前回同様『キミ越え』の話は置いておいて、『沖ツラ』話の続きから。ドライブインでバーガーを頬張る一同。コンテチェック時、“喰らいつく芝居”を3コマに分け、ボールド(アフレコ用ムービーに明滅する台詞尺のガイド)も“口開ける”“喰らう”“咀嚼”と細かく指定して、いつもやります。これは初監督の時からスタッフ皆に言うのです。
食事シーンを“美味そうに”描けないなら、
シーン自体作らないでください!
と。もちろん、その時関われる作画マンのリソース次第では俺自身で描く羽目になるのですが(汗)。あと、比嘉さんがバーガーを食べるカット。これは原作のコマにあった“幸せそうに頬張ってる比嘉さん”の表情が良く、さらに“もっ、もっ”って描き文字が可愛かったので、そのままコンテ~作画にしました。で、自らのお腹の肉をつまんで愕然~「めっちゃ心当たりある——!!」と絶叫モノローグの比嘉さん、ファイルーズあいさん最高でした!
そして、また喜屋武さん比嘉さんの幼少編“ゆいレール”! この件は森(亮太)君の原画が光っています。顔部分は自分の方で作監修正を入れましたが、“動き”は全て彼の原画そのままです。涙を堪える幼少・比嘉さんを見て、“突如立ち上がり駆け出しOUT”する幼少・喜屋武さんの動きや、ゆいレール車内で踊りなど、いわゆる「作画アニメ」的な凝った動きをしていて、この類の場面を任せるなら一番のアニメーターです。もちろん、現在放映中の『キミ越え』でも、森君は大活躍してくれています! 例えば『キミ越え』#01・繋のバスケ・シーンなど。
それと、板垣個人的に“涙を堪える幼少・比嘉さん”は気に入っていて、コンテ修正もこの辺ガッツリ入れています。自分も幼少期凄い泣き虫だったので、この場面での幼少・比嘉さんの気持ちが良く分かる気がして。
はい、今週もそんなトコでまた来週。
『キミと越えて恋になる』~木村(博美)監督共々頑張ります(汗)!