COLUMN

第900回 900回! で『沖ツラ』制作話~2話の続き

どうやら、こちらの数えでは今回“900回”らしいです!(間違いないでしょうか?)
  

それほどためになることなど語ってないのに、ここまで続けさせてくださったアニメ様こと小黒祐一郎様、そして毎回ギリギリの原稿を待っていて下さるアニメスタイルスタッフ様、誠に有り難うございます。できましたらこれからも宜しくお願いします。

 で、前回からの続き。『沖ツラ』第2話、ビーチパーティー編。

これは贅沢言うともっと“間の遊び”で演出したかった、というのが本音です!

 だってネタは“うちなータイム”でしょう? ビーチの人々や波・船・ヤドカリなど、もっともっと“間”を作ったり、それこそ“カット内に遅刻して入ってくるキャラ”がいたりとか、あの手この手でのんびり流れる沖縄の時間とそれに慣れたうちなーんちゅの方々が描けたら~と思っていました。時間の流れはマンガよりアニメのほうが得意技なので、その特性を活かしたアニメならではのうちなータイム表現ができたはずなのですが、俺の力不足でした、すみません。
 雨でも傘ささない編、自分は小心者なので、「鞄の中の教科書やらが濡れたら返って面倒なのに、沖縄の方々は大らかなんだな~」てことばかりが頭にありました。“濡れる”ことが気になっていた分、上がってきたラッシュ(撮影上り)を見て“キャラの濡れ度合”がカット毎でバラバラだったのが事の他気になり、作画リテイクが重かったパートになります、この件も。
 てーるーと比嘉さんの出会い編も苦労しました。比嘉さんの帽子が飛ばされるカットは担当原画マンの目の前で、「この画で“風”が体に当たり~、次の画で体堪えて~、帽子が浮き上がり~、手で押さえようとするも~、間に合わず~」と、原画一枚一枚を重ねて、加わる力とポーズの変化を実演・説明しながら、俺の方でラフを入れたカットです。てーるーが手を伸ばして帽子を救う止め画、その後結局バランスを崩して倒れるてーるー+水飛沫も、同じく自分の方でラフ修正して、修正の清書を若手に任せたカットです。時間ギリギリで細かいところの“詰め”は、巧くいっていないところありますね……、すみません。
 で、Cパート(ED開け)の可愛い比嘉さんも、また篠(衿花)さん作画でした。

 はい、『キミ越え』に戻る時間です(汗)。今後ともどうかよろしくお願いいたします。