COLUMN

第935回 板垣も2026年です!

……という訳でまずは、新年あけましておめでとうございます!

 今年もアニメ作りは大変ですが、もう30年以上続けてるので頑張って参りたいと思います。
で、『沖ツラ』9話続き。喜屋武さん「何でもしてあげる」~を受けての、てーるー「何でも——」の件。てーる―目線の喜屋武さんの胸元カット、どの辺までエ●目的にしていいか、結構真剣に考えました。てか、何考えてるんだてーるー!? そして、かき氷をもう少し美味しそうにしたかった。
 次、“イリオモテヤマネコ”。また「着ぐるみ解説」、可愛いです。心なしか作画スタッフもこの手のは笑顔で描いてる気がします。
 あ、すず同様、自分も子供の頃トマトが苦手でした。でも、今は普通に食べています。てか、アフレコ時から、すず役・島袋美由利さんの芝居がお気に入りでした。「ひーなーねーねー食べて~」とか、何かもったりした独特のイントネーションかつ味のある演技で、どのシーンもニヤケながら聴いていました。島袋さん良い!
 あと、今話も“解説画面”のコンテ修正に四苦八苦でした。つまり、オリジナル(修正前)のコンテが原作のコマを引き伸ばしたようなカットばかりで、「これ、声優さんが読み続けるだけの止め画では持たないって~」と、沖メモシーサーの動きを足したり。“テッポウウオ”と“オオハナサキガエル”がイリオモテヤマネコ(喜屋武さん)に跳びかかる辺りなど、結構やり直していたりします。

 で、実は『沖ツラ』と制作期間が被っていた『キミ越え』の話。年末に触れた、
板垣さんは“総監督”、その下に女性の若手監督を立てて!

との話がきた際、「木村博美さんでキャラデ・監督はどうか?」と即答した件から。
 木村さんに“監督”を依頼したところ、意外な返答。

“監督”と言う役職名が嫌だ……!

「はぁ?」と俺。「じゃ、チーフ演出?」「チーフディレクターは?」と続けたけど、1回では答えが出ず、シナリオ打ちが始まり~キャラ発注に入り~と実作業開始。でも、“役職名”は決まらず……。
 ついに作画IN~最初のティザーPVが発表になる頃、板垣から提案したのは、

自分と2人、連名(監督・板垣伸/木村博美)はどう?

でした。俺の方が木村さんの画力・美的感覚を信用した上で、敢えて上下関係な総監督・監督ではなく、文字通り横並びのイメージで~というのが理由でした。木村さん本人からの「監督という偉そうな感じの呼び名が嫌」との発言があったことから、「俺と並べば“偉そう”感も半減するでしょ?」と。
 実際、プロデューサーから「板垣さんは総監督で~云々」言われるまでもなく、俺がピンで監督する話であっても、企画が“少女漫画”である以上、女性視点のビジュアルセンスは女性スタッフからのアドバイスをいただかなければ、現代の女子高生を描くなど到底できないと思っていましたから。
 で、木村さんにも「まぁ、……はい」と承諾を得て、無事スタッフ発表となった訳です。でも、最後に彼女が付け加えた一言、今でも覚えています。「(制作中の今となっては)もう、どうでもいいです~」と。