本当に突然……、鳥山明先生、まだまだ若過ぎですよ!
自分が鳥山先生の影響を受けたのは小学生の頃、『Dr.スランプ』でした。藤子不二雄先生(※コンビ解消前)の話は10年以上前(!)にここで語りましたが、鳥山先生については話題にしていないと思います。
改めて、俺がいちばん好きな鳥山作品は断然『Dr.スランプ』で、その次は『鳥山明のHETAPPI(ヘタッピ)マンガ研究所』(「フレッシュジャンプ」連載・さくまあきら先生との共著)! これは当時漫画家志望だった俺のバイブルで、いまだに名古屋の実家に保管されています。ヘタッピ君に鳥山先生が漫画の描き方指導をする形式がメインの構成で、読者からの投稿漫画に対しての批評コーナーもあり、そこでのアドバイスが大変面白かったのです。例えば出来の悪い画を指して「この扉、乾燥芋かと思ったぞ!」とか笑えるふうに突っ込んでたり、逆に巧い作品に対しては「ここは“ヘタッピ”が送って来る所、こんなに巧いなら早くどっかの賞に応募しなさい!」と促したり。他、読み切り短編は全般好きで『鳥山明○作劇場』の単行本1・2巻は『Dr.スランプ』全18巻と合わせて、一時は正に“愛読書”でした。
何しろ“画力”が当時の漫画家の中で群を抜いていて、この鳥山明先生と『ストップ!! ひばりくん!』の江口寿史先生は80年代前半、まだ小学校低学年だった自分でさえ「このマンガ巧い!」と感嘆した作家さんでした。当時、たつや君という5つ年上の近所のお兄ちゃんと『Dr.スランプ』新刊が出る度、一緒になって夢中で読んだし、“んちゃバン”や“ピンポン号”“キャラメルマン1号”“リブギゴ”などのプラモデル(分かる人いるかな?)も買って作って一緒に遊びました。さらにアラレちゃんをそらで描けるくらい練習したし、鳥山先生のサインまで真似て書けました(アラレちゃんは今でもそらで描けると思います)。それくらい好きだったし、夢中になりました。
そして、実は『ドラゴンボール』読んでたのは前半まで。いや、3分の1? 中学生になると興味の中心が出﨑アニメになり、そこから漫画自体あまり読まなくなったから。高校に入ると、『ドラゴンボール』は明確な“連載引き伸ばし状態”が見てとれた故、興味が薄れて……。多分単行本20巻までも買ってなかったと思います。『鳥山明○作劇場』の単行本も3巻だけは買わずじまいで、本当に申し訳ありません。
ただ、アニメ業界に入ってから「『ドラゴンボール』、神!」な後輩に何人も出会いました! それだけ、子供の頃から何年も読み続けた人にとっては引き伸ばしとか関係なく「心底楽しめた!」という証拠で、それも鳥山先生による“優れた漫画力”の賜物でしょう。
でも、『ドラゴンボール』を半分で終わらせて、もう一本別の長い連載が見たかった! というのが、本当に板垣の本音でした。
鳥山明先生、心よりご冥福をお祈り申し上げます