いよいよ明日より10月に突入。COVID-19流行拡大のあおりを受け、番組が後ろ倒しになったということもあるのだろう。放映再開作品を除き、ざっと数えて52番組とかなりの新番組がスタートする。
　詳しいラインナップはリストに譲るとして、まずはオリジナル作品を見てみよう。
　まずは読売テレビ・日本テレビ系土曜５時半枠の『半妖の夜叉姫』。オリジナルと呼んでいいかは微妙だが、高橋留美子原作の人気作『犬夜叉』のアニメオリジナルによるスピンオフ。かごめと犬夜叉の娘たちが、現代と戦国時代をまたにかけて活躍する姿を描く。監督・佐藤照雄、シリーズ構成・隅沢克之、アニメーションキャラクターデザイン・菱沼義仁、アニメーション制作・サンライズと『犬夜叉』ゆかりの布陣が再集結。
　『戦翼のシグルドリーヴァ』は『Ｒｅ：ゼロから始める異世界生活』原作の長月達平がシリーズ構成・脚本を担当、キャラクター原案に藤真拓哉、世界観設定に鈴木貴昭という布陣で立ち上げられた空戦アクションもの。監督は様々な作品でアクション作画を手がけた徳田大貴。アニメーション制作はA-1 PICTURES。
　『まえせつ！』は『らきすた』の美水かがみを原作イラストとして迎えた作品。お笑い芸人を目指す４人の少女たちの奮闘を描くコメディ。監督は信田ユウ、シリーズ構成は待田堂子、アニメーション制作はStudio五組、AXsiZ。漫才メインアニメーターという役職がメインスタッフに記されているのも興味深い（竹上貴雄が担当）。なお、監督の信田ユウは今期、『くまクマ熊ベアー』の監督も務めている。
　『アクダマドライブ』はゲーム「ダンガンロンパ」の小高和剛、小松崎類を原案、キャラクター原案に迎えた作品。犯罪が横行するようになった社会で、己を貫くアクダマたちの生き様をスタイリッシュに描くクライムアクションだ。監督は『双星の陰陽師』の田口智久で、シリーズ構成も兼ねる（海法紀光と共同）。アニメーション制作はstudioぴえろ。
　『最響カミズモード！』は、キッズ向けのカードバトル×リズムアクションゲームとの連動企画。すでにネット配信が先行している。監督はサトウ光敏、シリーズ構成は川瀬敏文、制作はBN Pictures。
　『神様になった日』はゲームクリエイター麻枝准×P.A.WORKSの新作で、『Angel Beats!』『Charlotte』に続く第３弾となる。高校生・陽太の目の前に、神様を自称する少女が現れ、この世の終わりを告げる。「世界の終わり」に向かう、ひと夏の物語。監督は『Charlotte』に続き浅井義之が務める。
　『体操ザムライ』はテレビ朝日系・NUMAnimation枠の新作。引退を告げられた体操選手・城太郎に、ある出会いが……。シリーズ構成・村越繁、キャラクターデザイン・深川可純、アニメーション制作・MAPPAと『ゾンビランドサガ』チームが送る。監督の清水久敏はこれが初監督。
　信田監督の２本同時スタートは先に触れたが、他にも川口敬一郎は『ひぐらしのなく頃に』『おちこぼれフルーツタルト』が同時にスタート、『シャドウバース』も加え、３作品が併走する。また、『トニカクカワイイ』がスタートする博史池畠は、継続中の『キラッとプリ☆チャン』の監督に加え、10月公開の劇場版『BEM』でも監督を務めている。実制作が重なっているとは限らないが、それでも大変なことには違いない。

《ＴＶアニメ新番組リスト》
2020年９月30日、編集部調べ