大作アニメラッシュもひと段落。７月下旬から８月上旬にかけては、インディペンデント系のアニメーションが続々登場する。

　７月29日（土）からは『ブレンダンとケルズの秘密』がスタート。昨年スマッシュヒットとなった『ソング・オブ・ザ・シー』のトム・ムーア監督の長編デビュー作がようやく日本で公開となる。『ソング・オブ・ザ・シー』でみせたスタイリッシュなビジュアルはすでにこの作品から。中世アイルランドを舞台に、少年修道士ブレンダンの冒険が描かれる。

　同じく29日から東京・下北沢トリウッドで公開されるのが『きおく　きろく　いま』『いぬごやのぼうけん』の短編２本。ドキュメンタリー監督・水本博之によるストップモーション作品だ。前者は長崎の老シスターの語りをもとに、アニメーションを制作する過程を追った作品だ。

　翌週８月５日からは渋谷ユーロスペースにて「山村浩二　右目と左目でみる夢」がスタート。アニメーション作家・山村浩二の近作９本をまとめて上映する。もはや世界的な作家と言っていい山村だが、その旺盛な制作意欲には驚かされる。奔放なイメージの連なり、ユーモラスなキャラクター造形、音楽との巧みなコラボレーションなど、山村作品の魅力がつまったプログラムだ。

　最後に、特集上映をご紹介しよう。「イントゥ・アニメーション７」が来たる８月４日（金）から７日（月）まで、東京・国立新美術館にて開催される（今回は東京の情報ばかりになって申し訳ない）。アニメーション・クリエイターの集まりである日本アニメーション協会が主催し、会員の近作・新作を中心に集中上映する、アニメーションのお祭りだ。詳しいプログラムは公式サイトで確認してほしい。

≪劇場アニメリスト≫
2017年７月26日現在、編集部調べ