昨日の産経新聞に、コラム【アニメ深掘り】の第8回「二人の巨匠と女性像 『かぐや姫の物語』と『風立ちぬ』」が掲載された。ネットにも同じテキストがアップされている。以下のリンクからどうぞ。
産経ニュース【アニメ深掘り】「二人の巨匠と女性像 『かぐや姫の物語』と『風立ちぬ』」
http://www.sankei.com/entertainments/news/141008/ent1410080002-n1.html
『かぐや姫の物語』公開時から、このテーマで書きたいと思っていた。『風立ちぬ』については、これとは別に、いつかまとまった原稿を執筆するつもりだ。
さて、ここからが今日の本題だ。明後日、オールナイト「新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol. 60 映画館で出逢うアニメの傑作・東映長編特集『ガリバー』『ホルス』『長猫』『ど宝』」を開催する。
上映作品の『太陽の王子 ホルスの大冒険』と『長靴をはいた猫』は「アニメスタイルが選んだ『アニメファンなら観ておきたい作品50』」にも入ったタイトル。つまり、見応えのある作品で、なおかつ、若いファンがこれから色々なアニメに触れていくきっかけになりうるものだ。『どうぶつ宝島』も『太陽の王子 ホルスの大冒険』や『長靴をはいた猫』と同様に、長年にわたりファンに愛されてきた作品だ。
『ガリバーの宇宙旅行』に関しては、まだ動画マンだった宮崎駿のアイデアでラストシーンが変わってしまったという伝説的エピソードばかりが話題になり、他の部分が語られる機会は少ないはずだ。今回のトークショーでは、お馴染みの原口正宏さんが作品解説を担当してくれるのだが、特に『ガリバーの宇宙旅行』について詳細に語ってくれるそうだ。このトークイベントで新しい評価や解釈が提供されるかもしれない。
僕が上映会をめぐって東映長編を追いかけていたのは、中学生から高校生にかけて。1980年前後のことだ。当時すでに『太陽の王子 ホルスの大冒険』などの東映長編主要タイトルは、年長のアニメファンの間で名作傑作として認知されていた。アニメ雑誌や書籍でそれらの作品について知り、そんなすごい作品があるならば是非とも観たいと思ったのだ。その頃の東映長編体験については、前にコラムで書いた。
アニメ様365日[小黒祐一郎]
第492回 東映長編を追いかけた
http://style.fm/as/05_column/365/365_492.shtml
第493回 『太陽の王子 ホルスの大冒険』は“今の作品”だった
http://style.fm/as/05_column/365/365_493.shtml
『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』といった流行のSFアニメが大好きだった僕にとっても『太陽の王子 ホルスの大冒険』や『どうぶつ宝島』は新鮮に感じられるところがあり、魅力があった。歴史的価値があるだけの、退屈な古典ではなかった。それは現在の若いアニメファンにとっても変わらないのではないか。アニメーション映画としてのプリミティブな魅力は、当時よりも増しているかもしれない。
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[アニメスタイル・イベント]
2014年10月11日(土)
オールナイト「新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol.60
映画館で出逢うアニメの傑作・東映長編特集『ガリバー』『ホルス』『長猫』『ど宝』」
http://www.shin-bungeiza.com/allnight.html
2014年11月9日(日)
トークイベント「第92回アニメスタイルイベント 原口正宏アニメ講義vol.3
商業アニメを作り上げてきた4大河とその支流たち2」
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/27706