COLUMN

第874回 出﨑コンテの魅力(1)

「ふたりのブラック・ジャック~マンガ&アニメ絵コンテ・競演集」(手塚治虫+出﨑統・著)を買いました!!

 分かりますか、どれほど発売を待ち焦がれたか? 手塚治虫先生の原作とOVA版『ブラック・ジャック』の出﨑統監督の画コンテを一冊に纏めた夢のような一冊ですよ! 俺が買わない理由があるとお思いならどなたか是非教えていただきたい! という訳でもちろん、Amazon。
 そして先日届き、大興奮!
 他のアニメ監督に比べ、人目に触れる機会が少ない出﨑監督のコンテ。『劇場版AIR』や『劇場版CLANNAD -クラナド-』のDVD-BOXに特典で付いていたコンテ集くらい? 後は『雪の女王』DVDパッケージや、最近まで連続して発売していた“ぴあDVD-BOOK”シリーズのブックレットにそれぞれ部分数ページずつ掲載。その他、アニメ誌や書籍類などの出﨑特集に“その特異性”を解説するために、これまた部分ページ……。
 で、他のアニメ監督と明確に違う“その特異性”とは、

画が走り描きで、大変“ラフ”である!!

ということ。他のアニメ監督による、そのままレイアウトの下敷きに使えるような緻密なコンテは、書籍化して“神~!”と歓喜するファンの方々が大勢いらっしゃるのは分かります。だとしても、生涯あれだけの本数を誇る出﨑さんのコンテが今までほとんど書籍化されていないのは心底悲しい限り。 高校時代、自分は名古屋の伝馬町~鶴舞公園辺りの古書店街を巡り、古本アニメ誌で1ページでも見つけてはスクラップしていたものです。そのくらい欲しかったのです、出﨑コンテが!

そして今回が滅多にない“出﨑コンテの書籍化”!!

 パラパラ捲っただけで、もうね……その筆致に熱量が溢れているんですよ(感涙)! それこそ、どれだけ緻密に描かれた他監督のコンテ集を見ても(読んでも)味わえない感動が出﨑コンテにはあります。

 と、それについて語る前に、チェックに戻ります。短くてすみません(汗)。