COLUMN

第312回 『戦勇。』OPの話(後編)

 前回からのつづき。

C-10

スタイリッシュな3人の組み合わせでアクション。途中、3人のポーズが一瞬重なるのはコンテで指示しました。

C-11

剣でニセパンダの足を受け止めて、殴られて、ナイフを投げる! すべて原作どおり。

C-12

ヤヌア登場から忍法腕分身の術でドッジボールを投げる! すべて原作どおり。

C-13

ツヴァイの触手が伸びる!

『AKIRA』の鉄雄みたいに!

と原画に指示書きしました。

C-14

でヤヌアの胸を貫通する触手! できるだけ原作イメージどおりにショッキングにやってみたつもりです。

C-15

ナイフが頭に突き刺さったルキちゃん。原作既読の方は分かると思いますがC-11の続きです。

C-16

ルキを抱いて泣き叫ぶアルバ。熱いです! そしてこれも原作どおり。

C-11〜16は曲に合わせて原作の名場面をコラージュしたんですが、実は自分がいちばん気を遣ったのはカメラワークの気持ちよさで、原画さんがサービスで動かしてきてくださったカットも「止めのカメラワークのみで!」と指示したところが何ヶ所かあります!
C-17

ヒメンダムのコクピットで戦うヒメちゃん。通過する青い光、実はこれもスライムのつもりでした。

C-18

ヒメちゃんの影に映り込むのはボコボコにぶん殴られるアレス。こちらも原作まんまの名場面です。

C-17、18は「第1期のオチ(ヒメンダムの中にヒメちゃんが乗ってる)がバレないように」
と注意を受けた個所でしたっけ。大丈夫だったでしょ?
C-19

劇的ルキちゃんを剥き

C-20

劇的に収監!

C-21

「な……なぜ俺が!?」と傍らの石を握るアルバ!

C-19〜21も原作どおり! 美術の田中孝典さんには「小林プロの劇場『ゴルゴ13』みたいに白飛ばし黒〜灰のシャープな牢獄で」とお願いしました、たしか
C-22

たぶん本編では描かれないであろうスライムとのバトル!! 超熱の原画を描いてくださった菊地勝則さんにはただただ感謝です。またよろしくお願いします。

C-23

王様(?)側ズラリ。なぜかコンテ時からいちばん手前にルドルフが。

C-24

魔族(?)側ズラリ。ディツェンバーはギリギリここまで出させてもらえました。

C-25

熱い男たちが拳を振り上げる! 俺、よくやります。

C-26

夕陽に向かって歩く男(アルバ)の背中。イメージは『あしたのジョー2』で、背景の田中さんにも「『ジョー2』で!」とお願いしました。

C-27

ルキちゃんは高い所が怖いそうです。

C-28

ルドルフはロリ魂なのでおバアちゃんを憎みます。

C-29

ツッコミのアルバ! この辺から「おや?」とギャグの匂いを漂わせて、原作どおり。

C-30

前カット同様、原作どおり。

C-31

筆タイトルがクルリと回って本タイトルに! 実はこの雰囲気が自分にとっての『戦勇。』だったりします。

C-32

勇ましく歩いてくる一同。実はここは最初から「監督・山本寛」のテロップがのるカットと決めてました。「いちばんカッコイイところで名前がのるのが監督だ!」と自分は思ってます。

C-33

地球に穴が開いた! 徳丸輝明さんの原画、凄かったです!

以上、楽しかった『戦勇。』OPの話でした。好き勝手やらせてくださった山本監督とプロデューサーの方々には本当に感謝してます! ありがとうございました