ただ今『てーきゅう』と『高宮なすのです！』のコンテ＆作監作業に追われる毎日なので、
そこはかとなく四方山な話を少々！（どこかのコメンタリーやアニメ誌のインタビューと被る内容かもしれませんがご容赦ください）

　「なぜ、かなえの頭（髪型）は原作の画より膨らんでいるのか？　風船みたい」と言われたりします。あと「ユリの髪の色が原作だと茶髪なのに、なぜアニメは紫なの？」とかも。両方まとめてお答えすると

自分にアニメ化の話がきた時点で、原作は第１面〜第６面までしか頂いていなかったからです！

　もちろんまだ単行本化もされておらず、誌面などでは「連載５回で早くもアニメ化！」と謳われておりました。中には「業界最速アニメ化！」ともあった記憶が（間違ってたらゴメンナサイ！）。なので、連載当初の原作を読んで頂けるとかなえの髪型もふっくらモフモフしてる（と思う）し、ユリの髪の色も連載１回め（第１面）のカラーページではしっかり紫色なのがお分かりになるかと思います。それぞれのキャラの顔立ちとかもすべて、

「原作初期の画をアニメ的にまとめた」つもりです！

　あとは、各キャラごとの個性をハッキリさせようとしました。例えば目。かなえはまつげ濃いめで、なすのはツリ目（上がり目）、まりもはタレ目（下がり目）でユリはノーマル（上がっても下がってもいない）といった感じ。あと個人的に近藤うどん子は、以前自分が監督した『ベン・トー』の白粉花（おしろい・はな）に似た感じになりました。白粉のキャラ表は俺が描いたので、自然と似ましたね、メガネの描き方や体型とか。あ、制服も原作だと途中ユリも長袖になったり、かなえもカーディガンの前を閉めるんですが、アニメの方は初期に合わせて、そのままで統一したりしてます。複数のスタッフで作画するアニメにおける「混乱を避けるための利便性優先の統一」とでも言いましょうか？　そんなもんです。
　そして、まだ仰る方が多いので一言お断りしますが、

『てーきゅう』（と『なすの』）は普通に芝居（台詞）録って早回ししたりはしていません！　すべてご覧のスピードで芝居をしてもらってます!!

　こないだウチの新人アニメーターをアフレコ見学に連れていった際も「『てーきゅう』って早回しじゃないんですね（驚）！」と。そりゃそうです、役者（声優）さんをナメたらいけません！　本当に凄い役者さんらに支えられてるんですよ、『てーきゅう』（と『なすの』）は！ 　で、これはまた作画の話に戻しますが、どのキャラも髪のＨｉ（ハイライト）は「丸」にしてあるんですが、

陽太だけ髪のＨｉが「三角」です!!

　まあ、どうでもいい話ですか？