まずは映画祭の話題から。第35回東京国際映画祭（https://2022.tiff-jp.net）が来週10月24日（水）から11月２日（水）まで開催。アニメ関連では、『雨を告げる漂流団地』『夏へのトンネル、さよならの出口』などこの秋の新作上映の他、『幻魔大戦』『メガゾーン23』『機動警察パトレイバー2 the Movie』をフィーチャー。「アニメーションで世界を創る」と題し石田祐康、田口智久、黒川智之の監督３人が登壇するトークイベントや「アニメと東京」と題するシンポジウムなどを予定している。前売券が現在発売中だ。
　というところで、これから公開される作品の話題に移ろう。



　10月21日（金）からは『ぼくらのよあけ』が公開。原作は2011年発表の今井哲也のマンガ。近未来の団地を舞台に、小学生と深宇宙から訪れた探索機との出会いと別れを描く。監督は『心霊探偵　八雲』の黒川智之、脚本は『ドラえもん　のび太の宇宙小戦争2021』の佐藤大。アニメーション制作はゼロジー。『デカダンス』のpomodorosaをキャラクター原案に迎え、絵柄を原作から大胆に変えている点が興味深い。



　翌日22日（土）からは『劇場版　ソードアート・オンライン　プログレッシブ　冥き夕闇のスケルツォ』が公開。人気シリーズ「ソードアート・オンライン」を原作者・川原礫自らリブートした小説が原作。昨秋公開の『星なき夜のアリア』に続く第２弾。１作目から引き続き、河野亜矢子が監督を、戸谷賢都がキャラクターデザイン・総作画監督を務める。アニメーション制作はA-1 Pictures。前日21日（金）より、IMAX上映が先行スタートするので注意したい。



　翌週28日（金）からは『銀河英雄伝説　Die Neue These　策謀』第二章が上映開始。田中芳樹の人気小説「銀河英雄伝説」の再アニメ化プロジェクト第４期も中盤へ。要塞同士の攻防戦を制した自由惑星同盟だが、内部できな臭い政争が始まっていた。一方、銀河帝国はフェザーン自治領の陰謀に乗じ、次なる策を巡らせる。監督・多田俊介、シリーズ構成・高木登の布陣はそのまま。アニメーション制作はProduction I.G。



　28日（金）公開がもう１作。『カメの甲羅はあばら骨』だ。原作は川崎悟司によるユニークな動物図鑑。動物のからだを人体に置き換えるとどうなるかを描いたイラストが話題を呼んだ。本作は、この動物人間たちを登場人物にした学園コメディ。監督は貝をサラリーマンに見立てた「貝社員」シリーズで知られるモリ・マサ。アニメーション制作はタイプ・ゼロ。

≪劇場アニメリスト≫
2022年10月19日現在、編集部調べ