３月から４月にかけて、多彩な作品の上映が予定されている。今回は３月中旬の作品を中心に紹介しよう。今回はフォトリアル３ＤＣＧの作品が並んだ。



　３月８日（金）より『映画しまじろう　ミラクルじまの　なないろカーネーション』が公開。ベネッセの看板キャラクターにして、今回が劇場10作目となる人気シリーズだ。2021年公開『しまじろうとそらとぶふね』以来、２度目となるフォトリアル３ＤＣＧへのチャレンジだ。鏡の中から来たミラーと友だちになったしまじろうは、大魔法使いに奪われたカーネーションを追って、ミラクルじまへと旅立つ。監督は『GAMBA　ガンバと仲間たち』『ねこねこ日本史』の河村友宏。脚本は杉浦理史。アニメーション制作は上海合源文化伝媒有限公司と白組が担う。



　同じく８日（金）より公開が『恐竜超伝説２　劇場版ダーウィンが来た！』。ＮＨＫで放映中の生物ドキュメンタリー番組をもとにした劇場シリーズも今作で５作目。通常は実写映像で構成されているが、恐竜が題材では当然ながらそうはいかない。2020年公開の『恐竜超伝説』に続く３ＤＣＧ作品となる。超巨大恐竜や巨大隕石衝突など最新のトピックスを取り上げたこれまでの映像を再構成。監督はＮＨＫディレクターの植田和貴。ナレーションを水瀬いのりが担当する。



　翌週15日（金）から『ＦＬＹ！　フライ』が公開。『ミニオンズ』で知られるイルミネーションの最新コメディだ。渡り鳥なのにこれまで一度も渡りをしたことのないカモのマック。家族に背中を押され、カリブ海の楽園を目指すことになるのだが……。監督は『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』のバンジャマン・レネール。



　その翌週、20日（水・祝）より公開になるのが『映画おしりたんてい　さらば愛しき相棒よ』。トロルによる児童書を原作とした人気シリーズでＴＶアニメもＮＨＫで絶賛放映中だ。独立長編としては2022年公開の『シリアーティ』に続く２作目となる。今回は新キャラクター・スイセンが登場。かつて相棒であるスイセンから贋作事件の解決を依頼されたおしりたんてい。だが、彼女の様子が以前とどこか違う。果たして味方なのか敵なのか。監督は『爆釣バーハンター』『ラーメン大好き小泉さん』のセトウケンジ。脚本は高橋ナツコと成田順。制作は東映アニメーション。

　最後に映画祭についても紹介しておこう。
　８日（金）から11日（月）まで東京アニメアワードフェスティバル2024が今年も開催。国内外の短編・長編を集めたコンペティションに加え、フランスの長編『ニナとハリネズミの秘密』やProduction +h.の最新作『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション　前章』といった招待作品など、注目作が集まっている。
　さらに翌週15日（金）から20日（水・祝）まで、第２回新潟国際アニメーション映画祭が開催される。こちらは長編中心を謳う新しいアニメーション映画祭で、昨年より始まったばかり。コンペティション12作品のほか、高畑勲特集や世界の潮流など、海外と国内、商業とアートをつなぐハブをより強く意識したプログラムになっている。

≪劇場アニメリスト≫
2024年３月７日現在、編集部調べ