COLUMN

第558回 「うすい本」〜逸れます

アニメスタイル様より「アニメスタイルのうすい本」を
いただきました! ありがとうございます!

 でも正直、だいぶ前に描いた原稿なので自分でも何を描いた憶えていませんでした(汗)。俺以外のクリエイターさんたちは皆さん有名で天才な方々ばかりで、「なぜ俺も描いてるのか?」がとても謎な1冊です。振り返れば高校生の頃、「こりゃマンガ家になる才能は自分にはねーな」と挫折して以来、作家になるのを諦めてる自分が、この連載もそうですが、たまに「原稿」と名の付くものを依頼されると、他の才能豊かなアニメ作家さんほど面白いものが描けなくて描けなくて。そんな板垣に描かせてくださったことも、重ねてありがとうございます、アニメスタイル編集部様!

 まぁ、面白い原稿は苦手でも、監督をやってるとキービジュアルやBDパッケージ版権などのレイアウトはよく頼まれます。レイアウトとはつまり背景原図とキャラのラフのことで、『てーきゅう』みたいに自分でキャラデザの場合は、クリンナップ(動画の線で清書)まで俺自身でやっちゃいますが、『ベルセルク』や『Wake Up, Girls! 新章』はレイアウトもで自分で描いて、あとはキャラデザの方にお任せ! です。今までの監督作品でも同様です。こちらのほうはマンガ原稿と違ってアニメーター脳とテクニックでこなせるもので、特にレイアウトに関してはテレコム時代、大塚康生さんや友永和秀師匠から学んだので、委員会から頼まれると、各3点くらいずつ、お望みなら何点でも描いて提出します。最近だと『WUG! 新章』のパッケージレイアウトは全7巻分、それぞれ3種類ずつ案を提出しました(すでにすべて作業済み)。あ、もちろん『WUG! 新章』は本編のパッケージ修正を全カット自分で指示出しして、最終確認、T.P(動画・仕上げ)素材までチェックしました。もちろん作画スタッフも全力で取り組んでくれてます! 是非AT-Xでのリテイク版の放映、観てください、と話が逸れまくりでした、今回も。