いよいよ３月後半に突入。庵野秀明監督の実写劇場作品「シン・仮面ライダー」の公開が始まるが、アニメにも注目してほしい。



　17日（金）からは『長ぐつをはいたネコと９つの命』が公開。「シュレック」シリーズのスピンオフで、賞金首のネコ・プスを主人公に据えた劇場作品の第２弾だ。９つの命を持ち冒険を繰り返していたプスだが、いつしか命ものこりひとつに。いったんは家ネコになることを決意するのだが、それで収まるはずもなく……。制作はドリームワークス・アニメーション。３ＤＣＧ作品だが、予告にあるように手描きアニメ的なコマ抜きを強調したアクションシーンにも注目だ。



　同じく17日から『【推しの子】』も上映開始。ＴＶシリーズ１話（90分枠）を４月から放映に先駆けてお披露目するものだ。産婦人科医として働くゴローの前に現れたのは、彼が推しているアイドルのアイだった……！　『かぐや様は告らせたい　～天才たちの恋愛頭脳戦～』の赤坂アカと『クズの本懐』の横槍メンゴがタッグを組んだ人気マンガのアニメ化。監督は平牧大輔、シリーズ構成は田中仁、アニメーション制作は動画工房。



　翌週24日（金）から『グリッドマン　ユニバース』が公開。90年代の特撮番組「電光超人グリッドマン」を21世紀に復活させたアニメシリーズの劇場用新作だ。平和に戻ったかにみえた響裕太たちの日常。だが、消え去ったはずのグリッドマンの呼びかけが響いた。「この世界のバランスが崩れようとしている」と。ＴＶ２作と同じく、監督・雨宮哲、脚本・長谷川圭一、キャラクターデザイン・坂本勝。アニメーション制作はTRIGGER。



　同じく24日（金）から『劇場版アルゴナビス　AXIA』も公開。ブシロードが手がける男性バンドを描いたメディアミックスプロジェクト「from ARGONAVIS」。その劇場用新作だ。今回はARGONAVISのライバルバンドである「GYROAXIA」にスポットを当てる。東京進出が迫るGYROAXIAだが、メンバー内には不協和音が響き、解散の噂さえ流れるように……。脚本はＴＶシリーズに続き毛利亘宏が担当。監督は『劇場版アルゴナビス　流星のオブリガート』をまとめた森川滋。アニメーション制作はサンジゲン。

　最後に映画祭についても触れておこう。以前もお知らせしたように新潟国際アニメーション映画祭が17日より22日まで開かれる。長編を中心とした新しいアニメーション映画祭だ。フェスティバルディレクターに井上伸一郎を据え、ジェンコ代表の真木太郎とユーロスペース代表の堀越謙三がプロデューサーを務める。りんたろう監督の新作のワールドプレミアなど、興味深いプログラムが揃う。東京アニメアワード、新千歳空港国際アニメーション映画祭、ひろしまアニメーションシーズンズといった先行する映画祭と比較してどのような特色を打ち出すのか、今後の継続性はどうなのかなど気になる点は多い。注目したい。詳しくは公式サイトを見てほしい。

≪劇場アニメリスト≫
2023年３月15日現在、編集部調べ