有力作品がずらりと並んだ2022年秋の改編期。『僕のヒーローアカデミア［第６期］』などのジャンプブランド、『ポプテピピック　ＴＶアニメーション作品第二シリーズ』など話題作の新シリーズが目立つ。
　注目作が並ぶ中、『うる星やつら［新シリーズ］』は、満を持してのかつての人気作の再アニメ化ということで、発表当初から話題を集めた。また、『BLEACH　千年血戦篇』はアニメ化されなかった原作最終章をキャラクターデザイン、キャスト、音楽はそのままに、『双星の陰陽師』『夏へのトンネル、さよならの出口』などで知られる田口智久監督を招き、原作者・久保帯人を総監修に据えてアニメ化する。一方、『ゴールデンカムイ［第４期］』はシリーズ構成・高木登をのぞき、メインスタッフを総入れ替え。監督をすがはらしずたか（菅原静貴）、キャラクターデザインを山川拓巳、アニメーション制作をブレインズ・ベースが担う。『進撃の巨人』に続く、大胆な試みがどうなるか見守りたい。
　『チェンソーマン』は藤本タツキのヒット作というだけでなく、製作委員会方式をとらずMAPPAの単独出資ということで、ビジネス的にも注目を集めている。
　オリジナル作品にも目を向けよう。



　まず注目は『機動戦士ガンダム　水星の魔女』。ガンダムシリーズということでは生粋のオリジナルとは呼べないかもしれないが、ＴＢＳ・ＭＢＳ日曜午後５時枠での久々の新作、シリーズ初の女性主人公と話題に事欠かない。監督は『キズナイーバー』『スプリガン』の小林寛、脚本は『コードギアス　反逆のルルーシュ』の大河内一楼。制作はバンダイナムコフィルムワークス。



　『忍の一時』はDMM picturesとTROYCAが原案で名を連ねる。制作を務めるTROYCAにとっては『アルドノア・ゼロ』『Re:CREATORS』に続く、久々のオリジナルだ。中学生・櫻羽一時はある日、突然、命を狙われた。その理由とは、彼が伊賀忍者の末裔だったから。やむなく忍者の世界に身を投じるが……。監督は渡部周、シリーズ構成は高野水登、キャラクターデザイン・総作画監督は鈴木勇。



　『Do It Yourself!!　どぅー・いっと・ゆあせるふ』はＤＩＹ＝日曜大工に取り組む女子高生を描く。『かげきしょうじょ!!』の米田和弘が監督、『ヤマノススメ』の松尾祐輔がキャラクターデザインを務める。アニメーション制作はPINE JAM。



　『アキバ冥途戦争』はCygamesとP.A.WORKSのタッグ作品。秋葉原のメイドカフェを舞台にしたコメディ作品で、P.A.WORKSらしい女性のお仕事もの……なのか!?　監督は『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の増井壮一、シリーズ構成は比企能博、キャラクターデザインは仁井学。



　『永久少年　Eternal Boys』は、酸いも甘いもかみ分けたアラフォー男子６人がアイドルを目指す物語。監督は『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』のmigmi、シリーズ構成は『映画　クレヨンしんちゃん　謎メキ!花の天カス学園』のうえのきみこ。アニメーション制作はライデンフィルム。



　『恋愛フロップス』は５人の女性と高校生・柏樹朝とのラブストーリー。ある日、奇妙な占いのとおり、災難に出合った柏樹だが……。監督は『うらみちお兄さん』の長山延好、シリーズ構成は『STEINS;GATE 0』の安本了、キャラクターデザインは『きんいろモザイク』の植田和幸、アニメーション制作はパッショーネ。
　『ある朝ダミーヘッドになっていた俺クンの人生』は、タイトルどおりダミーヘッドに“転生”した俺クンが、様々な女性たちに囁かれる……というショート作品。『180秒で君の耳を幸せにできるか』に続き、監督は葛西良信、アニメーション制作はインディビジョンとエカチエピルカ。

《ＴＶアニメ新番組リスト》
2022年９月28日、編集部調べ