６月から８月頭にかけて多数の作品が劇場に登場する。どうかお見逃しないよう！



　まず、６月９日（金）より『永久少年　Eternal Boys　NEXT STAGE』が公開。昨年秋から今春にかけてＴＶ放映されたオリジナル作品の新作がスクリーンに登場。待望の武道館ライブに失敗するも頑張り続ける、おっさんアイドル・永久少年。彼らの新たなチャレンジを３つのエピソードを通じて描く。監督migmi、シリーズ構成うえのきみこのコンビは変わらず。アニメーション制作はライデンフィルム。



　同じく９日（金）よりスタートが『劇場版　美少女戦士セーラームーン　Cosmos［前編］』。武内直子原作の大ヒット作『セーラームーン』を25周年を記念する映像化プロジェクトもいよいよ最終章。新たな敵・セーラーギャラクシアが現れ、セーラー戦士たちは力の源であるクリスタルを奪われてしまった。さらに謎の戦士セーラースターライツも登場し、うさぎたちは追い詰められていく。監督は前作『Eternal』の今千秋から高橋知也に変更。脚本・筆安一幸、キャラクターデザイン・只野和子は前作と変わらず。アニメーション制作は東映アニメーションとスタジオディーンが担う。今月末には後編も公開予定だ。



　９日（金）公開がもう１作。昨年のアヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞受賞長編『プチ・ニコラ　パリがくれた幸せ』だ。少年ニコラを主人公にした人気児童書を元にした作品で、サンペとゴシニという原作者２人の人生を追いかけながら、原作を映像化。フルドンとマスブル両監督は映像化にあたって『ホーホケキョ　となりの山田くん』を参照したという。白い部分を残した背景などに、それがうかがえる。



　翌週16日（金）より『映画　ブラッククローバー　魔法帝の剣』がスタート。週刊少年ジャンプ連載の田畠裕基の人気マンガが原作。復活した歴代４人の魔法帝によりクローバー王国に危機が訪れた。アスタは魔法騎士団とともに、彼らに戦いを挑む。監督はＴＶシリーズ後半より引き続き種村綾隆が担う。キャラクターデザインはＴＶシリーズと同じく竹田逸子。アニメーション制作はstudioぴえろ。同日より、Netflixにて独占配信もスタートする。



　同じく16日（金）公開が『スパイダーマン：アクロス・ザ・スパイダーバース』。多彩なビジュアルを駆使してアカデミー賞の長編アニメーション賞に輝いた『スパイダーマン　スパイダーバース』の続編だ。愛する人か世界かどちらかしか救えないというスパイダーマンの宿命にあらがおうとするマイルス少年。そんな彼の前に立ち塞がったのは各世界のスパイダーマンたちだった。

　最後に映画祭の話題にも触れておこう。ＥＵ加盟国の各在日大使館が提供する作品を集めたユニークな映画祭・ＥＵフィルムデーズが今年も開催中。その中でチェコ、フランス、ポーランド、スロバキア合作の人形アニメーション『ネズミは天国がお似合い』が上映される（https://eufilmdays.jp/lineup/entry-2235.html）。無謀なネズミと臆病なキツネ、同時に命を落としてしまった２匹の天国での冒険を描いた作品だ。今年３月の新潟国際アニメーション映画祭でも『ネズミたちは天国にいる』のタイトルでコンペ上映された。東京・国立映画アーカイブで10日と13日に上映予定。さらに京都、福岡でも上映が予定されている。

≪劇場アニメリスト≫
2023年６月７日現在、編集部調べ