正月興行へ向け、期待の作品がスタートする時期となった。ファミリー向けの作品が公開される。さっそく紹介していこう。



　まず８日（金）から『映画　窓ぎわのトットちゃん』が公開。原作は歴史的なベストセラーとして知られる黒柳徹子の自伝的小説。問題児として小学校を追い出されたトット。彼女が新たに通う学校は電車が教室のちょっと変わったところだった。監督・脚本は『映画ドラえもん　のび太の月面探査記』の八鍬新之介、キャラクターデザイン・総作画監督は『映画ドラえもん　新・のび太の宇宙開拓史』の金子志津枝。アニメーション制作はシンエイ動画。予告でも、頬紅や唇など独特の表現が目を引く。著名作をどのように映像化したのか注目だ。



　同じく８日（金）公開が『劇場版　乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』。所謂“悪役令嬢もの”の人気小説が原作で、ＴＶシリーズの好評を受けて、初の劇場化。クラエス公爵の娘であるカタリナは、自分が前世でプレイしていたゲーム内の敵役であると気づいており、破滅ルートへ向かう人生を回避すべく悪戦苦闘の日々を過ごしている。ある日、異国の商隊の謎めいた少年・アーキルと知り合う。ＴＶシリーズ１、２期と同じく、監督は井上圭介、構成は清水恵、キャラクターデザインは大島美和が務める。アニメーション制作はSILVER LINK.。



　８日（金）スタートがもう１作。１月からＴＶ放映予定の『ダンジョン飯』が３週間限定で先行上映。九井諒子によるファンタジーとグルメを両立させた話題のマンガをTRIGGERが映像化。監督は宮島善博、シリーズ構成はうえのきみこ。音響は劇場用に5.1ch化などの調整が施されているという。



　翌週15日（金）からは『ウィッシュ』が公開。ディズニー100周年を謳う記念作だ。ロサス王国の王城で働くアーシャは、ある日、国王の恐るべき秘密を知ってしまう。『アナと雪の女王』のクリス・バックが、ファウン・ビーラスンソーンと共に監督を務める。脚本はディズニースタジオのクリエイティブオフィサーでもあるジェニファー・リー。



　同じく15日（金）から『パウ・パトロール　ザ・マイティ・ムービー』がスタート。犬と人間のレスキューチームの活躍を描く人気３ＤＣＧの劇場用新作だ。魔法の隕石によって特別な力を得たパウ・パトロール。ライバール市長はその力を奪おうとするのだが。『ザ・ムービー』に登場したリバティが今作でも活躍。短編『ドーラとまぼろしの生き物』が同時上映。



　もう１作、15日（金）から『屋根裏のラジャー』が公開。スタジオジブリを抜けた西村義明らが設立したスタジオポノックの長編第２作が延期の末に、ようやくの登場だ。原作はＡ・Ｆ・ハロルドの児童文学「ぼくが消えないうちに」。ラジャーは少女アマンダのイマジナリーフレンド。ある日、２人は離ればなれになってしまった。このままでは消えてしまうラジャーは、彼女を探す冒険に向かう。監督は『二ノ国』の百瀬義行。予告からもセルルックへの挑戦がうかがえる。

≪劇場アニメリスト≫
2023年12月８日現在、編集部調べ