本日より新年度がスタート。世情は厳しさを増す一方だが、こんなときだからこそ文化・娯楽を応援しよう。
　昨年は『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』の放映枠移動が話題となり、今年も『アイカツ！』『爆丸』などが放送から配信へと移行。キッズ・ファミリー向けＴＶアニメの難しい状況がうかがえる。
　そんな中、この４月から新規に、あるいは意匠を大きく変えて参画する作品がいくつも登場。
　カードバトルといえば「遊☆戯☆王」。『遊☆戯☆王SEVENS』はしばらく間をおいての新シリーズとなる。より低年齢層を意識したビジュアルで、監督も『ケロロ軍曹』『少年アシベ　ＧＯ！　ＧＯ！　ゴマちゃん』の近藤信宏に。アニメーション制作はブリッジが務める。
　同じくカードバトルアニメのヒット作が「デュエル・マスターズ」。制作会社を変えつつ息の長いシリーズとなっているが、今回の『デュエル・マスターズ　キング』ではブレインズ・ベースが制作会社に。佐々木忍総監督が外れ、『カブトボーグ　Ｖ×Ｖ』の石踊宏が単独で監督を務める。キャラクタデザインが薮本陽輔から野田康行へ、と大胆に意匠を替えてきた。注目したい。
　デュエル・マスターズのタカラトミーの代表的玩具といえばトミカ。『ドライブヘッド』に続き、そのトミカを扱った新番組が『トミカ絆合体　アースグランナー』だ。こちらは『妖怪ウォッチ』のウシロシンジ×ＯＬＭというヒットメーカーが担う。
　一方、キャラクター商品の雄・サンリオが送り出すのが『ミュークルドリーミー』。こちらは『ジュエルペット　ハッピネス』の桜井弘明が監督。制作はJ.C.STAFFが担う。これまでも自由度の高い作品を生み出してきたサンリオと、コメディに力を注ぐ桜井監督のコンビだけに、目が離せない。
　『もっと！　まじめにふまじめ　かいけつゾロリ』が帰ってきた、しかもＮＨＫに。と驚かれたファンも多いのではないか。キッズ向けの定番タイトルとなったゾロリの新シリーズだ。ＢＮピクチャーズと亜細亜堂が手を組んだ制作母体は変わらず。『ブレイブビーツ』などで活躍してきた緒方隆秀は意外にも今回が初監督。ストーリー監修として藤森雅也が参加しているのもうれしい。
　帰ってきたと言えば『ハクション大魔王2020』。あの『ハクション大魔王』の続編という設定。「あにトレ！」シリーズの丁寧な仕事も印象深い濁川敦が監督を務める。制作がタツノコプロと日本アニメーションという２大老舗スタジオのタッグというのも興味深い。

《ＴＶアニメ新番組リスト》
2020年４月１日、編集部調べ