたイラストが
なんとなく一連のアクションに見えるアニメ!?

を目指した訳です。だから、画バラバラだったでしょう? 狙いであり、ワザとです! 作画マンからも「前後の合わせは?」云々の質問は出ましたが、「要らない!」

合わせようとしてバラつくのは単なる「ミス」だけど、
外すのが目的でバラついたなら、それは「演出」だ!

と。だから、録画した方はコマ送りしてみてください。30数枚のイラストが数コマで置き換わるミルパンセ博覧会ですから。

そして、塗り上げた素材を、演出→撮影通さずに
直接「編集」に入れて全カット組んでもらいました!

 編集の廣瀬清志&長谷川舞コンビは、毎回楽しい主題歌PVを作ってくれてて、7期OPも信頼して「お任せします!」だったわけです。というわけで、

演出・作画・撮影不在のOPアニメ、最速でできました! 為せば成る!!

ナチュラル関西弁で最高でした、の話はまた次回!