９月半ばの劇場作品を紹介しよう。まずはあの注目作から。



　15日（金）から『アリスとテレスのまぼろし工場』が公開。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』で知られる脚本家・岡田麿里の監督第２作となるオリジナル長編だ。田舎町で時間の檻に閉じ込められたような生活を送る中学生・正宗。幼なじみの睦実に寂れた製鉄所に呼び出され、野生児のような少女と出会った日から、その世界にヒビが入り始めた。副監督に平松禎史、キャラクターデザインに石井百合子と『さよならの朝に約束の花をかざろう』のスタッフが再び参加。アニメーション制作はMAPPA。主題歌を中島みゆきが手がけたのも話題のひとつだ。



　同じく15日公開が『映画　プリキュア　オールスターズ　Ｆ』。「プリキュア」シリーズ20周年記念であり、５年ぶりに「オールスターズ」を謳った作品だ。不思議な世界に迷い込んだソラ。どうやらこの世界にいるのはプリキュアだけ!?　監督はパワフルな演出に定評ある田中裕太。脚本は田中仁。劇場オリジナルのプリキュアも登場するという。
　翌週22日は海外の３ＤＣＧ作品が２作公開。



　『ストールンプリンセス　キーウの王女とルスラン』は、ウクライナ発の劇場長編。騎士にあこがれる役者ルスランと王女ミラ。互いに素性を知らぬまま恋におちた２人だが、ミラが魔法使いにさらわれてしまう。監督はオレ・マラムシュ。



　もう１作が『ミュータント・タートルズ　ミュータント・パニック！』。人間大に突然変異し、武術を学んだ４匹のカメの活躍を描く人気アメコミ「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」。1980年代以来、ＴＶシリーズや実写劇場作品として何度か映像化されてきたが、今回改めて長編３ＤＣＧアニメーション化。監督はネット配信された長編『ミッチェル家とマシンの反乱』のジェフ・ロウ。近年流行している、手描きを意識した画面作りが見物だ。

≪劇場アニメリスト≫
2023年９月14日現在、編集部調べ